★★★★★
ホモシステインはメチオニン代謝における中間代謝物です。
出典元
統合失調症の新しい治療薬候補の発見―天然代謝産物ベタインの可能性―
国立研究開発法人日本医療研究開発機構
ホモシステインは、
再メチル化経路(図 ←)にてメチオニンに再生されます。
あるいは、硫黄転移経路(図 ↓)にてセリンと結合しシスタチオンとなり、さらにシステインへと変換されていきます。
ご存知かと思いますが、ホモシステインが蓄積されるとヤバイことになります。
ホモシステインは活性酸素を発生させるからです。それにより、動脈硬化の原因物質とされています。
それだけではありません。
ホモシステインが蓄積する=メチオニン代謝 & システイン代謝が上手くいかないことは
〇システインおよびシステインから生じる物質(タウリン、グルタチオンシステイン)の生合成
健康や美容に大きな影響を与えることになります。
ところで、ホモシステインの再メチル化は、MS(メチオニン合成酵素)により行われます。MSが「(葉酸代謝より生じる)5-メチルテトラヒドロ葉酸のメチル基をホモシステインに転移する」の働きをし、メチオニンを合成します。
なお、MSの補酵素としてビタミンB12が必要となります。
ホモシステインの代謝に葉酸とビタミンB12が必須な理由はここにあります。
実は?再メチル化はもう一つの酵素によっても行われています。先の図のホモシステインから上の↑のやつでBHMT(ベタイン-ホモシステインメチル基転移酵素)によって行われています。
BHMTは、ベタインをメチル基供与体として ホモシステインをメチオニンに変換させます。
ということで、ベタインの摂取も葉酸&ビタミンB12どうように、ホモシステイン→メチオニンへの代謝を促進する=ホモシステインの減少に役立ちます。
あっ、言うの忘れていました。
ベタインはアミノ酸のアミノ基に3個のメチル基が付加した化合物の総称で、狭義にはトリメチルグリシン(TMG)のことです。
.
※レビューの内容について
→個人の見解です。