フコイダン 免疫賦活作用

フコイダン

水溶性食物繊維の1種

 

フコイダンとは

水溶性食物繊維の1種

フコイダンは硫酸化多糖類で、水溶性食物繊維の1種です。

硫酸化多糖類とは、硫酸基を持った多糖類のことを言います。
軟骨の構成成分プロテオグリカンに含まれる【コンドロイチン硫酸やデルマタン硫酸やヘパラン硫酸などのグリコサミノグリカン】も硫酸化多糖類に該当します。

 

フコイダンは褐藻のヌメリ成分

海藻類は、光合成色素の違いによって大きく緑藻褐藻紅藻の3つに分類されています。

  • 緑藻類

    体の色 緑色

    種類
    アオノリ
    アオサ
    ウミブドウ(クビレズタ)
    など

  • 褐藻類

    体の色 褐色

    種類
    ワカメ
    コンブ
    モズク
    など

  • 紅藻類

    体の色 紅色

    種類
    アサクサノリ
    フノリ
    テングサ
    など

参照
特集2 食材まるかじり「海そうを見直そう」(1)
農林水産省

.
フコイダンは海藻の褐藻類に含まれます。
褐藻類特有のヌメリ成分です。

フコイダンの主成分はフコース

フコイダンは「フコース」の硫酸エステルを主成分としています。


出典元
ヤクルトフコイダン
ヤクルト薬品工業(株)

フコース以外にもガラクトース、キシロース、マンノース、ウロン酸なども含みます。

フコイダンという名は同一の構造をもつ物質につけられたわけではなく、主成分がフコースである多糖類の総称としてつけられています。

「総称」なので原料となる褐藻類によって、構造や機能が異なります
出典元(ヤクルトフコイダン)の構造はモズク由来フコイダンです。

ちなみに、褐藻類特有のヌメリの元となるのは、結合している「硫酸基」です。

フコイダンの原料 3つ

褐藻類は数多くあるので、それだけ「フコイダン」と呼ばれる物質が存在することになります。

ただ、フコイダンとして覚えるべきは
オキナワモズクガゴメ昆布メカブを原料としている「3つのフコイダン」でよろしいかと思います。

というのも
JHFAのフコイダン食品 品質規格基準において、
フコイダンは「オキナワモズク、ガゴメ昆布、メカブなどの褐藻類に含まれるフコースを含む水溶性硫酸化多糖類の総称」と定義されているからです。

各原料の定義および特徴をまとめました。

  • オキナワモズク由来

    【オキナワモズクの抽出物に含まれるα-1,3グルコシド結合で結ばれたフコースとグルクロン酸を含むピークトップが分子量 20,000以上の硫酸化多糖】がオキナワモズク由来フコイダンです。

    特徴
    ・フコイダンの構造(α1,3グルコシド結合したフコースを主鎖)がシンプル。
    ・フコイダンの含有量が一番多い。

  • ガゴメ昆布由来

    【ガゴメ昆布の抽出物に含まれるフコース、ガラクトース、グルクロン酸、マンノース、その他の糖(ラムノース、キシロース)を含む高分子の硫酸化多糖】がガゴメ昆布由来フコイダンです。

    特徴
    ・3種類のフコイダンを含む。

    3種類のフコイダン

    • F-フコイダン 
      硫酸化フコースのみ
    • U-フコイダン 
      硫酸化フコース以外にウロン酸を含む
    • G-フコイダン 
      硫酸化グルコースと硫酸化フコースから成る

    ・フコイダン分子中の硫酸基含有量が多い。

  • メカブ由来

    【ワカメの胞子葉であるメカブの抽出物に含まれるフコース、ガラクトース、その他の糖(グルクロン酸、マンノース、ラムノース、キシロース)を含む高分子の硫酸化多糖】がメカブ由来フコイダンです。

    特徴
    ・フコースとガラクトースの含有量が多い。ほぼ同率で含まれている。
    ・硫酸基が多い

 

※写真は実物とは異なります。

参照
フコイダン食品 品質規格基準 
公益財団法人 日本健康・栄養食品協会

.
このように海藻の原料により、構造や特徴に違いがあります。
なので、フコイダンの有するさまざまな機能の活性の強さは、海藻の原料によりけりです。

注意

これ以降は 一括して「フコイダン」でまとめていきます。
これ以降で説明する「フコイダンの作用」の活性は、海藻の原料により弱かったり、強かったりします。
へたしたら、海藻の原料によりその作用が無かったりする可能性もあります。
その点をご了承ください。

このレビューでは、ガゴメ昆布由来フコイダンの文献を活用していることが多いです。

 

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低分子 VS 高分子

さて、フコイダンインのサプリを語る上で避けて通れない議論があります。
それは低分子化されたものがいいのか高分子のままのものがいいのかといった議論です。

フコイダンは、分子量20万~の高分子の成分です。

これを前提に低分子派と高分子派の主張を簡単にまとめると以下となります。

低分子派

ヒトが体内に吸収できる分子量は3000分子以下とされている。
高分子の状態のフコイダンを摂取したとしてもそのほとんどが体外に排出されてしまう。
低分子化(500以下)にすることで、フコイダンが効率よく吸収され、フコイダンの有する生理作用を活用できる。

 

高分子派

そもそも論で、フコイダンは硫酸化多糖類。
分子量を500以下にすると多糖類ではなくなり、品質が変わってしまう可能性がある。自然のまま=高分子状態に取るのが当然である。
JHFAの規格基準の要件も高分子【分子量10,000以上の多糖が70%以上であること】となっている。

.
フコイダンの有するとある作用に関しては、【低分子にしかない】【高分子にしかない】

フコイダンの有するとある作用の活性に関して【低分子のほうが強い】【高分子のほうが強い】

などの報告がされおり、バチバチにやり合っています。

 

ここでは完全スルーさせていただきます。

素人(私)がへたな意見を言うと大やけどすると事案です。

注意

先ほど言ったように一括して「フコイダン」でまとめていきます。

これ以降で説明する「フコイダンの作用」の活性は、低分子・高分子で弱かったり、強かったりします。
へたしたら、低分子・高分子、どちらかにその作用が無かったりする可能性もあります。
その点をご了承ください。

このレビューでは、低分子・高分子半々ぐらいの割合で、文献を活用していることが多いです。

 

フコイダンの摂取量

国が定めている日本人の食事摂取基準においてフコイダンの推奨摂取量たるものはございません。

JHFAが設定しているフコイダン粉末としての目安摂取量は次です。
ちなみに目安摂取量は数値以下です。

  • オキナワモズク由来

    100~4,000mg
  • ガゴメ昆布由来

    50~400mg
  • メカブ由来

    100~1,000mg
  • 複数基原フコイダン

    100~2,000mg

参照
フコイダン食品 規格基準の概要
3.糖類
公益財団法人 日本健康・栄養食品協会

 

 

フコイダンの効果・効能

フコイダンの効果・効能 5つ厳選

  1. 免疫賦活作用
  2. 抗アレルギー作用
  3. 血管新生抑制作用
  4. 肝機能向上
  5. 育毛効果

 

そのうち2つを詳しく

①免疫賦活作用

腸管は全身の免疫細胞の60%~70%が集まっている最大の免疫臓器です。

 

うち小腸は免疫システムの中心です。

小腸にはパイエル板と呼ばれる免疫機能を司るリンパ組織があります。

パイエル板の入り口にM細胞と呼ばれる抗原取り込み専門の細胞が存在し、病原体をパイエル板の中へ誘導しています。
パイエル板の領域には、T細胞・B細胞・樹状細胞などの主要な免疫細胞が集まっており、病原体はこの免疫細胞たちにより処理されます。


出典元
腸管免疫系に特徴的な細胞群による 免疫応答誘導と腸内共生菌と食品の作用
PDF 2/5
J-STAGE

パイエル板は、腸管の免疫はもちろんのこと、全身の免疫にとって重要な役割を果たしている組織です。

フコイダンはパイエル板を介して免疫細胞に働き、IFN-γの産生能を高めることが、マウス実験で確認されています。

IFN-γ

インターフェロン(IFN)はウイルスや腫瘍細胞などの異物に対して産生されるサイトカインの一種です。抗ウイルス作用、細胞増殖抑制作用、免疫調整作用など様々な働きがあります。
IFNは、産生している細胞および性質の違いなどによりα、β、γの3種類に分類されます。
IFN-αとIFN-βはⅠ型IFN IFN-γはⅡ型IFNとも呼ばれます。

IFN-αは主に白血球で産生されます。
IFN-βは繊維芽細胞や上皮細胞で産生されます。
IFN-γはT細胞やNK細胞などの免疫系細胞で産生されます。

IFN-γはマクロファージやキラーT細胞やNK細胞を活性化させ、免疫力を高めます

 

参照
アニュアルレポート2009
PDFページ 18/24
タカラバイオ(株)

ガゴメ昆布「フコイダン」は腸管を直接刺激して免疫力を高める
がんサポート (株)QLife

 

 

②抗アレルギー作用

ヘルパーT細胞にはTh1細胞とTh2細胞があります。

  • Th1細胞
    細胞性免疫を活性化させます。
    Th1細胞はIFN-γ(インターフェロンγ)やIL-2(インターロイキン2)などのサイトカインを産生します。
    それらサイトカインにより、マクロファージ、キラーT細胞などの細胞が活性化されます。
    抗体を介さずに免疫細胞そのものが異物に直接攻撃します。
  • Th2細胞
    体液性免疫を活性化させます。
    Th2細胞はIL-4(インターロイキン4)やIL-5(インターロイキン5)やIL-10(インターロイキン10)などのサイトカインを産生します。
    それらサイトカインにより、B細胞が活性化させて、抗体を作ります。
    抗体をつくることで異物を攻撃します。


出典元
4.自然免疫と獲得免疫
簡単!免疫バランス講座 イムバランス
ニチモウバイオティックス(株)

免疫応答の鍵となるのが、Th1細胞とTh2細胞の拮抗作用です。Th1細胞とTh2細胞は、その環境に応じて、お互いの機能を制御し平衡関係を維持しています。この平衡関係はTh1/Th2バランスと言われています。

このバランスが均衡すると免疫系は正常に保たれます。どちらかに傾くと、炎症やアレルギーなどが生じます。

 

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アレルギーはTh2細胞が過剰になる(Th2が優位なTh1/Th2バランスの時)と生じます。
フコイダンはTh1/Th2バランスをTh1側に改善する働きをします。それによりアレルギーの指標と言われている血液中のIgE濃度を減少させます。

基礎研究において,OVAアレルギーモデル動物へのガゴメ昆布フコイダンの投与が,Th1/Th2バランスをTh1側に改善し,抗原特異的血中IgE濃度を低下させることが報告されている

引用元
婦人科系癌の既往等を有する女性を対象としたガゴメ昆布フコイダンの安全性ならびに免疫機能への効果
PDFページ 5/7
J-STAGE

フコイダンには、抗アレルギー作用が期待できます。

 

 

フコイダンの働き分析【見た目編】

合計 40.5/60点

カテゴリー別 点数

薄毛 9点

白髪 7点

美肌 6.5点

美白 5.5点

筋肉 4.5点

脂肪 8点

 

薄毛

9点

「薄毛」改善 に関するフコイダンの働きは主に次です。

  1. FGF-7産生促進作用
    成長因子とは特定の細胞の分化・増殖を司るたんぱく質の総称のことです。そのうちのいくつかは毛包内に発現し、髪に大きな影響を与えています。
    有名なところだとFGF-7です。

    FGF-7が毛乳頭細胞で産生され、毛包にある受容体に作用すると、ヘアサイクルの退行期への移行を阻害する成長期を維持する働きをします。


    成長期(約2年~6年)→退行期(約2週間)→休止期(約3カ月)→【脱毛】→再び成長期

    このような働きをするFGF-7は発毛促進因子の別名を持ちます。

    フコイダンにFGF-7産生促進作用がある
    ことが確認されています。

    参照
    最先端毛髪科学の 研究現場から 2013 Autumn Vol.01
    PDFページ 9/12
    (株)アデランス

  2. HGF産生増強作用
    HGFは肝細胞増殖因子のことです。名前の通り肝細胞の増殖を促す成長因子の一つで、肝臓の再生や保護を担っています。
    HGFは肝臓だけでなく、多くの組織で産生され、様々な細胞の増殖を促すことが明らかになっています。

    多くの組織は「毛包」もあてはまります。
    HGFは発毛を促進する因子【休止期から成長期へ導く&成長期を延長し休止期への移行を遅らせる】としても活躍します。

    HGFは休止期の毛包を成長期へ導く因子として知られており、その産生を高めることは育毛・発毛作用に有用であると考えられます。

    引用元
    生薬(ホコウエイ根)及びその含有成分に 「HGF産生促進作用」と「毛包・毛髪強化因子の発現促進作用」を確認
    ニュース&トピックス
    ツムラ ライフサイエンス(株)

    フコイダンにはHGF産生増強作用があります。

  3. 知覚神経を刺激してIGF-1を増やす
    IGF-1もまた毛包内に発現し、髪に大きな影響を与えている成長因子です。
    IGF-1が細胞にある受容体に結合することでその細胞の働きを活性化させます。髪(頭皮)においては、IGF-1は毛根の毛乳頭細胞で産生されます。それが毛母細胞の受容体にが結合すると毛母細胞の働きが活性されます。

    簡単にいうと、「IGF-1を増やせば、抜け毛が減る」です。

    IGF-1を増やす方法は、成長ホルモンの分泌を促進することです。

    実はもう一つあり、それは胃や腸にある知覚神経を刺激することです。

    知覚神経が刺激されるとCGRPと呼ばれる物質が分泌されます。この物質が分泌されると全身の細胞でIGF-1を増やすとされています。

    CGRP

    CGRPとはカルシトニン遺伝子関連ペプチドアミノ酸が結合したものです。胃や腸にある知覚神経を刺激すると放出されます。

    フコイダンに知覚神経を刺激する働きがあることが確認できています。

    参照
    わかめを食べると髪が生える!? 髪によい食事/抜け毛予防
    毎日が発見ネット

 

白髪 

7点

「白髪」予防 に関するフコイダンの働きは主に次です。

  1. FGF-7産生促進作用
    メラノサイトでチロシンとチロシナーゼをもとにメラニンが作られます。
    そして隣にある毛母細胞が細胞分裂する際【=髪を作る過程】に、作られたメラニンが、髪に取り込まれ、黒髪になります。

    メラノサイトが活性化され、メラニンが十分に作られることが「黒」髪の前提です。
    一方で、「黒」を取り込む髪本体で健康であることも重要です。

    発毛促進因子FGF-7が毛母細胞の分裂を促すことで、健康な髪は生まれ成長していきます。
    フコイダンにFGF-7産生促進作用があることが確認されています。

  2. 抗酸化作用 
    メラノサイト(以降 色素細胞)は色素幹細胞から作られています。
    色素幹細胞は
    バルジ領域と呼ばれる場所に存在します。


    このイラストに記載はありませんが、バルジ領域は皮脂腺の下あたりに存在します。

    色素細胞および色素幹細胞がダメージを受けると白髪の増加につながります。
    どちらがより大事かといえば、色素幹細胞です。
    というのも色素細胞がダメージを受けても、色素幹細胞に問題がなければ新たな色素細胞が供給されるからです。

    色素幹細胞にダメージを与えるものの1つは、活性酸素です。
    フコイダンには抗酸化作用があります。

    参照
    白髪を増やさない 血流アップ&抗酸化【日経ヘルス19年2月号】 黒髪を保つ3つのポイント
    日経doors 日経BP

  3. 血液サラサラ
    黒髪を作るのに必要な栄養素は血流によって運ばれます。
    フコイダンには抗血液凝固作用があります。この作用によりサラサラ効果が期待できます。

美肌

6.5

「美肌」作り に関するフコイダンの働きは主に次です。

  1. 血管新生抑制作用
    シワの形成には紫外線に伴う血管新生が関与しています。


    血管新生とは、既存の血管から伸長して新しい血管を形成する現象のことをいいます。
    紫外線をあびると、血管新生を増殖させる因子VEGF(vascular endothelial growth factor)の発現が増えます。一方で、血管新生を阻害する因子TSP-1(thrombospondin-1)の発現は減ります。

    この状態になると異常な血管が増え、シワの形成につながります。これが俗にいう「シワ血管」です。

    正常な皮膚ではVEGFの発現はほとんど見られません。一方で、TSP-1は発現しています。
    つまり通常はVEGF<TSP-1もしくはVEGFとTSP-1のバランスが均等である状態が、紫外線をうけることによりVEGF>TSP-1の状態となることでシワ血管が生まれてしまいます。

    フコイダンにはVEGFの発現を抑制する働き=血管新生抑制作用があります。
    フコイダンの血管新生抑制作用といえば「抗がん」ですが、美肌効果も期待できると思います。

    参照
    資生堂、しわ発生の新たなメカニズムを解明、 「クロレラエキス」が「しわ血管」抑制に有効であることを発見
    ニュースリリース
    (株)資生堂

  2. ヒアルロン酸
    ヒアルロン酸は、細胞間に存在して水分を蓄え、クッションのような働きをしています。
    肌の「弾力」「潤い」の役割を果たしている成分です。

    ひし形内のが繊維芽細胞(すべてのひし形内にあります)、ひし形の線部分がコラーゲン、線部分のつなぎめがエラスチン、ひし形内にあるのがヒアルロン酸などの基質です。

    加齢などでヒアルロン酸が減少すると、「弾力」「潤い」は失われていきます。

    ヒアルロン酸を分解する酵素はヒアルロニダーゼです。
    加齢などでヒアルロニダーゼが活性されると、ヒアルロン酸が分解されて減っていきます。

    フコイダンにはヒアルロニダーゼ阻害活性作用があります。

    また,褐藻類のメカブやコンブに含まれるフコイダン,紅藻類チノリモ由来の天然の硫酸化多糖にはヒアルロニダーゼ阻害活性作用を有する事が報告されている

    引用元
    養殖ヒトエグサ由来ラムナン硫酸のヒアルロニダーゼ阻害活性
    PDFページ 1/5
    J-STAGE

 

美白

5.5点

「美白」ケア に関するフコイダンの働きは主に次です。

  1. 光老化
    「光老化」とは、太陽光線を浴び続けることにより、皮膚に現れるシミ、シワ、たるみなどの老化現象のことをいいます。


    光老化現象の原因は【皮膚組織での過酸化脂質の増加】と【血管新生の亢進】とされています。
    フコイダンのもつ抗酸化作用や血管新生抑制作用が光老化に対して有効かもしれません。

筋肉

4.5点

「筋肉」増強 に関するフコイダンの働きは主に次です。

  1. 知覚神経を刺激してIGF-1を増やす
    成長ホルモンは、筋たんぱく質の合成を促します。
    より具体的にいうと「成長ホルモンの刺激により分泌されたIGF-1は、筋たんぱく質の合成を促します」です。

    筋肉はたんぱく質でできています。筋たんぱく質は合成と分解を24時間繰り返しています
    このバランスが、「均等」が筋肉量維持で、「合成>分解」が筋肥大で、「合成<分解」が筋力低下です。
    このバランスに関与しているのがIGF-1です。
    IGF-1が分泌されて、細胞膜上の受容体に結合するとPI3Kを介してAktが活性化します。
    活性化されたAktはその下流のmTORの活性化を誘導し、筋タンパク質の合成を促します。

    またAKTが活性化されると、その下流のFOXO1は核内でリン酸化され核外に移行し、不活性型となります。それにより筋タンパク質分解に関わる筋特異的ユビキチンリガーゼ(E3)遺伝子 Atrogin-1や MuRF-1の発現は抑制されます。

    IGF-1はAktを介して,タンパク合成促進(glycogensynthase kinase 3β: GSK3β,mTOR-S6 kinase)およびタンパク分解抑制(FoxO)の両方のシグナルに関与している

    引用元
    筋衛星細胞の活性化からみた骨格筋の増殖と運動
    J-STAGE

    とにもかくにも「IGF-1の分泌を増やすことは、筋肥大の促進につながる」です。

    IGF-1は、知覚神経を刺激することでも分泌が活発になります。
    フコイダンに知覚神経を刺激する働きがあることが確認できています。

 

脂肪

8点

「脂肪」減少 に関するフコイダンの働きは主に次です。

  1. 抗肥満
    水溶性食物繊維には、糖質や脂質の吸収を阻害する働きがあります。

    糖質の場合
    糖質の吸収を遅らせ血糖値の上昇を防ぐ

    脂質の場合
    脂質の吸収を抑えてコレステロールを下げる

    この働きによる肥満防止が期待できます。

    フコイダンは水溶性食物繊維です。
    フコイダンを食前に摂取するとダイエット効果が期待できます。

 

フコイダンの働き分析【中身編】

合計 41/60点

カテゴリー別 点数

身体 4.5点

エネ 5.5点

病気 9点

体質 10点

精力 5.5点

健脳 6.5点

 

身体

4.5点

「身体」の構成材料 に関わるフコイダンの働きは主に次です。

  1. 軟骨
    軟骨は、以下で構成されています。


    • 水分 ~75% 
    • 軟骨基質 ~25%
    • 軟骨細胞 わずか数%

    そのうち軟骨基質(~25%)は、以下から成っています。

    • コラーゲン(コラーゲンⅡ) 15~20%
    • プロテオグリカン(アグリカン)3~5%
    • その他 ~ %

    俗にいう「軟骨がすり減る」は「軟骨基質の主成分であるコラーゲンおよびプロテオグリカンが減少する」ことを言います。

    フコイダンに軟骨生成促進作用があるとの研究報告があります。
    軟骨基質中のプロテオグリカンの生成を促進する働きがあるとのことです。

    本発明者らは、フコイダンが軟骨生成を促進し、軟骨の損傷を回復する機能を有することを見出した。さらに、フコイダンが軟骨基質中のグルコサミノグルカンおよびプロテオグリカンの生成を促進することを見出した。

    引用元
    軟骨生成促進剤および軟骨損傷由来疾病の予防治療剤
    WO2010109736A1
    Google Patents

 

エネルギー

5.5

「エネルギー」生成 に関わるフコイダンの働きは主に次です。

  1. 糖の取り込み
    1日にとる総エネルギー量のおよそ6割は糖質です。
    三大栄養素のうち糖はエネルギー源として最も利用されます。

    フコイダンには抗糖尿病効果があります。
    この作用はフコイダンの筋肉細胞に糖の取り込みを促す作用などによりもたらされます。

病気

9点

「病気」予防 に関わるフコイダンの働きは主に次です。

  1. がん
    フコイダンには抗がん効果があります。
    この効果は次の3つの作用によるものです。
    1. 免疫増強作用
      がんに対する免疫力を高めます。
    2. アポトーシス作用
      がん細胞を自然死に導きます。
    3. 血管新生抑制作用
      がん細胞は分裂や増殖を行うために、酸素・栄養素の運搬通路となる新たな血管を作り出します。これを抑制します。


    このようにフコイダンはがん予防が大いに期待できる成分です。

    が、信じすぎないでください。
    とくに「がんが治る」を謳った高額のサプリに注意です。こちらに詳しく記載されています。

    「がんが治る」保証ないニセ情報が危険すぎる訳
    東洋経済オンライン

  2. 動脈硬化
    余分なコレストロールが血管壁に蓄積すると動脈硬化が進行します。


    さらにプラーク(コレステロールが原因で血管壁にできるこぶ)が大きくなって破裂すると、そこに急速に血栓ができます。
    その結果、血管が塞がれて血液の流れが止まります。

    フコイダンは腸管内で胆汁酸によるコレステロールの吸収を阻害します。それにより血中コレステロールを下げます。
    また、フコイダンには抗血栓作用があります。
    動脈硬化の予防効果が期待できます。

  3. 糖尿病
    フコイダンには抗糖尿病作用があります。

    これはフコイダンに筋肉細胞に糖の取り込みを促す作用食物繊維としての機能【腸におけるコレストロールの吸収を抑える&食後の血糖値の上昇を抑制する】から生じるものと考えられます。

    実際、マウス実験(糖尿病モデルマウス)やヒト実験にて血糖値上昇を抑制することが確認されています。

    次に、選抜したフコイダンの2型糖尿病モデルマウスに対する抗糖尿病効果を検討した。至適分子量域フコイダンの長期摂取により、血糖値の上昇が抑制された。さらに、選抜したフコイダンの健常成人に対する食後血糖上昇抑制作用を検討した。至適分子量域フコイダンを含有する海藻の摂取により食後血糖値の上昇が抑制された。

    引用元
    生活習慣病予防を目的とした海藻フコイダンの分子量活性相関の検証と食品への応用
    KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)

  4. HIV
    フコイダンには抗HIV作用があるとされています。

    参照
    HIV増殖阻害活性を有する海藻由来生理活性物質の探索
    KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)

 

体質

10点

「体質」改善 に関わるフコイダンの働きは主に次です。

  1. 免疫力
    IFN-γは、マクロファージやキラーT細胞やNK細胞を活性化させて免疫力を高めます。
    フコイダンはパイエル板を介して免疫細胞に働き、IFN-γの産生能を高めます。

    IL-12は、マクロファージやT細胞を活性化させて免疫力を高めます。
    フコイダンはマクロファージや樹状細胞に作用し、IL-12の産生能を高めます。

  2. アレルギー
    アレルギー反応は、免疫細胞のTh1細胞とTh2細胞のバランスが崩れ、Th2細胞が優位になると起こるとされています。
    フコイダンはTh1/Th2バランスを改善する働きをします。
    抗アレルギー作用が期待できます。
  3. ウイルス
    フコイダンには抗ウイルス作用があります。風邪やヘルペスの予防に有効です。

    その結果の一つとして、インフルエンザウイルス(A 型・B 型・鳥・新型)やヘルペスウイルスに対するメカブフコイダンの抗ウイルス作用を動物試験より明らかにし、研究成果を学術論文で報告しています

    引用元
    メカブのねばり成分「フコイダン」の風邪ウイルスに対する有用性を動物実験で実証
    ニュースリリース
    理研ビタミン(株)

    ①で説明したNK細胞の活性化などが関与してくる話です。

  4. 肝機能
    肝細胞増殖因子(HGF)は肝細胞のもっとも強力な増殖因子です。肝臓の再生や保護に重要な働きをしています。フコイダンはHGFの産生を促進させます。肝機能向効果が期待できます。

    ガゴメ昆布フコイダンは肝臓の強力な再生力を担う肝細胞増殖因子(HGF)の産生を促進することが知られている

    引用元
    ガゴメ昆布フコイダンの健常成人における安全性
    PDFページ 7/9
    J-STAGE

    HGFは肝細胞のみならず、さまざまな臓器の細胞に作用し、その再生や保護に重要な働きをしています。

  5. ピロリ菌
    ピロリ菌は、正式にはヘリコバクター・ピロリという細菌で、胃の表層を覆う粘液の中に住みつく菌です。ピロリ菌に感染すると、胃の粘膜が傷つけられたり、胃の粘膜に炎症が起こります。

    炎症が慢性的に続くと、胃潰瘍、十二指腸潰瘍や胃がんなどの病気を引き起こす可能性があります。

    ピロリ菌感染がある場合も、特徴的な症状はありません。以前は「日本人の2人に1人が、40歳以上は7割がピロリ菌に感染している」と言われていました(衛生環境が整ったことにより感染割合は減少しています)。

    フコイダンはピロリ菌の定着を阻害します。フコイダンにはピロリ菌を吸収して体外に排出させる働きがあるからです。

    出典元
    ヤクルトフコイダン
    ヤクルト薬品工業(株)

  6. 不定愁訴
    不定愁訴は、明らかな身体的原因が認められないにも関わらず「頭が重い」「イラつく」「眠れない」「疲労を感じる」など多彩な症状を訴え続ける状態のことをいいます。
    胃の不定愁訴は、「胃がムカムカする」「胃がずっと重い」「お腹がはる」などの胃の自覚症状を指します。フコイダンの摂取により胃の不定愁訴の症状の改善が確認されています。

  7. 尿酸値
    体内で生成されたプリン体および食品からのプリン体は体内で尿酸へ変換され、その後排泄されます。ただしプリン体が過剰になり尿酸が血液中に増えすぎると、排泄しきれずに高尿酸血症になってしまいます。高尿酸血症が長期間続くと尿酸が結晶化し「痛風」を引き起こします。

    余分な尿酸の約7割は尿から、残りは便や汗として体の外に排泄されます。  
    尿が酸性に傾いていると尿酸は溶けにくくなっています。なので酸性尿の人は尿をアルカリ化すると排泄されやすくなります。

    フコイダンには尿phをアルカリ化する作用があります。

    参照
    モズクならびにモズク抽出物フコイダンの高血圧患者尿pHに及ぼす効果
    J-STAGE

  8. 血管新生抑制作用
    血管新生とは、既存の血管から新たな血管を新生させる現象です。
    言葉だけ聞くと、体にいいことのように思えます。ですが、大人では創傷の治癒および子宮内膜で性周期に応じてといった限られた「場所」と「時期」のみに起こる現象です。
    通常、下線部以外では体の中の血管は血管新生促進因子と抑制因子のバランスが保たれており、体の中にやたらめったら血管新生が起こらないシステムとなっています。
    ようは、下線部以外で起こる血管新生は身体には「悪」です。

    血管新生は悪性腫瘍、動脈硬化、糖尿病性網膜症、リウマチ性関節炎の病態進展に深く関係してます。 また、シワ肥満歯周病などにも関係してきます。
    フコイダンには血管新生抑制作用があります。

精力

5.5点

「精力」増進&「性機能」向上 に関わるフコイダンの働きは主に次です。

  1. NO合成酵素
    NO(一酸化窒素)は陰茎の勃起に関係しています。


    陰茎は主にスポンジ状の組織の海綿体できています。
    陰茎海綿体に血液が充満し、誇張し、大きく硬くなった状態が勃起です。
    通常時は陰茎の動脈が収縮しているため陰茎海綿体には血液が充満していません。

    陰茎海綿体に血液が充満し勃起が起こるメカニズムを簡単に説明します。

    ①性的な刺激により脳が興奮するとその信号(興奮)が脊髄を伝わり勃起神経に到達する。

    ②すると陰茎の動脈は拡張し陰茎海綿体へ流入する血液が増える。

    ③同時に陰茎海綿体の平滑筋が弛緩され、海綿体は流れ込んだ血液を吸収し大きく膨らむ

    このメカニズムにおいて、陰茎海綿体の平滑筋を弛緩させる働きをするのはcGMPです。
    cGMPを生成するのがNOです。

    性的な刺激により信号(興奮)が勃起神経に伝わると神経終末と血管内皮細胞からNOが放出されてcGMPが生成される流れとなっています。
    フコイダンにNO合成酵素を活性化させる働きがあることが示唆されています。

    フコイダンは血管内皮細胞に作用し、血管内皮の一酸化窒素合成酵素を活性化させ、血管内皮細胞から一酸化窒素を産生させ血管を弛緩させることが、ラットの摘出大動脈標本を用いた実験により明らかとなった。

    引用元
    海藻抽出物による一酸化窒素産生機序の解明と機能性食品としての有用性の検討
    KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)

  2. 食物繊維
    妊婦が食物繊維を多く取ると、生まれた子どもの将来の肥満のリスクが減る可能性があるとのことです。逆にいえば、妊婦が食物繊維をあまり取らなければ、子どもが肥満になる可能性があるです。
    フコイダンは水溶性食物繊維です。

    参照
    妊娠中にとる食物繊維が重要! 少ないと赤ちゃんが肥満になりやすい?
    日経グッディ

 

健脳

6.5点

「脳」の健康 に関わるフコイダンの働きは主に次です。

  1. 脳血管疾患
    認知症はアルツハイマー型認知症、脳血管型認知症、その他の3つに大別されます。
    • アルツハイマー型
      アルツハイマー型は脳の神経細胞が死んで萎縮することにより起こります。
    • 脳血管性認知症
      脳血管性は脳血管疾患(脳梗塞や脳出血)が引き金となり起こります

    ※認知症の半分以上はアルツハイマー型認知症です。

    脳血管性認知症は以下の流れで起こります。


    ①脳血管疾患によって脳の血管が詰まる

    ②脳細胞に必要な酸素や栄養が届かなくなる

    ③脳細胞が壊れてしまい、脳の機能を失う

    フコイダンの血液凝固抑制作用や血栓形成抑制作用は脳血管疾患の予防に有効と考えられます。

 

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フコイダンのまとめ

分析【見た目編】40.5

分析【中身編】41

 

 

フコイダン 免疫賦活作用 参照一覧

昆布由来多糖- フコイダン- J-STAGE

オキナワモズク由来フコイダンの細胞運動阻害作用 J-STAGE

ガゴメ昆布フコイダンの健常成人における安全性 J-STAGE

高年齢者におけるガゴメ昆布フコイダンの安全性ならびに免疫機能への効果 J-STAGE

がん患者に対するガゴメ昆布フコイダンの長期摂取の安全性評価 J-STAGE

時代の社会ニーズに応え,あえて開発リスクに挑む J-STAGE

毛髪再生とアンチエイジング J-STAGE

発毛促進とサイトカイニン(<特集I>健康と植物生理活性物質) J-STAGE

サイトカイン作用の分子機構 J-STAGE

天然物の抗ウイルス活性評価と応用に関する研究 J-STAGE

フコイダン食品 品質規格基準 公益財団法人 日本健康・栄養食品協会

高分子もずくフコイダンエビデンス (株) 海産物のきむらや

 

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