ビタミンK

ビタミンKの評価 A+

ビタミンK

ビタミンKについてポイントを8つ挙げます。 
ポイントごとに解説していきます。

 

 POINT① 
脂溶性のビタミン

ビタミンKは脂溶性のビタミンです。脂溶性のビタミンは4種類あります。残りの3つはビタミンA・ビタミンE・ビタミンDです。

脂溶性のビタミンは過剰摂取に注意よ!

その中でも Eはあまり注意しなくてもオッケー☆⌒d(´∀`)ノ、Kもそんなに気にする必要ないわ~

Dはそこそこ、Aに関して要注意よ~

かあちゃん 無駄に絵文字使ったから アルファベットがしっちゃかめっちゃかになっているよ!

 

 POINT② 
ビタミンKはK1とK2の総称

ビタミンKは、K1(フィロキノン)K2(メナキナン類)に大別されます。

フィロキノンは、側鎖にフィチル基をもつ化合物です。

メナキノン類は、側鎖にプレニル基もちます。プレニル基を構成するイソプレン単位の数(4〜14)によって11種類の同族体に分かれます。

出典元
ビタミンK
ウィキペディア

 

11種類の同族体があるK2のうち、特に重要なのはMK-4(メナキノン-4)とMK-7(メナキノン-7)よ!

一般にK1(フィロキノン)とMK-4(メナキノン-4)とMK-7(メナキノン-7)の3つを総称して、ビタミンKと呼ぶのよ~

へぇ~ ビタミンKって総称のことなんだ・・・


 POINT③ 
GGCXの捕因子として止血と骨形成に関わる

ビタミンKはγ-グルタミルカルボキシラーゼ(GGCX)の捕因子として、止血骨形成に関わります
GGCXはビタミンK依存性カルボキシラーゼとも呼ばれます。

ビタミンKの最重要ポイントがここよ!
ビタミンKの2大働きといえば「止血」と「骨形成」だよね!
 

 

 POINT④ 
核内受容体SXRのリガンドとして遺伝子の発現を制御する

ビタミンKは核内受容体SXRを介して遺伝子発現の調節を行います。
これにより、例えば、骨芽細胞におけるコラーゲンの蓄積作用をもたらします。

SXRを介した作用は最近のビタミンKの研究で判明したのよ~
かあちゃん、背伸びしすぎ~ 

かあちゃんの知識レベルで、ここは触れちゃダメな所でしょ!!

 

 

 POINT⑤ 
ビタミンKの活性型はMK-4

ビタミンK同族体はいずれもGGCXに対する捕因子活性を示します。
そのうちMK-4が最も強い活性を示します。

なおPOINT④核内受容体SXRのリガンドとして「標的遺伝子の転写調節を行う」作用はMK-4によるものです。

ビタミンK同族体で最も活性が強いのがMK-4よ!
骨粗鬆症治療薬に使われてるビタミンKはMK-4なの!

後、SXRを介した作用はMK-4特有なのよ!!
へぇ~ ビタミンKの活性型ってMK-4なんだ・・・

 

 

 POINT⑥ 
ビタミンK同族体は体内でMK-4に変換される

食事から摂取するビタミンKの大部分はK1です。90%以上はK1が占めています。
一方で、組織に存在するビタミンKのほとんどはMK-4です。
体内ではK1がMK‒4に変換され、蓄積すると考えられます。

vol56_1

出典元
ビタミンK研究のパラダイムシフト 吸収・代謝から新たな生物活性まで
バックナンバー(56(2018))
公益社団法人 日本農芸化学会

K1は小腸で、側鎖が切断され側鎖を持たないビタミンK3(MD)となります。血液を介して抹消組織へ運ばれたMDがUBIAD1と呼ばれる酵素の働きにより、MK-4に変換されます。

ビタミンK3(MD)は、側鎖を持たないビタミンKよ
よく家畜飼料への食品添加物やペットフードの添加剤として使用されている合成化合物なの

最近の研究により、ビタミンK1の小腸吸収過程で代謝物として生成され、血流を介して末梢組織へ運ばれ、UBIAD1によりMK-4へ変換されることが判明しているのよ

唐突にK3登場!! 

その上、UBIAD1なんて母ちゃんの知識レベルじゃねーし!!

 

 POINT⑦ 
ビタミンKが含まれる食品

K1は植物の葉緑体より作られます。K2(メナキノン類)は微生物より作られます。

ビタミンKを多く含む代表的な食品は以下です。

◆K1


植物性食品

 

◆MK-4

動物性食品

 

◆MK-7 

納豆

.
食事から取り入れたビタミンK1とK2は胆汁の存在のもと脂質とミセルを形成します。小腸上部から能動輸送により吸収され、カイロミクロンに取り込まれてリンパ管に移動します。
そして体内の循環系に入り各組織に分布します。

食品から取れるビタミンKのうち特に重要なのはビタミンK1、MK-4、MK-7の3つです。

K1はホウレンソウや小松菜などの緑黄色野菜に、
MK-4は肉、卵、乳製品などに多く含まれるわ~

MK-7を多く含んでいるのはズバリ納豆よ!!
今までの内容とテイストが違いすぎるよ~  

これこそ母ちゃんの知識レベルよ!!

 

 POINT⑧ 
MK-7がもっとも栄養価が高い

繰り返しになりますが、ビタミンKのうち特に重要なのはK1、MK-4、MK-7の3つです。
この3つのうち最も高い栄養価を示しているのはMK-7です。

2つと比べて8~12倍の栄養価に相当するとされています。

理由は次です。

①MK-7は、ビタミンK1やMK-4よりも吸収性が高い。

②MK-7は血中滞留時間が長い。そのため活性が長時間持続する。

ビタミンK2を420μg摂取時のヒト血中濃度の変化

出典元
大豆機能性素材(ファイン)
(株)J-オイルミルズ

 

3つのうち最も栄養価が高いのがMK-7よ
なので
ビタミンKを食事から取ると考えた場合は、納豆!
ビタミンKのサプリを買う時、原料はなるべくMK-7を選択! 
へぇ~ 活性型のMK-4じゃなく、MK-7なんだ・・・

 

 

ビタミンKの効果・効能

止血

「止血」は血小板と血液凝固因子が協力しあって行われます。

血管が傷ついたときに血小板が集まって血の塊(=血栓)を作り止血が開始されます。この塊をより強固なものにするため血液中のさまざまな血液凝固因子が働きます。

出典元
血液が固まるということ
東邦大学

最終的に血液凝固因子の一つフィブリノーゲン(第Ⅰ因子)という物質がフィブリン(第Ⅰa因子)という繊維状のたんぱく質に変わります。
そうすると血液がゼリー状に固まります。
このことを血液凝固といいます。

血液凝固の最終段階は

プロトロンビン(Ⅱ)→トロンビン(Ⅱα)
             ⇓
  フェブリノーゲン(Ⅰ)→フィブリン(Ⅰα)

※出典もとの最後の流れです。

.
です。

【フェブリノーゲン→フィブリンの変化】はトロンビンという酵素によって行われます。

ビタミンKはトロンビンの前駆体プロトロンビン(第Ⅱ因子)が肝臓で生成される際に必須の成分です。

 ここでビタミンK! 

プロトロンビンにはグルタミン酸残基が含まれています。
このグルタミン酸(Glu)がγ-カルボキシグルタミン酸(Gla)に変換される(Gla化される)ことで生理活性を発揮するようになります。

γ-グルタミルカルボキシラーゼ(GGCX)は、ビタミンK依存性に標的たんぱく質中のグルタミン酸(Glu)をγ-カルボキシグルタミン酸(Gla)へと変換する(Gla化する)酵素です。

Gla化されるとカルシウムイオンに対する結合能を獲得します。それにより膜リン脂質との複合体を形成することが可能となります。この複合体形成が凝固反応の正常な進行に必須です。

ビタミンKはGGCXの捕因子として作用します。なのでGGCXはビタミンK依存性カルボキシラーゼとも呼ばれます。

つまるところ「プロトロンビンは、ビタミンKにより【Gla化され】活性される」です。

 

血液凝固の過程には12種類の血液凝固因子が関わっています。
プロトロンビン(第Ⅱ因子)以外も第Ⅶ因子、第Ⅸ因子、第Ⅹ因子がビタミンK依存性タンパク質です。

ビタミンK依存性タンパク質

GGCXによる翻訳後修飾により、 グルタミン酸がGla化されることで活性化されるたんぱく質(Glaタンパク質)を「ビタミンK依存性タンパク質」と呼びます。

ビタミンKが不足しているとこれら血液凝固因子が活性化されない=産生されなくなります。

ビタミンKは正常な血液凝固に不可欠な存在です。

ちなみにビタミンKは出血時以外は、血管内で血液が凝固するのを防ぐ働きもします。
ビタミンKは出血したときには血を止めて、それ以外は血液が固まらないようにするといった風に「凝固」を必要に応じて行っています

 

 

 

骨形成

骨の形成は骨基質(コラーゲンが主体)に、リン酸カルシウムやリン酸マグネシウムといったミネラルが沈着することで行われます。

これらミネラルの沈着には、骨芽細胞から分泌されるたんぱく質「オステオカルシン」が関与しています。
オステオカルシンはカルシウム結合能を有し、活性型に変わることでカルシウムと結合し骨形成を促します

ビタミンKはオステオカルシンを活性化する働きがあります。

図1 ビタミンK2の作用メカニズム

出典元
キューピーアヲハタニュース
ニュースリリース 2007年 No.62
キューピー

 

 ここでビタミンK! 

オステオカルシンは、カルボキシル化(Gla化)されることにより活性型に変換されます

このGla化を触媒する酵素γ-グルタミルカルボキシラーゼ(GGCX)の捕因子として働いているのがビタミンKです。

.
ビタミンKが不足していると活性型オステオカルシンに変換されません。
その結果、カルシウムを骨に沈着させることができず、骨形成が上手くいかなくなります

 

ビタミンKはこのオステオカルシンを活性化してカルシウムとの結合を促すはたらきがあります。骨が硬いけれどしなやかなのは、たんぱく質が土台となってそこにカルシム等のミネラルが沈着しているからなのです。他方、ビタミンKは、骨を形成する骨芽細胞において、骨の主要なたんぱく質であるコラーゲンの合成を促進するはたらきもあります。

引用元
[ビタミンK]骨のたんぱく質を良好に保つ役割
 
ヨミドクター 
(株)読売新聞社

 

 こっちでもビタミンK! 

最近のビタミンK研究により、ビタミンKは核内受容体SXRに作用して骨形成に関わる因子の転写を調節することでも骨形成に関与します。

SXRを介して、骨芽細胞におけるコラーゲン蓄積作用をもたらします。
上記引用元の「他方」の話です。

 

 

骨ホルモン

オステオカルシンの大部分は骨基質に埋め込まれ骨形成の働きをします。
一部は血液中に放出され、さまざまな臓器に直接働きかけ、その機能を活性化させます。

この血液中に放出されたオステオカルシンが話題の「骨ホルモン」です。

 

 

2種類のオステオカルシン

オステオカルシンはカルボキシル化オステオカルシン(GlaOC)非あるいは低カルボキシル化オステオカルシン(ucOC)の2つの形態で存在しています。


ucOCは GGCXにより、GlaOCとなって骨に埋め込まれます。
一部はカルボキシル化を逃れてucOCとして血中に放出されます。あるいはGlaOCとして血中に放出され、酸性下でucOCに変わります。


figure1
出典元
骨芽細胞におけるインスリンシグナルは骨代謝とグルコース・エネルギー代謝を調節する
新着論文レビュー
ライフサイエンス統合データベースセンター

血中に循環しているオステオカルシンの約8割がGlaOC、残りの約2割がucOCととされています。ホルモンとして機能するのはucOCです。

 

血液中に放出されたオステオカルシン(のうちucOC)は
膵臓β細胞に直接作用し、インスリンの分泌を促します。
またインクレチンの一種であるGLP-1を介してもインスリンの分泌を促します。

分泌されたインスリンは、筋肉、脂肪細胞などに働きかけます。

それにより

インスリンの抵抗性を改善させます
エネルギー代謝が促進されます

.

また脂肪細胞に作用し、アディポネクチンの分泌を増やします。

それにより

血管内のプラークの形成を防ぎます
血管壁の傷を修復します
AMPキナーゼを活性させます

.

 

他にも

テストステロンの分泌を増やす

生殖機能を向上させます
筋肥大を促します

..
一酸化窒素(NO)の産生を増やす

血管を若返らせます
筋肥大を促します

.
神経細胞の結合を維持する

記憶・認知機能を改善させます

.。
といった作用を有します。

このような作用があるオステオカルシン(のうちucOC)は美容・健康・長寿効果をもたらすホルモンとしてメディアから注目され、その分泌を増やす方法がよく特集されています。

 

ホルモンとしてのオステオカルシンを分泌させるには骨芽細胞を刺激することです。
なので「かかと落とし」が「骨ホルモンを増やす」とされています。

かかとに刺激を与える→

骨芽細胞が活性化される→

.

さて、ここで疑問が生まれます。
ビタミンKはホルモンとしてのオステオカルシンを増やすことに関係しているか否かといった疑問です。

繰り返し述べてきたホルモンとしてのオステオカルシンは非あるいは低カルボキシル化オステオカルシン(ucOC)のことです。
一方で、ビタミンKの働きはカルボキシル化オステオカルシン(GlaOC)を増やすことです。

オステオカルシンをカルボキシル化する反応を触媒する酵素はGGCXで、その捕因子として活躍するのがビタミンK

  • ビタミンKが充足していれば、オステオカルシンはカルボキシル化されて、カルシウムとの結合能を有し(GlaOCとして)骨基質に埋め込まれる
  • ビタミンKが不足していれば、オステオカルシンはカルボキシル化されず、カルシウムとの結合能を持てず(ucOCとして)血中に放出される

.
一見すると、ホルモンとしてのオステオカルシンの効能を得るためにはビタミンKを不足させなければならないのでは と思われます。

が、そうではありません。

オステオカルシンは骨芽細胞が作るたんぱく質です。
骨量が多ければ多いほど、血中濃度のオステオカルシンも高いとされます。
なのでとにかく骨密度を高めることが大事となります。

オステオカルシンは骨を形成する骨芽細胞が作るたんぱく質なので、骨量が多ければ多いほど血中濃度が高いからです。

引用元
骨ホルモン「オステオカルシン」は万能アンチエイジングホルモン!
美ST ONLINE
(株)光文社

なので、「かかと落とし」と「骨ホルモンを増やす」のメカニズムは厳密にいうとこうなります。

かかとに刺激を与える→

骨芽細胞を活性化される→


骨密度が高まる


血中に放出されるオステオカルシンも増える

.
ということで、骨密度を高める成分であるビタミンK

骨基質に取り込まれるオステオカルシン(骨形成に重要)のみならず、
血中に放出されるオステオカルシン(ホルモンとして機能)も増やす

.
と考えられます。

長々と書きましたが、ここでの結論は

「骨ホルモンを増やすのにもビタミンKの存在が重要である」

です。

骨を強化するためにはカルシウムやたんぱく質の摂取が重要とされているが、『“骨ホルモン”で健康寿命を延ばす! 1日1分「かかと落とし」健康法』(カンゼン刊)の著者で福岡歯科大学客員教授の平田雅人氏は、「骨ホルモン分泌を増やすにはビタミンKが特に重要」だと指摘する。

出典元
骨ホルモン注目 かかと落とし、ミニジャンプ運動で細胞刺激
NEWSポストセブン
(株)小学館

 

 

注意

ビタミンKがホルモンとしてのオステオカルシン(ucOC)にとって重要かどうかはさまざまな意見があります。

ビタミンKのサプリメントによくあるキャッチフレーズ集

  • カルシウムの定着をサポート、骨太な生活を送るために
  • カルシウム、ビタミンDとともに骨粗しょう症の予防に
  • 骨や血管にとって極めて重要な成分
  • 骨ホルモンと深く関わっている成分
  • 納豆などの発酵成分が嫌いなかたに

 

ビタミンKの摂取量、不足、過剰

ビタミンKの摂取量
推奨摂取量は、成人男性、女性ともに150μgです。
参照 日本人の食事摂取基準(2015年版) 厚生労働省
 
ビタミンKの不足
ビタミンKは植物性、動物性食品に含まれています。また腸内細菌でも作られます。
欠乏することはまずありません。
ただ不足気味だと、内出血が起きたり、鼻血が止まらなくなるといった症状が起きることがあります。
 
ビタミンKの過剰
通常の食生活を送っている限り、過剰の心配をする必要はありません。
合成品のK3を過剰に取った場合に、溶血性貧血などを生じます。

 

 

ビタミンKの豆知識

ビタミンK3
ビタミンK3=メナジオン(MD)は、側鎖を持たないビタミンKです。


出典元
メナジオン
ウィキペディア

合成化合物として知られています。家畜飼料への食品添加物やペットフードの添加剤として使用されています。
最近の研究により、ビタミンK1の小腸吸収過程で代謝物として生成され、血流を介して末梢組織へ運ばれ、UBIAD1によりMK-4へ変換されることが判明しています。

 
腸内細菌
K2は腸内細菌でも合成できます。合成されるのは主にMK-10とMK-11です。わずかですが、MK-7、MK-8、MK-9、MK-12も合成されます。なのでビタミンKが欠乏することは稀です。
とはいえ、腸内細菌由来のK2がビタミンKの必要量に寄与する割合は低いです。
 
ビタミンKサイクル
ビタミンKはGla化反応において、自身は酸化されビタミンエポキシドへと変換されます。その後、ビタミンKエポキシド還元酵素(VKOR)により、還元され再利用されます。この機構はビタミンKサイクルと呼ばれます。
ビタミンKが欠乏しにくい理由は、ここ【ビタミンKサイクルにて再利用される】にもあります。

 

 

ビタミンKと相性の良い栄養成分

・カルシウム

 

・ビタミンD

ビタミンKのレーダーチャート解説

評価基準

  • 6 
    このカテゴリーに効果があることで有名。即効性があったり、継続して摂取することで効果を感じる
  • 5 
    このカテゴリーに効果があることで有名。継続して摂取することでなんとなく効果を感じる

  • このカテゴリーに効果があるといわれている。効果が得られることを期待して飲んでいる
  • 3.5 
    このカテゴリーに効果があるといわれているが、個人的に摂取目的としていない

  • このカテゴリーになんらかの効果があるもの

  • このカテゴリーとはあまり関係ないと思われる

  • このカテゴリーとは関係ないと思われる

※4以上が摂取目的となっているカテゴリー

 

 

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ビタミンK 総合評価 A+ 15.5

 総合評価について
5つのカテゴリーのうち、評価が高い上位3つのカテゴリーを足したものです。「B~SS」でつけています。
SS  18点
S  16点以上
A+ 14点以上
A  12点以上
B+ 10点以上
B  9点以下

 髪(白髪)評価2.5 
白髪予防にはメラニンを作るメラノサイトの働きを活発にさせることが大切です。
カルシウムはメラノサイトを活性化させる作用があります。そのため白髪予防に有効な成分の1つとされています。

カルシウムのメラノサイトを活性化させる作用はカルシウムイオンとしてです。

カルシウム

99%が骨と歯に、残り1%が血液・神経・筋肉に分布しています。
前者は構成成分【リン酸カルシウム】として、後者はイオン【カルシウムイオン】の形で存在しています。

ビタミンKはカルシウムの骨形成の働きを手助けします。なのでカルシウムのメラノサイトを活性化させる=白髪予防の働きには直接関係していないと思います。

ですが、(カルシウムの骨形成の働きを手助けすることで)生体内の各組織のカルシウムの代謝のバランス調節しています。
そう考えると、ビタミンKはカルシウムの白髪予防の働きに何らかの形で関わっていると捉えることもできます。

 肌(美肌)評価3.5 
顔にできるほうれい線・しわ・あごのたるみは骨密度も関係しているといわれています。
というのも骨密度が低下すると皮膚に覆われている骨も縮小し、骨と皮膚の間に隙間ができてしまうからです。隙間が出来ることでほうれい線がくっきりしたり、深いシワができたり、二重あごになったりします。

骨密度が少ないと若い頃から、アゴの骨から真っ先に縮んで小さくなり、顔にシワやたるみを生むことが最新研究から判明!

引用元
美女の秘密は骨にあり
美と若さの新常識~カラダのヒミツ~
NHK

 

骨密度を高めるたんぱく質がオステオカルシンです。ビタミンKにはオステオカルシンを活性させる働きがあります。

 

 体型(筋肉)評価3.5 
効率的に筋肥大させるためには、たんぱく質の同化作用を有するアナボリックホルモンの分泌を促進させることが大事となります。代表的なアナボリックホルモンはテストステロン・成長ホルモン・インスリンです。

どれも重要なアナボリックホルモンですが、あえて順位をつけると一番はインスリンといえるかもしれません。
インスリンは筋たんぱく質の合成に必要なアミノ酸(BCAA)の取り込みを増やし、たんぱく質の合成を促進させます。

ホルモンとしてのオステオカルシンは膵臓β細胞に直接作用し、インスリンの分泌を促します。
またインクレチンの一種であるGLP-1を介してもインスリンの分泌を促します。

ホルモンとしてのオステオカルシンは骨密度を高めることで増えます。このオステオカルシンは骨からその一部が血中に放出され、全身の臓器にホルモンとして働きかけます。

ビタミンKはホルモンとしてのオステオカルシンにとっても重要な存在とされています。ビタミンKが骨密度を高めるからです。
※骨量が多ければ多いほど、血中濃度のオステオカルシンも高いとされます。

 

 

 体力(普段)評価6 
血液は組織に必要な栄養素や酸素を運搬します。このことは【生命を維持する&身体活動を行う】うえでとても重要なことです。
血液が多量に出血すると【生命を維持する&身体活動を行う】が正常に行われなくなります。命を落とす危険性すらあります。

出血したときに、止血する役割をする「血液凝固因子(Ⅱ, Ⅶ, Ⅸ, Ⅹ)」の生成にビタミンKは補酵素として必須です。

 

 その他(骨)6 
骨の形成 その1
骨の形成は骨基質にカルシウムが沈着することで行われます。カルシウムの沈着には骨たんぱく質オステオカルシンが関与しています。オステオカルシンは活性化される(Gla化されると)カルシウム結合能を有し、カルシウムと結合し骨形成を促します。オステオカルシンを活性化させるためにはビタミンKが必須となります。

骨の形成 その2
骨の約20%はコラーゲンです。骨基質(骨の組織において、骨細胞間を満たす物質)に関していえば約90%はコラーゲンでできています。

ビタミンKは骨芽細胞において、コラーゲンの合成を促進する作用があります。この作用は核内受容体SXRを介して転写調節に働くことで行われていると考えられています。

 

 

ビタミンK 参照一覧

ビタミン(脂溶性ビタミン)「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書 厚生労働省

ビタミンKは体内でビタミンK2(メナキノン-4)に変換される J-STAGE

ビタミンK研究のパラダイムシフト J-STAGE

ビタミンK含有食品とワーファリン J-STAGE

オステオカルシンとインスリン分泌 J-STAGE

ビタミンKの生体内活性化とその意義 J-STAGE

ビタミンK合成酵素UBIAD1タンパク質の機能解析 J-STAGE

ビタミンKの核内受容体を介する新しい作用機構 J-STAGE

ビタミンKの健康栄養機能に関する最近の知見 J-STAGE

ビタミンKの生体内変換と生成したメナキノン-4の機能 J-STAGE

4.メナキノン-4の新規生理機能の解明 ―インスリン分泌増強作用―(脂溶性ビタミン総合研究委員会・第352回会議研究発表要旨) J-STAGE

大豆機能性素材(ファイン) (株)J-オイルミルズ

オステオカルシン(骨のタンパク質)の経口摂取で代謝を改善 ─ 新たなメタボリックシンドローム予防薬の開発に期待 ─
プレスリリース 九州大学

骨ホルモン「オステオカルシン」は万能アンチエイジングホルモン! 美ST ONLINE (株)光文社

肝心なのは骨の新陳代謝。今日から「骨トレ」を始めよう! 婦人公論.JP 中央公論新社

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