「ファイトケミカル」を学ぶ その17 カロテノイド編

睡眠薬を飲ませハゲ茶瓶を眠らせた若ハゲは、ハゲ茶瓶のパソコンのデータの中身を見ることに成功しました。中身はなんと無数のエッチ画像だったのです。ハゲ茶瓶はエッチ画像が警察にバレるのが嫌だったため、ビーチでパソコンをぶっ壊して逃走したのでした。

目を覚ましたハゲ茶瓶が睡眠薬の件で若ハゲに問いただしているところ、外に人影が見えました。若ハゲはすでに盗撮魔として2人がネット上に写真が拡散されていることをハゲ茶瓶に説明しました。

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2人は、警察に居場所を知られたと察知し、ハゲ茶瓶の自宅から逃げることを決めました。

逃げるっていうけどパソコンどうするんだよ!
いっぱいパソコンあるじゃんか 全部もっていけないぞ
すべてのパソコンにデータが共有されているだろ?
1台しかもっていきません
あとは任せてください
任せる?
時限爆弾をセットしました 家ごと爆破して証拠を隠滅します

 

家ごと爆破って・・・
そこまでしてパソコンに入っているデータ守りたいのかよ!!いったいなんで・・・
ハイ! なんせ国家の機密情報が入っていますから
なんとしても情報が漏れるのを守らなければならないのです
・・・・・(この期に及んで白々しいうそを平気でつきやがって)

ブーブーブーブー

よし!パトカーが来たぞ 外に隠れろ
遠隔操作、スイッチON!!
着火した
それ急げーー

ボゴーン

ウオーーーーーー
振り向くな・・・・
(たかがエロ画像だけで、なぜここまでする必要があるんだーーー)

2人が逃げている間にキサントフィル類の紹介をしたいと思います。

今回はβクリプトキサンチンです。

これはいったい誰が説明しているのか・・・という設定すらもうありません。淡々と説明していきます。

ただ単に説明するだけでは、飽きてしまうと思いますので、きれいな女性とオレンジの写真も載せておきました。内容とは全く関係ありませんのであしからず。

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βクリプトキサンチン

βクリプトキサンチンはカロテノイドのキサントフィル類の一種でオレンジ色の色素成分のことをいいます。※本来ならばβ-クリプトキサンチンとハイフンをつけるべきですが、ここではメンドクサイので取り除いています。

みかん特に温州みかんに多く含まれている成分で、温州みかん1個で1日に必要とされるβクリプトキサンチンの量を摂取することができます(温州みかんのうち皮に一番多く含まれています)。

βクリプトキサンチンはプロビタミンAに分類され、必要に応じて体内でビタミンAに変換されます(ただしβクリプトキサンチンのビタミンAの変換率はβカロテンの半分以下です)。

なのでβクリプトキサンチンを摂取することでビタミンAの効果・効能が期待できます。ビタミンAの効果・効能はこちらです。

ビタミンAの効果・効能

  • 目の健康を保つ効果
    ・・・・ビタミンAは網膜にあるロドプシンの主成分です。ロドプシンが分解と再合成を絶えず繰り返すことによって物を見ることが出来ます。
  • 粘膜や皮膚を健康に保つ効果
    ・・・ビタミンAは粘膜や皮膚の上皮細胞の代謝を促して、病原菌などが侵入するのを防ぐ役割をします。
  • 抗酸化効果
    ・・・ビタミンAは活性酸素を除去する抗酸化物質としても有名です。ビタミンC、EとあわせてビタミンACE(エース)と呼ばれているほど、強い抗酸化力をもっています。
  • その他(髪の健康を保つ、免疫力を高める、ガンを抑制する、生活習慣病を予防する)

βクリプトキサンチンはプロビタミンAとしてビタミンΑの働きをする以外にも、βクリプトキサンチンそのものの働きがあります。

有名な働きの一つを説明します。

骨粗しょう症予防

βクリプトキサンチンには骨粗しょう症を防ぐ効果があります。特に閉経女性における骨密度の低下予防に効くとされています。

骨には、骨をつくる骨芽細胞と、骨を壊す破骨細胞があります。
この2つの細胞が常に活動しながら、骨の形成と吸収を繰り返すことで、すこしずつ骨が生まれ変わっています。
この骨の生まれ変わりのことを骨の代謝といいます。
※約3年で骨はまったく新しい骨に生まれ変わるといわれています。

骨芽細胞
骨形成を担当する細胞、古くなって壊された骨に代わって新しい骨を作る細胞
破骨細胞
骨吸収を担当する細胞、古くなった骨を壊す働きをする細胞

骨を壊す破骨細胞と新しい骨をつくる骨芽細胞のバランスのとれた働きによって、骨の量が安定し、骨の強さが一定に保たれています。

骨粗しょう症とは骨の代謝バランスが崩れ(骨芽=破骨だったのが骨芽<破骨になる骨の量がどんどん減っていきスカスカの状態になり骨折しやすくなる病気です。

骨粗しょう症になる原因としてカルシウム不足、運動不足、喫煙、過度の飲酒などいろいろがありますが、そのなかに女性ホルモン「エストロゲン」の減少というのもあります。

骨の強度を保つのに女性ホルモンが深く関わっています。というのも加齢によって女性ホルモン「エストロゲン」が減少すると破骨細胞の働きが骨芽細胞より強くなり骨の量が減ってしまうからです。
閉経後の女性が骨粗しょう症にかかりやすいといわれていますがその理由は閉経による女性ホルモンの分泌量の減少が原因といわれています。

βクリプトキサンチンには、破骨細胞の数を減少させ骨吸収を抑制する働きがあります。それだけでなく骨芽細胞を活性化させ骨形成を促進する働きもあります。骨を壊す作業を減らし、骨を作る作業を増やすので骨粗しょう症を予防する効果があるといえます。

実際、閉経後の女性でβクリプトキサンチンの血中濃度が高いは、低い人に比べて骨粗しょう症の発症率が低いという研究結果があります。

その他

βクリプトキサンチンには他にも、免疫力を高める効果、がんの予防効果、美肌効果など様々な効果あります。

βクリプトキサンチンの特徴の一つには長期間に渡り体内に蓄積されるというのがあげられます。冬に多くのみかんを食べた人は、夏になっても血中のβクリプトキサンチンの濃度を高く保っているという研究結果が出ています。


さて2人は無事に逃げ切ることができたのでしょうか・・・・・

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