ビタミンB1
別名 チアミン
13種類のビタミンの1種
9種類の水溶性ビタミンの1種
目次
ビタミンB1について
- 生体内や食品中ではビタミンB1と3種類のリン酸エステルとして存在している。
3種類のリン酸エステル
TMP ビタミンB1にリン酸が一つ結合したチアミン一リン酸
TDP ビタミンB1にリン酸が二つ結合したチアミン二リン酸
TTP ビタミンB1にリン酸が三つ結合したチアミン三リン酸
※3つともビタミンB1と同等の活性をもつ。
- TMP、TDP、TTPの3つは摂取すると消化官でビタミンB1に消化された後、吸収される。そして生体内で再びリン酸化される。
- ビタミンB1は体内では大部分がTDPとして存在し、糖質および分岐鎖アミノ酸の代謝に必要な酵素の補酵素として働いている。
消化・吸収
- ビタミンB1と3種類のリン酸エステルは消化官で消化されたあと吸収される。
ビタミンB1はそのままの形で、3種類のリン酸エステルは消化官のホスファターゼ(リン酸モノエステル加水分解酵素)の作用によりビタミンB1となり、空腸・回腸において能動輸送で吸収される。
体内合成
体内合成 不可
- ビタミンB1は水溶性ビタミン。水溶性ビタミンは尿中に排泄されやすく体内に貯めることができない。
- ビタミンB1は吸収されたあと、体内で再びリン酸化され肝臓や筋肉に蓄えられる。ただし蓄えられる量は少ないので基本的に蓄えられないものと考える。体内では補酵素として利用され、利用された後は尿中あるいは糞便中に排泄される。
- 水溶性ビタミンは必要量を満たすまではほとんど尿中に排泄されないが、超えると尿中排泄量が急激に増える。
摂取量
推奨量 1.2~1.4㎎/日(成人 男性) 0.9~1.1㎎/日(成人 女性)
by 食事摂取基準(2015年版)
※年代により異なる
:脚気 :ウェルニッケ脳症 :その他
不足ぎみ
:疲れやすくなる :からだが重く感じる :だるくなる :食欲がなくなる :むくみやすくなる
:
取り過ぎ
:過剰分は基本的に尿中に排泄される。通常の食事からだと過剰の心配はないが、サプリメントを一度に多量に摂取すると頭痛・不眠・かゆみなどを引き起こす。
ビタミンB1の効果・効能
ビタミンB1の効果・効能 4つ激選
- 糖質の代謝
- BCAAの代謝
- 皮膚・粘膜の健康維持
- 脳や神経の働きを正常にする
そのうち2つを詳しく
①糖質の代謝
ビタミンB1は糖質の代謝に補酵素として深く関わっています。
その理由を説明するために まずは糖質の代謝について簡単に説明します。
糖質は体内でグルコースに分解され小腸上皮細胞に吸収されます。吸収されたグルコースは門脈を通り肝臓に運ばれ、その後血流により全身に運ばれます。
各臓器に運ばれエネルギーとして利用される、あるいは肝臓や筋肉にグリコーゲンとして蓄えられます。
※余剰となったグルコースは脂肪細胞に中性脂肪として蓄えられます。
細胞に取り込まれた糖質(グルコース)は解糖系→TCA回路→電子伝達系といった経路をたどり代謝されていきます。
各径路を簡単にまとめると次になります。
【解糖系】
細胞質基質でグルコースをピルビン酸(または乳酸)に変換するプロセスです。解糖系ではグルコース1分子あたりピルビン酸を2分子、ATPを2分子生成します。酸素を使わずにATPを作ることができるのが特徴です。
好気的条件下(酸素が存在する)において、ピルビン酸はミトコンドリアに入りアセチルCoAに変換され次の代謝経路「TCA回路」に組み込まれます。
嫌気的条件下(酸素がない)においてはピルビン酸は乳酸脱水素酵素により乳酸になります。
【TCA回路】
ミトコンドリアのマトリックスで進行する代謝経路です。TCA回路ではアセチルCoAがオキサロ酢酸と縮合反応しクエン酸となり、8種類の酸に次々と変化することでアセチルCoAが酸化され二酸化炭素となり、NADH FADH₂を産生します。
TCA回路ではグルコース1分子あたり2分子のATPが生成されます。
クエン酸(=アセチルCoA+オキサロ酢酸)→イソクエン酸→αケトグルタル酸→スクシニルCoA→コハク酸→フマル酸→リンゴ酸→オキサロ酢酸→
※クエン酸は上記の反応をへてオキサロ酢酸に戻ります。オキサロ酢酸は新たなアセチルCoAと反応して再びクエン酸を生じます。
NADHはNAD(ナイアシン補酵素型)が還元されたものです。FADH₂はFAD(ビタミンB2の補酵素型)が還元されたものです。NADとFADがTCA回路で引き抜かれた水素を受け取り、NADH、FADH₂として電子伝達系に運搬されます。
【電子伝達系】
TCA回路で生じたNADH、FADH₂はミトコンドリアの内幕にある電子伝達系に水素を供給します。電子伝達系で酸化的リン酸化が起こり大量のATPが生成されます。電子伝達系ではグルコース1分子あたり最大で34分子のATPが生成されます。
ビタミンB1はピルビン酸からアセチルCoAを生成する反応を触媒する酵素「ピルビン酸脱水素酵素」の補酵素として働きます。
上記のとおりTCA回路にはピルビン酸がアセチルCoAに変換されることで入ることができます。そしてそのアセチルCoAがオキサロ酢酸と結合しクエン酸になることでサイクルがスタートされます。
ビタミンB1が不足している場合、ピルビン酸がアセチルCoAに変換できないためTCA回路に入れなくなります。その結果TCA回路およびその次の電子伝達系の代謝がうまく進まなくなりATPの産生が滞ってしまいます。
ビタミンB1はTCA回路内のαケトグルタル酸→スクシニルCoAの反応の際に働く酵素「αケトグルタル酸脱水素」の補酵素としても働いています。いずれにせよビタミンB1が不足することはATP産生量の減少につながります。
ビタミンB1は【主要なエネルギー源である】糖質がエネルギーに変換されるために欠くことのできない成分です。
④脳や神経の働きを正常にする
神経系は大別して中枢神経と末梢神経に分けられます。
中枢神経は脳(大脳、脳幹、小脳)と脊髄で構成されています。

末梢神経は脳神経と脊髄神経から成ります。
中枢神経の働きは末梢神経から情報(刺激)を受け取り、情報に基づいて判断や反応の指令をだすことです。
末梢神経の働きは中枢神経からの情報を末端に伝えるとともに、末端からの情報を中枢神経に伝えることです。
中枢神経において末梢神経が集めた情報を処理し判断・反応(思考、行動、感覚など)の指令をだすのは脳です。この脳の働きを正常に保つためにはエネルギーが必要となります。
※脊髄は脳と末梢神経の間で情報を伝える役割をしています。
脳の重さは体重の約2%しかありませんが、消費するエネルギーは体全体の20%を占めています。脳のエネルギー源となるのはブドウ糖(=グルコース)のみです。
※飢餓状態のとき、ケトン体が脳のエネルギー源となります。
食事などから取り入れた糖質はブドウ糖に分解され、血流により脳に運ばれます。脳内には運ばれたブドウ糖と酸素が反応(①糖質の代謝参照)してATPを生成し、そのATPを脳を働かせるエネルギーとして利用します。
脳はエネルギーを大量に消費するため、それにともない糖質の代謝に関与するB1の消費量も増大します。
脳を活性化させるにはエネルギー源である糖質はもちろんのことその代謝に必須であるビタミンB1の摂取も重要となります。
またビタミンB1は神経において補酵素以外の特異的な作用を行うことでも知られています。脳や神経の働きを正常に保つために欠かすことのできない成分です。
ビタミンB1の働き分析【見た目編】
合計 34.5/50点薄毛
6点
「薄毛」改善 に関わるビタミンB1の働きは主に2つあります。
- 抗糖化
糖化とは体内に余った糖質がたんぱく質とくっつき、たんぱく質を劣化させる現象のことをいいます。
糖化が進むと髪の健康を脅かすことになります。
髪の毛の主成分であるケラチン(たんぱく質)が糖化すると髪の毛が切れやすくなったり抜けやすくなります。また頭皮のコラーゲンが糖化すると、頭皮の弾力や柔軟性が失われ、髪が育ちにくくなります。
糖質の代謝を促すビタミンB1には抗糖化作用があります。 - 発毛・育毛エネルギー
細胞のエネルギー源であるATPは、当然ながら毛母細胞の発毛・育毛活動にも使われます。糖質から多くのATPを生成するためにビタミンB1の摂取は必須です。
白髪
5.5点
「白髪」予防 に関わるビタミンB1の働きは主に次です。
- 抗糖化
糖化とは体内に余った糖質がたんぱく質とくっつき、たんぱく質を劣化させる現象のことをいいます。糖化によって作られるのがAGEs(終末糖化産物)です。AGEsが体内に蓄積されるといわゆる老化が進みます。
白髪も例外ではありません。髪の毛の主成分であるケラチンたんぱく質が糖化しAGEsが蓄積されると白髪が増えます。糖質の代謝を促進するビタミンB1は糖化予防に適した成分です。
美肌
7.5点
「美肌」作り に関わるビタミンB1の働きは主に3つあります。
- 抗糖化
糖化がすすみ、AGEsが蓄積されると肌にダメージを与えます。
とくに真皮層にあるたんぱく質コラーゲンは影響されます。コラーゲン繊維は架橋(コラーゲン架橋)によって分子間がつながっています。
真皮層※ひし形内の〇が繊維芽細胞・ひし形の線部分がコラーゲン・線部分のつなぎめがエラスチン・ひし形内にあるのがヒアルロン酸などの基質
AGEsが増えコラーゲンの分子間にAGEsによる架橋(AGEs架橋)が形成されるとコラーゲンが破壊・変性されます。その結果、肌のハリ・弾力は失われシワ・たるみが生じやすくなります。
糖化予防成分の1つビタミンB1は美肌作りにも重要です。 - 皮膚・粘膜の健康
ビタミンB1は皮膚・粘膜の健康を維持する働きがあります。肌の丈夫さをアップさせます。 - 肌のターンオーバーを促進
肌のターンオーバーを促進するには、細胞のエネルギー源となるATPの産生を高めることも重要となります。ビタミンB1は糖質の代謝を促進することで、より多くのATPを作り出すことに貢献しています。
美白
7点
「美白」ケア に関わるビタミンB1の働きは主に2つあります。
- 抗糖化
糖化により作られたAGEsが肌の内側に蓄積すると肌に透明感がなくなり黄色くくすみます。AGEsが茶褐色だからです。
糖質の代謝を促し抗糖化に働くビタミンB1は美白ケアとしても有効です。 - 肌のターンオーバーを促進
メラニンは肌のターンオーバーとともに排出されます。メラニンが過剰に作られて、それがターンオーバーとともに排出されないと肌の細胞に色素沈着しシミとなって肌の表面に現れます。シミを防ぐにはメラニンを過剰に作らせないことはもちろん、ターンオーバーが正常に行われることも重要です。肌のターンオーバーを促進するには、細胞のエネルギー源となるATPの産生を高めることも重要となります。ビタミンB1は糖質のエネルギー代謝に深く関わっています。
スタイル
8.5点
「スタイル」維持 に関わるビタミンB1の働きは主に2つあります。
- 糖質の代謝
エネルギーとして消費されず余剰となった糖質は中性脂肪として蓄えられます。
「余剰」は糖質の取り過ぎが主たる原因ですが、糖質の代謝がスムーズにいかないこともあてはまります。糖質を多く取る人にとっては、糖質の代謝を促進するビタミンB1が不足することが肥満原因の一つになります。 - BCAAの代謝
筋肉を構成する必須アミノ酸の35~40%を占めているのはBCAA(分岐鎖アミノ酸)です。BCAAは筋肉の主原料となっているだけでなく、運動時 筋肉内でエネルギー源としても利用されます。そのため「筋肉」にとって非常に重要な存在とされています。ビタミンB1はBCAAの代謝に関与しています。BCAA
Branched Chain Amino Acidsの頭文字のことで、必須アミノ酸のバリン、ロイシン、イソロイシンの総称のことをいいます。この3つのアミノ酸は分子が枝分かれした構造をしているので、3つまとめてBCAAと呼ばれています。
BCAAは筋たんぱく質を構成しているアミノ酸の約15~20%、必須アミノ酸の約35~40%を占めています。
ビタミンB1の働き分析【中身編】
合計 41.5/50点
エネルギー
10点
「エネルギー」生成 に関わるビタミンB1の働きは主に次です。
- 糖質のエネルギー代謝
1日にとる総エネルギー量のおよそ6割は炭水化物(糖質)からです。
その糖質をエネルギーに変換するのにビタミンB1は必須です。
病気
6.5点
「病気」予防 に関わるビタミンB1の働きは主に2つあります。
- 糖尿病予防
糖がエネルギーとして使用されず余ると血糖値が上がります。血糖値が高い状態が続く=糖尿病です。糖質の代謝を促すビタミンB1は糖尿病予防に有効です。 - 糖化により引き起こされる病気予防
血管のコラーゲン繊維にAGE架橋が起こると血管の弾力が衰えて動脈硬化を引き起こします。
骨にあるコラーゲン繊維にAGA架橋が起こると骨がもろくなり骨粗鬆症を引き起こします。
糖化を防ぐビタミンB1を摂取することはこれら病気の予防にもなります。
体質
8.5点
「体質」改善 に関わるビタミンB1の働きは主に2つあります。
- 疲労体質
エネルギー不足だと疲労を感じやすくなります。主要なエネルギー源である糖質の代謝において、ビタミンB1は解糖系とTCA回路の橋渡しをする役割を果たします。ピルビン酸がアセチルCoAに変わる際に働く酵素の補酵素として働いています(効果・効能欄 ①糖質の代謝参照)。
ビタミンB1は糖質から多くのエネルギーを作り出すうえで必要不可欠な成分です。またビタミンB1が不足するとピルビン酸はアセチルCoAに変換できずに「乳酸」になります。乳酸が分解されずに体内に溜まると組織や血液が酸性に傾き、細胞の活動が低下します。筋肉に溜まると筋肉疲労を起こし、疲れを感じるようになります。
いずれにせよ日頃から疲れを感じやすい方にとってビタミンB1は強い味方となります。 - メタボ体質
メタボリックシンドローム(略してメタボ)は内臓脂肪症候群のことです。内臓脂肪が増え、高血圧、高血糖、脂質代謝異常のうち2つ以上が重なっている状態をいいます。
ブドウ糖を燃焼させる際に必要となるビタミンB1はメタボ予防・改善に貢献できると期待されています。
精力
6.5点
「精力」増強 に関わるビタミンEの働きは主に次です。
- スタミナアップ
ビタミンB1の疲労回復効果は、スタミナアップに貢献します。
ビタミンB1は滋養強壮剤や精力増強剤に アリチアミン(またはニンニクエキス+B1)として配合されていることが多いです。アリチアミン
アリチアミンはにんにくに含まれる成分アリシンとビタミンB1が結合してできる物質です。ビタミンB1の疲労回復効果を持続させる働きがあります。
健脳
10点
「脳」の健康 に関わるビタミンB1の働きは主に次です。
- 脳や神経の働きを正常にする
脳は多くのエネルギーを必要とします。エネルギーが不足することは脳の働きが悪くなり集中力・記憶力の低下につながります。
脳のエネルギーとなるのはブドウ糖のみです(例外あり)。脳のエネルギーを確保するにはエネルギー源のブドウ糖だけでなくブドウ糖をエネルギーに変えるために必要なビタミンB1の摂取も重要となります。 - 神経伝達に関与
ビタミンB1は神経における特異的作用(補酵素以外)があるとされています。
ビタミンB1サプリメント考察
合計 13/15点
継続(価格は安いか) 3点
手軽(購入ルートは多いか)2.5点
選択(品揃えは豊富か)2点
貴重(食品から取りづらいor不足しやすいか)2.5点
補助(他の成分と相性がいいか)3点
- 価格
1カ月分は400円~で購入可能。 - 手軽
店舗・ネットで購入可能。ただし国内ではビタミンB群としてあるいは第3類医薬品のビタミン剤としての販売がほどんどで ビタミンB1単体サプリとしてはあまり販売されていない。 - 選択
某ECサイトで「ビタミンB1 サプリメント」検索すると5万件以上ヒットするが、そのほとんどはビタミンB1が含有されている商品としてヒットする。単体サプリでのヒット件数は少ない。 - 貴重
豚肉から取れる。ビタミンB1を多く含む食品は少なく、そのうえ水溶性ビタミンのため水に溶けやすく熱に弱い欠点もある。不足しやすいビタミンの1つとされている。 - 補助
ビタミンB群の一員として 体内で他のビタミンと協力しあって働く。
愛用品&おすすめ品
ビタミンB1の組み合わせを考える
ビタミンB1と相性の良い成分 5つ厳選
- 糖質
- アリシン
- ビタミンB群(特にB2とB6)
- L-カルニチン
- マグネシウム
そのうち2つをPICK UP
②アリシン
ビタミンB1は水溶性ビタミンのため体外に排出されやすく体内に長く蓄えることできません。その効果が長続きしないことが欠点といえます。
にんにくに含まれている成分アリシンにはビタミンB1の効果を持続させる効果があります。
アリシンはビタミンB1と結合するとアリチアミンという脂溶性の物質に変わります。アリチアミンは血液中に長くとどまり、ゆっくりとB1とアリシンに分解されます。
これによりビタミンB1を体内に長くとどまらせることができます。
にんにくを使った豚肉料理はスタミナ食として知られています。にんにく(アリシン)と豚肉(B1)が組み合わせることでアリチアミンが形成されるため理にかなっているといえます。
※アリナミン製品の主成分であるビタミンB1誘導体フルスルチアミンはプロスルチアミン(アリチアミンを安定化させたもの)の欠点であるニンニクの匂いを低減させたものです。
②ビタミンB群(特にB2とB6)
ビタミンB群に属する成分はビタミンB1、B2、ナイアシン(B3)、パントテン酸(B5)、B6、ビオチン(B7)、葉酸(B9)、B12の8種類です。これらは体内で主にエネルギー代謝に働く酵素の補酵素として働いています。
ビタミンB群に属するビタミンは単体でとるよりも、複数を同時にとることで相乗効果・相互作用を得ることができます。なのでひとまとめ(ビタミンB群・ビタミンBコンプレックス)にしたものがサプリントで販売されています。
B群のうちビタミンB1と特に一緒にとることを推奨するのはB2とB6です。この3つは3大栄養素のエネルギー代謝にかかわっており、どれか欠けると効率的にエネルギーを生み出さなくなります。
ビタミンB1についてまとめる
ビタミンB1 評価
総合評価 S 89点
分析【見た目編】34.5点
分析【中身編】41.5点
サプリ考察 13点
ビタミンB1 履歴書
- サプリ服用歴 5年(B1単体サプリとして) 20年(ビタミンB群サプリとして)
※取らなかった時期あり - 1カ月にかけるサプリ代 約300円
- マイサプリ軍の位置づけ 主力
- よく購入するメーカー NOW(B1) DHC (ビタミンB群)
※1年半~で消費してきたビタミンB1サプリ(関連含む)
ビタミンB1について勝手に語る
インタビュアー(以下イ):
失礼しまーす。
ビタミンB1について お話を伺いに来ました。
私:
おっ いつもと違うひとですね?
新入りさんですか!?
眼鏡がお似合いで、ステキですよ!!
よろしくお願いします。
イ:
ハイ! セクハラ発言いただきました!!
ペナルティー1つです!
今後はやめてくださいね~
私:
・・・・・
えーと
今日はビタミンB1についてですか・・
まずですね・・・
ビタミンB1について語る前にちょっと話さなければならないことがあります。
話さなければならないというか・・
前提知識があります。

まずはそこから話たいと思います。
イ:
前提知識?
なんですかソレ?
私:
お姉さん
我々が生命を維持するために、また身体活動を行ううえで必要となるものはなんだと思いますか?
イ:
必要となるものって・・・
普通に考えばエネルギーですよね?
私:
そうです。
そのエネルギーの供給源は・・・
イ:
ちょっと まってください!
めちゃくちゃ初歩の話じゃないですか?
このままの流れだと
エネルギー源と使用されるのは3大栄養素で、そのうち糖質と脂質が主な利用されて・・・
て感じになりますよね?
そんなことから グダグダと話すつもりですか???
こっちだって時間というものがあるんですよ!!
私:
・・・・・

(出会って3分で説教かよ!! なんか・・・苦手・・・この手のタイプ)
・・・・・
えーー
そうですね。なんかすいません!!
それでは急ピッチで話を進めます。
とにかく生きる&身体活動のため
つまるところ
筋肉の収縮・体温維持・細胞の活動&増殖・物質の代謝&生合成などのためにエネルギーというものが消費されるわけでございまして・・・
イ:
だからそういうのは省いて説明してください!!
私:
あっ はい!!
それではあらためてパッパといきます。
エネルギー源の供給源となるのが主として糖質や脂質です。
そのうち糖質は即効性のエネルギーとして利用されます。

摂取した糖質はグルコースに分解され、小腸で吸収され血液中に放出され
脳や体を動かす活動エネルギーとして利用されます。
すぐに利用されなかったグルコースはグリコーゲンという物質に変換して肝臓や筋肉内で貯蓄されます。
ちなみにグルコースがすぐにエネルギーと使用されない&グリコーゲンとして貯蓄できる量が満タンの場合、余剰分のグルコースは脂肪細胞に・・・
イ:
あの~
なんですかそれ!?
単にグルコースの話じゃないですか?

こっちは上司からビタミンB1の話を聞いてこい と言われているんですけど・・・
グルコースの話ならもう帰らせていただきますよ!!
私:
いや~ もうそんな急かさないでください!
次からなんです! 次にビタミンB1が登場するんです!
イ:
なら 早くしてください!!
私:
・・・・・
・・・・・
とりあえず続きを。
エネルギー源であるグルコースが筋肉の収縮などに使うエネルギーとして利用されるときはATPというエネルギー物質に変わらなければいけません。
ATPがAMPとリン酸に分解されるときに、エネルギーが放出されるメカニズムになっているからです。
ここがビタミンB1の話の肝となるところです!
もう一度 肝部分を声を大にして言いますよ!

グルコースがエネルギーとして利用されるときはATPに変わらなければならない!!
イ:
いや ビタミンB1の話の肝っていっておきながら 内容がまだグルコースなんですけど!!
もう帰ります!!
私:
ちょっと 待って!!
ここでビタミンB1が登場します。
えー ズバリ
ビタミンB1って「グルコースから大量のATPをつくりだすために必ず必要」となるものなんです。
イ:
グルコースから大量のATPをつくりだすために必ず必要!?
私:
そうです。
糖質をエネルギーに変えるには「代謝」が必要です。
俗にいう糖質の代謝ってやつです。
糖質は解糖系→TCA回路→電子伝達系という経路を経て代謝され大量のATPを生成されます。
解糖系まででもATPは作れますが、その量はごくわずかです。
とにかく最終過程の電子伝達系でたくさんのATPをつくることができます。

簡単にいってしまえば
ビタミンB1がないと解糖系から次のTCA回路に進めないのです。
そうなるとその次の電子伝達系にも進めなくなるため、グルコースから「大量」のATPを作れなくなります。
このことってさっき述べた
「グルコースから大量のATPをつくりだすためにビタミンB1は必ず必要」
と言い換えることができます。
イ:
なるほど 電子伝達系でたくさんのエネルギー物質ATPが作られる・・・
メモメモ
ビタミンB1は解糖系とTCA回路の橋渡しのような役割をしていて・・・
メモメモ

ビタミンB1が不足すると TCA回路から先にすすめず糖質からつくり出せるATPが少なくなるっと・・・
メモメモ
だから より多くのエネルギーを作り出すためにはビタミンB1は必須っと・・・
メモメモ
ビタミンB1がよく疲労回復の栄養成分と言われているはそういったことからなんですね~
私:
そうなんです。
おっ! しっかりメモをとっていますね~
勉強熱心っすね!
こっちも語りがいがありますよ!!
イ:
いや~
さきほどはなんだか「急かして」しまって申し訳ございませんでした。
そのように順を追って説明していたなんて思いもしなかったので・・・
私:
ドンマイ甲子園っス!!
じゃあ続きをいきますよ!!
やっぱりなんだかんだいっても
我々の主たるエネルギー源は糖質です。
もとい糖質だと思います。

国が総エネルギーのうち約60%を炭水化物(糖質)からとることを基準として置いていますし・・・
実際に日本人はその前後の割合で 糖質をとっていますし・・・
異論反論オブジェクションはあると思いますが、
一般的に「主たるエネルギー源は糖質」で問題ないと思います。
まあ 糖質制限ダイエットたるものがちまたでは流行っていますが、
仮にそれを実行していたとしても1日の総エネルギーの30%~40%近くは糖質から得ていると思います。
主たるエネルギー源である糖質を体内にとりいれても、それがエネルギーにうまく変換されなければもともこうありませんからね~
だからその「変換」に関わるビタミンB1の存在って超重要となります!!
イ:
いや~ ほんとそうですよね!!
糖質なんてエネルギーのためだけにとるっていっても言い過ぎじゃないですからね~
それがエネルギーに変わらないなんてことになったら・・・・
私:
「エネルギーに変換できなければエネルギーが作られない」
これは当たり前なんですけど話はそれだけでないんです。
変換されなければ高い確率で体内に乳酸が溜まるんです。

いきなりの専門用語で登場で恐縮ですが、アセチルCoAになれなかったグルコースは、ピルビン酸どまりです。
そのピルビン酸は嫌気的条件下では乳酸に代謝されてしまいます。
イ:
アセチルCoA・・ ピルビン酸・・・・
乳酸ってあの乳酸ですよね!? 疲労物質って呼ばれている。
私:
そうです。蓄積すると疲労感を感じるやつです。
ちょっとアセチルCoAとピルビン酸について補足しますね。
さっき ビタミンB1がないとグルコースは解糖系から次のTCA回路に進めない といいましたが、
グルコースが解糖系でピルビン酸になった後に そのピルビン酸がアセチルCoAに変換されることでTCA回路に入ることができるんです。

このピルビン酸→アセチルCoAの変換に際に働く酵素が「ピルビン酸脱水素酵素」で
その補酵素として働くのがビタミンB1なんです。
イ:
もう少し 嚙み砕いて説明してくれません?
私:
えーと すごく簡潔にいうと
ピルビン酸→アセチルCoAに変換するのがビタミンB1の役割で、そのおかげで糖質からエネルギーをたくさん作れる。ピルビン酸→アセチルCoAの代謝が上手くいかなくなると乳酸が体内に蓄積されやすくなる。
ということです。
あっこれ いろいろすっ飛ばした文章なので詳しくはこの資料の効果・効能欄をご覧ください。
つまるところ乳酸を蓄積させないという点でもB1は大事な役割をしているんです。
とにかくビタミンB1が体内に足りていないと「エネルギー不足&乳酸の蓄積」のWパンチをくらい
ものすごく疲労を感じるようになるわけです。
とにかくビタミンB1はエネルギッシュな毎日を送るための必須成分なのです。
イ:
いや~ 聞けば聞くほど
糖質からエネルギーをつくるのに絶対欠かせない!!って感じですね~
熱心にご説明頂き誠にありがとうございます!!
ビタミンB1ってまさにあなたにピッタリの栄養成分ですよね~
私:
そうなんです!
ってなんでそう思われたのですか?
イ:
あなたの履歴書を拝見したからです!!

履歴書によると あなたは仕事で毎月必ず1回は海外出張にいっていますし、
休みの日は趣味のボルダリング・乗馬・サーフィンに没頭と
常日頃から活発に活動しているじゃないですか!?
リア充 人生まっただなかのあなたにとってはビタミンB1は切っても切り外せない存在ですよ!!
だからピッタリの成分っていたのです!!
ヒュー ヒュー ビタミンB1とよくお似合いですよ!!
ヒュー ヒュー よっ ナイス カップル!!
アハハ アハハ
私:
海外出張!?
ボルダリング・乗馬・サーフィン!?

リ・リア充・・・・って
・・・・
イ:
どうされたのですか・・・
なにかお気に召さないことでもありましたか・・?
だってこの履歴書に・・・

あれ?
これ違う人だ・・・
間違えちゃいました。
眼鏡つけていると近くのものが見づらくって
もしかして老眼かしら・・・ちょっと眼鏡をはずして
ガサガサ ガサガサ
あった!! ありましたよ!!
違う書類と一緒にあなたの履歴書が混ざっていました。
えー どれどれ
それでは改めまして
拝見させ
・・・・・
・・・・・

なにこれ!?
終わっている!!
すべてにおいて 終わっている!!
あんた 現代における「生きる野グソ」やん!
野グソ中の野グソ あんた「雑種犬の野グソ」と同等やん!!
私:
・・・・・・

野・・グ・・ソ・・・・
「生きる野グソ」って 人に対してそんな表現の仕方あります?
しかもご丁寧に 犬種まで指定して・・・
これって何ハラになるんでしょうか・・・・
イ:
・・・・・
・・・・・
いやー 何を言っているんですか!!
ハラスメントでもなんでもありませんよ!!
ほ、褒め言葉ですよ! 褒め言葉!!
ビタミンB1が糖質のエネルギー代謝と関わっているのと一緒ですよ!!
野グソだって道端にさいている葉っぱのエネルギー代謝に関わっているはずでしょ?
たぶん肥料とかで・・・
あなたも社会でなんらかの役にたっていますよ!というのを言うために あえて「野グソ」という表現をしたんですよ!
だからいい意味で「野グソ」といったのです!!
なんでもかんでもハラスメントに結びつけないでください!!
それこそパワハラです!!
私:
・・・・・・
・・・・・・

・・・・・・
・・・・・・
イ:
えーと
あっ もう時間だ!!
そ、それでは最後の質問をします。
あなたはなぜビタミンB1をとっているのですか?
私:
散々なこと言っておきながら・・・・
状況が不利になったとたん おいとまですか?
なんか都合がいいですね?
まあいいでしょう・・・最後の質問ということでちゃんと答えますよ!
えー
言うまでもなく
ビタミンB1は 糖質から効率よくエネルギーを作り出すためのもの!!
です。

ただ自分は逆の視点に立ってビタミンB1を摂取するようにしています。
逆の視点つまりこういうことです。
糖質がエネルギーに変われなかったら 糖質が余る
→余った糖質は中性脂肪になる。
血中であまった糖質がたんぱく質にくっついたら糖化がおこる
→糖化は美容や健康な脅かすもの。
ビタミンB1が不足して糖質が代謝しきれなかったら
太る&老化する につながってしまうのです。

だから自分はビタミンB1を「糖質を代謝してエネルギーを作り出す」ためにとるというよりも
「糖質が代謝されないで起こる現象を防ぐ」ために取っているといえます。
イ:
ナイス着眼点でーす!!

これにて面談終了!!!
野グソさん 長時間おつかれさまでした!!
それではまた~
私:
・・・・・・
・・・・・・