「ファイトケミカル」を学ぶ その23 その他編

今回は無駄な前説なしで、ファイトケミカルのアミノ酸関連物質の説明に入りたいと思います。

ところで、このシリーズの最初のほうの話になりますが、ファイトケミカルの名前の由来をおぼえているでしょうか?
ファイトケミカルとは英語でphytochemicalと綴ります。
phytoはギリシャ語で植物という意味で、chemicalは化学物質、化学成分という意味です。つまりファイトケミカルとは「植物由来の化学物質」ということになります。

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もう少し付け加えて言うとファイトケミカルとは主に野菜、果物、豆類などの植物性食品色素、香り、アク、辛味などからの成分から発見された化学物質の総称のことです。

なんでここにきて初歩の初歩に戻っているんだよ!
しかも前説なしとかいいながら前説みたいなもんじゃんか!!

ファイトケミカルってメインは「植物性食品」ということが言いたかったのです。

まあカロテノイドには植物だけなく、動物や微生物に含まれるものもありますが、それでも圧倒的なメインは植物なのです。ちなみに動物とか微生物に含まれているカロテノイドってなんだったか覚えていますか?

アスタキサンチンだろ!!
ってアスタキサンチンの時は俺ら逃走中で、お前が授業をしていないことになっているんだけど・・・

・・・・・

まあとにもかくにもこれまで数多くのファイトケミカルを紹介してきましたが、動物に含まれているファイトケミカルはアスタキサンチンしかありませんでした。

で、なにがいったい言いたいんだよ!

今回紹介するアミノ酸関連物質というのは動物、しかも人間にも含まれているファイトケミカルなのです。もちろん動物オンリーではなく植物の細胞にも存在するものですが・・・

・・・・・

あれ?あんまり驚かないのですね?

まあアミノ酸関連っていっているからね!
人間に含まれていてもおかしくはないとは思うけど・・・

・・・・・

とにもかくにもファイトケミカルのアミノ酸関連物質で覚えるものは2つしかありません。
というか2つかしか知りませんのでそれを紹介します。

今回はそのうちの一つタウリンを紹介します。

タウリン

タウリンはアミノ酸ですが、体を作っているアミノ酸には含まれていません。
ちょっとアミノ酸とかたんぱく質の復習にもなるので無駄話をさせていただきます。

遊離アミノ酸

人間の体ってたんぱく質でできています。まあもう少し丁寧な言いかたでいうと人間の体を構成しているもの、臓器とか筋肉とか髪とか皮膚とかってたんぱく質が主成分です。
たとえば髪は主にケラチンというたんぱく質、皮膚は主にコラーゲンというたんぱく質でできています。

このたんぱく質を構成しているのが20種類のアミノ酸です。

20種類のアミノ酸

必須アミノ酸(9種類)
ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、バリン、フェニルアラニン、トレオニン(スレオニン)、トリプトファン

非必須アミノ酸(11種類)
アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、システイン、プロリン、セリン、チロシン

この20種類のアミノ酸の組み合わせ方により形態やたんぱく質の性質が異なっています。

・・・・・

こっからが重要なのでよーく聞いてください。
実はアミノ酸のなかにはたんぱく質として結合せず、ひとつひとつのアミノ酸として存在しているものがあるのです。

このアミノ酸を遊離アミノ酸といいます。

たんぱく質になっていないこの遊離アミノ酸がいったいどこに存在しているのかというと肝臓とか筋肉といった組織です。また血液中にも存在しています。

文字通り体内に遊離した状態で存在しています。

前置きが長くなりましたがタウリンは遊離アミノ酸です。

タウリンは遊離アミノ酸か・・・
これだけを説明するために文字数いくつ稼いだ?
500文字くらいかな~

パーーンチ

うりゃーーー
いったーーーい

人間の体内にもある

タウリンは動物、魚、昆虫などの生物に幅広く含まれる成分です。
植物には含まれていない成分です(わずかに含まれているという説もあります)。
最もタウリンを含んでいるのは魚介類で、その中でもイカ、タコとかが有名です。

タウリンは人間の体内でも合成できる成分です。

さきほどいいましたが、人間の体内ではタウリンはほかのアミノ酸と結合しないで、遊離アミノ酸として存在してします。タウリンは心臓、肝臓といった臓器や網膜、筋肉などに存在していて、全体重の0.1%が体内に通常あるといわれています。

若ハゲは体重何Kgですか?

俺?70Kgだけど

じゃあ若ハゲの体内には70gあるといわれています。このうち半分以上は筋肉にあるといわれています。

で、タウリンの機能といえば、ホメオスタシス作用が有名です。

ホメオスタシス?
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タウリンとホメオスタシス

ホメオスタシスとは体内の状態を一定に保つ調整機能のことです。ホメオスタシスの意味は「生体恒常性」です。
生体恒常性なんていわれるとちょっと?かもしれませんが、簡単な言葉でいうと「体の調整役」みたいなものです。

我々の身体には、体内の状態を常に一定に維持できるように調節することができる機能「ホメオスタシス」があります。

例えば体温って36度~37度に保たれているじゃないですか?
血圧なんかもある程度の範囲内で保たれたりしていますよね?

これってホメオスタシスが働いているおかげなのです。

へえ~
そのポカホンタスみたいな名前のやつってスゲーなー

まだまだあります。調節機能の具体例を出します。

夏暑い時に、汗かきますよね?冬寒い時に、ブルブル震えますよね?

夏暑い時に、汗をかくのは汗を出すことによって体温を下げようとしているのです。
冬寒い時に、ブルブル震えるのは震えることで熱をだし、身体を温めようとしているのです。
暑さや寒さなど、環境の変化に左右されずに体温や血圧が一定に保たれるのはホメオスタシスが働いているからなのです。

外の環境の変化に対応するだけでなく体の中の変化に対応するのもホメオスタシスです。

例えば食事をとらなければ空腹感を感じる、水分を取らなかったらのどが渇くと感じる、こういうことを感じることができるのもホメオスタシスのおかげです。
また目にほこりが入ったら涙で除去する、傷ができたら傷口がふさがるというといくのもホメオスタシスが関係しています。

ともかく体の状態を一定にし健康を維持し、生命を維持するというのがホメオスタシスの働きです。
タウリンはこのホメオスタシスが正常に機能するのに関わっています。

へえ~ どういう風に

・・・・・

とにかくホメオスタシスの働きを高めるのをサポートする成分がタウリンなのです。

どのようにというのはちょっと説明できないのですが、タウリンが不足しているとホメオスタシスが正常に機能しないことにつながります。

機能しないとどうなるかは想像できますね?

さっきいろいろ述べたことが正常に働かないことになるので、健康や生命を脅かすリスクが高まるということです。

・・・・・

あとタウリンといえば肝臓です。

タウリンと肝臓

こないだスルフォラファンのところで説明しましたが、肝臓は「体内の化学工場」って呼ばれていて、栄養素の代謝や有害物質の解毒、胆汁の生成に関係していているとても重要な臓器です。

タウリンって肝機能全般を高める効果があります。
簡単にタウリンと肝臓に関わる効果をまとめてみました。

タウリンの肝臓に関する効果

①肝細胞の機能再生
肝細胞は肝臓の約70%を構成する主要な細胞です。肝臓の代謝はほぼ肝細胞で行われますタウリンは肝細胞の再生力高め、弱った肝臓の機能を正常に戻す役割をしています。

②胆汁酸分泌促進
胆汁酸は、肝臓で作られている胆汁の主成分です。胆汁酸はコレストロールを下げる役割があります。
胆汁酸がしっかり分泌されていれば、血中の余分なコレステロールは排出され、コレステロール値が下がるという仕組みとなっています。逆にいうと胆汁酸がしっかり分泌されていなければ、コレストロール値があがってしまい動脈硬化の原因となってしまいます。
タウリンには胆汁酸の分泌を促進する働きがあります。

③脂肪肝
脂肪肝は暴飲暴食によって肝臓に中性脂肪などが極端にたまった状態のことで、動脈硬化を引き起こす恐れがあります。タウリンは肝臓に溜まった中性脂肪を肝臓の外に出す働きがあるので、脂肪肝の予防、改善の効果があります。

④アルコール分解
アルコールは体内に入ると、肝臓内で分解されますが、このアルコールを分解するという作業は肝臓に大きな負担となります。タウリンにはアルコールを分解する際にはたらく酵素の働きを助ける役割があります。アルコールの分解を早めることで、肝臓の負担を軽減する効果があります。

どうですか?

どうですかって・・
タウリンの栄養成分レビューの内容をちょっと変えただけやん
テヘペロ バレたか!!
ところでタウリンといえば疲労回復効果じゃないのか?
よく栄養ドリンクでタウリン1000mg配合とかアピールしているじゃん?

それがですね・・・

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タウリンと疲労回復?

あると言っちゃあ「ある」んですけど、ないと言っちゃあ「ない」のです。

というか「ある」「ない」で意見が真っ二つに分かれています。

まあ個人的な意見を言うと疲労回復の即効性はないとは思います。あと直接的な効果もないと思います。
しかしタウリンの肝臓機能を高める効果は3大栄養素の代謝を促進し、エネルギーを作り出すことに間接的に関係しているので摂取し続けることで疲労しにくい体をつくるともいえます。

まあ疲労回復という点は除いても、タウリンは体にいいことは間違いないので継続して摂取することはいいことだと思います。タウリンは過剰となった分は尿と一緒に排出されるので基本過剰症の心配はあまりありません(もちろん限度があります)ので安心して取れる成分です。

さて今日はこの辺にしますか!

はーーい!

警察のコンピューター専門部門では2人の居場所を追跡していました

容疑者の携帯の電波確認しました
GPSによる位置情報確認します

ピカーン ピカーン ピカーン

ビンゴ!! だいたいの居場所を見つけたぞ!! ボスに知らせよう!

そして警察のお偉いさんにだいたいの居場所を発見したことを伝えました

隣町の外れのほうか・・・
よし!総動員で見つけ出すぞ!!
出撃ーーーー!!

若ハゲにかかってきた一本の電話により、ついに2人のだいたいの居場所がみつかってしまいました・・・

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