「ファイトケミカル」を学ぶ その19 その他編

さて今回からファイトケミカルの6つのカテゴリーのうち残り4つの含硫化合物、糖関連物質、アミノ酸関連物質、香気成分の紹介に入ります。題名をご覧の通りに、この4つを「その他」として一括りにしてしまいました。ポリフェノール、カロテノイドの扱いと比べるとかなりあつかいが雑です。
ただ仕方がありません。この2つのカテゴリーに含まれている栄養成分と比べると、その数が少なく、有名度合いが圧倒的に低いからです。

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このシリーズでは何の設定もない「私」が途中、栄養成分の説明を行ってきましたが、これからはハゲ茶瓶にバトンタッチをします。

さて2人はどうなったのでしょうか・・・・


日が暮れる前に、なんとしても隣町の廃墟までいくぞ!!

走り続けて3時間・・・・

隣町までついたぞ!!あとは町のはずれの廃墟までいくぞ!!
突き進めーー 日が暮れるぞ
まずい・・視界が・・このままだったら

あれは??

廃墟があったぞーーー
よし!中に入れ!
・・・・・・
ここなら人目につかないから安心して授業を再開できますね!
警察から逃げ、そしてこんな廃れた場所まできてやることなのか?
そもそもお前の授業は専門書の・・

ビターーん

いったーーーい
それ以上は言うなーーー

・・・・・

・・・・・

さて、なんだかんだいってカロテノイドの説明も終わったことになっていますので、今回からファイトケミカルの残り4つ含硫化合物、糖関連物質、アミノ酸関連物質、香気成分の説明に入ります。

そのことに関してはあえてツッコミません

さて今回は含硫化合物というものを学びます。

含硫化合物

含硫化合物は硫黄化合物ともよばれています。「硫黄」と聞いてイメージがわくかもしれませんが含硫化合物の特徴は強い刺激臭です。この臭い成分が強力な抗酸化作用をもっています。抗菌、殺菌力が強いため、食中毒などを防ぐ薬味として使われることもあります。

含硫化合物は大根、ワサビ、ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜、タマネギ、ニンニクなどのユリ科の野菜に含まれている成分です。ちなみに今あげた野菜はすべて淡色野菜です。なので含硫化合物は淡色野菜に多く含まれている成分ともいえます。

淡色野菜?

淡色野菜とは緑黄色野菜にあてはまらない野菜のことをいいます。

緑黄色野菜の定義ってご存知でしょうか?

緑黄色野菜の定義?色がカラフルってこと?

まあ~言わんとしていることはわからんでもないですが・・・

緑黄色野菜とは「可食部(食べられる部分)100g当たりのβカロテン含量が600μg以上含まれている野菜」のことをいいます。
ちなみにμgとはマイクログラムといいます。1μgで、0.001mgです。なので100g当たりのβカロテンの含量が0.6mg以上ある野菜を緑黄色野菜といいます。

でこの定義に該当しないもの(100g当たりのβカロテン含量600μg未満)が淡色野菜になるというわけです。

なるほどね・・・

ただしトマト、ピーマンなどは、可食部100g当たりのβカロテン含量600μg未満ですが食べる量、回数が多いため、緑黄色野菜に分類されています。

ズコーー 定義が台無しやん

含硫化合物にあてはまる栄養成分をざっと説明したいと思います。

含硫化合物は大きくイソチオシアネート(グルコシノレート)類、システインスルホキシド類、ポリスルフィド類に分類されますが、ここではこの分類を無視し含硫化合物として一括りにして紹介します。

なんで?カロテノイドはカロテン類とキサントフィル類にわけて・・・
・・・・・
げんこつはかんべんしてーな

それではいきますよ!まずはアリシンです。

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アリシン

アリシンといえばにんにくです。にんにくには多くのアリシンが含まれています。にんにくを食べたときに感じるあの「にんにく臭さ」はアリシンによるものです。
よく言われているにんにくの効能とかはずばりアリシンの効能だと考えていいぐらいです。

へえー にんにく=アリシンみたいなもんなんだ・・・

あっ、でもアリシンはにんにくだけに含まれているものではなくネギなどにも含まれています。

あとですね。

厳密にいうとにんにくとかネギにはアリシンという成分が含まれていません。実際に含まれている成分はアリインという成分です。

なんだと・・・・ふざけてんのか?
コノヤロー
いったーーーい
あいたたた・・・最後まで話を聞いてください

にんにくなどに含まれている成分はアリシンのもととなるアリインというものです。

にんにくなどを切り刻んだり、潰したり、すりおろしたり、加熱することでアリインを含んでいるにんにくの細胞が壊れます。そして壊れた細胞からでてきたアイリンが、にんにくなどに含まれている酵素アリナーゼと反応することでアリシンが生まれるのです。

まあニンニクとかって生のものをそのまま飲み込むってことはないじゃないですか。
だいたいは切ったり、すりおろしたり、加熱したりしますし、まあないとは思いますが仮に生のニンニクをまるごと食べるといってもかじって食べると思いますのでなんだかんだいってアリインはアリシンに変わっているということになります。

アリインとアイシンって・・・ややっこしいなあ~

で、ですね。

これまたややっこしいのですが、変化したアリシンもいろんな条件でその形をかえ違う物質となってしまうのです。違う物質というより、性質が変化するというか・・・

性質が変化?

にんにくを切ったり、すりおろしたりすることで、ニンニクに含まれているアイリンがアリシンに変化するといいましたが、変化したアリシンをしばらく放置しておくとジアリルジスルフィドというものが発生し、それを加熱することでジアリルトリスルフィドやアホエンという成分に変化していくのです。
またアリシンがビタミンB1に結合するとアリチアミンという物質にかわったりもします。

もうめちゃくちゃや!!

変化することによりアリシンにはない効果・効能が生まれたりするのですが、それら効果をひっくるめてアリシンの効果・効能だと考えてください。ずばりジアリルトリスルフィドの効果は○○、アホエンの効果は○○と細かく考える必要はないと思います。
まああえていうならアホエンの効果は別に覚えていてもいいかもしれません。よく刻んだにんにくをフライパンの油につけたりしますが、これってはアリシンを低温で加熱することでアホエンという物質にかわるからといわれています。

アリシンの効果・効能は疲労回復効果、抗菌・殺菌効果、食欲増進効果、血糖値が上昇するのを抑制する効果、生活習慣病を予防する効果などです。

当然と言っちゃあ当然ですが、抗酸化作用があります。アリシンの抗酸化作用は強力で特に発ガン抑制作用が期待できます。
ちなみににんにくはアメリカの国立ガン研究所発表の「ガン予防に効果のある食品40種類」でナンバーワンの食品です。これはにんにくに含まれるアリシンなどの効果によるところが大きいといえます。

へえー すげえ

ただにんにくの食べ過ぎ、アリシンの取りすぎにはは注意してください。アリシンには殺菌効果があるのですが、取りすぎると腸内にある悪い菌だけでなく、善玉菌も排除してしまい胃腸が荒れる可能性があります。

えーと 上手く着地できませんでしたが、とりあえずアリシンの説明はおしまいです。

ところで、逃走してから食事一回もとっていないんだけど・・・
食料はポケットに入れときました ハイ
にんにく4つ しかもまるごと
1個お食べ!!
くそー空腹には勝てない

いただきまーす

ウオーーー
まじいーーー
そして くっさーーー
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