ココナッツオイル

ココナッツオイルの評価 A+

ココナッツオイル

ココナッツオイルとはココナッツミルクから油分だけ取り出したオイルのことをいいます。
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その特徴として中鎖脂肪酸が多く含まれている点が挙げられます。

ココナッツオイルの脂肪酸組成の約9割は飽和脂肪酸で、そのうちのおよそ6~7割は中鎖脂肪酸です。
つまりココナッツオイルに含まれている成分の約6割は中鎖脂肪酸です。

 

ココナッツオイルの脂肪酸組成(100%)
  • 飽和脂肪酸 92%
    ☆中鎖脂肪酸 62%

    内訳
    ラウリン酸 50%
    カプリル酸 6%
    カプリン酸 6%

    ☆長鎖脂肪酸 30%

    内訳
    ミスチリン酸 19%
    バルチピン酸 9%
    ステアリン酸 2%
  • その他 8%

    ☆一価不飽和脂肪酸 6%

    オレイン酸 6%

    ☆多価不飽和脂肪酸 2%
    リノール酸 2%

数値はアバウトです。

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中鎖脂肪酸でも炭素数12のラウリン酸が多く含まれているのが特徴です。
中鎖脂肪酸60%のうち~50%はラウリン酸です。
残りの~12%が炭素数8のカプリル酸と炭素数10のカプリン酸です。
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なお中鎖脂肪酸100%であるMCTオイルの脂肪酸組成はカプリル酸 約60%、カプリン酸 約40%です。

サイト・書籍により炭素数12であるラウリン酸は長鎖脂肪酸に定義されていることもあります。吸収経路が長鎖脂肪酸に似ているのでどちらというと長鎖脂肪酸に近いとされるためです。ここではラウリン酸は中鎖脂肪酸として取り扱います。

ココナッツオイル≒中鎖脂肪酸なのでここから「中鎖脂肪酸」についての説明に移ります。

その前に前提知識として脂質・脂肪酸・脂質(脂肪酸の働き)・不飽和脂肪酸の働きについて簡単に説明します。

 

 脂質 

脂質とは水に溶けず、有機溶媒に溶ける性質をもつ化合物の総称のことです。脂質は化学構造の違いにより大きく単純脂質複合脂質誘導脂質の3つに分けられます。

  • 単純脂質
    脂肪酸と各種アルコールのエステル

    例 中性脂肪、ロウ
  • 複合脂質
    単純脂質にリン酸、糖などが結合したもの

    例 リン脂質、糖脂質、リポたんぱく質
  • 誘導脂質
    単純脂質や複合脂質の加水分解や合成で生じるもの

    例 ステロール類、脂溶性ビタミン類、脂肪酸

 

 

 脂肪酸 

脂肪酸は脂質の主要構成成分で、脂質の性質を決定づける重要な要素となります。

脂肪酸は炭素(C)、水素(H)、酸素(O)が鎖状につながった形をしています。炭素と水素が鎖状につながったもの(炭化水素鎖)の端にメチル基(CH3-)、もう一方の端にはカルボキシル末端(-COOH)が結合しています。

脂肪酸は炭素の数つながり方【炭化水素鎖中の二重結合(C=C)の有無、二重結合の数、二重結合の位置】により種類わけされており、その性質が異なります。

脂肪酸は大別すると飽和脂肪酸不飽和脂肪酸にわけられます。

飽和脂肪酸は短鎖・中鎖・長鎖脂肪酸に分類されます。

不飽和脂肪酸はすべて長鎖脂肪酸です。そして二重結合の数・位置により一価不飽和脂肪酸(=n-9系脂肪酸)多価不飽和脂肪酸(=n-3系脂肪酸、n-6系脂肪酸)に分類されます。

炭素の数

  • 短鎖脂肪酸
    炭素数 6個以下
  • 中鎖脂肪酸
    炭素数 8~12個
  • 長鎖脂肪酸
    炭素数 14以上

※数字は書籍やサイトによりけり

二重結合の有無

  • 飽和脂肪酸
    二重結合なし

  • 不飽和脂肪酸
    二重結合あり
二重結合の数

  • 一価不飽和脂肪酸
    二重結合が1個
  • 多価不飽和脂肪酸
    二重結合が2個以上
二重結合の位置

  • n-3系脂肪酸(ω-3脂肪酸)
    メチル基末端から数えて3個目の炭素に最初の二重結合がある

  • n-6系脂肪酸(ω-6脂肪酸)
    メチル基末端から数えて6個目の炭素に最初の二重結合がある

  • n-9系脂肪酸(ω-9脂肪酸)
    メチル基末端から数えて9個目の炭素に二重結合がある

※ここでは一価不飽和脂肪酸=n-9系脂肪酸多価不飽和脂肪酸=n-3系脂肪酸n-6系脂肪酸と捉えてください


 

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 脂質(脂肪酸)の働き 

脂質の主な働きはエネルギー源細胞膜の材料ホルモンの原料の3つです。
これを前提として不飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸の働き及び特徴を簡単にまとめると以下になります。

飽和脂肪酸

働き

  • エネルギー源
  • 細胞膜の材料

 

特徴

  • 常温で個体
  • 動物性の油に多い
  • 酸化しにくい
  • 取り過ぎると血液中の中性脂肪やコレストロールを増やす
不飽和脂肪酸

働き

  • エネルギー源
  • 細胞膜の材料
  • ホルモンの原料

 

特徴

  • 常温で液体
  • 植物性の油に多い
  • 酸化しやすい
  • 血液中の中性脂肪やコレストロールを低下させる
※脂肪酸の種類により生理作用が異なります。
なので、上記が必ずしもあてはまるわけではありません。例えば不飽和脂肪酸の一価は多価に比べると酸化しにくい脂肪酸です。

飽和脂肪酸は主にエネルギー源として、不飽和脂肪酸は主に生理活性物質およびその前駆体として「脂質」の役割を果たす といえます。

 

 飽和脂肪酸の働き 

脂質の主な働きはエネルギー源細胞膜の材料ホルモンの原料の3つです。脂質のうち主に飽和脂肪酸がエネルギー源として利用されます。

脂質は少ない量で多くのエネルギーを蓄えることができる効率的なエネルギー源です。

脂質 1g=9kcal 

糖質・たんぱく質 1g=4kcal 

なので脂肪酸のうち第一のエネルギー源となる飽和脂肪酸は効率的なエネルギー源のもとと捉えることが出来ます。

一方で、肝臓で中性脂肪やコレストロールに合成されるため過剰になると肥満や病気を招きやすいといった欠点もあります。

世間では「飽和脂肪酸を多くとること」は一括りに「悪」とされていますが、飽和脂肪酸の中には積極的にとるべき脂肪酸があります。

それが中鎖脂肪酸です。

 

中鎖脂肪酸について

中鎖脂肪酸は飽和脂肪酸に分類されますが、長鎖脂肪酸と異なる特徴や働きがございます。

中鎖脂肪酸は長鎖脂肪酸と比べると炭素数が約半分となります。

引用元
体脂肪になりにくい 中鎖脂肪酸
MCTサロン 日清オイリオグループ(株)

このことが代謝経路や消化吸収速度などの「違い」を生み出します

出典:Am.J.Clin.Nutr.1982;36:950-962より作図

体脂肪になりにくい 中鎖脂肪酸
MCTサロン 日清オイリオグループ(株)より引用

 

各々の違い(特徴)をまとめました。

長鎖脂肪酸
  • 炭素数14~
  • 水に溶けにくいため胆汁酸によってミセルを形成しなければならない。
  • 小腸から消化、吸収された後にリンパ管や静脈を通って全身に運ばれる。
  • 脂肪組織や筋肉や肝臓などに蓄積され、エネルギーが必要な時にβ酸化を受け分解される。
  • β酸化される(ミトコンドリア内に入る)にはカルニチンとの結合が必要となる。

 

中鎖脂肪酸
  • 炭素数8~12 
  • 胆汁酸によるミセル化が不要である。
  • 小腸から門脈経由で直接肝臓に運ばれる。
  • 肝臓に到着すると素早くβ酸化を受け分解される。
  • カルニチンと結合せずともミトコンドリア内に輸送される

 

これら「違い」により中鎖脂肪酸は長鎖脂肪酸と比較して

  • 4~5倍の速さでエネルギーとして利用されます。
  • 体脂肪として蓄積されにくくなります。
  • ケトン体の生成を促進させます。

特に注目は「ケトン体の生成を促進させる」です。これに関して効果・効能で詳しく説明します。

ココナッツオイルの効果・効能

ケトン体 

中鎖脂肪酸は、「体内で糖質が枯渇していなくてもケトン体を作り出す働きをする成分です。
この仕組みについて順を追って説明したいと思います。
初歩の話からスタートしますが、ご了承ください。

 

3大栄養素のエネルギー源として利用される順番は【①糖質→②脂質→③たんぱく質】です。

身体活動に使われるエネルギー源は主に糖質と脂質と考えて!

短距離走や筋トレなど高強度の運動ではエネルギーとして糖質が
ジョギング・ウォーキングなどの有酸素運動では糖質→脂質の順で使われるよ

 

体内に糖質が不足してくると脂質がエネルギーとして利用されるようになります。
筋肉の中の糖質【筋グリコーゲン】→血中の糖質→血中の遊離脂肪酸→蓄積された脂肪酸【体脂肪】の順で利用されていきます。

「脂肪酸をエネルギーとして利用すること」は「脂肪酸(遊離および体脂肪が分解して生じた)をATPに変換させること」です。

その流れを簡単に説明すると以下になります。

脂肪酸【①β酸化→②TCA回路→③電子伝達系】ATP

①β酸化
脂肪酸はカルニチンと結合してミトコンドリア内に輸送されβ酸化を受ける

②TCA回路
アセチルCoAに変換されてTCA回路に組み込まれる

アセチルCoAがオキサロ酢酸と縮合反応クエン酸となり、8種類の酸に次々と変化する。アセチルCoAは酸化され二酸化炭素となり、NADH FADH₂を産生する。


電子伝達系

NADH FADH₂を電子伝達系の電子伝達体に供与することで 酸化的リン酸化が起こり たくさんのATPが生成される。

 

体内で糖質が減ってくると脂質(脂肪酸)はこのような流れを経てエネルギーに変換されます。

赤文字にしたオキサロ酢酸を覚えておいてちょ~だい

 

さて 脂質(脂肪酸)→エネルギー にはもう一つのルートがございます。

それがケトン体です。

糖質を絶食しているとき脂肪酸のうち一部がケトン体という物質に変わります。
このケトン体もエネルギーとして利用することができます(肝臓・赤血球以外で)。

 


ケトン体の生成メカニズムは以下となります。

余剰なアセチルCoAがケトン体に

糖質を絶食している=体内にグルコースが枯渇している時には糖新生が行われます。
糖新生とは糖原性アミノ酸、ピルビン酸、乳酸、TCA回路の中間体 などからグルコースを作り出す経路です。

オキサロ酢酸は糖新生にも利用されます。そのためオキサロ酢酸が不足
してきます。

オキサロ酢酸

TCA回路の最初の反応はアセチルCoAがオキサロ酢酸と縮合反応することです。

なのでオキサロ酢酸が十分に存在することがTCA回路をスムーズに回転させる前提となります。

アセチルCoAは【オキサロ酢酸が不足しているため】TCA回路に組み込まれなくなります。つまるところアセチルCoAが余剰になります。

余剰になったアセチルCoAの一部は 肝臓のミトコンドリアでアセトアセチルCoAと縮合したあと、ヒドロキシメチルグルタリルCoAを経てアセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸、アセトンなど「ケトン体に作り変えられます。

 

生成されたケトン体(アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸)は血液の流れにより骨格筋・心臓・腎臓・脳などの組織に運ばれ、再びアセチルCoAに変換されてTCA回路に組み込まれエネルギーに利用されます。
特に脳にとってはケトン体は糖質が枯渇したときの唯一のエネルギー源となります。

脂肪酸→ケトン体の代謝経路はケトン体回路と呼ばれています。

 

糖質制限などを行い ケトン体回路が活発になる(ケトジェニック状態)とエネルギー源としてケトン体の合成が促進されます。

「ケトン体の合成が促進される」これはつまるところ「体脂肪が次々に分解され、遊離脂肪酸が放出され、肝臓でケトン体が合成される」という意味です。

 

 

ちょっと休憩タイ~ム~ 
ケトンちゃんの良いとこ、悪いとこを発表するよ~
ケトン体の長所
  • ケトン体は肝臓以外の組織のエネルギー源となる
    ケトン体(アセト酢酸、b-ヒドロキシ酪酸)は血液の流れにより骨格筋・心臓・腎臓などの組織に運ばれ、再びアセチルCoAに変換されてTCA回路に組み込まれエネルギー生成に利用されます。
  • ケトン体は脳のエネルギー源となる
    ケトン体は水溶性物質です。そのため血液脳関門を通過できます。飢餓時および糖尿病などで脳のエネルギー源としてグルコースが利用できない場合に、ケトン体が代わりに利用されます。ケトン体は糖質が枯渇したときの脳の唯一のエネルギー源です。
 
ケトン体の短所
  • ケトアシドーシス
    血液のpHが酸性に傾いた状態をアシドーシスと言います。アシドーシスになると意識障害、昏睡をきたし、最悪の場合死に至ることもあります。
    ケトン体が過剰になると血液が酸性に傾きます。ケトン体の過剰によるアシドーシスをケトアシドーシスと言います。
  • ケトン臭
    ケトン体は血液の中に増えると、呼気、汗などで排出されるようになります。その結果、吐く息、体臭が果物が腐ったような臭いになります。この臭いのもととなるのはケトン体(アセトン)です。ダイエットをし過ぎると口や体から臭いを発します。そのためダイエット臭とも呼ばれます。
オーマイガッ! 
口臭や体臭が臭くなる!?

ケトン体を作りすぎる(≒ダイエットをやり過ぎる)のも よくないのよ~

 

ケトジェネックの状態(ケトン体回路が活発になる)にもっていくためには とにかく糖質を減らす必要があります。

単に減らすのではなく極端に減らす必要があります。

例えば糖質の1日の目安摂取量は約300gとなっていますが、これを1/5である60gまで減らすことでケトン体回路が動き始めると言われています。
※糖質の1日の目安摂取量は年齢や性別、活動状況によりけり

糖質を減らした分 脂質を取る・たんぱく質を多めに取ることが重要になるんだ!!

 

さて厳しい糖質制限を実行する&それを続けることはなかなか難しいといえます。この厳しい糖質制限の「制限」を緩和する働きをするのが中鎖脂肪酸です。

摂取した中鎖脂肪酸は大部分はミトコンドリアのマトリックスに運ばれβ酸化を受けてアセチルCoAに代謝されます。このアセチルCoAは主にTCA回路に組み込まれエネルギー源となる or ケトン体生成経路に向かいケトン体になります。

簡単にいうと中鎖脂肪酸は、「体内で糖質が枯渇していなくてもケトン体を作り出す働きをする成分です。

ハイ!無事冒頭に戻りました~

MCTオイルは中鎖脂肪酸100%油です。

MCTオイルの摂取はケトン体の生成を促進させます。

なので厳しい糖質制限を課せずとも、そこそこの糖質制限+MCTオイルの摂取で効率的に脂肪を燃焼させることができます。

体内の糖質を減らす=糖質を取らないだけではありません。運動をして体内の糖質を枯渇させれば良い話です。

なので運動+MCTオイルの摂取を習慣化づければ、自然と太りにくい体質になります。

 

今回の主役登場しますよ~

「中鎖脂肪酸を取る」と考えた場合、選択肢はもう一つあります。

それがココナッツオイルです。

ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸は約60%です。

ココナッツオイルの脂肪酸組成(100%)
  • 飽和脂肪酸 92%
    ☆中鎖脂肪酸 62%

    内訳
    ラウリン酸 50%
    カプリル酸 6%
    カプリン酸 6%

    ☆長鎖脂肪酸 30%

    内訳
    ミスチリン酸 19%
    バルチピン酸 9%
    ステアリン酸 2%
  • その他 8%

    ☆一価不飽和脂肪酸 6%

    オレイン酸 6%

    ☆多価不飽和脂肪酸 2%
    リノール酸 2%

数値はアバウトです。

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中鎖脂肪酸の働き「体内で糖質が枯渇していなくてもケトン体を作り出す」を最大源に得たいと考えた場合、MCTオイルのほうがベストです。

が、ココナッツオイルから取るメリットもあるので、その辺は個人の判断となります。

 

 

ココナッツオイルから取るメリット4つ発表しま~す

ココナッツオイルから取るメリット 

 

  1. 中鎖脂肪酸のラウリン酸が多くとれる
    MCTオイルにはラウリン酸は含まれていません。
    商品により含まれているものもありますが、含まれてたとしてもほとんど含まれていません。
  2. 他2つも一応とれる
    ラウリン酸と比べると少ないのですが、カプリル酸とカプリン酸も含まれています。なので中鎖脂肪酸3つとも取れます。
    ここではラウリン酸は中鎖脂肪酸に分類しています。サイト・書籍によりラウリン酸は長鎖脂肪酸に定義されていることもあります。
  3. 中鎖脂肪酸以外の脂肪酸も取れる
    中鎖脂肪酸以外の飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸(オレイン酸)、多価不飽和脂肪酸(リノール酸)も含まれています。
    オレイン酸が取れることはけっこうなメリットです。
  4. オイルで取ったときおいしい?
    MCTオイルは無味無臭、ココナッツオイルはココナッツの風味がするみたいです。どっちが良いかは人によると思いますが、ココナッツ味とか甘い味が好きな人は後者を選ぶと思います。
    なお私は一度たりともオイルでとったことがないため味に関してはなんともいえません。

 

ココナッツオイルのサプリメントによくあるキャッチフレーズ集

  • ダイエットだけでなく美容・健康にも
  • 海外セレブも美容のために愛用
  • ダイエットをサポートする中鎖脂肪酸が豊富
  • お腹周りが気になる中高年に
  • ココナッツオイルがブドウ糖の代わりにケトン体を供給する

 

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ココナッツオイルの摂取量

 前提 
脂肪エネルギー比率 20%以上~30%未満
飽和脂肪酸 7%以下 

内容

1日にとるエネルギー(カロリー)のうち脂質からを20%以上~30%未満にしてかつ飽和脂肪酸を7%以下に抑えましょうということです。対象年齢は20%以上~30%未満は1歳以上、7%以下は18歳以上です。

by 脂質のとりすぎに注意 農林水産省

年代によって脂質の摂取量は異なりますが、40~60g/1日が適正量といえます。

 ココナッツオイルの目安摂取量 
ココナッツオイルおよび中鎖脂肪酸の推奨摂取量たるものはありません。

日清オイリオが販売している有機エキストラバージンココナッツオイルでは大さじ1杯(14g)当たり脂質14g【うち中鎖脂肪酸が8.4g】含まれています。

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この数値を一つの基準として食生活や目標度合(ダイエット目的で糖質制限をした場合)などで「量」を調整するのがよろしいと思います。

 

ココナッツオイルの摂取例

糖質制限を特にしない場合
プラスオンするのではなく、40~60gとっている脂質のうち14gをココナッツオイルに置き換えるという形になります。
 
糖質制限をする場合
糖質を減らした分をココナッツオイルである程度カバーする、ただし「ある程度」です。糖質の減少分のカロリーを補うのはまずは「たんぱく質」です。「たんぱく質を多めに取ったうえでのココナッツオイル」といったスタンスがよろしいかと思います。

 

ココナッツオイルの豆知識

酸化しにくい
油全般、酸化しやすいです。そのなかでココナッツオイルに含まれている脂肪酸は「飽和脂肪酸」がほとんどのため酸化しにくいといえます。
未開封の場合の賞味期限は、製造より2年程度あります。開封後の賞味期限に関してはまちまちですが、~1年(なるはや)で使い切るのがベターです。

 

ココナッツオイルと相性の良い栄養成分

・ビタミンE
・DHA・EPA

 

ココナッツオイルのレーダーチャート解説

評価基準

  • 6 
    このカテゴリーに効果があることで有名。即効性があったり、継続して摂取することで効果を感じる
  • 5 
    このカテゴリーに効果があることで有名。継続して摂取することでなんとなく効果を感じる

  • このカテゴリーに効果があるといわれている。効果が得られることを期待して飲んでいる
  • 3.5 
    このカテゴリーに効果があるといわれているが、個人的に摂取目的としていない

  • このカテゴリーになんらかの効果があるもの

  • このカテゴリーとはあまり関係ないと思われる

  • このカテゴリーとは関係ないと思われる

※4以上が摂取目的となっているカテゴリー

 

 

ココナッツオイル 総合評価 A + 14.5

 総合評価について
5つのカテゴリーのうち、評価が高い上位3つのカテゴリーを足したものです。「B~SS」でつけています。
SS  18点
S  16点以上
A+ 14点以上
A  12点以上
B+ 10点以上
B  9点以下

 髪 評価3 
ココナッツオイルをヘッドマッサージ用のオイルとして使用することで、髪に潤いを与える&フケや抜け毛を防ぐ効果が期待できるとのことです。インドの伝承医学「アーユルヴェーダ」において、ココナッツオイルは頭皮強壮剤として親しまれてきたとのことです。

インドの女性の髪が黒く美しいのはココナッツオイルを髪や頭皮に塗っているからという説もあります。

参照 
カップルでハゲ対策! ココナッツオイルの育毛効果とヘッドマッサージ法 
excite ニュース

 肌(美肌) 評価3 
肌荒れの原因の一つは炎症です。例えばニキビが赤くなるのは炎症によるものです。ケトン体のうちβ-ヒドロキシ酪酸には炎症反応を抑制する作用があります。ココナッツオイルにはケトン体の生成を促す作用があります。

肌の皮脂にはオレイン酸が多く含まれています。オレイン酸は脂肪酸の中で「保湿」の軸として活躍しています。その不足は乾燥につながってしまいます。ココナッツオイルにはオレイン酸も含まれています。

 体型(ダイエット) 評価5.5 
エネルギー源として利用される順番は糖質→脂質です。
体内の糖質が減ってくると徐々に脂質にシフトします。そのスピードをあげる【=体内の脂質(体脂肪)をエネルギーとして利用しやすい体質にもっていく】ことがヤセ体質になる秘訣です。

ウォーキングなど有酸素運動を日課にしたり食事中の糖質の量を減らすことを習慣化することで脂質をエネルギーに変えやすい体質に変えることが可能となります。
この「体質」に近づけるのをサポートするのがココナッツオイルです。

 

というのもココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸には体内で糖質が枯渇していなくてもケトン体を作り出す働きがあるからです。

ケトン体の合成が促進され一旦ケトン体回路が回りだす=ケトジェネック状態になると脂肪が面白いように燃え始めます。

 

 

 体力(普段)評価6 
中鎖脂肪酸は長鎖脂肪酸と比べ4~5倍の速さでエネルギーとして利用されます。また脂肪として蓄積されにくいといった特徴もあります。エネルギー源としてベストな成分といえます。

出典:Furman.R.H.Medium Chain Triglycerides,University Pa press(1968)、P64より改変

体脂肪になりにくい 中鎖脂肪酸
MCTサロン 日清オイリオグループ(株)より引用

ココナッツオイルは飽和脂肪酸90%のオイルです。そのうち60%が中鎖脂肪酸です。


 その他(抗酸化)評価2.5 

ケトン体には、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸、アセトンなどがあります。ケトン体のうちβ-ヒドロキシ酪酸には抗酸化作用があります。
【ケトン体を作り出す働きをする】中鎖脂肪酸を多く含むココナッツオイルは遠からず抗酸化作用があるといえます。

 

ココナッツオイルについて勝手に語る

 

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