生姜(ジンジャー)

生姜(ジンジャー)の評価 A+

生姜(ジンジャー)

生姜に含まれている3つの辛味成分には、健康や美容に役立つ様々な効果があります。
その3つの辛味成分とはジンゲロールショウガオールジンゲロンです。

この3つの成分を説明する前に簡単に生姜について話したいと思います。

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生姜
生姜は熱帯や温帯の広い地域で栽培されています。特有の辛味と苦みをもち主に薬味として使用されています。
薬味として使用されている部分は、生姜の根茎(地下で成長する根のような茎)と呼ばれる部分です。

生姜は根茎 の大きさによって小生姜、中生姜、大生姜に分類されます。
さらに栽培、収穫方法の違いにより、根生姜葉生姜芽生姜に分けられています。

大まかに、薬味(チューブの生姜も含む)に使われるのが根生姜、甘酢漬けや醤油漬けとして使われるのが葉生姜、焼き魚の添え物(棒状のもの)として使われるのが芽生姜です。
根生姜には主に大生姜が使われ、葉生姜、芽生姜には小生姜が使われます。
中生姜は青果ととして流通は少なく加工品や漬物として使用されることが多いです。

ジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロン

生姜の成分の90%が水分で、生姜に微妙に含まれている辛味成分にさまざまな健康、美容効果あります。
その辛味成分の主たるものがジンゲロールです。
ジンゲロールとは生の生姜に多く含まれる辛味成分で、ファイトケミカルの香気成分に分類されています。ジンゲロールという名前はショウガの英語名ジンジャーに由来しています。
生姜にはジンゲロールのほかにもショウガオールジンゲロンという辛味成分が含まれています。
生姜を加熱させたり、乾燥させるとショウガオールやジンゲロンという成分に変わります。

健康や美容に対してそれぞれ独自の効果・効能がありますが、ここでは「生姜」の効果として一括りにして説明させていただきます。

生姜(ジンジャー)の摂取目的

すべてのカテゴリーを目的としてとっています。特に体力「普段」が一番の目的となっています。

摂取目的
髪  「薄毛」
肌  「美肌」
体型 「ダイエット」

体力 「普段」
その他「血液」

生姜(ジンジャー)の効果・効能

冷え性改善
生姜の成分ジンゲロールとショウガオールには冷え性を予防、改善する効果があります。この2つの成分は異なる方法で冷え性の予防、改善にアプローチします。
ジンゲロールは末端血管を拡張して血流をよくする効果があります。この効果は、体の深部にある熱を手足などの末端にまで行き渡るようにします。
ショウガオールは胃腸の壁を直接刺激することで血流を高める効果があります。この効果は、身体の深部において熱を作り出すため体全体を温めることになります。
「冷え性」に関してジンゲロールには末端を温める効果があり、ショウガオールには体の内から全体を温める効果があります。

ジンゲロールの末端を温める効果というのは、体の深部を下げることで生じます。末端の冷えを解消したい場合は良いのですが、体温そのものが低い場合はさらに冷え性を進行させてしまう可能性があるので注意です。
なので体全体を温めたい時は、ショウガオールの効果を求めたほうが良いです。つまり生の生姜(ジンゲロール)ではなく乾燥や加熱した生姜(ショウガオール)を取ることをおすすめします

風邪予防
上記の通り、ジンゲロールには体の深部にある熱を手足などの末端にまで届ける効果があります。これは瞬発的に体温を温め発汗を促すことになるため、風邪の時を熱を下げるのに効果的です。風邪の引き初めに、生の生姜が良いといわれている理由がこのジンゲロールの効果にあります。
またジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロンには、強い殺菌作用があるため、菌やウイルスを退治するのに大いに役立ちます。

殺菌効果
生姜の辛味成分であるジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロンには、優れた殺菌効果があります。その殺菌範囲が幅広いのが特徴です。風邪などの原因である細菌類、フィラリアなどの寄生虫 、水虫などの真菌などに殺菌効果を発揮します 。また食中毒の予防にも有効です。

免疫力アップ
体温が1℃でも下がると免疫力が30%以上低下するといわれています。逆に考えると体温を上げることは免疫力アップに繋がるといえます。ショウガオールは体の深部で熱を作り出し体温を上げる働きをします。そのため免疫力を高める効果があるとも言えます。
また体の中に侵入してきたウイルスや菌などと戦う免疫細胞は白血球ですが、ジンゲロールにはこの白血球の数を増やす効果があります。
この生姜に含まれている2つ成分の働きは、免疫機能を大きく高めることができるといえそうです。

抗酸化
生姜の成分(ジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロン)には抗酸化作用があります。肌の老化(見た目)や、血管の老化(病気)を防ぐ働きがあるので、生姜はアンチエイジング効果が高い食品といえます。

抗炎症
ジンゲロール、ショウガオールには抗炎症作用があります。
炎症、発熱、痛みが起こる仕組みにプロスタグランジンという物質が関係しています。 プロスタグランジンは、痛みや熱などにより組織が傷を受けた時などにアラキドン酸という物質から合成されます。ジンゲロール、ショウガオールにはこの合成を抑える働きがあるといわれています。

ダイエット
ジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロンにはダイエット効果があります。特にジンゲロンにあります。ジンゲロンには脂肪を分解を促進しエネルギーを産生する働きがあります。

脂肪を燃焼させるには運動が一番です。ただしエネルギー源としては脂肪よりも体内にあるブドウ糖が優先的に使われます。
つまりエネルギーとして使われる順番は糖質→脂質(脂肪)の順です。ジョギングなどの軽い運動の場合は開始20分後ぐらいから脂肪がエネルギーとして使われはじめます。運動しても体脂肪がなかなか落ちないのはこういった理由からです。
ジンゲロンには脂肪の燃焼を早める効果があるため、摂取することで運動後の早い段階で脂肪をエネルギーとして使うことができます。

吐き気、めまい、頭痛
生姜にはこれらの症状を抑える効果があるといわれています。これらの症状には神経伝達物質セロトニンが関係しています。セロトニンが過剰に分泌されることが原因の一つといわれているからです。
ジンゲロールにはセロトニンの過剰分泌を抑制する効果があります。

生姜(ジンジャー)のサプリメントによくあるキャッチフレーズ集

  • 内側からポカポカに
  • 身体の「巡り」をサポート
  • 冬の寒さ、夏のエアコン対策
  • 風邪の季節が気になるかた
  • 燃焼系ダイエットにお勧め
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生姜(ジンジャー)の摂取量、不足、過剰

生姜(ジンジャー)の摂取量
生姜の1日の推奨摂取量は10gです。gでいうと感覚がつかめないと思いますが、すりおろした生姜大さじ1杯ほどと考えてください。
この量を一度に取るよりは、複数に分けてとるといいといわれています。2~3時間ほどの間隔があけて摂取することで生姜の体を温める効果を継続して得ることができます。
 
生姜(ジンジャー)の不足
生姜に含まれている辛味成分(ジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロン)はファイトケミカルの一種で香気成分に分類されます。
5大栄養素と違い生命維持のために必須なものではないので、不足によりどうこうといったことはありません。
 
生姜(ジンジャー)の過剰
生姜の過剰摂取は注意する必要があります。生姜には胃や腸を刺激する作用があるため食べ過ぎるとお腹を壊すことがあります。胃腸が弱い人は特に注意してください。
また生の生姜(ジンゲロール)には一時的に体温を上げ、発汗を促す作用があります。過剰摂取することで、体の深部で必要以上に熱が作られ、それが発散されてしまいます。このことは体内の水分の蒸発につながるため乾燥肌や皮膚炎を起こしている人は、特に注意が必要です。

生姜(ジンジャー)の豆知識

ガリ
お寿司には必ずにはガリ(生姜を甘酢漬けにしたもの)が置かれています。これは生姜の成分に含まれている殺菌作用が目的です。お寿司は生物のため、食中毒を起こす可能性が高くなっていますが、ガリを添えることはその予防になっています。また魚の生臭さを消す効果もあります。
 
生姜の成分
生姜の成分としてジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロンを主として話をしてきましたが、他にもいろいろな成分が含まれています。
例えばジンギベレン、シネオール、ジンギベロール、ガラノラクトンといった香り成分で、これらにも発汗、保温作用などがあります。
またビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、マンガンなども含まれています。

生姜(ジンジャー)のイメージ

生姜

体を温める

生姜(ジンジャー)と相性の良い栄養成分

・酢(黒酢)
・山椒
・にんにく

生姜(ジンジャー)の勝手にランキング

体型(ダイエット)部門 第14

生姜(ジンジャー)のレーダーチャート解説

評価基準

  • 6 
    このカテゴリーに効果があることで有名。即効性があったり、継続して摂取することで効果を感じる
  • 5 
    このカテゴリーに効果があることで有名。継続して摂取することでなんとなく効果を感じる

  • このカテゴリーに効果があるといわれている。効果が得られることを期待して飲んでいる
  • 3.5 
    このカテゴリーに効果があるといわれているが、個人的に摂取目的としていない

  • このカテゴリーになんらかの効果があるもの

  • このカテゴリーとはあまり関係ないと思われる

  • このカテゴリーとは関係ないと思われる

※4以上が摂取目的となっているカテゴリー 

 

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生姜(ジンジャー) 総合評価 A+ 15

 総合評価について
5つのカテゴリーのうち、評価が高い上位3つのカテゴリーを足したものです。「B~SS」でつけています。
SS  18点
S  16点以上
A+ 14点以上
A  12点以上
B+ 10点以上
B  9点以下

髪(薄毛)評価4
生姜が髪に効く理由は大きく3つあります。
まず生姜の成分ジンゲロールには、体の深部の熱を末端部分におくり温める効果があります。イコール体の末端部分の血行をよくすることにつながります。頭皮部分は体の末端なので、頭皮の血行を促進する効果があるといえます。
2つ目は生姜に含まれている3つの成分(ジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロン)には活性酸素を除去する抗酸化作用があります。これは頭皮にある細胞が酸化されるのを防ぐ働きをします。
3つ目は生姜には知覚神経を刺激する働きがあることです。これは成長因子IGF-1を増加させる作用が期待できます。

以上のことから薄毛予防、改善に効果を期待できます。

肌(美肌)評価4
ショウガオールの体の深部を温める効果は体全体の血流をよくすることにつながります。血流がよくなることで新陳代謝がアップし、肌にとってもプラスに働きます。ターンオーバーを正常化させ、垢(老廃物)やメラニンの排出がしっかりとおこなわれるためシミ、くすみ、しわを防ぐ効果があると思われます。
また生姜の成分に含まれている抗酸化作用は、肌の老化防止につながります。

体型(ダイエット)評価5
生姜にはダイエット効果があります。生姜に含まれている成分全般になんらかのダイエット効果がありますが、とくにジンゲロンによるダイエット効果は高いです。
ジンゲロンには脂肪を分解し、エネルギー代謝を促進する効果があります。体内のエネルギーの利用順番は糖質→脂質のため、脂肪の燃焼(脂肪を分解して脂肪酸をエネルギーとして使用すること)は運動後ある程度の時間がたたないと起こりません。
ジンゲロンには脂肪燃焼を早め、早いうちに脂肪からエネルギーをつくりだすメカニズムにもっていく効果があります。

体力(普段)評価5
冷え性だと日常生活をおくるうえで何かと不便だと思います。この冷え性対策には生姜はもってこいの成分だと思います。
また普段の生活でもっとも注意しなければならないの身近な病気は風邪だと思います。風邪をひくことは仕事、勉強、運動さまざまな活動に支障をきたします。生姜の成分ジンゲロール、ショウガオールには殺菌作用や免疫力を高める働きがあるため生姜を摂取することは風邪の予防になります。またジンゲロールは解熱作用があるため風邪をひいたとき早めに直す効果もあります。生姜をとることは風邪の予防、改善に大いに役立ちます。

その他(血液)評価5
ジンゲロールは末端血管を拡張して血流をよくする効果があります。この効果は、体の末端を温める効果があります。
一方ショウガオールには血流を高め、身体の深部において熱を作りだし体全体を温めます。
2つの成分の異なる血流改善効果により、体の「冷え」に対してあらゆる角度からに対応できる成分といえます。末端の冷えの場合は生の生姜(ジンゲロール)、体温の低下は乾燥した生姜(ショウガオール)と分けて対応することができます。

生姜(ジンジャー)雑感

この栄養成分レビューを作るのがすごく大変でした。というのも生姜の「何(どれ)」をレビューすべきか悩んだからです。

生の生姜に含まれているのは「ジンゲロール」ですが、それが乾燥すると「ショウガオール」になりはたまた「ジンゲロン」という成分に変わってしまうからです。
もちろん生姜にはこのほかにもいろいろ成分が含まれていますが、この3つの辛味成分がメインだと思います。

最初はジンゲロールでこのレビューを作っていたのですが、ショウガオールの話もでてきたり、ジンゲロンの話もでてきたりともうめちゃめちゃになってしまいました。

いろいろ考えた結果「生姜(ジンジャー)」として一括りにしてレビューを作ることに決めました。
栄養成分レビューなので、食材そのものである「生姜」でまとめてしまっていいいのか本当に悩みましたがイタシカタナイです。

また自分は「生姜」の成分をジンジャールート(ショウガの根)というサプリメントから取っているのですが、これもまた今回「生姜(ジンジャー)」と一括りにした理由でもあります。
このジンジャールートのサプリメントには生姜のどの成分がどれくらいの割合で含まれているが謎なのです。

というわけでこのレビューの効果・効能欄ではジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロン個別に記載している部分もありますが、基本的にすべて「生姜(ジンジャー)」の効果・効能として考えてしまっていいと思います。
※例外は冷え性に対するアプローチ方法です。ジンゲロールとショウガオールで違うのでその点だけ注意してください。詳しくは効果・効能欄を参照。

写真をご覧の通りジンジャールート結構とっています。髪、肌にとって特に「ピン」とくる効果がないにも関わらずです。

理由は冷え性です。

私、男のくせにそこそこ冷え性なのです。なので冷えに効く栄養成分としてこのジンジャールートのサプリを取っています。
特に手や足の末端の冷えがひどいので、ジンゲロールの末端を温める効果を期待してとっています。たぶん、このジンジャールートのサプリにはジンゲロールが多く含まれているじゃないかということを予想してとっています。

感じとしてはいい感じです。

取ることですぐに手足がぽっかぽっかになると感じることはありませんが、継続して取り続けることで以前よりは冷えが解消されるという感じです。

見た目重視のアンチエイジングにとって、「冷え」は大敵だと思います。血流が悪くなる(特に末端の冷え)は髪や肌に大きな影響を与えるからです。たくさん栄養素をとってもっても血流が悪くて末端までスムーズに届かなければもともこうもありません。

生姜はすごく自分にとってすごく重要な成分かといえばそうでもないのですが、とらなければなんか不安になる不思議な成分です。
なんというか栄養成分をとりいれるために体をまっさらな状態にするために必要な成分みたいな感覚なのです。つまり他の栄養成分の効果をしっかりと得ることが出来るようにするための存在です。これには生姜の成分の殺菌作用、血流改善効果が関係しているかもしれません。

・・・・?

自分でも言っていることがよくわからなくなりました。ということで他の栄養成分をしっかりとりいれるための「ベース」となる成分みたいな感覚で毎日摂取しています。

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