★★★★☆
カルニチンの3大効果といえば、①脂肪燃焼②細胞内遊離CoAのホメオスタシス③脳機能向上だと思います。
3つについて簡単に語ります。
①脂肪燃焼
脂肪が分解されて生じた脂肪酸はミトコンドリア内で燃焼し、エネルギーへと変わります。脂肪酸 単独ではミトコンドリア内に入ることができません。カルニチンの助けが必要となります。
カルニチンは脂肪酸と結合してミトコンドリア内に運搬する役割を果たします。運搬役のカルニチンが不足すると長鎖脂肪酸のβ酸化によるエネルギー代謝が滞ります。
②細胞内遊離CoAのホメオスタシス
まずはじめに このように単純に考えてください。
『過剰にアセチルCoAが生成される(←ミトコンドリアにおけるアセチルCoAの生成量>TCA回路でのアセチルCoAの消費)と細胞内の遊離CoAが欠乏する。
細胞内の遊離CoAが欠乏すると、ミトコンドリアが元気でなくなる(←ミトコンドリア内のさまざまなエネルギー代謝が滞る & ミトコンドリア内に有害物質が溜まる)』
L-カルニチンのもう一つの機能として、ミトコンドリア内の遊離CoAに対するアシルCoAの割合を調節する機能があげられる。この機能は、ミトコンドリア内に生じた短鎖脂肪酸や中鎖脂肪酸(潜在的に毒性を示す)をミトコンドリア外へ運び出す働きをしたり、ミトコンドリア内でエネルギー代謝を維持するために遊離のCoAを細胞内に十分量維持する働きに非常に重要になる
引用元
カルニチン
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
ここでは深く考えずに、そういうものだと捉えてください。
このような状況において、カルニチンは以下の反応により遊離CoAを確保するように働きます。
アセチルCoA+カルニチン→アセチルカルニチン+遊離CoA
この式は、【カルニチンが細胞内に過剰に蓄積したアセチルCoAと結合し、それより生じたアセチルカルニチンを細胞外(血中)に放出している & 細胞内の遊離CoAを確保している】 を表しています。
とういうことで、カルニチンは細胞内遊離CoAのホメオスタシスに重要です。←これ、ここではミトコンドリアを元気にさせる と同じ意味だと思ってください。
③脳機能向上
産生されたアセチルカルニチンは血中に放出されるのですが、これはカルニチンとは全く違った生理作用を発揮します。
アセチルカルニチンは血液脳関門を通過し、脳に到達し、アセチルコリンの生合成の増加などに関与します。
それにより脳機能向上効果をもたらします。
以上、カルニチンの3大効果の簡単な説明です。
第4の効果として「抗酸化作用」も覚えておくのもいいかもしれません。
カルニチンはNrf2の活性化を介して抗酸化酵素の発現を増強させる働きがある可能性があることが示唆されています。
4 番目のカルニチンの作用は、比較的近年になって見出されたもので、生体膜修復作用、酸化ストレス軽減作用、抗炎症作用、抗アポトーシス作用などが、種々の細胞やミトコンドリアを持っていない赤血球などでも報告されており、カルニチン欠乏によりこれらの作用が減弱して発症する病態などが注目されている。こうした作用は Nuclear factor erythroid -2 related factor 2 (Nrf2)を介して発揮されることがわかってきたが、これらの作用の様々な分野での臨床上の重要性については、今後のさらなる研究が待たれる
『カルニチン欠乏症の診断・治療指針 2018』
PDFページ 15/66
公益社団法人 日本小児科学会
この商品は、とても素晴らしいです。
そう思った理由です。
①高品質
原料はCarnipure(カルニピュア)です。
カルニピュアはスイスのロンザ社の登録商標です。高品質のカルニチンです。
②コスパよし
大さじ1杯で3000mgのカルニチンが取れます。ボトル1本=473ml(16液量オンス)で、32回分とれる計算となっています。
カルニチンサプリって目安摂取量を500~1500mgで設定していることが多いです。ということで、3000の半分の1500mgでも十分だと思います。その場合は64回分取れることになります。
さらにいえば、1000mgでもいいと思います。その場合は96回分になります。
この商品はレビュー作成時で約2180円です。
こうなった場合(1000mg/回で96回分=約3カ月で約2180円)はお手頃価格のカルニチンサプリです。
3000mgって相当な量です。3000mgを飲み続けると副作用の恐れがあります。
カルニチンサプリメントを約3 g/日摂取した場合、吐き気、嘔吐、腹部痙攣、下痢、「生臭い」体臭などの副作用を引き起こす場合がある
引用元
カルニチン 海外の情報
厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』
その点からしても、「目安量を減らして取る」は正解なのかもしれません。
※開封後は早めに使い切ったほうがいいので、この方法はおススメともいえません。
さて、こんなに褒め称えているのに☆4つとしました。
これカルニチンに限らずですけど、ドリンクタイプってよほどの商品でない限り 個人的にナシかな~ と思っているからです。
そう思っている理由です。
●開封後 早めに使い切る必要がある
●保管場所に気を付けなければならない
開封後は乾燥した冷暗所に保管してください。
引用元
Now Foods, スポーツL-カルニチンリキッド、シトラス風味、1,000mg、473ml(16fl oz)
iHerb.com
●スプーン1杯とかの目安量が、しくじりやすい(こぼれる)
●そのため、直接コップに入れている
●そうすると1日の量が定まらない(多く入れちゃったり、少なかったり)
こんな理由から ドリンクタイプは個人的にナシかな~ と思っています。
※粉末はアリです。
じゃあ買うなよ!!ってツッコミを頂けそうですが・・・
参照一覧
カル二ピュアランド L-カルニチン情報サイト
ロンザジャパン
骨格筋における L -カルニチン:動態解析から見えた新たな役割
J-STAGE
日本人とL-カルニチン:Low doseに目を向けて
J-STAGE
カルニチンの脂質栄養効果と脳の抗老化作用の研究
J-STAGE
健康食品におけるカルニチンの基礎 -測定、生化学、生理学的役割について-
生物試料分析
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※レビューの内容について
→個人の見解です。