栄養成分や体の仕組みなどを知るうえで、まだ学んでいない重要な用語はたくさんあります。一方でしっかりと学んでいないのに今まで軽々しく使ってきた用語がありました。それは「酵素」です。酵素はよく代謝を説明する時に使ってきましたし、代謝のビタミンと呼ばれる「ビタミンB群」を説明するときにも乱発してきました。酵素だけでなく、その酵素をたすける働きをする補酵素という言葉もかなりたくさん使ってきました。
使用頻度がかなり多かったわりはしっかりと説明してきていませんでしたので、改めて「酵素」シリーズとして説明していきたいとおもいます。


お姉さん 久しぶり


そうかなー


まあともかく授業開始!!
代謝と酵素
酵素という言葉を代謝を説明する際に使ってきました。
3大栄養素の代謝を説明する際です。
糖質や脂質の「エネルギーを生み出す」、たんぱく質の「体の材料を合成する」といった代謝過程で、酵素が関係してきます。
そもそも代謝とは、体の中で起こる化学反応のことで、外からとり入れた物質を体の中に必要な物質に合成したり、その物質をもとにあらたな物質をつくったり、物質を分解してエネルギーを生み出したりすることをいいます。
体の中で起こる化学反応である代謝を物質の変化でみた場合を物質代謝と呼び、エネルギーの側面でみた場合をエネルギー代謝と呼んでいます。

そんなかんじです。
で、代謝に酵素がどうかかわっているのかの関係を上手くまとめたのがこれです。見覚えのある方いらっしゃると思いますが、よくビタミンB群を説明する時に使っていました。
食事から摂った3大栄養素を、消化酵素(プラス補酵素)によって、吸収しやすいように分解して、
代謝酵素( プラス補酵素)と酸素によって、代謝という過程を経てエネルギーや体の材料となるもの(筋肉、臓器、皮膚、血管、髪など)を作っていきます。酵素は触媒することで、代謝に関わっています。

いえこれだけだったらダメです。
まずどのようにという部分が抜けていますし・・・・

じゃあ触媒とはどういうことかわかりますか?


なんで知っているの?

ググったわ

そのパソコンをよこせ!!

なんでよ!!

オレの授業の価値がなくなるだろー


ようするに
ZERO~

カチャッ!!

冗談っす
ともかく酵素は触媒することで、代謝に関わっています。ただそれで終わりではなく酵素といっても消化酵素があったり、代謝酵素があったりと種類があります。また消化酵素にもいろいろ種類があったりします。
酵素について学ぶことはたくさんあります。なので「酵素」の授業を行う必要があります。
それではスタート!! と行く前に先ほど補酵素という言葉をチラッとだしましたが、補酵素の役割は酵素が起こした化学反応によりできた物質を運搬したり、酵素の構成成分の一部として働いたりすることです。
酵素はたんぱく質
ところで酵素ってなにでできていると思いますか?

酵素はたんぱく質できています。
酵素は主に20種類のアミノ酸で構成されています。

そうです。まあ人間の体を構成するしているものって水分を除くとほぼたんぱく質でできているといっても言い過ぎではありません。
人間の体の構成比
たんぱく質は皮膚、筋肉、臓器、髪、血液などといった主要なパーツの材料となっていますし、今回説明する酵素もたんぱく質でできています。そのほかにもホルモンとか免疫抗体のもととかもそうです。
そもそも細胞は水分を除けばはぼたんぱく質なので、当たり前といえばあたりまえの話になっていますが。
約67%が水分、約15%がたんぱく質、約13%が脂質、約1%が核酸。残りのはその他(炭水化物、無機物)
※数値は諸説あり

体の働きを上手く調整しているのがホルモンです。神経とホルモンが協力して働くことで体が「はたらく」のです。ホルモンは内分泌器官(内分泌腺)から分泌されるもので 、ホルモンが分泌され、それが血液によって運ばれて、体の中をめぐっていき、特定の器官のはたらきを調整しています。これにより体のはたらきが常に同じになるように保つことができるといえます。
ホルモンといってもいろいろあるんですけと、総じて体の中でつくられている物質で、体にある器官の機能をコントロールし、環境(体外、体内)の変化が起きても体のはたらきが常に同じになるように保つ働きをしているものたちです。100種類ぐらいあるといわれています。


なんでそう思うの?


(うん?唐突に消化管ホルモン)

ヘイユー 隠しているものだせ!!

やっぱりバレた!!

この授業全否定になるから調べるのやめて!!
酵素とホルモンの違い
まあ一言でいうと「直接」的に働くか「間接」的に働くかでしょう。
酵素は、酵素自身が「触媒」することで物質を変化(代謝)させます。
ホルモンは特定の器官のはたらきを調整するものです。

まあ先ほど「消化」についての問いだったので、消化する時に酵素とホルモンがどう働くかの違いで説明したいと思います。
消化と酵素
まず酵素からいきます。次回以降に詳しく説明しますが、酵素には「消化酵素」というものがあります。消化酵素は、体内に取り入れた食物を触媒することで直接「消化する」働きをする物質です。
それ自身は変化しないで他の物質の化学反応を促進すること
消化とホルモン
消化に関わっているホルモンは消化管ホルモンです。
消化管ホルモンとは、消化液を出している器官に対して分泌するように指令したり、または分泌量を制御してその量を調整したりするものです。ちなみに消化管ホルモンは何種類かあります。
消化液の分泌量をうまい具合に調整しているのこの消化管ホルモンなのです。


・・・・・

ちょっとトイレ!!


こっちの部屋に入っていったわ

カタカタカタカタ

人のパソコンでググってんじゃねー
コツーン!!

いったーい!!
消化液の中に含まれているのが消化酵素です。
要するに食べたものを消化する働きをもっているのが消化液で、その働きは消化液の成分である消化酵素によって行われるということです。
食事から摂った3大栄養素を、消化酵素(プラス補酵素)によって、吸収しやすいように分解して、
代謝酵素( プラス補酵素)と酸素によって、代謝という過程を経てエネルギーや体の材料となるもの(筋肉、臓器、皮膚、血管、髪など)を作っていきます。酵素は触媒することで、代謝に関わっています。
代謝と酵素の関係を説明する際に使っていたこの文章の太線黄色部分は、厳密にいうと
「食事から摂った3大栄養素を、消化液に含まれている消化酵素(プラス補酵素)によって、吸収しやすいように分解して」と言い換えることができます。

さきほど「消化管ホルモンとは、消化液を出している器官に対して分泌するように指令したり、または分泌量を制御してその量を調整したりするものです」といいましたが、
消化液を出している器官ってどこかわかりますか?

せめて肛門といってください。
肛門から消化液がでているかはしりません。
消化液を出している器官って例えば、唾液腺、胃、肝臓、すい臓です。これらからでている消化液は唾液(唾液腺)、胃液(胃)、胆汁(肝臓)、すい液(すい臓)です。ほとんどの消化液には、消化酵素が存在しています。

胆汁には消化酵素がないので、ほとんどという言葉を使用しました。
まとめ
今回の授業をまとめると酵素(消化酵素)は食べたものを直接消化する力をもっている。
一方ホルモンは身体のある器官に対して「消化酵素が含まれいる消化液」が分泌されるように命令をし(または分泌量を調節する)、それによって間接的に「消化」に影響を及ぼすということです。
消化に直接的にかかわっているので酵素で、間接的にかかわっているのがホルモンということです。


ギク!!
とにかく長くなりましたので今回はここまでにして、次回から本格的に酵素の話に入ります。