「ファイトケミカル」を学ぶ その25 その他編

数千種類、いやもしかしたら1万種類以上あるといわれているファイトケミカル。このファイトケミカルを大きく6つに分類すると、ポリフェノール、カロテノイド、含硫化合物、糖関連物質、アミノ酸関連物質、香気成分のカテゴリーにわけることができます。
「ファイトケミカル」を学ぶシリーズではこの6つのカテゴリーごとに、属している有名な栄養成分を紹介してきました。
そしてついに6つのカテゴリーの最後である「香気成分」の説明に入ります。

いやー長かった。

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「いやー長かった」じゃねえよ!! 
その25まで話が続いちゃっているじゃんか!
ほぼ1カ月間この無駄話をしているんだぞ!
なんで無駄話っていうの?超大作って呼んで下さい!!超大作!!
超大作?笑わせるな!!
この「ファイトケミカル」シリーズのPV数がどれだけの数かわかっているよな?
公表したらドン引きされるレベルだぞ!
こんだけ時間かけて書いてきて、ほとんど読まれていないんだぞ!
ここまで読まれないとは・・・
誤算でした・・・

まあ仕方ありません。ここまできて止めるわけにはいきませんので・・・
とりあえず気分を変えて授業を行いましょう。

さてファイトケミカルの6分類の最後を飾るのは香気成分です。それに含まれている有名成分ジンゲロールの説明といきます。

ジンゲロール

ジンゲロールとはの生姜に多く含まれる辛味成分のことをいいます。

生姜って英語でなんていうかわかりますか?
この英語名は飲み物なんかでなじみがありますよ。

そのくらい知っているわ ジンジャーだろ?ジンジャーエールとかの

そのとおり生姜のことを英語でジンジャーと呼びます。
ジンゲロールとはジンジャーが由来となっています。

冒頭でジンゲロールは「生」の生姜に含まれると強調しましたが、ジンゲロールはある条件のもとでその性質を変化させます。

それってにんにくに含まれている「アリシン」のパターンやな

おっ!よく覚えていますね。

にんにくに含まれているのはアイリンで、にんにくをすりおろすことでそのアイリンはアリシンにかわり、そのアリシンをしばらく放置しているとジアリルジスルフィドというものが発生し、さらに加熱することでジアリルトリスルフィドやアホエンという成分に変わっていくのでしたね。

懐かしいな~
この廃墟に来てから一番最初に勉強したやつだな~

そうですね あれから随分たちましたね~。
世間はもう我々のことすっかり忘れているかもしれませんね~。

おっとついつい感傷に浸ってしまいました。

さきほどジンゲロールはある条件のもとで性質を変化させるといいましたが、
乾燥させたりするショウガオールという成分に変わります。ジンゲオールについている水分が取り除かれるとショウガオールに変わるというというわけです。

えーとそれではジンゲロールの効果・効能をざっと説明します。

早っ!今回は生姜の種類とか生い立ちとか豆知識の話はしないのか?
トマト(リコピン)、みかん(βクリプトキサンチン)、唐辛子(カプサイシン)の時とかよくやっていたじゃん

ここはあくまでもジンゲロールを学ぶ場であって、生姜を学ぶ場ではありません
なので早速ですがその効果・効能を発表したいと思います。

あと、いつもツッコまれるのでもう「抗酸化作用」は効果・効能の説明には入れていません。ただジンゲロールはファイトケミカルに属しているので当然ですが抗酸化作用はありますので、その点は忘れないでくださいね。

ここにきて、ようやく学んだか
お主も成長したのぉ~

ここでは一応ジンゲロールの説明なので、ジンゲロール一本での説明をしていますが、基本ショウガオールにも同じ効果・効能があると考えてください。
同じ生姜の成分なのでジンゲロールとショウガオールの効果・効能はまったくの別物ではありません。

それでは効果・効能の話に移ります。

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生姜の殺菌効果

生姜の辛味の成分であるジンゲロールには強い殺菌力があり食中毒の予防効果があります。その殺菌範囲は広く、細菌、ウィルス、寄生虫などの色々な菌に対して効果があるといわれています。
このジンゲロールの殺菌作用ってすごく身近に活用されています。

身近に活用?

例えば、刺身の薬味として生姜が使われますよね?
あれって魚の生臭さを消すという目的もあるのですが、ジンゲロールの殺菌効果も期待されているからです。

あともっとわかりやすい例はお寿司のガリです。お寿司にはガリが必ず添えられています。これもまた生姜の成分ジンゲロールの殺菌効果を期待しているからといわれています。

・・・(ガリって生姜からできているんだ・・・)

風邪には生姜

ところで風邪をひいたときに、生姜をのむことを勧められたことありませんか?
おばあちゃんの知恵袋として風邪に生姜湯を飲むのがいいって聞いたことありませんか?

特にないけど・・・

生姜には体を温めたり発汗作用があったりします。
また先ほど説明した殺菌効果ってなにも食べ物だけはなく体の中にはいってきたウィルスや菌にも効果を発揮します。

へえ~そうなんだ!

これだけで驚いてはダメです!

ジンゲロールには免疫細胞を活性化させる働きがあります。白血球の数を増やし、免疫機能を高めることができるといわれています。また手足の末梢血管を広げて血流を促進するという効果もあります。

これらの効果がある生姜(ジンゲロール)は総合的に見て風邪の予防、改善に効く食品(成分)といえます。

肥満防止効果

あとはダイエットにもいいです。 ジンゲロールの手足の末梢血管を広げて血流を促進するという効果は体温をあげ体内の代謝を活性化させることにつながります。
体内の代謝を活性化させることはエネルギー代謝を促進することにつながります。
それは体脂肪からエネルギーを生み出すことを促すことにもなります。つまり脂肪を燃焼させるということになります。昔、生姜ダイエットというのが一瞬はやりましたが、理由はこういったことからです。

・・・(流行ったけ?)
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冷え性対策にはショウガオール

「ジンゲロールとショウガオールの効果・効能はまったくの別物ではありません」と先ほど述べましたが、実は体を温めるという点においてはその効果に違いがあります。

ジンゲロールは血管を拡張し、体の内側にある熱を手足などの末端にまで送ることで体を温めます。
ショウガオールは胃腸の壁を直接刺激することで血流を促進し、身体の深部で熱を作り出すことで体を温めます。

いっていることは同じだろ?

よーく読んでください。
かいつまんでいうとジンゲロールは熱を拡散する働きをし、ショウガオールは熱を作り出す働きしているのです。

熱を全身に運ぶジンゲロールには発汗作用があります。汗は体温を下げるためにでるものなので、汗が引くと体の熱が奪われ体を冷やすことにつながります。
ショウガオールは身体の深部で熱を作り出すものです。この熱は徐々に体全体へと広がっていきます。こちらはとくに発汗作用がないので体が冷えることがありません。

こう考えるとどちらがより体を温めるかは一目瞭然ですよね。

・・・・(「熱を全身に運ぶ」と「熱は徐々に体全体へ広がっていく」って広い意味で同じじゃねえのか?)

なので冷え性対策として生姜をとるとしたらショウガオールを多くふくんでいる乾燥しているものや熱を加えたものがベストといえます。

さて今日の授業はこれでおしまいにします。
長い間お疲れさまでした。次回はようやくこのシリーズのラストとなります。

このシリーズは総集編とかはないんだ?
はい!ただでさえもこれだけ長引いたのに総集編までやったらブーイングものですから・・・
ところでさっきから何か音がしないか?
確かに・・・
ちょっと外見てみよう!

ブーーブーーーブーーーン

うそでしょ?
ヘリが上空を飛んで・・・

ブオーーーン ザブーーーン

ひえーーこっちは・・・
潜水艦やーーーー

2人は完全に包囲されました・・・

 

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