今まで脂質に含まれている4種類、中性脂肪、脂肪酸、コレストロール、リン脂質がどういうものか、どのようにできるのかなど簡単に学んできました。
脂質の働きはエネルギー源になることと体の構成材料になることです。でここでは「エネルギーになること」に注目します。以前糖質からエネルギーができる仕組みを大雑把に説明しました。糖質の次にエネルギー源となる脂質はどのようにエネルギーを生み出すかを今回学びます。

はい!老化を遅らせるために「代謝」を学ぶ その8 ここでやりました。


はて?


(´;ω;`)ウッ…ツ


やってやるよ!!
脂肪の代謝
脂肪がエネルギーになるメカニズムですね。こっからは脂肪=中性脂肪が主役です。こっから脂肪といったり中性脂肪といったりしますが同じことです。
ところで主要なエネルギー源ってなんでしたけ?

そうです。まずブドウ糖がエネルギーとして使用されます。このエネルギーが不足した場合、ブドウ糖をためていたグリコーゲンという貯蔵庫からエネルギーをとりだします。
でこの貯蔵物質であるグリコーゲンも空となった時に、中性脂肪からエネルギーを取り出すということになります。
まあ要するに糖質をとっていない空腹時や運動時などエネルギーが不足しているときに体内にある脂肪からエネルギーを生み出すということです。

こんな時や

こんな時

中性脂肪といったら、太っている、肥満とかのイメージに結びついちゃいそうですが、
体内で、大量のエネルギーを貯蔵するのに適した物質なのです。
グリコーゲンと比べて、約6倍のエネルギーを蓄えることができます。またグリコーゲンは蓄えれる期間が短いのに対して脂肪は長く蓄えることができます。
グリコーゲンは短期かつ、蓄える量も少ないのに対して、中性脂肪は、長期かつ多く蓄えれる優れものです。
なので「エネルギーを蓄える」という観点では脂肪というものは素晴らしい物なのです。
※ちなみに中性脂肪は基礎代謝に一番多く使われます。基礎代謝って1日に消費されるエネルギーで一番多いものです。
空腹時や運動時、エネルギーが不足したとき中性脂肪はグリセリンと脂肪酸に分解される、脂肪酸は遊離脂肪酸としてエネルギーを必要とする場所(細胞)に送られますと説明しました。
これが脂質のエネルギー代謝のことをすごく簡単にいった説明です。
ところで糖質のエネルギー代謝のことって覚えていますか?ちょっと前に結構回を重ねてやったんですけど

ではくわしくはこちらで、結構時間と労力をかけた大作です。中身はともなっていないですが・・・
で話は中性脂肪に戻ります。こっからは分解された中性脂肪がどのようにエネルギーに変わるかの話です。さっき簡単に「脂肪酸は遊離脂肪酸としてエネルギーを必要とする場所(細胞)に送られます」っていっちゃいましたが、
実際どのような過程でそのエネルギーが作られるのでしょうか。これを学びます。
エネルギーというかエネルギーを貯蔵するATPをどのように生み出すかです。

空腹時、運動時などエネルギーが必要となるときに中性脂肪(トリグリセリド)は脂肪酸とグリセリンに分解されます。その分解された脂肪酸と、グリセリンは、ATPを生み出す過程は異なります。

マジっすか!
ATPを生み出す代謝経路はいくつかあるのですがメインとなるのがTCAサイクル(クエン酸回路)です。
でここでポイントになるのがアセチルCoAという物質に変わる(代謝される)ことです。
代謝の回では次の文章を何度も載せてきました。
この文章で鍵となっているのがアセチルCoAです。

β酸化
脂肪酸は、β酸化と呼ばれる代謝過程を経てアセチルCoAとなります。
脂肪酸がアセチルCoAとなるのがβ酸化という代謝経路なのです。


いや しない!
ともかく脂肪酸が分解しアセチルCoAをつくるβ酸化という代謝経路があるということを覚えてください。


もう懲りた・・・
繰り返しになりますが、とにかく脂肪酸からアセチルCoAを作り出すのは「β酸化」という代謝過程が必要であると覚えてください。
でアセチルCoAになった脂肪酸は、オキサロ酢酸と結合し、クエン酸になりTCAサイクル(クエン酸回路)で代謝されるというわけです。
TCAサイクル(クエン酸回路)によってATPが生まれる過程はこちら


ナイス着眼点!
TCAサイクル(クエン酸回路)の最初の工程ではオキサロ酢酸とアセチルCoAと結合してしてクエン酸が作られることからはじまります。
つまりオキサロ酢酸が無いとTCAサイクル(クエン酸回路)が回りません。

えーオキサロ酢酸はピルビン酸という物質から作られます。

ピルビン酸は糖質の代謝から生まれます。糖質の代謝には3つの代謝経路がありました。そのうちの解糖系という代謝経路でピルビン酸は生まれます。解糖系とは、糖質の代謝の最初の流れで、グルコースをピルビン酸に分解する代謝経路です。

今はなしてきたことをちょっとまとめます。
- ATPを生み出す代謝経路はいくつかあるがメインとなるのがTCAサイクル
- 脂肪酸がTCAサイクルに入り込むにはアセチルCoAに代謝されなければならない
- 脂肪酸はβ酸化によってアセチルCoAになる
- 脂肪酸のβ酸化によって作り出されたアセチルCoAがオキサロ酢酸と結合してクエン酸になることでTCAサイクルが回ることになる。
- オキサロ酢酸はピルビン酸からつくられる。
- ピルビン酸は、糖質の代謝「解糖系」でグルコースが分解されることで生まれる
この流れで気づくことありませんか?

そうです糖質がないと脂肪が代謝されないということになります。脂肪から作られたアセチルCoAが、TCAサイクル(クエン酸回路)に入りそのサイクルが上手く回るには、糖から作られるオキサロ酢酸が必要なのです。
なので「脂肪は糖が無いと燃えない」とか「脂肪は糖の炎の中で燃える」いわれているのです。

あれ?お姉さんどうかしました?


初耳だー

よーーー

矢はダメです

あいたー(>_<)
まあいろいろありましたがアセチルCoAになった脂肪酸は、細胞内のミトコンドリア内にあるTCAサイクルに入りATPを生み出すというわけです。

グリセリンのことですね。
グリセリンは解糖系にいきます。糖質の3つの代謝経路で説明した最初の段階のやつです。解糖系に入って中間代謝物であるジヒドロキシアセトンリン酸になり、解糖系の代謝経路を経てTCAサイクルに入っていきます。
このあたりは糖の代謝の知識があったほうがわかりやすいと思いますので、よろしかったらこちらをご覧ください。


ちょっと待って
最後に言いたいことがあります。


スゲー言いにくいんだが

この記事 このサイト「老化を遅らせることに成功しているかも」について で「自分なりに勝手に解釈しちゃていること、間違っている場合があることをご了承ください。」と書いて、逃げ道を作っていたのですが(もちろんプライバシーポリシーの免責事項にも同じような内容を記載しています)・・・

すいません!
とにかく脂肪の代謝というか代謝全般は、専門用語が多く、ややっこしく、ちょっとお手上げ状態です。このくそブログをもとに勉強しているかたはいないと思いますが、代謝を本格的に学ぶかたはいろんなサイトを見比べて正しいと思ったものを取捨選択してください。
長らく時間をかけましたが、一応脂質の4種類すべて説明し終わりました。では、これにて・・・

リン脂質はどこいったー

忘れてた・・・
あれ?パトカーのサイレンの音がきこえますね?
こっちに近づいてきました。

はい。それではまた。
10分後

ブー
ピーンポーン

ハーイ

タイホです!!
・・・・
リン脂質についてはいつかやります・・・
そのころお姉さんは帰宅していた

はあー旦那のやろー きついお仕置きしたる

アレ? 火事?

うちは大丈夫かしら

・・・・

ローン35年!!