グルタミン

グルタミンの評価 A+

グルタミン

たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸は9種類の必須アミノ酸(体内で合成できないもの)と11種類の非必須アミノ酸(体内で合成できるもの)に分けられています。

グルタミンは必須アミノ酸に分類されます。

グルタミンは体内に最も多いアミノ酸です。体内に存在する全遊離アミノ酸(たんぱく質を構成していないアミノ酸)の約60%を占めています。

グルタミンはストレス時に消費が激しくなり欠乏することもあります。そのため条件的必須アミノ酸と呼ばれています。

条件的必須アミノ酸(条件付き必須アミノ酸・準必須アミノ酸)

条件的必須アミノ酸とはある条件下ではその需要が増して、食事などで外からの吸収が必要となる非必須アミノ酸のことです。グルタミンの他にアルギニンが当てはまります。

グルタミンの主な効果は小腸粘膜維持(腸管のエネルギー源として)・筋たんぱく質の合成促進&分解抑制・免疫力アップです。

 

グルタミンの効果・効能

筋肉 

筋肉中の遊離アミノ酸の60%はグルタミンです。なので「筋肉」にとって欠くことのできないアミノ酸といえます。グルタミンの筋肉に対する作用を簡単にまとめました。

グルタミンの筋肉に対する作用

①筋たんぱく質の合成促進
筋肉中の遊離アミノ酸の60%はグルタミンです。必要なときに筋肉たんぱく質の合成に使用されます。グルタミンの摂取は筋肉のたんぱく質の合成を促進させることになります。

②グリコーゲンの合成促進
筋肉に蓄えられるグリコーゲンは運動中の主要なエネルギー源です。運動後のグルタミン摂取は筋グリコーゲンの合成を促進させます。

③成長ホルモンの分泌促進
成長ホルモンには筋肉細胞にアミノ酸の取り込みを促進させる作用があります。また傷ついた筋肉細胞を修復する作用があります。

激しい運動をした時・過度のストレスを感じた時・大怪我をした時などたんぱく質(アミノ酸)からエネルギーが必要となった場合に、筋肉中のグルタミンが放出されエネルギー源として利用されます。
なのでグルタミンを摂取することは筋肉の分解を防ぐうえでとても大切となります。

脂肪 

脂肪燃焼のメカニズムは次の3つのステップを経て行われます。

  1. 分解 体内に蓄積された中性脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解する
  2. 運搬 分解されてできた脂肪酸を細胞のミトコンドリアに運搬する
  3. 燃焼 ミトコンドリアで脂肪酸がエネルギー貯蔵物質ATPに変わる

ATPがエネルギーとして消費される→脂肪燃焼

中性脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解する酵素が脂肪分解酵素です。この酵素を活性させると脂肪の燃焼が促進されます。
脂肪分解酵素は脂肪からエネルギーを必要とするときに「脂肪動員ホルモン」が分泌されると活性されます。脂肪動員ホルモンとはアドレナリン、ノルアドレナリン・成長ホルモン、グルカゴンなどのホルモンのことをいいます。
グルタミンは脂肪動員ホルモンのうち成長ホルモンの分泌を促進させる成分です。

 

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小腸粘膜のエネルギー源 

小腸上皮細胞は体内で最も盛んに分裂・増殖を行う細胞の1つで、3~5日ほどで細胞が入れ替わります。小腸上皮細胞の1番のエネルギー源となるのがグルタミンです。

 

免疫細胞のエネルギー源 

グルタミンは免疫細胞のエネルギー源です。グルタミンを摂取すると免疫力があがり風邪やインフルエンザにかかりにくくなります。
肉体的、精神的なストレスがかかわるとグルタミンの消費が激しくなります。その結果 免疫細胞の働きが衰えます。それにより風邪をひきやすくなります。常日頃から大きなストレスにさらされている方は積極的にとるべきアミノ酸といえます。

 

核酸の合成に関与 

核酸は新しい細胞を作る時に不可欠な成分です。核酸はヌクレオチド【リン酸、糖および窒素塩基(プリン塩基 ピリミジン塩基)】が多数結合した鎖状の高分子化合物質です。グルタミンは核酸の合成に窒素源として利用されます。

グルタチオンの生成に関与 

グルタチオンは肝臓でグルタミン酸・システイン・グリシンをもとに生成されます。

グルタミンはグルタミン酸とは別のアミノ酸ですが、グルタチオンの生成に関与しているといえます。
というのも2つのアミノ酸は相互変換されるからです。
体内のグルタミンの不足はグルタミン酸の不足しいてはグルタチオンの不足につながるといわれています。実際、グルタミンの摂取が肝臓内のグルタチオン濃度維持に役立つとされています。

 

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グルタミンのサプリメントでよくあるキャッチフレーズ集

  • 筋トレの味方、筋肉を構成するアミノ酸であり、スポーツ界でも注目
  • 本格的なトレーニングを行っている方おすすめ
  • 激しいスポーツに取り組む方々の健康と体作りに
  • 強力な免疫力を確保、守り強化のアミノ酸
  • 病気などに対する抵抗力を向上させる 

 

 

グルタミンの摂取量、不足、過剰

グルタミンの摂取量
1日の推奨摂取量は10~15gです。朝、昼、晩とわけて取ることをお勧めします。筋トレ時に最大効果をだすため、トレーニング後にグルタミンを最低でも1度に5gは飲むことが推奨されています。体重の重い方は10gを推奨されています。
安全性の高いアミノ酸なので、1日最大40gまでは問題ないとの報告があります。ただし、必要以上に摂取することは無駄になるだけではなく、体へ負担をかけることになります。
 
摂取するタイミング
筋トレ後にグルタミンを摂取することがおすすめです。特に筋トレの後にはグルタミンの消費が激しくなっています。筋トレによる筋肉の分解を防ぐという点では後に摂るのが良いです。1日に3回グルタミンを取ると考えた場合、朝、トレーニング後、寝る前がベストだと考えられます。
 
グルタミンの不足
筋力の低下がみられます。またトレーニングをしていてもグルタミンが不足していると思うように筋肉をつけることができないです。
ストレスに関わっている成分なので不足していると うつなどの精神面への影響などが起こりやすくなります。
 
グルタミンの過剰
安全性の高いアミノ酸のため、また不足しがちの成分のため、過剰による心配はほとんどありません。度をこえた量を摂取すると胃に負担がかかります。

グルタミンの豆知識

グルタミンとグルタミン酸
非必須アミノ酸は11種類ありその中にグルタミンとグルタミン酸があります。グルタミンは、体内でグルタミン酸とアンモニアに酵素が働くことによって合成されます。
グルタミンは全身のエネルギー材料となるアミノ酸ですが、グルタミン酸は、神経伝達物質としての役割をするアミノ酸です。

 

グルタミンと相性の良い成分

・BCAA

グルタミン レーダーチャート解説

評価基準

  • 6 
    このカテゴリーに効果があることで有名。即効性があったり、継続して摂取することで効果を感じる
  • 5 
    このカテゴリーに効果があることで有名。継続して摂取することでなんとなく効果を感じる

  • このカテゴリーに効果があるといわれている。効果が得られることを期待して飲んでいる
  • 3.5 
    このカテゴリーに効果があるといわれているが、個人的に摂取目的としていない

  • このカテゴリーになんらかの効果があるもの

  • このカテゴリーとはあまり関係ないと思われる

  • このカテゴリーとは関係ないと思われる

※4以上が摂取目的となっているカテゴリー 

 

 

グルタミン総合評価 A+ 15

 総合評価について
5つのカテゴリーのうち、評価が高い上位3つのカテゴリーを足したものです。「B~SS」でつけています。
SS  18点
S  16点以上
A+ 14点以上
A  12点以上
B+ 10点以上
B  9点以下

 髪(薄毛) 評価3 
成長ホルモン分泌は髪の成長を促したり新陳代謝(ヘアサイクル)にもプラスに働きます。成長ホルモン分泌に関わっているグルタミンを飲むことは、髪にも効果があると思いますが、薄毛改善を目的としていないので3です。

 肌(美肌) 評価3 
成長ホルモンの分泌に関わっているので、遠からず関係しています。ただ美肌目的でないので。

 体型(筋肉) 評価6 
グルタミンといえば、これですかね。ザ筋肉の成分といえます。グルタミンはアミノ酸不足の筋肉の分解を防ぎ、筋肉増強の手助けをするといわれてます。体に一番多く存在するアミノ酸でもあります。そして体内の全遊離アミノ酸中60%を占めているものです。ボディビルダー、アスリートに不可欠な栄養成分です。

 体力(普段) 評価5 
免疫力、ストレスに関わっているという点は、普段の生活に欠かせないといえます。ストレスによりエネルギーはどんどん消費されていくので、エネルギー源の一番の材料であるグルタミンをとる必要があります。激しい運動している人だけでなく、仕事でストレスが溜まっている人にも摂取をおすすめしたい成分 評価は5

 その他(成長ホルモン、 免疫力) 評価4 
グルタミンには成長ホルモンを分泌する働きがあります。でもグルタミンって成長ホルモンに関してはそんなにクローズアップされていない気がします。賛否あると思いますが評価は4 なぜか免疫力もいれてしまいました。免疫力をつける効果もあります。

 

グルタミンについて勝手に語る

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