斜め上をいく この若さで薄毛がはじまったんだろうか

キムタクに近づけるリーサルウェポンを手に入れたんだ。ボクは高揚しながら、家に帰った。おそらく、その時BGMが流れるとしたら「POISON」であろう。
反町でも布袋でもどっちでもいい。
歌詞の内容は関係ない。この歌のタイトルそのものが私の頭にこれから降りかかることを表しているんだ。

説明書?そんなの関係ねえ。日向君得意の強行突破や

浴室に直行し、早速、変身作業にとりかかった。説明書なんて読むわけもなく、パッチテスト?何それ状態。

「これを塗れば、髪に塗れば、茶色になれるんだ」こう思いながら無我夢中で塗りたぐった。

量もお構いなし、頭皮にべったりつこうが関係ない、塗れば塗るほど茶色になれると思っていたのかもしれない。

人生で始めて、髪の毛を染めた。

これが最初で最後となることも知らず、人生一度きりの茶髪になった瞬間だった。

ちなみに当時、ストレートパーマは美容院で当てていたことを付け加えておく。

 

夏休み中、誰とも会わなかったボクは、新学期が始まるのワクワクしながら待っていた。

早く披露したい「ピアス」「茶髪」を手に入れたボクを・・・

通行人C、勇者になったと勘違いする

そして運命の2学期を迎える。
ボクは、あたかもロトの剣ロトの鎧を装備しているかのごとく、自信満々、威風堂々と登校した。
実際は、竹ざお布の服を装備しているのに過ぎなかったのにだ。

いまでこそ友達がいないボクであったが、当時は数は少ないけどいたんだ。

「おっ、いいじゃん」

「変わったなー」

友人たちからは賞賛された。

ボクがすこし垢抜けることは、一緒にいる友人たちには決して悪いことじゃなかったようだ。

・・・・・

・・・・・

・・・・・

変わらなかった

何も変わらなかった

残念ながら、数人の友人たちのウワベだけの賞賛をもらっただけだった。

通学途中に女子に話をするわけでも、話しかけられるわけでもないボクにとって、それ以上のことはなかった

そう彼女たちにとって、ボクという存在は、

道ばたにある犬のふんがほやほやか、時間がたってぱさぱさになっているのか

の違いしかなかったのだ。

メッキが剥がれた・・もくそもなく、以前と何も変わらない世界だった。

「やっぱりこんなもんか、ブ男がキムタクのマネをしたところで、急に世界が180度変わるなんてないわな。
まあいいわ、茶髪、ピアスで少しはイキった感じがでてきた。しばらくすると、もしかするともしかするかもしれないし」こんな悠長な考えでいた。

事態は思わぬ展開を迎えた。

 

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ボクの頭が徐々に変わっていった。ある変化を遂げてきた。

当時、ボクはバブルの象徴であった「パックリ中わけ」をしていた。
ストレートパーマをかけていたこともあって、頭の真ん中にきれいな一本線が描かれていた。

その線が、太くなり、前髪が透けるようになった

中わけの生命線である真ん中のラインが太くなっちゃった

イメージとしては、 

頭の真ん中のラインが「」だったのが「⇓」こうなった

突然薄くなるなんてあるわけない。その当時、急に抜け毛が増えたのかどうかなんて今でもまったく思い出せない。でも気づいた時には、確実に真ん中のラインがより太くなっていた。

17歳といえば、青春真っ盛りの時、普通に生きていけば、薄毛を気にするなんてない時だ。
17歳のボクは「これやばくねー、ちょっとこの後どうなるのよー」状態になってしまったのだ。

キン肉マン悪魔超人編でいうとスプリングマンに捕まったウルフマン状態である。

まったく身動きができない。

そしてやばい予感だけがする。

 

結局、ウルフマンはこのあと、スプリングマンの必殺技「デビル・トムボーイ」をくらい、体がバラバラになった。

この時期のボクは曇りが一番すきだった。

雨の日は湿気で頭の毛が下の毛に変貌してしまうし、

快晴になると頭皮が透けてしまうから・・・・

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