ルテイン ブルーライトを吸収する

ルテイン

カロテノイドの1種
キサントフィル類の1種

 

ルテインとは

カロテノイドの1種

ルテインはカロテノイド(キサントフィル類)の1種です。ケール、ほうれん草などの緑黄色野菜に豊富に含まれる黄色の色素成分です。

カロテノイド

カロテノイドはファイトケミカルです。野菜・果物・動物などに含まれる黄・赤・オレンジなどの色素成分の総称のことをいいます。

ファイトケミカルは大別すると5種類にわけられます。ポリフェノール・カロテノイド・含硫化合物・テルペン類・その他(サポニン)の5つです。

キサントフィル類について

カロテノイドは大きくカロテン類とキサントフィル類に分けることができます。
カロテノイドは750種類以上あり、そのうち約50種類がカロテン類、約700種類がキサントフィル類です。

 構造の違い 
カロテノイドは化学式C40H56の基本構造を持つ化合物の誘導体で、カロテン類とキサントフィル類は分子構造が異なります。
カロテノイドのうち炭素と水素のみでできているものはカロテン類、それに加えて酸素を含むものはキサントフィル類です。

出典元
野菜・果物に多い天然色素(カロテノイド)は 飲酒と喫煙の毒消しに役立つか?!
独立行政法人農畜産業振興機構

出典元でいうと、エンドグループ(末端基)に-OH基があるルテインとβ-クリプトキサンチンがキサントフィル類に分類されます。

 性質の違い 
カロテン類とキサントフィル類の性質の違いに「細胞膜への親和性」が挙げられます。

  • カロテン類は疎水性が高い性質をもちます。
    →炭素と水素のみでできているから
  • キサントフィル類は両親媒性の性質をもちます。
    →酸素をもつことで一部が親水性になるから

両親媒性

水との親和性が高く、水に溶けやすい性質のことを親水性といいます。
水との親和性が低く、水に溶けにくい性質のことを疎水性といいます。

分子内に親水基と疎水基を併せもっている分子を両親媒性分子といます。

.
この性質より、キサントフィル類のほうが、カロテン類より細胞膜との親和性が高いことがわかっています。

 

 

血中に存在する主要なカロテノイドの1つ

普段の食生活において、ヒトはカロテノイドを食品から取りいれています。
その中でβ-カロテン、α-カロテン、リコピン、ルテイン、ゼアキサンチン、β-クリプトキサンチンの6つを「ヒトの血中に存在する主要なカロテノイド」として括っています。

人は普段の食生活において、さまざまな食品からカロテノイドを摂取していますが、このうち人が摂取して、血中に存在する主要なカロテノイドとして、リコペン、α-カロテン、β-カロテン、ルテイン、ゼアキサンチン、β-クリプトキサンチンの6種があります

引用元
野菜・果物に多い天然色素(カロテノイド)は 飲酒と喫煙の毒消しに役立つか?!
独立行政法人農畜産業振興機構

うちリコペン、α-カロテン、β-カロテンがカロテン類で、ルテイン、ゼアキサンチン、β-クリプトキサンチンがキサントフィル類です。

(先の性質の違いの話より)前者3つが血液中の血漿に、後者3つが赤血球の細胞膜に局在していると考えてください。

ヒトの血液中では血漿(リポタンパク)にはカロテン類が,赤血球(膜)にはキサントフィル類が局在するということがその特徴をよく反映している

引用元
パプリカカロテノイドの血中動態と抗酸化機構の解析
J-STAGE

 

ルテインは緑色の濃い野菜に多い

ルテインは黄色の色素成分といいながら、冒頭に挙げたルテインが豊富に含まれている緑黄色野菜「ケール、ほうれん草」は緑色です。

緑色の理由は次です。

緑黄色野菜では、ルテインなどのカロテノイドはクロロフィルと共存しています。

クロロフィルは、主に青紫の光をよく吸収します。
カロテノイドは、主に青緑の光を吸収します。



ヒトの目には、吸収されない波長の光が、その物質の色として映ります

植物の葉はの光は吸収しない(植物の葉が吸収する波長は青紫青緑)ので、の光だけが散乱・反射されるので緑色に見えます。

ということで、ルテインが豊富に含まれている野菜は緑色をしています。
ルテインはたいていの緑黄色野菜に、微量ながらも含まれています。
基本、緑色の濃い野菜に多く含まれていると考えてください。

ケール、ほうれん草はルテインの含有量が多い食材で有名です。

特にケールは多く、ほうれん草の2倍の含有量を誇ります。

ただ、摂取しやすい食材という点においては、ほうれん草のほうに分があると思います。

 

ルテインは卵黄にも

動物性食品だと、卵黄に含まれています。卵黄中には、飼料由来のルテインが含まれています。
ルテインの黄色は、先の野菜よりこちらのほうがイメージしやすいと思います。

卵黄に含まれる色素はカロテノイド色素によるもので、そのうち黄色い色素成分であるルテインが多くを占めています。

卵黄の黄色から橙色の色はカロチノイド色素によるもので、卵黄のカロチノイド組成はキサントフィル類のルテイン63~76%、ゼアキサンチン15~32%、クリプトキサンチンが3~10%で、カロチンは2~4%となっています。

引用元
卵黄の色は栄養価に影響するのでしょうか? の答え
たまごの知識
一般社団法人 日本養鶏協会

卵黄中に含まれているルテインは、野菜からの摂取より吸収率がよいことが特徴です。
ということで、【手軽に取れる&吸収率が良い】卵は、ルテインの供給源として アリ です。

が、ケールやほうれん草などに比べると含有量に差があります。
また、卵にはコレストロールが多く含まれています。
そういった点から、食事から「ルテインを取る」と考えた場合の「卵から」は、個人的には ナシ だと思います。個人的には「卵にもルテインが入っている」ぐらいの感覚です。

 

ルテインサプリの原料はマリーゴールド

ルテインの「黄色」の色素を体現しているのはマリーゴールドです。

マリーゴールドの花弁には高濃度のルテインが含まれています。
ルテインサプリとして使用される原料は、一般にマリーゴールドの花弁から抽出・精製されたものです。

※「一般に」としましたが、「ほぼほぼ」と捉えてください。特に日本では「ほぼ」です。
日本でのルテインの供給源は、食品衛生法第11条によりマリーゴールド色素(既存添加物)として規格・基準が定められているようです。

 

ルテインサプリについて

ルテインサプリは「フリー体」と「エステル体」の2種類あります。
2つを簡単にまとめます。

  • エステル体
    フリー体に脂肪酸がエステル結合したもの。
    フリー体と比べると【脂肪酸を取りのぞく際に、消化酵素の働きが必要となるので】吸収されにくい。
    フリー体に比べて安価。

.
原料がどちらであるかを確認してから、購入するのがよろしいかと思います。
なお、ルテインサプリの原料表示は登録商標(特許取得済みの製法)でされていることが多いです。

  • フローラGLOルテイン(FloraGLO®)


  • ルテマックス2020(Lutemax2020®)

「より良質のルテイン(サプリ)を」と考えているのならば、登録商標のがよろしいかと思います。
登録商標は他にもあります。各 内容をよく調べてから、お気に入りを見つけてください。
例の2つの詳細はググればでてきます。

なお、登録商標は商品パッケージの前面などに、わかりやすく表示されています。


右下にLutemax2020®があります。

 

ルテインの目安摂取量

カロテノイドの推奨量は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」で基準が設定されていません。

ルテインの目の健康効果は、6~10mg/日の摂取で有効性が確認されています。

ルテインは1日あたり6〜10mg程度の摂取で有効であると考えられている

引用元
ルテインとその機能性
J-STAGE

なので、食品会社やサプリメーカーは、1日の目安摂取量をこの範囲(6~10mg/日)に設定しているところが多いです。

なお、臨床試験により、ルテイン10mg・ゼアキサンチン2mgの摂取で、加齢黄斑変性の進行を抑制する有効性がみられています。目の病気予防・改善を目的とするのであれば10mgの摂取を勧めます。

ちなみに、ルテイン6mgは、ほうれん草であればサラダボウル2杯以上に相当します(相当量は諸説あり)。
継続摂取となると厳しいので、サプリを上手に活用してください。

 

ルテインの豆知識

◆メソゼアキサンチンのもと

ルテインの一部は網膜で代謝され、メソゼアキサンチンに変換されます。詳しくはゼアキサンチンのレビューで説明します。

 

◆β-カロテンと相性が悪い?

β-カロテンの吸収は他のカロテノイドと競合する可能性があるとされています。特にルテインとの相性が悪いとのことです。

種々のカロテノイドが共存する食品を摂取したとき,カロテノイドの間で吸収に競合が起きる可能性が示唆されている。たとえば,β-カロテンとルテインを同時に摂取するとβ-カロテンはルテインの吸収を抑制し,ルテインは β-カロテンの吸収を抑制するとの結果が報告されている。

引用元
カロテノイドの吸収代謝と生理活性
J-STAGE

気になる方は、サプリであれば 、ルテインとβ-カロテンを一緒に取るのをお避け下さい。
食事では、カロテノイドを分けるのは現実的に無理なので、あきらめてください。

なお、次の2点のより個人的にはまったく気にしていません。

 

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①実際に競合が起きているか不明


小出しにしてちょっとアレですが、先ほどの引用元の文章には続きがあります。
実際に競合が起きているか分からないとのことです。

一方では,β-カロテンの長期投与によって血漿中の他のカロテノイドレベルが影響されることはないとの報告もあり,カロテノイド間の競合が実際に起きているのか明らかではない。

引用元
カロテノイドの吸収代謝と生理活性
J-STAGE

②カロテノイドの複合サプリ


国内・国外問わず 数多くのサプリメーカーより カロテノイドの複合サプリが販売されています。

個人的な意見として、カロテノイドの競合を気にしていたらキリがないと思います。
仮に競合するとしても、ある程度なら許容すべきだと思います。

ということで、コスパが良いカロテノイド複合サプリをよく利用しています。

 

ルテインの効果・効能

ルテインの効果・効能 5つ厳選

  1. ブルーライトから目を保護する
  2. 抗酸化作用
  3. 抗炎症作用
  4. 加齢黄斑変性の予防・改善効果
  5. 白内障の予防・改善効果

※①②があっての④⑤です。内容が被っていますがご了承ください。

※5つ激選は、ゼアキサンチンと併用しています。説明にゼアキサンチンも登場します。
主語がルテインだったり、ルテインとゼアキサンチンだったりしますが、あまり気にしないでください。

そのうち2つを詳しく

①ブルーライトから目を保護する

ルテインには、ブルーライトから目を保護する働きがあります
まずはじめに、ブルーライトについて簡単に説明します。

光は電磁波の一種で、目で見えることができる可視光線と、見ることができない不可視光線に分けられます。おおよそ380~780nmの範囲が可視光線です。この範囲よりさらに波長が長くなると赤外線に、短くなると紫外線になり、ヒトの目で見ることが出来なくなります。


出典元
紫外線環境保健マニュアル2020 
環境省

ブルーライトは、波長が380~500nmの青色領域の光のことを指します。可視光線の中でもっとも波長が短く、強いエネルギーを持っています

ブルーライトは、紫外線と異なり角膜や水晶体で吸収されずに、ダイレクトに網膜まで到達するのが特徴です。
ブルーライトを浴び続けると、網膜の中心部にある「黄斑」がダメージを受けます。

そのため、加齢とともに増える眼病「加齢黄斑変性」の原因になる可能性も指摘されています。

紫外線も網膜まで

紫外線(UVA)は、その大半は角膜で吸収されます。角膜を通過したものも、そのほとんどは水晶体で吸収されます。ただし、1~2%が水晶体を通過し、網膜まで到達してしまいます。

ブルーライトと加齢黄斑変性は関係ない?

ブルーライトが、加齢黄斑変性など眼の病気に影響を及ぼすかは正直まだわかっていません。
ただし、体内時計を狂わせることは学術的に証明されています。健康に良くないことは間違いありません。

参照
ブルーライトの目への影響 結局のところどうなのか?
日経Gooday 30+ NIKKEI STYLE

ルテインとゼアキサンチンには、ブルーライトから目を保護する働きがあります。
なぜあるのかを説明します。

 


理由①
ルテインとゼアキサンチンは網膜の黄斑に特異的に存在している

ルテインは体内では眼の網膜、 皮膚、脳、子宮頸部、乳房組織に多く分布しています。
特に網膜の黄斑部に特異的に分布しています。

というのも、摂取したカロテノイドのうち、ルテインとゼアキサンチンは眼の黄斑に選択的に取りこまれるからです。

約40種類ヒトの体内に存在するカロテノイドのうち、ルテインとゼアキサンチンのみが選択的に黄斑部に取り込まれる。

引用元
加齢黄斑変性の予防医学 
J-STAGE

取り込みのメカニズムとして、ヒトの網膜と黄斑にはキサントフィル結合タンパク質「GSTP1」および「StARD3」 が高発現しているからです。
この2つのキサントフィル結合タンパク質が、網膜に運ばれてきたカロテノイドの中から、選択的にルテイン(StARD3)とゼアキサンチン(GSTP1)を取り込み、そこに蓄積します。

生化学的及び分子生物学的分取方法を併用して、黄斑のカロテノイドの取込みと安定化を担う2種類の重要なキサントフィル結合タンパク質を同定した。GSTP1(食事性ゼアキサンチン及び非食事性メソゼアキサンチン)及びStARD3(食事性ルテイン)である。

引用元
キサントフィル研究-眼科領域におけるルテイン・ゼアキサンチンを中心に
P12 PDFページ14/108
文献データベース
カロテノイド.info

網膜の黄斑部にはカロテノイドのうちルテインとゼアキサンチンしか存在しません。
そのためこの2つは黄斑色素と呼ばれます。

ちなみに、水晶体もカロテノイドのうちルテインとゼアキサンチンしか存在しません。

 

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理由②
ルテインとゼアキサンチンは青い光を吸収する

カロテノイドは、野菜・果物・動物などに含まれる黄・赤・オレンジなどの色素成分の総称のことです。
少し小難しい言い方をすると、カロテノイドは「長鎖の共役二重結合をもつ一群の色素」の総称のことです。

その構造は「中央にある9個の共役二重結合からなるポリエン鎖とその両端に付くエンドグループ(末端基)」により構成されています。

 

こちらはカロテノイドの代表格であるβ-カロテンの構造式です。


出典元
カロテノイド
ウィキペディア

ポリエン鎖(中央にある9個の共役二重結合)とエンドグループとはこのような構造をいいます。

こちらはアスタキサンチンの構造式です。

このように、カロテノイドはポリエン鎖の長さとエンドグループの組み合わせにより、種類や性質が決まります。
ここで共役二重結合にクローズアップします。

 

カロテノイドの共役系は可視領域(380~780nm)において光を吸収します。


共役系が長いほど、より波長の長い光を吸収します。共役二重結合が5つ以上になると青い光を、さらに長くなると緑色の光を吸収するようになります。

もう一度、β-カロテンの構造式をご覧ください。

出典元
共役系
ウィキペディア

二重結合と単結合が交互に並んだ結合のことを共役二重結合といいます。赤部分が共役二重結合の部分です。この部分で光を吸収します。
β-カロテンは、エンドグループにも二重結合があるため、カロテノイドの中でも共役系が長いほうに分類されます。
βカロテンは、波長450nm~490nmあたりの光を強く吸収します。

さて、ルテインの構造式はこちらになります。

Luteine - Lutein.svg

出典元
カロテノイド
ウィキペディア

ルテインは10個の共役二重結合をもちます。

共役二重結合が1個少ないゆえ、β-カロテンより波長の短い青色領域を吸収します。
なお、ゼアキサンチンは11個の共役二重結合をもちます。

ルテインとゼアキサンチンで波長400~500nmの光を吸収します。

 

青色領域を吸収について、捕色の関係でみるとより分かりやすいと思います。

波長領域が物質に吸収された場合、その補色が物質の色として映ります。
ルテインやゼアキサンチンの色は黄色~橙色です。
黄色青紫色橙色青色は、捕色の関係です。

反対色とも呼ばれる補色 は,色相環上で相互に向かい合う位置にある色であるため,ルテインとゼアキサンチンの補色は反対色である青い光,つまり“ブルーライト”ということ になるが,ゼアキサンチンの方が若干赤味を呈している分吸収する光の波長が異なる.

引用元
機能性表示食品におけるルテインとゼアキサンチンの科学的根拠 
J-STAGE

 

 

まとめ
パソコンやスマホなどのLEDディスプレイやLED照明には、450nm付近をピーク波長としたブルーライトが多く含まれています。

ルテインとゼアキサンは網膜内で有害なブルーライトを吸収する役割を果たし、黄斑を保護する作用があります。

その理由は、

  • 網膜の黄斑部には、カロテノイドのうちルテインとゼアキサンチンしか存在していない
  • この2つは青色の光を吸収する

.
からです。

 

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④加齢黄斑変性症の予防・改善

目の構造をカメラに例えると、以下のようになります。

  • レンズ→角膜および水晶体
  • フィルム→網膜
  • 絞り→虹彩

.
フィルムにあたる網膜には視細胞がぎっしりつまっています。片目だけで1億個以上も存在しているといわれます。
光の刺激は視細胞で神経信号に変換され、脳に映像となって伝わります

二種類の視細胞

視細胞には、錐体細胞と杆体細胞があります。
錐体細胞は昼明るい場所で働ます。色や形を感じる細胞です。
杆体細胞は夜薄暗い場所で働きます。光を感じる細胞です。

網膜の中心にある直径2mm程度の組織を黄斑といいます。
黄斑は視細胞が密集し、視力の中心的機能を担っています
※黄斑には錐体細胞が集中して分布しています。

加齢に伴って網膜の黄斑部に支障が生じ、【物がゆがむ、暗くみえる、ぼんやりみえる】など視力が低下する病気が「加齢黄斑変性」です。

加齢黄斑変性

加齢黄斑変性には、滲出型と萎縮型の2種類があります。

◆滲出型
脈絡膜からの本来は存在しない新生血管ができます。それが原因で、網膜下に出血や滲出(血液の中の水がにじみ出る)を生じ、黄斑にダメージを与えて急激な視力低下を引き起こします。

◆萎縮型
黄斑部の組織が加齢とともに徐々に萎縮変性していく現象です。脈絡膜からの新生血管は発生しません。
視力低下の進行は緩徐です。

加齢黄斑変性の発症要因は加齢、喫煙、遺伝、紫外線、肥満などが挙げられます。

.
ルテインとゼアキサンチンは黄斑部に存在し、ブルーライト吸収作用&抗酸化作用を発揮します。加齢黄斑変性の予防および症状改善効果が期待できる成分です。

期待の前に「大いに」といった枕詞を付けていいと思います。
数々の臨床試験でその効果が実証されています。特にAREDSと呼ばれる眼疾患と栄養摂取に関する大規模臨床試験で、その効果が実証されています。詳しくはこちら【 AREDS II (Age-Related Eye Diseases Study II)調査試験 J-STAGE 】をご覧ください。

試験の結果を一言でまとめると「ルテインとゼアキサンチンを摂取すると、加齢黄斑変性の進行リスクを下げる」です。

 

ルテインの働き分析【見た目編】

合計 38.5/60点

カテゴリー別 点数

薄毛 6点

白髪 6点

美肌 8.5点

美白 8点

筋肉 5点

脂肪 5点

 
 
 

薄毛

6点

「薄毛」改善 に関するルテインの働きは主に次です。

  1. 抗酸化作用
    頭皮は紫外線を一番受けやすい場所です。
    紫外線を浴びることにより頭皮に活性酸素が発生します。活性酸素は毛母細胞を傷つけその働きを弱めます。また皮脂を酸化させ、頭皮を硬化させます。

    紫外線より生じる活性酸素は主に「一重項酸素」です。なので一重項酸素を除去する抗酸化物質をとることは薄毛予防になります。ルテインには一重項酸素に対する消去能があります。

  2. 眼精疲労
    眼精疲労は抜け毛の原因になるとよく言われています。もちろん直接ではなく間接的にです。

    例えば、血行不良

    肩こりは血行不良により起こります。眼精疲労になると肩こりがひどくなります。


    さらに血行が悪くなり、他の組織にも影響を及ぼします。

    ストレスと眼精疲労は「⇄」のような関係です。精神的なストレスがあると眼精疲労に、眼精疲労になるとストレスが大きくなるといった感じです。


    ストレスがたまると血行不良を引き起こします。
    血行不良になると、頭皮に、髪に必要な栄養素が届かなくなります。

    例えば、メチオニン

    必須アミノ酸のメチオニンは髪にとって非常に重要な存在です。メチオニン自体は髪のケラチンに1%しか含まれていません。が、この1%が満たされているかどうかで髪の毛の発育が左右されるといっていいほど重要な存在とされています。
    理由は【たんぱく質合成開始のアミノ酸としての役割を果たしている】からと推測されます。
    とにもかくにも、メチオニンの不足は薄毛・抜け毛の原因になるとよく言われています。

    メチオニンには網膜を修復する働きがあります。目にダメージが蓄積すると、メチオニンの体内の働きの比重は「目のほう」にいってしまいます。
    「髪のほう」にいくメチオニンが少なくなると、抜け毛につながります。

    ルテインの摂取は眼精疲労の軽減につながります。眼精疲労由来の抜け毛予防になります。

 

白髪 

6点

「白髪」予防 に関するルテインの働きは主に次です。

  1. 抗酸化作用 
    メラニンは頭皮の毛包内にある色素細胞(メラノサイト)でチロシンとチロシナーゼ酵素が結びつくことで生まれます。


    色素細胞は毛母細胞の隣に存在しています。

    色素細胞は色素幹細胞から作られています。色素幹細胞は
    バルジ領域(皮脂腺の下あたりに存在)と呼ばれる場所に存在します。

    色素幹細胞が作り出した色素細胞が毛母に届くと、そこでチロシンとチロシナーゼをもとにメラニンが作られます。
    そして隣にある毛母細胞が細胞分裂する際【=髪を作る過程】に、色素細胞で作られたメラニンが、髪に取り込まれ、黒髪になります。

    なので、色素細胞および色素幹細胞がダメージを受けると白髪の増加につながります。
    どちらがより大事かといえば、色素幹細胞です。
    というのも色素細胞がダメージを受けても、色素幹細胞に問題がなければ新たな色素細胞が供給されるからです。

    色素幹細胞にダメージを与えるものの1つは、紫外線より生じる活性酸素「一重項酸素」です。
    ルテインには一重項酸素を除去する力があります。

    参照
    白髪を増やさない 血流アップ&抗酸化【日経ヘルス19年2月号】 黒髪を保つ3つのポイント
    日経doors 日経BP

美肌

8.5

「美肌」作り に関するルテインの働きは主に次です。

  1. 光老化(紫外線)
    「光老化」とは、太陽光線を浴び続けることにより、皮膚に現れるシミ、シワ、たるみなどの老化現象のことをいいます。光老化の主たる原因は紫外線UVAです。
    UVAは浸透力が強く、浴びた2~3割が肌の奥の真皮にまで到達します。そして、そこで活性酸素を生み出します。

    UVAにより生じる活性酸素は、肌のハリや弾力を生み出すコラーゲンやエラスチンを変性させてしまいます。これはしわ・たるみの原因となります。
    UVAにより生じる活性酸素は主に一重項酸素です。

    ルテインには一重項酸素を消去する力があります。なので、紫外線による光老化対策になる成分です。その対策効果は、外用と併用することで高まるとのことです。

    さらには,ルテインは眼に対する作用だけではなく,皮膚の水分含量 ,弾力性,紫外線に対する光防御活性を外用および経口摂取の併用で有意に改善させることが分かっている.特に,外用と経口摂取を併用した場合,紫外線に対する光防御活性がより増加する傾向がある

    引用元
    ルテインとその機能性
    J-STAGE

  2. 光老化(青色光)
    太陽から発せられる光は紫外線だけではありません。可視光線や赤外線も含まれます。
    光老化による肌老化は紫外線の影響が最も大きいのですが、残り2つも影響を与えています。

    ここで可視光線にクローズアップします。

    可視光線は紫外線よりも波長が長いです。そのため、真皮にまで到達するUVAよりも肌の奥深くにまで入り込みます。そこで活性酸素を発生させます。
    エネルギー自体は紫外線よりも弱いので、じわじわとダメージを与えるといった感じです。

    可視光線の一部であるブルーライトは我々の身近にあるものスマホやPCなどからも発せられます。
    毎日これらディスプレイ画面を見ているだけで、光老化による肌老化はゆっくりと進行していると考えてください。

    ルテインにはブルーライトを吸収する働きがあります。紫外線のみならず、ブルーライトによる光老化も防ぐ成分です。

    参照
    肌の老化の原因に…使い過ぎが引き起こす「スマホ焼け」に注意
    女性自身
    (株)光文社

  3. ブルーライトのダメージを軽減
    人には意識しなくても自然と備わっている1日(おおよそ24時間)のリズムがあります。
    例えば夜 自然と眠くなり、朝 自然と目が覚めるといったリズムです。

    血圧、脈拍、ホルモンの分泌、細胞の再生、免疫、体温調節、摂食などの生理機能もおおよそ24時間で変動するリズムを刻んでいます。

    このリズムを「サーカディアンリズム(概日リズム)」といいます。サーカディアンリズムは体内時計と呼ばれる脳内の視床下部の視交叉上核に存在する時計により生み出されます。

    研究により、時計遺伝子と呼ばれる遺伝子群がサーカディアンリズムの形成に関わっていること、時計遺伝子は視交叉上核のみでなく全身の細胞に発現していることが判明されています。

    ということで、サーカディアンリズムに深く関わる時計遺伝子は皮膚の細胞にも発現しています。

    肌の機能【昼に行われる肌の保湿、夜に行われるダメージの修復など】は、時計遺伝子によって、そのサイクルが適切にコントロールされています。

    研究により、

    • 皮膚細胞はブルーライトに極めて感受性が高い
    • ブルーライトが時計遺伝子へ影響を与え、皮膚細胞が夜に行われる修復サイクルに入ることを妨げる

    .
    ことが分かっています。

    その結果、皮膚細胞はブルーライトに極めて感受性が高いこと、またブルーライトは時計遺伝子へ影響を与えて皮膚細胞が夜のサイクルに入るのを妨げることが分かりました

    引用元
    「皮膚細胞は光を“見て”いる」 ― エスティ ローダー、夜間のブルーライトが 皮膚細胞本来のサーカディアン リズムに与える影響を解明
    サイエンスリリース
    エスティ ローダー ELCジャパン(株)

    ようは、夜間のブルーライトは

    肌細胞の修復プロセスを阻害する→肌に活性酸素が増加する→肌の老化を促す

    ..
    です。

    細胞の遺伝子活性が低下すれば、皮膚細胞は本来のサーカディアンリズムを失い、夜間の修復作用や再生作用のサイクルを開始できなくなります。その結果、活性酸素(ROS)などのフリーラジカルの産生が2倍以上に増加し、さらに細胞周期の喪失とフリーラジカルの増加によりDNAの損傷が50%増加することが示されました。

    引用元
    「皮膚細胞は光を“見て”いる」 ― エスティ ローダー、夜間のブルーライトが 皮膚細胞本来のサーカディアン リズムに与える影響を解明
    サイエンスリリース
    エスティ ローダー ELCジャパン(株)

    さて、肌の細胞から夜間のブルーライトを守るには、夜間のスマホ・パソコンの使用を控えることが一番です。

    それにプラスして、「ブルーライトのダメージを和らげるルテインを摂取する」も効果アリと予想されます。

  4. 皮膚の水分量
    ルテインの摂取が皮膚の健康維持に重要な水分量の増加を促すことが研究により分かっています。

 

美白

8点

「美白」ケア に関するルテインの働きは主に次です。

  1. 一重項酸素
    紫外線を肌に浴びた時に発生する活性酸素種は主に一重項酸素です。一重項酸素は肌にあるメラノサイトを刺激しメラニンの大量生成を促します。

    紫外線(一重項酸素)により「メラニン」ができる作用機序は以下になります。

    紫外線およびそれにともなう活性酸素(一重項酸素)の刺激が肌を攻撃します。

    すると、

    1. 肌の細胞が情報伝達物質を産生します。
    2. その情報伝達物質がメラノサイトを刺激します。
    3. メラノサイト内のチロシナーゼを活性化します
    4. メラノサイト内でチロシナーゼがチロシンと結合します。
    5. メラニンが生成されます。


    メラニンが大量にでき、肌のターンオーバーとともに排出されなければ、シミとなって肌の表面に現れます。
    紫外線が原因でできるシミの対策には、一重項酸素に対して消去能をもつ成分をとることが有効と考えられます。ルテインはその成分の1つです。

  2. 目の紫外線対策
    目に入る紫外線は肌にメラニンをつくるといったウソのような本当の話があります。
    そのメカニズムは次です。

    目に紫外線が入る


    すると、

    1. 目に炎症がおこる。
    2. 目の炎症による刺激が脳に伝わる。
    3. 脳は、防御反応として体内にメラニン色素を作るように命令を出す。
    4. 皮膚が黒くなる。


    ようは、目の日焼けは肌の日焼けにつながるです。

    紫外線対策を簡単にまとめると以下です。

    目の紫外線対策といえば、6のUVカットサングラスの着用です。
    隙間から紫外線が入らないように、なるべく大きいフレームのものをかけてください。

    それに加えて、目の紫外線予防になる栄養成分ルテインを取ることで、防御力がアップします。

    参照
    目にもしっかり紫外線対策! 日焼けや疲れなどのトラブルを予防しよう
    アンファー からだエイジング
    アンファー(株)

  3. 過脂化メラニン
    「過脂化」とは体内に過酸化脂質が蓄積した状態のことをいいます。過酸化脂質が肌のメラノサイト内に蓄積されると通常のメラニンとは異なる過脂化メラニン生み出し「より濃く、より長く居座るシミ」を生み出すことになります。

    過脂化を防ぐには、体内の脂質が過酸化されるのを防ぐことです。カロテノイド(キサントフィル類)のルテインは脂質過酸化を抑制します。

筋肉

5点

「筋肉」増強 に関するルテインの働きは主に次です。

  1. 抗酸化作用
    運動誘発性の筋損傷は激しい運動後に生じます。主たる原因は激しい運動を行うことで発生する酸化ストレスです。
    酸化ストレスを防ぐためには、抗酸化物質を摂取することが重要です。ルテインはその1つです。

 

脂肪

5点

「脂肪」減少 に関するルテインの働きは主に次です。

  1. 抗酸化作用
    活性酸素の攻撃を受けると細胞の機能が低下します。すると細胞内のエネルギー代謝がスムーズにいかなくなります。食事から取り入れた糖質・脂質がエネルギーに変換されなければ脂肪となって体内に蓄積されます。

    このように酸化は肥満にも関わることです。ルテインの抗酸化作用は「酸化→肥満の流れ」を阻止するのに寄与します。

    参照
    老化・肥満はカラダの酸化が原因!抗酸化物質を多く含む食べ物 
    excite ニュース

 

 

ルテインの働き分析【中身編】

合計 39.5/60点

カテゴリー別 点数

身体 6.5点

エネ 5点

病気 7.5点

体質 7点

精力 6.5点

健脳 7点

 

身体

6.5点

「身体」の構成材料 に関わるルテインの働きは主に次です。


  1. ルテインは目の水晶体と黄斑部に多く存在します。そこで青色光を吸収する作用や抗酸化作用を発揮しています。

    この2つのエリアに存在するカロテノイドはルテインとゼアキサンチンのみです。ルテインは目の構成成分の1つと捉えてもいいと思います。


    なお、ルテインは目の水晶体と黄斑部を含め体内にもともと存在しています。
    が、加齢とともに減っていきます。
    で、体内で合成できない成分です。
    食事など外から補うことが大切となります。

 

エネルギー

5

「エネルギー」生成 に関わるルテインの働きは主に次です。

  1. ミトコンドリア
    ミトコンドリアはほとんどすべての細胞に存在する細胞内小器官です。


    我々ヒトは、【ミトコンドリアからATPの形で供給され、このATPを分解して得られるエネルギーを使う】ことで、生命活動を行うことができます。
    ミトコンドリアは生命活動に必要なエネルギーを作り出す重要な場所であるため「エネルギー産生工場」と例えられます。
    ミトコンドリアは1つの細胞に50~2500個存在しています。特に高いエネルギー需要がある脳や心臓といった臓器に多く存在しています。

    残念ながらミトコンドリアは活性酸素の攻撃や加齢などが原因で機能が低下します&減ってしまいます。
    加齢は致し方ありませんが、活性酸素の攻撃は抗酸化物質を取ることにより軽減することができます。ルテインは抗酸化物質の1つです。

病気

7.5点

「病気」予防 に関わるルテインの働きは主に次です。

  1. 眼疾患
    眼に多く含まれ、そこで、青色光に対する保護作用・抗酸化作用・抗炎症作用を発揮するルテインは数々の眼疾患の予防・改善に有効です。
    ルテインの摂取が「効く」とされる眼の病気をまとめてみました。

    1. 加齢黄斑変性
      黄斑部が、異常をきたし、視力の低下などの症状を引き起こす病気です。詳しくは効果・効能欄をご覧ください。
    2. 白内障
      白内障は、水晶体が白く濁ってしまう病気です。白内障は加齢によるものです。その主たる原因は紫外線などの酸化ストレスです。長年、紫外線などの活性酸素の攻撃を水晶体が受け続けた結果、水晶体が酸化されて白く濁ります。
    3. ぶどう膜炎
      ぶどう膜とは虹彩、毛様体、脈絡膜の総称をいいます。そこでおこる炎症のことをぶどう膜炎といいます。ぶどう膜に隣接する組織におきる炎症もぶどう膜炎に含まれています。
    4. 飛蚊症
      目の前に何も存在しないにもかかわらず、視界に黒い陰や糸くずのようなものが見える症状をいいます。蚊が飛んでいるようにも見えることから飛蚊症と呼ばれます。硝子体が濁ることによって起こるとされます。
    一部では「加齢により眼疾患にかかりやすくなるのは、加齢により体内のルテイン量が減少するから」とまでいわれています。

    とにもかくにも、目の健康維持にはルテインの存在が重要となります。

  2. 糖尿病合併症
    糖尿病3大合併症は糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害です。

    糖尿病網膜症とは、糖尿病によって網膜の血管が傷つき、視力が低下する病気です。進行すると硝子体出血や網膜剥離を起こします。そして最悪の場合、失明に至ります。日本における中途失明原因の第2位となっています。
    糖尿病網膜症の網膜神経障害・視機能障害をルテインが予防する可能性があることが、動物実験により示唆されています。

    参照
    掲載記事 題目 ルテインが糖尿病網膜症による神経障害を予防するはたらき
    学会発表
    みらい研究所 (株)わかさ生活

  3. がん
    動物実験で、ルテインに皮膚がん抑制効果があることが判明しています。

    動物実験の結果, ルテインも強力な発がんプロモーション抑制効果を示すことが明らかとなった

    引用元
    食品中の発がん抑制因子
    J-STAGE

    研究で、前立腺がんに有意な抑制効果があることが確認されています。

    前立腺がんについては,症例対照研究において,β一カロテンの摂取による抑制効果があるとは言えない研究データがある.一方で,ルテイン・ゼアキサンチン摂取による有意な抑制効果が示されている

    引用元
    カロテノイドとヒトの発がんリスクについての最近の研究
    J-STAGE

 

体質

7点

「体質」改善 に関わるルテインの働きは主に次です。

  1. 眼精疲労
    ブルーライトは眼精疲労の一因です。ルテインにはブルーライトを吸収する働きがあります。
  2. 目のかすみ・ぼやけ
    コントラスト感度とは、対象物を別の対象物や背景と区別できる能力をいいます。

    コントラスト感度の低下は、目のかすみ・ぼやけにつながります。コントラスト感度が低下する要因は、黄斑部に光のダメージが蓄積することです。
    黄斑色素と呼ばれるルテインには黄斑部を障害から守る作用があります。コントラスト感度を改善する働きが期待できます。

  3. 睡眠障害
    夜間のブルーライトは体内時計を狂わせます。そのため、入眠を妨げることになります。
    結果、睡眠不足につながります。

    ルテインにはブルーライトを吸収して、目を保護する働きがあります。
    夜なかなか寝付けない方は、まずは寝る前のスマホ・PCを控えてください。それにプラスして、ルテインを摂取することで、ブルーライトによる睡眠障害の改善が早まるかもしれません。

精力

6.5点

「精力」増進&「性機能」向上 に関わるルテインの働きは主に次です。

  1. こんにちは赤ちゃん
    ルテインは新生児の血清や網膜に存在しています。これは胎盤を通じて、母親から新生児にルテインが運搬されていることが考えられます。

    「身体」項目で、「ルテインは目の水晶体と黄斑部を含め体内にもともと存在しています」と述べましたが、それはこういったこと(胎盤を通じて)だと推測されます。

    LとZは新生児の血清や網膜に存在し、これは両物質が胎盤を通過することの証拠である。LとZは初乳や母乳にも存在する。

    キサントフィル研究-眼科領域におけるルテイン・ゼアキサンチンを中心に
    P84 PDFページ86/108
    文献データベース
    カロテノイド.info

    また、ルテインは母乳に多く含まれています。


    母乳を通じて赤ちゃんの脳や網膜に蓄積されていきます。

    ということで、ルテインは赤ちゃんが健康的に成長するために母親が摂取する必要がある成分の1つと考えられます。
    ※妊娠中のサプリの摂取は、かかりつけの医師にご相談ください。

    1歳から始めるルテイン補給・ちゅるんとキラリ

  2. 婦人科の病気
    ルテインは体内では目や皮膚に多く含まれていることで有名です。そのほかに多く含まれる組織として子宮頸部および乳房組織が挙げられます。

    目や皮膚に多く含まれるルテインはそこで数々の防御的な効果をもたらしています。となると、子宮や乳房に対してもどうように と考えられます。
    ルテインの摂取は婦人科の病気の発症リスクの軽減につながると推測されます。

 

健脳

7点

「脳」の健康 に関わるルテインの働きは主に次です。

  1. アルツハイマー病
    認知症はアルツハイマー型認知症、脳血管型認知症、その他の3つに大別されます。
    認知症の半分以上はアルツハイマー型認知症(以降AD)です。

    AD患者では赤血球膜に過酸化リン脂質の異常な蓄積が見られます。これは認知症の進行に関係あると考えられます。

    赤血球はご存知の通り、酸素を運搬する役割をしています。

    過酸化リン脂質が多い赤血球はこの働きが低下します。
    すると脳内の酸素の量が少なくなる→脳細胞が酸欠状態→認知症の引き金 といった流れにつながります。

    赤血球膜には、カロテノイドのキサントフィル類が局在し、酸化されるのを防ぐ働きをしています。
    AD患者ではキサントフィル類のうち特にルテインの濃度が低いことが判明しています。

    さらに、通常、ヒトの赤血球膜には抗酸化因子として高極性カロテノイド(キサントフィル)が多く分布されているものの、キサントフィルの内、ルテインがAD患者ではとくに低下して、過酸化リン脂質とルテインの濃度は有意な逆相関を示すことを見出した

    引用元
    アルツハイマーを予見するバイオマーカーと予防に資する食品の新機能の開拓
    KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)

    ルテインを摂取することで、赤血球膜への過酸化リン脂質の蓄積の予防、しいてはADの予防が期待できるといえそうです。

  2. 脳機能改善
    ルテイン・ゼアキサンチンのサプリは、主に視機能維持および改善目的で販売されています。一部では脳機能改善も目的とされています。
    ルテイン・ゼアキサンチンは脳に存在し、そこで抗酸化作用を発揮し、脳内の酸化ストレスを軽減させるからと考えられます。

    (株)エーエルジャパンでは、ルテイン・ゼアキサンチンを目のみならず脳の機能性も謳った機能性表示食品として販売しています。ルテイン・ゼアキサンチンには「高齢者の加齢に伴い低下する、注意力や思考の柔軟性を維持する機能がある」とのことです。

    参照
    クロワールアイ・Q
    エーエルジャパン製品の案内
    (株)エーエルジャパン

    ※紹介している商品は、クロワールアイ・Qではございません。クロワールアイ・Qは参照の直サイトからお求めください。

 

 

ルテインのサプリメント紹介

 
ルテイン(&ゼアキサンチン)のサプリメントを紹介します。
 
Now Foods

 

Now Foods, ルテイン、成分2倍、ベジカプセル90粒
iHerb.com

 
Jarrow Formulas

 

Jarrow Formulas, ルテイン, 20 mg, 120錠 (ソフトジェル)
iHerb.com

 

ルテイン(&ゼアキサンチン)が含まれているサプリメントを紹介します。

Life Extension

 

Life Extension, MacuGuard、サフランとアスタキサンチン入り眼球サポート、60ソフトジェル
iHerb.com

 
Jarrow Formulas

 

Jarrow Formulas, MaculaPF, Blue Light Protection, 30 Softgels
iHerb.com

 
 
 
iHerb.comでも購入可能です。その際 iHerb紹介コード=ALH5806 ご利用いただけたら幸いです。 リンクから飛んでいただくと、自動的にコード適応になります。

 

 

ルテインのまとめ

分析【見た目編】38.5

分析【中身編】39.5

 

 

ルテイン ブルーライトを吸収する 参照一覧

ルテイン図鑑 世界の素材発見 (株)わかさ生活 

FloraGLO ケミン・ジャパン(株)

キサントフィル研究-眼科領域におけるルテイン・ゼアキサンチンを中心に
文献データベース カロテノイド.info

ルテインとその機能性 J-STAGE

機能性表示食品におけるルテインとゼアキサンチンの科学的根拠 J-STAGE

ルテインサプリメントの複数回摂取におけるルテイン,ゼアキサンチン及び3′-デヒドロキサンチンの血中動態 J-STAGE

ルテイン含有抗酸化サプリメントの白内障進行抑制の可能性 —白内障患者における内服前後の房水中過酸化反応および水晶体前囊の抗酸化関連蛋白質の発現変化 J-STAGE

AREDS (Age-Related Eye Diseases Study)調査試験 J-STAGE

AREDS II (Age-Related Eye Diseases Study II)調査試験 J-STAGE

加齢黄斑変性の予防医学 J-STAGE

加齢黄斑変性 J-STAGE

光が眼に与える影響 J-STAGE

加齢黄斑変性の予防を目的とした食品データベースの作成 
KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)

光合成色素 光合成教室 光合成の森

色素 理学部  生物分子科学科 東邦大学

食品の色と機能 (一財)食品分析開発センターSUNATEC

タマゴの魅力 タマゴ化学研究会

紫外線環境保健マニュアル2020 環境省

ブルーライトとは ブルーライト研究会

ブルーライト対策、していますか? 武田薬報web 武田コンシューマーヘルスケア(株)

加齢黄斑変性 ずっと見える情報局 バイエル薬品(株)・参天製薬(株)

加齢黄斑変性の早期発見と予防 はじめよう!ヘルシーライフ オムロン ヘルスケア(株)

プロからみると、目の健康法はウソだらけだ 東洋経済オンライン(株)東洋経済新報社

光老化 「光老化」啓発プロジェクト委員会 特定非営利活動法人 皮膚の健康研究機構

時間栄養学 J-STAGE  

住宅照明中のブルーライトが体内時計と睡眠覚醒に与える影響 J-STAGE 

網膜に映し出される全身疾患 J-STAGE 

『野菜と果物の色に宿るチカラ』 野菜や果物に含まれるカロテノイドと疾病の予防,改善 J-STAGE 

野菜の色に宿るチカラを探る―加工・調理の重要性 J-STAGE

カロテノイドとヒト J-STAGE

カロテノイドとヒトの発がんリスクについての最近の研究 J-STAGE

カロテノイドの多様な生理作用 一般財団法人生産開発科学研究所

 

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