IGF-1

IGF-1の評価 SS

IGF-1

IGF-1は成長因子の一種です。

成長因子とは体内の特定の細胞の細胞分裂を促進するタンパク質 の総称で、グロスファクターとも呼ばれています。
成長因子は数種類あります。
体の細胞の種類により成長因子は異なる働きをします。
代表的な成長因子は以下です。

  • FGF(繊維芽細胞成長因子)
  • EGF(上皮成長因子)
  • IGF(インスリン様成長因子)
  • HGF(肝細胞成長因子)
  • PDGF(血小板由来成長因子)
  • VEGF(血管内皮細胞成長因子)
  • TGF(トランスフォーミング成長因子)

IGF(インスリン様成長因子)は構造がインスリンに極めて似ている成長因子です。
IGFR(インスリン様成長因子受容体)に結合することで数多くの組織の細胞の増殖、分化を促進します。

IGFにはIGF-1とIGF-2が存在していますが、ここではIGF-1のみのレビュー(説明)になります。

 IGF-1と成長ホルモン 

IGF-1は成長ホルモンとの関係の深い成長因子です。
IGF-1は主に肝臓で成長ホルモンの刺激により作られます
なのでIGF-1の分泌量は成長ホルモンの分泌量に比例することになります。

成長ホルモンの主な作用は次です。

成長ホルモンの主な作用

  1. 細胞分裂を促進 
    → 新陳代謝促進(骨形成・発毛・美肌など)
  2. 細胞の修復 
    → ケガの回復・肌のターンオーバー正常化 
  3. たんぱく質の合成を促進 
    → 筋肉量の増加
  4. 糖質、脂質の代謝促進 
    → エネルギー産生・脂肪の蓄積を防ぐ・脂肪の分解を促す
  5. 血糖値が低い時に血糖値をあげる 
    → 低血糖を防ぐ

 

この作用は成長ホルモンがその標的組織に直接働きかける場合とIGF-1を介して働きかける場合があります。

つまり成長ホルモンの作用は成長ホルモン直接の場合とIGF-1を仲介する場合の2パターンがあるということです。
なお成長ホルモンの作用のほとんどは、IGF-1を介して行われています。
血糖値上昇作用と内臓脂肪における代謝作用以外はIGF-1を介して行われているといわれています。

 

IGF-1の効果・効能

成長ホルモン 

成長ホルモンの作用は、直接かIGF-1を介するかの2パターンです。

成長ホルモンの主な作用

  1. 細胞分裂を促進 
    → 新陳代謝促進(骨形成・発毛・美肌など)
  2. 細胞の修復 
    → ケガの回復・肌のターンオーバー正常化 
  3. たんぱく質の合成を促進 
    → 筋肉量の増加
  4. 糖質、脂質の代謝促進 
    → エネルギー産生・脂肪の蓄積を防ぐ・脂肪の分解を促す
  5. 血糖値が低い時に血糖値をあげる 
    → 低血糖を防ぐ

 

成長ホルモンの「成長に関する作用」はIGF-1を介していて、「代謝に関する作用」は直接とIGF-1を介する場合の両方があります。
そうなると成長ホルモンの作用のほとんどはIGF-1を介しているといえます。

なのでIGF-1の作用は上記の「成長ホルモンの作用」といってもいいかもしれません。
※血糖値上昇作用と内臓脂肪における代謝作用は成長ホルモン直接の作用です。

 

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成長ホルモンが分泌されることで、IGF-1が分泌されるといった流れをたどるので成長ホルモンの作用≒IGF-1の作用というのは当然と言えば当然かもしれません。
ですが、成長ホルモンを分泌させる以外にもIGF-1を増やす方法があります。

それは胃や腸にある知覚神経を刺激することです。

 

知覚神経が刺激されるとCGRPと呼ばれる物質が分泌されます。

この物質が分泌されると全身の細胞でIGF-1を増やすとされています。

CGRP

CGRPとはカルシトニン遺伝子関連ペプチドアミノ酸が結合したものです。胃や腸にある知覚神経を刺激すると放出されます。

IGF-1のサプリメントによくあるキャッチフレーズ集

  • 引き締まったボディ、みずみずしい肌を取り戻す
  • 髪、肌の若々しさをキープ
  • 筋肉作りに励むかたに
  • エイジングケアをサポートする
  • 加齢ともにIGF-1の分泌量は減ってしまいます

 

 

IGF-1の摂取量、不足、過剰

IGF-1の摂取量
IGF-1を増やすことは重要ですが、IGF-1を取ることは必須ではありません。なので推奨摂取量たるものはございません。
体内のIGF-1を増やす方法は成長ホルモンの分泌を増やす or 胃や腸にある知覚神経を刺激する のどちらです。

なおサプリから摂取する場合は用量・用法を守ってください。

 
IGF-1の不足
IGF-1が減少している=成長ホルモンの分泌が減っているとも言えます。

成長ホルモンの分泌が少なくなると老化現象が起こります。体のいたるところの細胞の機能が衰え、代謝が落ちます。それにより抜け毛、肌の老化、筋力低下による肥満など見た目の劣化が顕著にあらわれます。肥満になると動脈硬化にもかかりやすくなるので健康を害します。

IGF-1の分泌は加齢とともに減りますが、それは加齢により成長ホルモンの分泌が減っているからといえます。

 
IGF-1の過剰
IGF-1の過剰摂取はがんの発症リスクに関係しているとされています。

IGF-1は、細胞の成長や分裂の促進、細胞死を抑制し、私たちの健康維持や成長に非常に重要なホルモンです。  
しかし、IGF-1を過剰に摂取すると、異常な細胞増殖、すなわちがん化につながり、膀胱がん、前立腺がん、乳がん、大腸がんの発症リスクとの関与が指摘されています。

引用元
牛乳を飲むとガンにかかりやすい、は本当なのか
IGF-1の過剰摂取は膀胱、前立腺、乳ガンなどを引き起こす
JBpress 

サプリから摂取する場合はの用量・用法を守ってください。

 

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IGF-1の豆知識

 
カプサイシンとイソフラボン
胃や腸にある知覚神経が刺激されるとCGRPと呼ばれる物質が分泌されます。この物質が分泌されると全身の細胞でIGF-1を増やすとされています。

知覚神経を刺激する成分として有名なのはカプサイシンイソフラボンです。
カプサイシンとイソフラボンを同時に摂取することで、IGF-1が増えると言われています。実際、それを目的として2つの成分がセット販売されています。

 

IGF-1のレーダーチャート解説

評価基準

  • 6 
    このカテゴリーに効果があることで有名。即効性があったり、継続して摂取することで効果を感じる
  • 5 
    このカテゴリーに効果があることで有名。継続して摂取することでなんとなく効果を感じる

  • このカテゴリーに効果があるといわれている。効果が得られることを期待して飲んでいる
  • 3.5 
    このカテゴリーに効果があるといわれているが、個人的に摂取目的としていない

  • このカテゴリーになんらかの効果があるもの

  • このカテゴリーとはあまり関係ないと思われる

  • このカテゴリーとは関係ないと思われる

※4以上が摂取目的となっているカテゴリー 

 

 

IGF-1 総合評価 SS 18

 総合評価について
5つのカテゴリーのうち、評価が高い上位3つのカテゴリーを足したものです。「B~SS」でつけています。
SS  18点
S  16点以上
A+ 14点以上
A  12点以上
B+ 10点以上
B  9点以下

 髪(薄毛、白髪) 評価6 
IGF-1は細胞にある受容体に結合することでその細胞の働きを活性化させます。髪(頭皮)においては髪の毛母細胞の受容体にIGF-1が結合すると毛母細胞の働きが活性されます。

他のレビューの薄毛カテゴリーにおいて、よく「成長ホルモン」を評価対象し「成長ホルモンの分泌を促す」能力が高い成分を高評価してきました。理由は「成長ホルモンが分泌されると毛母細胞の細胞分裂が促進されるから」です。

これは厳密にいうと「成長ホルモンが分泌されると毛乳頭細胞でIGF-1が産生され、そのIGF-1が毛母細胞に作用することで毛母細胞の細胞分裂が促進されるから」ということになります。
IGF-1を増やすことは髪の健康にとって重要といえます。

 肌(美肌、美白) 評価6 
表皮細胞の生まれ変わり=肌のターンオーバーのことです。

肌のターンオーバーが正常に行われないと肌のバリア機能・水分保持機能が失われてしまいます。それだけでなく肌の細胞にメラニン色素が沈着するようになります。
というのもメラニンは肌のターンオーバーとともに排出されるからです。


つまるところ肌のターンオーバーの乱れはシワ・シミを生み出す大きな原因となります。

さて表皮細胞を生み出すのは表皮基底層に存在する表皮幹細胞です。表皮幹細胞は、繰り返し増殖をする機能(自己複製能)と表皮細胞を生み出す機能(分化能)をもちあわせている、いうなれば肌のターンオーバーを司る細胞です。
表皮幹細胞を活性化させることで表皮細胞の増殖が活発になり肌のターンオーバーが促進されます。

IGF-1には表皮幹細胞を活性化させる働きがあります。

 

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 体型(筋肉)評価6 
成長ホルモンは筋たんぱく質の合成を促します。これをより具体的にいうと「成長ホルモンの刺激により分泌されたIGF-1の作用により、筋たんぱく質の合成を促します」です。

さてIGF-1には筋肥大を直接的に促進する働きがあるようです。こちらをご覧ください。

そこで注目されているのが、成長ホルモンに似た「インスリン様成長因子」(IGF-1)という物質です。これは肝臓から分泌されますが、トレーニングをすると筋肉からも分泌され、筋肉自身に働きかけたり、筋サテライト細胞(筋線維の再生のために必要な細胞)という幹細胞の増殖を促したりと、局所的に働いて筋肥大に貢献することがわかっています。

引用元
筋肉を太くするカギを握る「インスリン様成長因子」とは
日経Gooday 

この働きも主に成長ホルモン→IGF-1の流れによるものと考えられます。
いずれにせよIGF-1を増やすことが筋肥大につながるのは間違いありません。

 

 体力(普段、夜のほう)評価6 
成長ホルモンは糖、脂質の代謝に関わっています。エネルギーを生み出すために欠かせないホルモンです。エネルギー代謝がスムーズにいかなければ、疲労が抜けにくくなります。なので成長ホルモンをしっかり分泌させることは大事です。
成長ホルモンの「代謝に関する作用」は直接とIGF-1を介する場合の両方があります。なのでIGF-1も代謝に大きく関わっています。
※脂質のほうはがっつりは関わっていません。

 その他(成長ホルモン)評価6 
成長ホルモンの作用はIGF-1を介している場合がほとんどです。なのでIGF-1≒成長ホルモンだと捉えてもいいかもしれません。

 

IGF-1について勝手に語る

 

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