ビタミンK 止血作用

ビタミンK

別名 フィロキノン メナキノン

13種類のビタミンの1種
4種類の脂溶性ビタミンの1種

 

 

ビタミンKとは

ビタミンKについて

  • ビタミンKは、K1(フィロキノン類)とK2(メナキナン類)に大別されます。
  • K1は植物に含まれます。K2は微生物に含まれます。
  • K2は体内の腸内細菌により作ることもできます。
  • K2には11種類の同族体が存在します(K1は1種類)。
  • K2のうち、食品中に多く含まれるのはメナキノン-4とメナキノン-7です。
  • 一般にフィロキノンとメナキノン-4とメナキノン-7を総称してビタミンKと呼びます。
  • ビタミンKを多く含む代表的な食品
    K1 緑黄色野菜・海藻・植物油

    K2 納豆・チーズ・味噌などの発酵食品

  • 食事から取り入れたビタミンK1とK2は胆汁の存在のもと脂質とミセルを形成し、小腸上部から能動輸送により吸収され、カイロミクロンに取り込まれてリンパ管に移動します。そして体内の循環系に入り各組織に分布します。
  • 主にビタミンK依存性カルボキシラーゼ【γ-グルタミルカルボキシラーゼ(GGCX)】の補酵素として、止血や骨形成に関わります。

 

体内合成について 

体内合成 

  • ビタミンKのうちK2は体内の腸内細菌により合成可能です。

 

摂取量について

目安摂取量 150μg/日(成人)
by 食事摂取基準(2015年版)

欠乏症
:新生児メレナ(消化管出血) :特発性乳児ビタミンK欠乏症(頭蓋内出血)
※新生児は腸内には腸内細菌が少ないため腸内細菌によって合成できるビタミンKの量が少ない。合成できる成人で欠乏することは稀である。


不足ぎみ
:出血しやすくなる :血が固まりにくくなる :鼻血が止まりにくくなる

過剰症
:溶血性貧血
※ビタミンKの一種で合成品のK3を過剰に取った場合。

取り過ぎ
:特になし 

 

ビタミンKの効果・効能

ビタミンKの効果・効能 3つ厳選

  1. 止血作用
  2. 骨を丈夫にする
  3. オステオカルシンを活性化

 

そのうち3つを詳しく

①止血作用

止血は血小板と血液凝固因子が協力しあって行われます。

血管が傷ついたときに血小板が集まって血の塊(=血栓)を作り止血が開始されます。この塊をより強固なものにするため血液中のさまざまな血液凝固因子が働きます。

最終的に血液凝固因子の一つフィブリノーゲンという物質がフィブリンという繊維状のたんぱく質に変わります。そうすると血液がゼリー状に固まります(このことを血液の凝固といいます)。

【フェブリノーゲン→フィブリンの変化】はトロンビンという酵素によって行われます。

ビタミンKはトロンビンの前駆体プロトロンビンが肝臓で生成される際に働くビタミンK依存性カルボキシラーゼの補酵素として働く成分です。

血液凝固の過程には12種類の血液凝固因子が関わっています。うち第Ⅱ因子(プロトロンビン)、第Ⅶ因子、第Ⅸ因子、第Ⅹ因子はビタミンK依存性です。ビタミンKは正常な血液凝固に不可欠な存在です。

ちなみにビタミンKは血管内で血液が凝固するのを防ぐ働きもします。
つまりビタミンKは出血したときには止血作用が働き、それ以外は血液が固まらないようにします。

ビタミンKの止血作用は必要に応じて行われます。

 

②骨を丈夫にする

骨芽細胞ではオステオカルシンというたんぱく質が分泌されます。

骨の形成は骨基質(コラーゲンが主体)に、リン酸カルシウムやリン酸マグネシウムといったミネラルが沈着することで行われますが、これらミネラルの沈着にはオステオカルシンが関与しています。
ビタミンKはオステオカルシンを活性化する働きがあります。

またビタミンKには骨からカルシウムが溶出されるのを抑制する働きもあります。
骨は形成と吸収を繰り返すことにより常に新しく生まれ変わっています。骨吸収がゆるやかになると(骨形成が追いついて)骨密度を高めることができます。

ビタミンKは骨の形成にも重要な役割を果たしています。

 

③オステオカルシンを活性化

骨基質の90%以上はコラーゲンです。残りは非コラーゲン性たんぱく質で構成されいます。オステオカルシンは非コラーゲン性たんぱく質の15~25%を占めています。

オステオカルシンはカルシウム結合能を有し、活性型に変わることでカルシウムと結合し骨形成を促します

オステオカルシンは、カルボキシル化(Gla化)されることにより活性型に変換されます。このGla化を触媒する酵素【γ-グルタミルカルボキシラーゼ(GGCX)】の補酵素として働いているのがビタミンKです。
ビタミンKが不足していると活性型オステオカルシンに変換されず その結果としてカルシウムを骨に沈着させることができず骨形成が上手くいかなくなります。

オステオカルシンは骨基質に埋め込まれ骨形成の働きをしますが、一部は血液中に放出され、さまざまな臓器に直接働きかけその機能を活性化させます。
現在 美容・健康効果をもたらすホルモンとして注目され、メディアに「骨ホルモン」としてたびたび取り上げられています。

 

注意
骨形成以外のオステオカルシンの働き(働き分析項目 参照)はGla化されていないオステオカルシン(低カルボキシル化オステオカルシン)によってもたらされるものと思われます。
そうなるとビタミンKは直接的に関係ないことになります。

ただ間接的に関わっていると考えています。骨密度を高めることがオステオカルシンの分泌を増やすことになり、骨密度を高める成分がビタミンKだからです。
なのでここでは骨形成以外のオステオカルシンの働きも「ビタミンKが貢献している」と考えビタミンKの働きとして記載しています。働き分析項目のなかにある(by オステオカルシン)がそれに該当します。

なおビタミンKの摂取が直接 骨形成以外のオステオカルシンの働きを促進することになっていないことを考慮して点数をつけています。

 

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ビタミンKの働き分析【見た目編】

合計 32.5/60点

カテゴリー別 点数

薄毛 4.5点

白髪 5.5点

美肌 6.5点

美白 5点

筋肉 6点

脂肪 5点

 
 

薄毛

4.5点

「薄毛」予防 に関わるビタミンKの働きは主に次です。

  1. 毛細血管の血行促進
    ビタミンKは毛細血管の血行を促進します。髪の細胞に必要な栄養や酸素を届けるのは毛細血管です。

 

白髪 

5.5点

「白髪」改善 に関わるビタミンKの働きは主に次です。

  1. カルシウム代謝の調節
    白髪予防にはメラニンを作るメラノサイトの働きを活発にさせることが大切です。
    カルシウムはメラノサイトを活性化させる作用があり白髪予防に有効な成分の1つとされています。ビタミンKはカルシウム代謝の調節に関与することでカルシウムの働きを手助けします。間接的に白髪予防に関与しているといえるかもしれません。

 

美肌

6.5点

「美肌」作り に関わるビタミンKの働きは主に3つあります。

  1. 赤ら顔の改善
    毛細血管は拡張と収縮を繰り返しています。何らかの原因で毛細血管が拡張したままになると、流れる血液量が増え皮膚表面を通し血液の色が透けて見えてしまいます。特に顔の頬は皮膚が薄く、さらに毛細血管が密集しているため血液の赤色が目だってしまいます。この症状を赤ら顔といいます。血流を改善する作用があるビタミンKは赤ら顔の改善に有効とされています。
  2. 骨密度を高める
    顔にできるほうれい線・しわ・あごのたるみは骨密度も関係しているといわれています。
    というのも骨密度が低下すると皮膚に覆われている骨も縮小し、骨と皮膚の間に隙間ができてしまうからです。隙間が出来ることでほうれい線がくっきりしたり、深いシワができたり、二重あごになったりします。
    骨密度を高めるたんぱく質がオステオカルシンです。ビタミンKにはオステオカルシンを活性させる働きがあります。
  3. 糖化予防(by オステオカルシン)
    糖化とは体内に余った糖質がたんぱく質と結びつくことで、たんぱく質を劣化させる現象のことをいいます。
    糖化が進むと肌の健康を保つために必須の「コラーゲン」繊維が破壊され、肌の弾力やハリが失われていきます。
    たんぱく質は、血糖値が高い状態が続くと糖化しやすいので血糖値をあげないことが大切です。骨ホルモン「オステオカルシン」にはGLP-1を介してインスリン分泌を促進する働き=血糖値を下げる働きがあります。

 

美白

5点

「美白」ケア に関わるビタミンKの働きは主に2つあります。

  1. シミ改善
    ビタミンKの血行促進効果はシミの改善にも有効だと思われます。
  2. 抗酸化作用(by オステオカルシン)
    骨芽細胞が分泌するホルモン「オステオカルシン」には抗酸化作用があるとされています。

 

筋肉

6点

「筋肉」増強 に関わるビタミンKの働きは主に次です。

  1. カルシウム代謝の調節
    カルシウムは筋肉の収縮に関係しています。なのでカルシウム不足は筋肉の収縮力が弱まります。ビタミンKは体内のカルシウム代謝の調節をします。

 

脂肪

5点

「脂肪」減少 に関わるビタミンKの働きは主に2つあります。

  1. 脂肪細胞の小型化(by オステオカルシン)
    骨芽細胞から分泌されるオステオカルシンには脂肪細胞を小型にさせる働きがあります。脂肪細胞のサイズが小型化するとアディポネクチンをはじめとする善玉アディポサイトカインを増やし中性脂肪の改善につながります。
  2. 糖代謝促進(by オステオカルシン)
    オステオカルシンにはインスリン分泌を促進する働きがあります。これにより糖代謝が高まります。糖質の代謝がスムーズにいかなれければ肥満につながります。

 

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ビタミンKの働き分析【中身編】

合計 34.5/60点

カテゴリー別 点数

身体 5.5点

エネ 5.5点

病気 8.5点

体質 6点

精力 4.5点

健脳 4.5点

 

身体

5.5点

「身体」の構成材料 に関わるビタミンKの働きは主に次です。

  1. 骨の形成
    骨の形成は骨基質にカルシウムが沈着することで行われます。カルシウムの沈着には骨たんぱく質オステオカルシンが関与しています。オステオカルシンはカルシウム結合能を有し、活性化される(カルボキシル化される)ことでカルシウムと結合し骨形成を促します。オステオカルシンをカルボキシル化させるためにはビタミンKが必須となります。

 

エネ

5.5点

「エネルギー」生成 に関わるビタミンKの働きは主に2つあります。

  1. 酸化的リン酸化に関与
    ビタミンKは電子伝達系で行われる酸化的リン酸化に関与しているといわれています。

    酸化的リン酸化
    TCA回路で生み出したNADH、FADH₂のもっている高エネルギー電子を電子伝達系で生じたプロトン濃度勾配を利用してATPに変換させる過程のこと。
  2. 糖代謝(by オステオカルシン)
    骨芽細胞から分泌されるオステオカルシンは、インスリンの分泌を促し細胞のインスリン感受性を高める作用があるとされています。これにより糖の代謝が促進されます。

 

病気

8.5点

「病気」予防 に関わるビタミンKの働きは主に3つあります。

  1. ビタミンK欠乏症
    ビタミンK欠乏症とはビタミンKが不足することにより出血症状が起こる状態のことです。ビタミンKは血液凝固において重要な役割を果たしているため不足すると血液凝固に時間がかかり出血が止まりにくくなります。ビタミンKが不足することは稀ですが、腸内細菌の活動が未熟な新生児期は注意が必要です。
  2. 骨粗鬆症予防
    ビタミンKは骨粗鬆症の治療薬として活用されています。
    ビタミンKには骨形成に関与するたんぱく質「オステオカルシン」を活性させる働き・骨からカルシウムが溶出されるのを抑制する働きがあるからです。
  3. 動脈硬化予防
    ビタミンKには動脈硬化予防効果もあるとされています。ビタミンK依存性たんぱく質を介して、動脈の石灰化を抑える働きをします。

 

体質

6点

「体質」改善 に関わるビタミンKの働きは主に3つあります。

  1. くま予防
    くまができやすい体質の方はビタミンKの血行促進作用が有効です。
  2. あざ予防
    青あざができやすい人はビタミンK不足している可能性があります。
  3. 鼻血
    鼻血がでやすい・止まりにくい方はビタミンK不足が原因の一つかもしれません。

 

精力

4.5点

「精力」増進&「性機能」向上 に関わるビタミンKの働きは主に次です。

  1. 生殖機能の老化予防(by オステオカルシン)
    骨芽細胞から分泌されるオステオカルシンには男性ホルモンのテストステロンを増やす働きがあり、男性の生殖機能を回復したり生殖機能を若く保つ効果があるとされています。

 

健脳

4.5点

「脳」の健康 に関わるビタミンKの働きは主に次です。

  1. 認知機能改善(by オステオカルシン)
    オステオカルシンは脳の健康にも貢献します。脳の神経細胞(シナプス)の結合を維持する働きがあり、認知機能を高める効果が期待できます。実験によりオステオカルシンを投与したマウスは記憶力や認知機能が高まったことが確認されています。

 

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ビタミンKのサプリメント分析

合計 14/20点

カテゴリー別 点数

継続(価格は安いか) 4.5点

手軽(購入ルートは多いか)4.5点

選択(品揃えは豊富か)4点

貴重(食品から取りづらいor不足しやすいか)1点

 
  • 継続
    1カ月分は約800円で購入可能です。
  • 手軽
    店舗・ネットで購入可能です。ただし店舗の場合は直営店などに限られています。 
  • 選択
    某ECサイトで「ビタミンK サプリメント」検索すると5千件以上ヒットします。
  • 貴重
    体内の腸内細菌よって合成されます。食品からは野菜・発酵食品から取れます。普通の食生活を送っている限り不足することはまずありません。

 

おすすめ品

 

 
 
おすすめ理由
1粒あたり100μgは入っています。100日分(1日1粒目安)でこの価格はかなり安いです。コスパは魅力的です。
 

 

ビタミンKとの組み合わせ

ビタミンKと相性の良い成分 4つ厳選

  1. カルシウム
  2. ビタミンD
  3. マグネシウム
  4. カゼインホスホペプチド(CPP)

※ワーファリンを服用している方はビタミンKは控えてください。

 

そのうち2つをPICK UP

①カルシウム

ビタミンKは骨たんぱく質「オステオカルシン」を活性化させることで骨へのカルシウムの沈着をサポートします。

 

 

 

②ビタミンD

ともに体内でのカルシムの吸収や利用率をあげる成分です。「骨とカルシウムの結合」を強力にバックアップします。

 

 

ビタミンKのまとめ

ビタミンK 評価

総合評価 B 81点 

分析【見た目編】32.5

分析【中身編】34.5

分析【サプリ】14

 

 

以上をもとに→ビタミンKについて勝手に語る

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