ベンフォチアミン AGEs生成抑制作用

ベンフォチアミン

ビタミンB1誘導体

 

 

ベンフォチアミンとは

ベンフォチアミンはビタミンB1誘導体

ベンフォチアミンはビタミンB1誘導体の1つです。

ビタミンB1誘導体はビタミンB1のプロドラッグのことです。

プロドラッグ

そのままの形では薬理作用を示さないで、体内で代謝を受けることにより薬効を発揮する【化学的に修飾された】薬のことです。

ベンフォチアミンを説明する前に、ビタミンB1・ビタミンB1誘導体について簡単にふれておきます。

ビタミンB1

ビタミンB1は水溶性のビタミンです。なので基本 体内で作ることも蓄えることもできません。
毎日食事などから頻回に分けて摂取する必要があります。

ビタミンB1は天然ではチアミンと3種類のリン酸エステルとして存在しています。

3種類のリン酸エステル

  • TMP 
    チアミンにリン酸が一つ結合したチアミン一リン酸
  • TDP
    チアミンにリン酸が二つ結合したチアミン二リン酸
    ※チアミンピロリン酸(TPP)とも言います。ここではTPPを使用します
  • TTP 
    チアミンにリン酸が三つ結合したチアミン三リン酸

このうち活性型TPPです。

ビタミンB1(チアミン)は細胞内に入るとTPPとなり、ピルビン酸脱水酵素α-ケトグルタル酸脱水素酵素トランスケトラーゼ、分岐α-ケト酸脱水素酵素の補酵素として働きます。

各酵素の働き

  • ピルビン酸脱水酵素
    解糖系とTCA回路の橋渡しをする
    糖質の代謝に関与
  • α-ケトグルタル酸脱水素酵素
    TCA回路で働く
    3大栄養素のエネルギー代謝に関与
  • トランスケトラーゼ
    ペントースリン酸回路で働く
    NADPH・核酸の材料の産生に関与
  • 分岐α-ケト酸脱水素酵素
    BCAA分解系で働く
    分岐アミノ酸の代謝に関与

ビタミンB1を一言でいうと「糖質の代謝において重要な役割を担っているビタミン」です。
糖質が効率よくエネルギーに変換される際に、ビタミンB1の存在は必要不可欠です。

ビタミンB1の欠点

ビタミンB1の欠点はズバリ「吸収率が低い」です。ビタミンB1の腸管での吸収には限度があるとされています。
ビタミンB1を一度に大量に取った場合、投与に比例して吸収率が低下するとされています。

経口投与されたチアミンは主として十二指腸から吸収されるが、ヒトに 8~15 mg/ヒト以上投与すると、投与量の増加に伴って吸収率は低下し、チアミンの吸収には限界がみられる。

引用元
チアミン
食品安全委員会肥料・飼料等専門調査会
食品安全委員会

一説によると、1度に取ることができるのは10㎎までと言われています。

さらにいうと、一部の食材にはビタミンB1を分解させてしまう酵素アノイリナーゼが含まれています。
アノイリナーゼは加熱すると活性を失いますが、生で同時に摂取するとビタミンB1の吸収率はさらに低下します。

アノイリナーゼ

ビタミンB1を分解させ、ビタミンB1の生理活性を消失させてしまう酵素です。わらびやぜんまいなどの山菜類、貝類、鯉などの淡水魚に含まれています。加熱すると失活します。生で食べることがほぼない食材ばかりなので、さほど心配する必要はありません。

ビタミンB1に限らず水溶性ビタミンは排出されやすく、体内に蓄えられないという性質をもちます。
なので欠乏しやすいという特徴があります。

ビタミンB1の欠乏症として「脚気」と「ウェルニッケ脳症」が良く知られています。

脚気 

ビタミンB1が欠乏することによって末梢神経障害と心不全をきたす病気です。

ウェルニッケ脳症 

ビタミンB1が欠乏することによっておこる脳障害のこといいます。

バランスのとれた食生活を送っていれば、ビタミンB1欠乏症はほとんど発症しないとされています。
が、インスタント中心の食生活を送っていると、体がだるい、疲れやすいなどといった脚気予備軍(隠れ脚気)といえる症状が生じます。

ビタミンB1誘導体は欠点を改善

もう一度いいます。ビタミンB1誘導体はビタミンB1のプロドラッグのことです。

プロドラッグ

そのままの形では薬理作用を示さないで、体内で代謝を受けることにより薬効を発揮する【化学的に修飾された】薬のことです。

プロドラッグの例として「水溶性物質に脂溶性を付与し、その吸収性を高める」があります。

ビタミンB1誘導体はまさにそれです。

ビタミンB1誘導体はビタミンB1の構造中に脂溶性の官能基を導入するなどをし、腸管での吸収を向上させています。


出典元
疲れの対処法~食事とビタミン編:ビタミンB1誘導体とは?
そうだったのか!疲労対処のコツ
アリナミン 武田コンシューマーヘルスケア(株)

なのでビタミンB1と比べて、より多く吸収されます吸収された後、組織へよく移行します

ようはビタミンB1誘導体はビタミンB1の生体利用率をUPさせます。

 

ベンフォチアミン

ビタミンB1誘導体であるベンフォチアミン(S-ベンゾイルチアミンO-モノホスフェート)は体内に取り入れられると、腸管粘膜表面に存在するアルカリホスファターゼで脱リン酸化されて 脂溶性のS-ベンゾイルチアミンに変わります。そして腸管にて効率よく吸収されます。吸収された後にビタミンB1に代謝されます。

これは,ベンフォチアミンは骨格中にリン酸基を有しており親水性を示すが,腸管粘膜表面に存在するアルカリフォスファターゼにより脱リン酸化されて疎水性のS一ベンゾイルチアミンとなり,腸管にて効率よく 吸収された後,肝臓でチオエステラーゼによる加水分解を受けて吸収されるためである

引用元
ベンフォチアミンの新たな可能性 
J-STAGE

腸管で吸収された後にビタミンB1に代謝されるがゆえ、ビタミンB1の活性型であるTPPの血中濃度を上昇させることが可能となります。

血中濃度は約5倍まで上昇するといわれています。

チアミンのプロドラッグであるベンフォチアミン (S一ベンゾイルチアミンO一モノリン 酸)は,水溶性のチアミンと比較してチアミン最大血漿中濃度は約5倍に上昇し,生物学的利用率が高いとされる

引用元
ベンフォチアミンの新たな可能性
J-STAGE

このことは「ビタミンB1と比べて生体内で約5倍利用される」と捉えることができます。

 

 

ということで、ベンフォチアミンはビタミンB1の欠点である「吸収率の低さ」を改善し、生体内でのビタミンB1の利用率を約5倍 引き上げま

ベンフォチアミンはビタミンB1の働きをさらにパワーアップさせた成分といえます。
言うなれば「スーパービタミンB1」といったところでしょうか。

日本でベンフォチアミンを手に入れるなら

ビタミンB1誘導体は、日本では一般用医薬品や飲料(指定医薬部外品)に配合されています。

有名なところでいうと武田コンシューマーヘルスケア(株)のアリナミン製品がそれです。

現在の商品ライナップに含まれている「フルスルチアミン」や むかし含まれていた「プロスルチアミン」がビタミンB1誘導体です。

アリナミン製品に含まれているビタミンB1誘導体

アリチアミン【ビタミンB1+アリシン】を安定化させたのがプロスルチアミンで、


出典元
Vol.2 フルスルチアミンの誕生
元気の雑学 アリナミン 
武田コンシューマーヘルスケア(株)

プロスルチアミンのニンニク臭を改善させた成分がフルチアミンです。

出典元
Vol.2 フルスルチアミンの誕生
元気の雑学 アリナミン 
武田コンシューマーヘルスケア(株)

コーヒーの香り成分の1つであるフルフリルメルカプタンを利用するとニンニク臭が改善されることが判明され、フルスルチアミンが完成しました。

フルスルチアミンの特徴はビタミンB1の吸収率をあげ、さらに(ビタミンB1に代謝された後に)活性型のTPPに変換される量が多いという点です。


出典元
アリナミンが疲れに効く理由
製品ラインナップ アリナミン
武田コンシューマーヘルスケア(株)

ベンフォチアミンはというと

リゲイン製品 第一三共ヘルスケア(株)

キューピーコーワ製品 興和(株)

などに配合されています。
※製品ラインナップのすべてに含まれているわけではありません。

ということで、日本では ベンフォチアミン(などのビタミンB1誘導体)は薬局やコンビニで購入できます。

ベンフォチアミンの効果・効能

ベンフォチアミンの効果・効能 3つ厳選

  1. ビタミンB1誘導体として
  2. AGEs生成抑制作用
  3. 抗炎症作用

 

そのうち2つを詳しく

①ビタミンB1誘導体として

ビタミンB1の誘導体であるベンフォチアミンはビタミンB1の働きをさらにパワーアップさせます。
ここではビタミンB1の主たる働きである「糖質の代謝」に関与について説明します。

 

糖質の代謝
糖質が主要なエネルギーであることはよくご存知だと思います。

糖質は体内でグルコースに分解され、小腸上皮細胞に吸収されます。吸収されたグルコースは門脈を通り肝臓に運ばれ、その後 血流により全身に運ばれます。
各臓器に運ばれエネルギーとして利用される、あるいは肝臓や筋肉にグリコーゲンとして蓄えられます。
なお余剰となったグルコースは脂肪細胞に中性脂肪として蓄えられます。

細胞に取り込まれた糖質(グルコース)は解糖系→TCA回路→電子伝達系といった経路をたどり代謝されていきます。

各径路を簡単にまとめると次になります。

【解糖系→TCA回路→電子伝達系】

出典元
解糖系
ウィキペディア

【解糖系】
細胞質基質でグルコースをピルビン酸(または乳酸)に変換するプロセスです。
好気的条件下において、ピルビン酸はミトコンドリアに入りアセチルCoAに変換され、次の代謝経路「クエン酸回路」に組み込まれます。
嫌気的条件下においては、ピルビン酸は乳酸脱水素酵素により乳酸になります。

【TCA回路】
ミトコンドリアのマトリックスで進行する代謝経路です。

ミトコンドリア


ミトコンドリアは外膜と内膜の二重の生体膜で構成されています。外膜はおおもとを囲っている線、内膜はくねくねした部分の線です。内膜に囲まれた内側をマトリックスといいます。

TCA(クエン酸)回路では、アセチルCoAがオキサロ酢酸と縮合反応しクエン酸となります。このサイクルが一巡する間に酸化され、二酸化炭素と水になります。
それとともNADH(及びFADH2)を産生します。

TCA(クエン酸)回路
.


クエン酸(=アセチルCoA+オキサロ酢酸)→イソクエン酸→α-ケトグルタル酸→スクシニルCoA→コハク酸→フマル酸→リンゴ酸→オキサロ酢酸→

※クエン酸は上記の反応をへてオキサロ酢酸に戻ります。オキサロ酢酸は新たなアセチルCoAと反応して再びクエン酸を生じます。

生じたNADH(及びFADH2)は電子伝達系に送られます。

【電子伝達系】
電子伝達系はミトコンドリア内膜のたんぱく質複合体や補酵素間で電子(解糖系およびβ酸化・TCA回路で生じ、NADHやFADH₂で運搬してきた)のやり取りが行われる過程のことをいいます。
これにより生じるプロトン濃度勾配を利用してATPの合成が行われます。

.
上記の赤太文字がビタミンB1が関与している部分です。
ビタミンB1はピルビン酸からアセチルCoAを生成する反応を触媒する酵素「ピルビン酸脱水素酵素」の補酵素として働きます。 
またTCA回路のα-ケトグルタル酸→スクシニルCoAを触媒する酵素「α-ケトグルタル酸脱水素酵素」の補酵素として働きます。

なので、ビタミンB1が不足していると、糖質の代謝がスムーズに進まなくなります

エネルギーを得るには、糖質を取るのは当たり前です。それと同時に糖質をエネルギー源に変えるのを手助けするビタミンB1の摂取も必須となります。

 

 

さてビタミンB1には欠点があります。次の2つです。

  • 体内への吸収率が悪い
    1度に腸管から吸収できる量は最大で約10mg
  • 体内での滞留時間が短い
    水溶性ビタミンのため2~3時間で排泄される

脂溶性ビタミンB1の形態であるベンフォチアミンはこの欠点を改善させます。
ベンフォチアミンは、体内においてビタミンB1の働き【=糖質の代謝を手助けする】を向上させ、さらなるエネルギー産生【=疲労回復】を促します

 

 

②AGEs生成抑制作用

糖化とは体内に余った糖質がたんぱく質とくっつき、たんぱく質を劣化させる現象のことをいいます。糖化によって作られるのがAGEs(終末糖化産物)です。AGEsが体内に蓄積されるといわゆる老化が進みます。

とくに真皮層にあるたんぱく質「コラーゲン」は大きく影響されます。

コラーゲン繊維は架橋によって分子間がつながっています。コラーゲンが糖化されると、この架橋が無秩序かつ過剰に形成されるようになります。


出典元
老化を進める「糖化」から身を守る対策とは?
日経グッデイ
日本経済新聞社

通常は「コラーゲン架橋」ですが、無秩序かつ過剰に形成された架橋は「悪玉架橋(AGEs架橋)」と呼ばれます。
たとえば肌のコラーゲンにAGEs架橋が形成されるとコラーゲンが破壊・変性され、肌のしわやたるみの原因になります。

 

さてこちらをご覧ください。

出典元
チアミン(ビタミン B1)欠乏による神経組織障害 
J-STAGE

ビタミンB1(チアミン)は細胞内にはチアミントランポーターTHTR1およびTHTR2により取り込まれます。
取り込まれるとチアミンピロホスホキナーゼの働きにより活性型のTPPになります。

TPPは

  • 細胞質ではトランスケトラーゼの補酵素としてペントースリン酸回路で働きます。
  • ミトコンドリア内ではピルビン酸脱水酵素α-ケトグルタル酸脱水素酵素の補酵素として解糖系やTCA回路で働きます。

後者は先に説明した糖質の代謝(①ビタミンB1誘導体として)の話です。
ここでは前者の「トランスケトラーゼの補酵素としてペントースリン酸回路で働く」に注目します。

 

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トランスケトラーゼを活性化させると、AGEsのもとになる物質「余剰なグルコース」はペントースリン酸回路に向かいます。
その結果、高血糖の有害な影響が抑制される=体内のAGEsは減少します。

トランスケトラーゼが活性化されると、グルコースがペントースリン酸経路に分流し、それによって高血糖の有害な影響が抑制される。

引用元
脂溶性チアミン、リポ酸、クレアチン誘導体およびL−アルギニンα−ケトグルタル酸の経口製剤
公表特許公報(A)
国立研究開発法人科学技術振興機構

トランスケトラーゼは終末糖化産物(AGEs)や終末過酸化産物(ALEs)の元となる物質をペントースリン酸経路に回し、体組織のAGEs化・ALEs化を軽減させる。

引用元
ベンフォチアミン 
ウィキペディア

ベンフォチアミンの摂取はトランスケトラーゼの活性化につながります。
なぜならその補酵素であるTPPの血中濃度を上昇させる(ビタミンB1と比べて約5倍)からです。

実際、ラット実験でベンフォチアミンの投与が体内のAGEsを減少させたとの報告がなされています。

糖尿病ラットにチアミンおよび,その疎水性を高めた誘導体であるベンフォチアミンを投与することによって,腎メサンギウム細胞におけるトランスケトラーゼの発現が上昇するとともに,細胞内 AGEs 含量が低下して微量アルブミン尿の発症を抑制することから ³⁾ ,高血糖に伴う細胞内 AGEs の生成は,糖尿病性腎症の発症に関与している可能性が示唆される。

引用元
炭水化物による蛋白の変性と精神疾患との関与
J-STAGE

通常のビタミンB1(水溶性タイプ)を取ることでもAGEs生成抑制作用は得られます。
が、脂溶性のビタミンB1の形態であるベンフォチアミンでとったほうがより得られると考えてください

いろんな書籍・サイトを見る限りその「差」はかなり大きいと思います。
なので抗糖化目的でビタミンB1を摂取すると考えた場合は、ベンフォチアミンを選択することをお勧めします。

 

 

働き分析に関して

ベンフォチアミンはビタミンB1の強化版と捉え、今回のレビューを作成しております。なので働き分析の内容はビタミンB1のレビューをベースにしています。

各カテゴリーの点数に関しては脳項目を除いて、すべてビタミンB1のレビュー+0.5評価をしています。

※脳項目を除いた理由は、こちらを参照しました。

脂溶性が高く効果が高いと謳っているが、チアミンジスルフィド誘導体とは異なり、(特に脳での)効果は特段高くない

引用元
ベンフォチアミン
ウィキペディア

ベンフォチアミンの働きは基本 ビタミンB1と同じなので、ビタミンB1として説明しています。
文章中 ベンフォチアミンで説明しているのは、その効果をより得たいなら「ベンフォチアミンで取ったほう」がいいと個人的に考えているものです。抗糖化と疲労回復 関連があてはまります。

なおベンフォチアミン自体(と思われる)の効果・効能の表題は赤文字で記載しています。
※体質項目にて記載の抗炎症

 

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ベンフォチアミンの働き分析【見た目編】

合計 46/60点

カテゴリー別 点数

薄毛 6+0.5

白髪 5.5+0.5

美肌 7.5+0.5

美白 7.5+0.5

筋肉 7.5+0.5

脂肪 9+0.5

※ベースの点数はビタミンB1

 

薄毛

6.5点

「薄毛」改善 に関わるベンフォチアミンの働きは主に次です。

  1. 抗糖化
    糖化とは体内に余った糖質がたんぱく質とくっつき、たんぱく質を劣化させる現象のことをいいます。
    糖化が進むと髪の健康を脅かすことになります。

    髪の毛の主成分であるケラチン(たんぱく質)が糖化すると髪の毛が切れやすくなったり抜けやすくなります。
    頭皮のコラーゲンが糖化すると、頭皮の弾力や柔軟性が失われ、髪が育ちにくくなります。
    ベンフォチアミンには抗糖化作用があります。

  2. 発毛・育毛エネルギー
    細胞のエネルギー源であるATPは、毛母細胞の発毛・育毛活動にも使われます。糖質から多くのATPを生成するためにビタミンB1の摂取は必須です。
  3. 皮膚の健康維持
    ビタミンB1には皮膚の健康を維持する働きがあります。頭皮の環境を快適に保つことで健康的な髪が生えるのをサポートします。

 

白髪 

6点

「白髪」予防 に関わるベンフォチアミンの働きは主に次です。

  1. 抗糖化
    糖化とは体内に余った糖質がたんぱく質とくっつき、たんぱく質を劣化させる現象のことをいいます。糖化によって作られるのがAGEs(終末糖化産物)です。AGEsが体内に蓄積されるといわゆる老化が進みます。
    髪も例外ではありません。髪の毛の主成分であるケラチンたんぱく質が糖化しAGEsが蓄積されると白髪が増えます。ベンフォチアミンは糖化予防に適した成分です。
  2. 皮膚の健康維持
    ビタミンB1には皮膚の健康を維持する働きがあります。頭皮環境を整えることは白髪予防にもなります。

美肌

8点

「美肌」作り に関わるベンフォチアミンの働きは主に次です。

  1. 抗糖化
    糖化がすすみ、AGEsが蓄積されると肌にダメージを与えます。
    とくに真皮層にあるたんぱく質コラーゲンは影響されます。


    ※真皮層を拡大したイラストです。ひし形の線部分がコラーゲン。

    コラーゲン繊維は架橋(コラーゲン架橋)によって分子間がつながっていますが、AGEsが増えコラーゲンの分子間にAGEsによる架橋(AGEs架橋)が形成されるとコラーゲンが破壊・変性されます。コラーゲン繊維のしなやかさが失われ、ハリ・弾力が低下してしまいます。イコール肌の老化です。
    実験により、ベンフォチアミンにはAGEs生成予防効果が確認されています。

  2. 皮膚の健康
    ビタミンB1は皮膚の健康を維持する働きがあります。肌の丈夫さをアップさせます。
  3. 肌のターンオーバーを促進
    肌のターンオーバーを促進するには、細胞のエネルギー源となるATPの産生を高めることも重要となります。ビタミンB1は糖質の代謝を促進することで、より多くのATPを作り出すことに貢献しています。

 

美白

8点

「美白」ケア に関わるベンフォチアミンの働きは主に次です。

  1. 抗糖化
    糖化により作られたAGEsが肌の内側に蓄積すると、肌に透明感がなくなり黄色くくすみます。AGEsが茶褐色だからです。
    ベンフォチアミンにはAGEs生成予防効果が確認されています。
  2. 肌のターンオーバーを促進
    メラニンは肌のターンオーバーとともに排出されます。メラニンが過剰に作られて、それがターンオーバーとともに排出されないと肌の細胞に色素沈着しシミとなって肌の表面に現れます。

    シミを防ぐにはメラニンを過剰に作らせないことはもちろん、ターンオーバーが正常に行われることも重要です。肌のターンオーバーを促進するには、細胞のエネルギー源となるATPの産生を高めることも重要となります。ビタミンB1は糖質のエネルギー代謝に深く関わっています。

筋肉

8点

「筋肉」増強 に関わるベンフォチアミンの働きは主に次です。

  1. BCAAの代謝
    BCAA(分岐鎖アミノ酸)はBranched Chain Amino Acidsの頭文字のことで、必須アミノ酸のバリン、ロイシン、イソロイシンの総称のことをいいます。この3つのアミノ酸は分子が枝分かれした構造をしているので、3つまとめてBCAAと呼ばれています。

    BCAAは筋たんぱく質を構成しているアミノ酸の約15~20%、必須アミノ酸の約35~40%を占めています。
    BCAAは筋肉の主原料となっているだけでなく、運動時 筋肉内でエネルギー源としても利用されます。そのため「筋肉」にとって非常に重要な存在とされています。

    ビタミンB1は分岐α-ケト酸脱水素酵素の補酵素としてBCAAの代謝に関与しています。

    日本人のエネルギー源の約60%を賄っている炭水化物の代謝にはビタミンB1がとても重要です。また、筋肉のエネルギー源となるBCAAの代謝においてもビタミンB1はビタミンB6とともに活躍します。

    引用元
    Vol.19 体を動かしたい季節!元気の素はビタミンとアミノ酸
    アリナミン
    武田コンシューマーヘルスケア(株)

  2. 筋肉の修復
    筋肥大させるためには筋肉を破壊する→筋肉を修復するを繰り返すことが必要です。

    【筋肉を破壊】
    筋肉トレーニングなどにより筋肉に高い負荷を与え、筋繊維に損傷を与える

    【筋肉を修復】
    筋繊維が損傷を受けた後に栄養、休養をとり筋繊維を回復させる

    これを繰り返すことで筋肥大するのは、修復されることで筋繊維が以前よりも少し太くなるからです。このことを超回復といいます。

    筋肉を修復する際に必要な栄養素は、言うまでもなくたんぱく質です。
    それと一緒に糖質を取ることも勧めます。たんぱく質と糖質を同時にとると筋肉の合成が高まるからです。

    これはインスリンが関係してきます。糖質をとるとインスリンが分泌され、細胞に糖を取り込む働きをします。

    筋トレ直後にたんぱく質と糖質を同時にとると、糖質に反応し分泌されたインスリンが筋肉細胞に糖のみならず、たんぱく質を取り込むようになります。
    その結果、たんぱく質だけをとるよりも筋肉の合成が高まります。

    糖質を取る際、その代謝を助けるビタミンB1の摂取も忘れてはなりません。

  3. 筋肉痛
    筋肉痛は激しい運動などによって過度の負荷がかかった「筋繊維」が回復過程で炎症を起こしている状態のことをいいます。
    ビタミンB1誘導体であるベンフォチアミンは、(ビタミンB1と比べて)腸管からよく吸収され、その後、筋肉組織によく運ばれ、効率よく働きます。筋肉痛の緩和効果があります。

脂肪

9.5点

「脂肪」減少 に関わるベンフォチアミンの働きは主に次です。

  1. 糖質の代謝
    エネルギーとして消費されず余剰となった糖質は中性脂肪として蓄えられます。
    「余剰」は糖質の取り過ぎが主たる原因ですが、糖質の代謝がスムーズにいかないこともあてはまります。
    糖質を多く取る人にとっては、糖質の代謝を促進するビタミンB1が不足することが肥満原因の一つになります。

 

 

ベンフォチアミンの働き分析【中身編】

合計 51/60点

カテゴリー別 点数

身体 7+0.5

エネ 10+0.5

病気 6.5+0.5

体質 9+0.5

精力 6+0.5

健脳 10点

※ベースの点数はビタミンB1

身体

7.5点

「身体」の構成材料 に関わるベンフォチアミンの働きは主に次です。

  1. ペントースリン酸回路
    ペントースリン酸回路とは解糖系の分枝路の1つです。グルコース-6-リン酸から出発し、フルクトース-6-リン酸またはグルセルアルデヒド-3-リン酸で再び解糖系に帰ってくる代謝経路です。

    ペントースリン酸回路の主要な生理的意義は、脂肪酸合成に必要な水素供与体「NADPH」と核酸の合成材料である「リボース5-リン酸」の産生です。

    ビタミンB1はペントースリン酸回路で働く酵素トランスケトラーゼの補酵素です。
    脂溶性のビタミンB1であるベンフォチアミンを摂取するとトランスケトラーゼが活性化されます。

 

エネルギー

10.5点

「エネルギー」生成 に関わるベンフォチアミンの働きは主に次です。

  1. 糖質のエネルギー代謝
    1日にとる総エネルギー量のおよそ6割は炭水化物(糖質)からです。
    その糖質をエネルギーに変換するのにビタミンB1は必須です。

病気

7点

「病気」予防 に関わるベンフォチアミンの働きは主に次です。

  1. 脚気
    脚気はビタミンB1が不足することで末梢神経障害と心不全をきたす病気です。なのでビタミンB1の摂取はその予防になります。

    とはいえ、(昔は脚気にかかる方、また脚気により亡くなる方が非常に多かったのですが、)ビタミンなどの栄養素の研究が進んだ現在では、脚気にかかることは稀です。

    ただ、インスタント食品中心の現代では体がだるい、疲れやすいなどといった脚気予備軍が増えていると言われています。

    参照
    脚気
    タケダ健康サイト
    武田コンシューマーヘルスケア(株)

  2. 糖尿病・糖尿病合併症予防
    糖がエネルギーとして使用されず余ると血糖値が上がります。血糖値が高い状態が続く=糖尿病です。

    糖質の代謝を促すビタミンB1は糖尿病予防に有効です。
    その脂溶性性質をもったベンフォチアミンには糖尿病合併症予防が期待できます。

  3. AGEsにより引き起こされる病気予防
    糖化とは体内に余った糖質がたんぱく質とくっつき、たんぱく質が劣化する反応のことをいいます。
    体内で糖化が進む=AGEsが増えると健康を脅かすことになります。

    血管のコラーゲン繊維にAGE架橋が起こると、血管の弾力が衰えて動脈硬化を引き起こします。
    骨にあるコラーゲン繊維にAGE架橋が起こると、骨がもろくなり骨粗鬆症を引き起こします。
    AGEが目に蓄積すると、白内障を発症する一因になります。
    AGEが細胞のDNAに蓄積すると、がんを発症する一因になります。

    ベンフォチアミンを摂取することはAGEsが引き金となる病気の予防になります

体質

9.5点

「体質」改善 に関わるベンフォチアミンの働きは主に次です。

  1. 肉体疲労
    日頃から疲れを感じやすい方にとって、糖質の代謝を手伝うビタミンB1は強い味方となります。
    その働きをパワーアップさせるベンフォチアミンにはさらなる疲労回復効果が期待できます。
  2. 眼精疲労
    ビタミンB1には目の周りの筋肉や視神経の疲れをやわらげる働きがあります。
    ビタミンB1誘導体であるベンフォチアミンは眼精疲労に効く成分です。
    眼精疲労の改善を目的とする一般用医薬品に主成分として配合されています。

  3. 肩こり
    筋肉が緊張すると、筋繊維が膨張して筋肉の血管が圧迫されて血流が妨げられます。その結果、筋肉に必要な酸素や栄養素などの運搬が滞ります。酸素が不足すると、ブドウ糖が不完全燃焼を起こし、乳酸(疲労物質)がつくられます。乳酸が末梢神経を刺激して、だるさ・重さ・コリといった肩こりの症状を引き起こします。

    糖質をエネルギーに変換する働きをするビタミンB1は肩こりの予防になります。
    ビタミンB1誘導体であるベンフォチアミンは肩こりに効く成分です。
    肩こりの緩和を目的とする一般用医薬品に主成分として配合されています。

  4. 免疫力
    腸管は全身の免疫細胞の60%~70%が集まっている最大の免疫組織です。特に小腸は免疫システムの中心といえます。
    小腸(回腸)にはパイエル板と呼ばれる免疫機能を司るリンパ組織があります。
    パイエル板の入り口にM細胞と呼ばれる抗原取り込み専門の細胞が存在し、病原体をパイエル板の中へ誘導しています。
    パイエル板の領域には、T細胞・B細胞・マクロファージなどの免疫細胞が集まっており、病原体はこの免疫細胞たちにより処理されます。

    最近の研究で、ビタミンB1はパイエル板の領域にある免疫細胞の維持に関与していることが判明しています。

    代表的な例がビタミンB1だ。不足するとかっけなど神経障害を伴う疾患を起こすことが知られていたが、最近の研究から、腸の「パイエル板」という組織にある免疫細胞の維持にも深く関わっていることがわかった。ビタミンB1が減るとパイエル板は小さくなり、生体の防御機能が弱くなる。

    引用元
    免疫高めるビタミン B1などの関わり、仕組み判明
    ヘルスUP 健康づくり
    NIKKEI STYLE

  5. 二日酔い
    肝臓でアルコールはADH(アルコール脱水素酵素)やMEOS(ミクロゾーム・エタノール酸化系)によって、二日酔いの原因となる物質アセトアルデヒドに分解されます。

    うち、MEOS→アセトアルデヒドの代謝でビタミンB1が必要となります。

    続いてアセトアルデヒドは、ALDH2(アルデヒド脱水素酵素)によって分解されて酢酸になります。
    その酢酸は最終的に水と二酸化炭素に分解され、尿、汗などなって体外に排泄されます。

    さて、二日酔いの原因物質アセトアルデヒドはALDH2によって分解されて酢酸になりますが、アルコールを大量に飲んだ場合に、ALDH2だけでは分解が追いつかなくなります。

    そこで違うルート【アセトアルデヒド→アセトイン】でも分解されます。

    この代謝でもビタミンB1が必要となります。

    このように、お酒をたくさん飲むとビタミンB1の消費が激しくなります。
    なので、お酒をたくさん飲む方はビタミンB1の摂取を心掛けてください。

  6. 炎症
    炎症が起こると

    • 発赤(炎症が起きている部位が赤くなる)
    • 発熱(炎症が起きている部位が熱くなる)
    • 腫脹(炎症が起きている部位が腫れる)
    • 疼痛(炎症が起きている部位で痛みを感じる)
    を特徴とする徴候が生じます。

    これら4つの徴候に機能障害(炎症が起きている部位が動かなくなる)を加えたものを「炎症の5大徴候」と言います。

    炎症反応にはさまざまな化学伝達物質が関与しています。その中心的な存在がプロスタグランジンロイコトリエンなどといったアラキドン酸代謝物です。これら代謝物の代謝経路はアラキドン酸カスケードと呼ばれます。

    ベンフォチアミンには【アラキドン酸カスケードに作用することで】アラキドン酸代謝物の産生を抑制する働きがあると報告されています。

    Shoebらは ,これらの結果からベンフォチアミンがアラキドン酸カスケードに作用することで抗炎症作用を示と結論付けている.

    引用元
    ベンフォチアミンの新たな可能性 
    J-STAGE

精力

6.5点

「精力」増進&「性機能」向上 に関わるベンフォチアミンの働きは主に次です。

  1. PCOS
    妊娠を望む健康な男女が、ある一定期間、避妊することなく性交を行っているにもかかわらず、妊娠しないケースが不妊症です。
    不妊症の3大原因は卵巣機能障害、男性不妊、卵障害と言われています。
    ここで卵巣機能障害にクローズアップします。

    卵巣機能障害といってもさまざまですが、不妊症の多数を占めるのがPCOSです。

    PCOSとはpolycystic ovarian syndromeの頭文字をとったもので多嚢胞性卵巣症候群卵巣という排卵しにくくなる病気です。卵巣内に男性ホルモンがたくさん作られてしまうのが原因とされています。

    研究によりPCOS女性の卵巣細胞や血管内皮細胞にAGEsが多くみられるとの報告があります。

    健康な女性と比べて PCOS 女性の卵巣細胞や血管内皮細胞では AGEsとRAGE(receptor for AGEs)の高発現が認められている

    引用元
    Glycative stress and anti-aging: 11. Glycative stress and infertility.
     Web Journal
    一般社団法人 糖化ストレス研究会

    ベンフォチアミンはAGEsに対応する成分としてよく知られています。

  2. スタミナアップ
    ビタミンB1の疲労回復効果は、スタミナアップに貢献します。ベンフォチアミンは、ビタミンB1と同じ働きをし、かつビタミンB1の欠点である吸収率を改善します。生体内でのビタミンB1の利用率を約5倍にアップさせるといわれています。

 

健脳

10点

「脳」の健康 に関わるベンフォチアミンの働きは主に次です。

  1. 脳や神経の働きを正常にする
    脳は多くのエネルギーを必要とします。エネルギーが不足することは脳の働きが悪くなり集中力・記憶力の低下につながります。
    脳のエネルギーとなるのはブドウ糖のみです。
    ※例外あり ケトン体

    脳のエネルギーを確保するにはエネルギー源のブドウ糖だけでなく、ブドウ糖をエネルギーに変えるために必要なビタミンB1の摂取も重要となります。

  2. ウェルニッケ脳症
    ビタミンB1が欠乏することによっておこる脳障害のことをウェルニッケ脳症といいます。
    ウェルニッケ脳症が発症した約8割の方は、記憶力の低下を特徴とする後遺症(コルサコフ症候群)が生じます。

 

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ベンフォチアミンのサプリメント紹介

 
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ベンフォチアミンのまとめ

分析【見た目編】46

分析【中身編】51

 

 

ベンフォチアミン AGEs生成抑制作用 参照一覧

ビタミンB1解説 「健康食品」の安全性・有効性情報 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 

ビタミンB1の働きと1日の摂取量 健康長寿ネット 公益財団法人長寿科学振興財団

(2)水溶性ビタミン 厚生労働省 

チアミン 食品安全委員会肥料・飼料等専門調査会 食品安全委員会

ビタミンB1について JFRL ニュース Vol.5 No.30 一般財団法人 日本食品分析センター

ビタミンB1 J-STAGE

チアミン(ビタミン B1)欠乏による神経組織障害 J-STAGE

日本の健康を支えたビタミン : ビタミンB_1の発見と医薬品への応用(「たっぷりビタミン・バイオファクター学」-これから教科書にのる可能性のあること-,平成27年度 日本ビタミン学会市民公開講座) J-STAGE

ベンフォチアミンの新たな可能性 J-STAGE

炭水化物による蛋白の変性と精神疾患との関与 J-STAGE

糖尿病とベンフォチアミン J-STAGE

炎症反応について(一般論を中心に) J-STAGE

ベンフォチアミン ウィキペディア

糖化反応阻害剤(ビタミン類、その他の物質) からだサポート研究所 アークレイ (株)

糖化ラボ 日本新薬(株)

 

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