ポリフェノールは植物が光合成を行う際に作られる物質の総称のことをいいます。作られる物質とは光合成によってできる色素、苦味、渋みの成分のことです。この色素、苦味、渋みといった成分は植物の花や植物の葉や植物の樹皮など含まれているもので、光合成の際に生まれた糖分の一部が変化したものです。
この色素、苦味、渋みといった成分は紫外線や酸素(光合成の際生まれる)から発生する活性酸素から植物自身を守るため作りだされるものです。つまりポリフェノールは植物自らの命を守るための生体防御物質で、強い抗酸化作用を持った成分といえます。
なのでこの植物がもっているポリフェノールを体内に取り入れることは、我々の体内で過剰に発生する活性酸素を除去するのに大きく役立つといえます。
ポリフェノールにも種類があり、その数は4000~5000種類あるといわれています。大まかに色素系成分のフラボノイド系と非フラボノイド系(フェノール酸系)の2つにわけることができます。
この2つのグループの代表的なものをさらっと紹介していきます。
まあともかくポリフェノールのうちフラボノイド系に分類されるもので有名なやつをいくつか紹介していきます。
フラボノイド系
アントシアニン
アントシアニンはポリフェノールの一種で、フラボノイド系に分けられます。青紫色の天然色素を持っています。
まあ言われてみるとそうですね。それではこの文言はこれっきりにします。
アントシアニンは赤ワイン、ブルーベーリー、ぶどうなどに含まれます。あと紫芋とかナスの皮とかです。なにか共通しているものをありませんか?
そうです。色が似た感じしていますよね。
基本的に紫色、青紫色の植物や果実にはアントシアニンが多く含まれていると考えてください。
ところでわれわれが紫外線から身を守る方法ってなんですか?
完全防御!
いやそうじゃなくて紫外線から体を守るために備わっている仕組みです。
以前なんどもやりましたがメラニンのことです。
人は太陽などの紫外線をあびたときに表皮の基底層にあるメラノサイト(色素細胞)がメラニンを作ることでその紫外線が肌の真皮内に入るのを防御しています。メラニンが紫外線を吸収し、肌を黒くすることにより細胞内のDNAを守っているのです。
メラニンとは肌や髪の色を作っている色素で、細胞が紫外線(の活性酸素)からの影響を受けるのを防ぐ役割をしま・・・
あっすいません。ついつい文字数を稼ごうとする悪いくせがでてしまいました。
話は戻りまして、植物にも紫外線から身を守る成分がありそれがアントシアニンなのです。
アントシアニンが人間でいうところのメラニンの役割を果たし紫外線からのダメージを守っているのです。
紫外線からのダメージを守るアントシアニンは優れた抗酸化力をもっている成分といえます。
が、アントシアニンがもっている効果には抗酸化より有名なものがあります。
アントシアニンにがもたらす効果でもっとも有名なのは目の機能改善、眼精疲労の回復、視力アップといったものです。
アントシアニンには自然界にたくさん存在しておりその種類は500以上といわれています。その種類により効果や作用は異なりますが、だいたいは目の健康に関する良い効果が期待できます。
まあ詳しくは栄養成分レビューの記載しますので、アントシアニンについては一旦ここで終わりします。
次はカテキンです。
カテキン
緑茶などに含まれている苦み成分です。カテキン=お茶のイメージが強いかもしれませんが、紅茶なんかにも含まれています。
でカテキンって厳密にいうとフラバノール類に分類されます。
でカテキンにも実は種類があり、細かく言うとエピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートの4種類があります。
これらはお茶飲料が作られる工程中の加熱処理で一部形が変化します。変化したものがカテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、ガロカテキンガレートです。カテキンってこの変化したものを含めた8種類の総称のことなのです。
エピという文字(エピは天然型を示している)がとれたものは、加熱処理により酸化が進み抗酸化力が弱まってしまったものです。
ちなみに緑茶中に一番多く含まれるのはエピガロカテキンガレートで、およそ6割をしめています。お茶が作られる過程でエピガロカテキンガレートの量は大きくかわり、多い順は煎茶>玉露>ほうじ茶です。
カテキンには強い抗酸化作用や抗菌作用があります。また脂肪の吸収を抑制したり、血管の老化を防ぎ動脈硬化の予防効果もあります。これらの効果が一番あるのはカテキンのなかでもエピガロカテキンガレートです。
お茶の渋みのもとがタンニンで、タンニンの主成分がカテキンです。なので厳密には違うのですがタンニン≒カテキンと考えていいと思います。
ちなみにお茶の旨味(甘味)成分はアミノ酸ですが、その半分以上はアミノ酸の1種であるテアニンによるものです。
さて今日はこの辺にしましょう!