紫外線を浴びると肌に大量に活性酸素が生じます。
ストレス、睡眠不足、偏った食生活などで体内に過剰に活性酸素が生じます。
この「活性酸素」の過剰発生が「メラニン」大量生成の大元の原因です。そのため肌(美白)部門ランキング ステップ1と1.5で活性酸素を除去する栄養成分をピックアップしてランク付けしていました。
ステップ2はステップ1と1.5の次の対応策となります。つまり肌の細胞が活性酸素の攻撃を受けその反応としてメラニンを作りだすプロセスに焦点をあててます。
以下シミができるプロセスの太字部分の流れに関連するのがステップ2です。
それでは太字部分の流れ(情報伝達物質→メラノサイト刺激→チロシナーゼ活性化→メラニン大量生成)を説明したいと思います。
皮膚組織が活性酸素からの攻撃をうけると表皮の基底層にあるケラチノサイト(角化細胞)および真皮層にある繊維芽細胞から情報伝達物質が作られます。
この情報伝達物質が基底層にあるメラノサイト(メラニン細胞)に肌の細胞を守るためメラニンを作るよう命令をだします。
もう少し詳しく説明します。
皮膚組織が活性酸素からの攻撃をうけると表皮の基底層にあるケラチノサイトではインターロイキン1αやエンドセリン1などメラノサイトにメラニン産生を命令する情報伝達物質が生み出されます。
一方、真皮層にある繊維芽細胞からはHGF(肝細胞増殖因子)などのメラノサイトを活性化させる情報伝達物質が生み出されます。
細胞内あるいは細胞間で情報を伝達する物質の総称をいいます。サイトカイン、増殖因子、ホルモンといったものが情報伝達物質にあてはまります。この3つの明確の違いを説明するのが難しいのですが、違いのひとつとしてサイトカインおよび増殖因子は細胞から、ホルモンは臓器から分泌されるというのが挙げられます。
このブログの美白部門に登場する「情報伝達物質」は細胞から分泌されメラノサイトにメラニンの産生を命じる物質だと考えてください。
情報伝達物質から指示を受けたメラノサイトは、チロシナーゼというメラニン生成酵素を活性化させます。このチロシナーゼがメラノサイト内にあるアミノ酸チロシンに反応することでメラニンが出来上がります。
以上を踏まえた上でシミができるプロセスをもう一度ご覧ください。
情報伝達物質がメラノサイトを刺激(メラニン生成命令)→メラノサイト内のチロシナーゼ活性→メラノサイト内にあるチロシンと結合→メラニンがたくさん作られるこの
→の流れを遮断すること、プロセス内の活性を抑制することがシミの原因となるメラニンの生成の減少につながります。
ということでステップ2では
- 情報伝達物質からメラノサイトへ送られる命令(メラニン生成)を遮断する成分
- メラノサイト内にあるチロシナーゼの活性を抑制する成分
を主な評価対象しランクづけをしていきたいと思います。
活性酸素は呼吸するだけでも発生するものなので生きている限り体内で過剰に発生するものと考えられます。シミの原因となるメラニンは活性酸素の攻撃から肌の細胞を守ってくれる重要な存在でもあります。
美白(=シミを減らす)対策で最も重要なことはメラノサイトにメラニンを作らせないことではなくいかにしてメラニンを「多く」作らせないかです。
そのためにはこのステップ2にノミネートされた成分がとても重要になります。特に上位にランクインしている成分は美白部門において最も重要な成分といえます。
※ステップについての考え方およびランキングのひな型についてはこちら→勝手にランキングについて 肌(美白)部門編
肌(美白)部門ランキング ステップ2 TOP10
1位~5位
第1位 グレープシード(ブドウ種子)
グレープシード(ブドウ種子)【ポリフェノール】
美白ステップ2
美白アプローチ
メラニン生成命令を遮断する
グレープシード(ブドウ種子)の肌(美白)評価6
キーワード 情報伝達物質
評価内容 エンドセリン受容体の発現を抑制
紫外線を浴びると表皮の基底層にあるケラチノサイトからメラノサイトに「メラニン」を作るよう指令が送られます。この指令をだしているのがエンドセリンなどの情報伝達物質です。
情報伝達物質がメラノサイトに作用するとメラニンの合成や増殖が促進されます。
メラニンを過剰に作らせないために重要なことの1つが情報伝達物質の働きを抑えることです。つまりメラニン生成促進の指令を遮断することです。
情報伝達物質の一種であるエンドセリンはメラノサイト内にある受容体と結合することで「メラニンをたくさん作れ」という指令をだします。
グレープシードに含まれているOPCにはエンドセリン受容体の発現を抑制する働きがあります。指令を受け取る受容体を減らすことで「メラニン生成の指令」を遮断しメラニンが過剰に作られるのを防ぎます。
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第2位 グルタチオン
グルタチオン【ペプチド】
美白ステップ2
美白アプローチ
メラニン大量生産を抑制する
グルタチオンの肌(美白)評価6
キーワード チロシナーゼ
評価内容 チロシナーゼ活性を抑制
メラノサイト内にあるアミノ酸チロシンが、チロシナーゼという酵素と結合することでメラニン生成はスタートします。
より詳しく説明します。
メラニンはメラノサイトに血中から供給されたチロシンがチロシナーゼにより酸化されることで生成されます。チロシン→ドーパ→ドーパキノン→メラニンという代謝過程を経てつくられていきます。
この代謝経路内の「チロシン→ドーパ」「ドーパ→ドーパキノン」の2つの反応を触媒する酵素がチロシナーゼです(ドーパキノン→メラニンは自動酸化)。
活性酸素が皮膚組織に入り込みメラノサイトを刺激するとチロシナーゼが活性化され過剰にメラニンが生成されてしまいます。
つまり活性酸素を除去すること+チロシナーゼの活性化を抑制することがメラニンが過剰に作られるのを防ぐことになります。
グルタチオンは両方の効果を有しているため美白効果が非常に高い成分といえます。
事実加齢によるシミの原因の一つはメラノサイト内のグルタチオンの減少であるといわれるほどです。
※グルタチオンを生成する力は加齢とともに減ります。
グルタチオンにはドーバキノンにも働きかけ、黒色メラニン(ユーメラニン)の生成を抑制し、肌色メラニン(フェオメラニン)の生成を促進するという働きがあります。
チロシナーゼ活性を抑制する働きプラス黒色メラニンの生成を抑制する働きがあるグルタチオンは濃いシミ、しつこいシミの予防・改善に最適な成分です。
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常日頃から肝臓の健康を気にすることはグルタチオンを増やすことにつながります
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第3位 システイン(シスチン)
システイン(シスチン)【アミノ酸】
美白ステップ2
美白アプローチ
メラニン大量生産を抑制する
システイン(シスチン)の肌(美白)評価6
キーワード チロシナーゼ
評価内容 チロシナーゼ活性を抑制
紫外線を過度に浴びた時に皮膚組織に大量の活性酸素が発生します。肌の細胞は活性酸素の攻撃から身を守るために情報伝達物質を産生します。すると情報伝達物質は基底層にあるメラノサイトを刺激します。刺激を受けたメラノサイトはチロシナーゼというメラニン生成酵素を活性化させ、たくさんのメラニンを作り出します。
シミやくすみが肌にできる原因はメラニンが大量に作られることが主です。
なのでいくつかのステップを踏んでとにかくメラニンを大量に作らせない対策をとることが美白への道です。
ステップ1および1.5では抗酸化物質をとる(→活性酸素を除去する)ことで
ステップ2では情報伝達物質の働きを抑制する成分をとる(→メラニン生成命令を遮断)またはチロシナーゼの活性を抑制する(→メラニン大量生成を予防)ことでメラニンを大量に作らせないようにしています。
システインはチロシナーゼの活性を抑制する効果が非常に優れている成分として有名です。
またメラノサイトで生成させる2種のメラニンのうち黒色メラニン(ユーメラニン)生成への酸化反応を抑え、肌色メラニン(フェオメラニン)への反応に切り替えを促す働きもします。
ちなみにシミ・そばかすを治療する医薬品として有名な「ハイチオール」の主成分はシステインです。
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第4位 ビタミンC
ビタミンC【ビタミン】
美白ステップ2
美白アプローチ
メラニン大量生産を抑制する
ビタミンCの肌(美白)評価6
キーワード チロシナーゼ
評価内容 チロシナーゼ活性を抑制
チロシナーゼが活性されることでメラニンがたくさん作られてしまいます。作られたメラニンが肌のターンオーバーとともに排出されず肌細胞に沈着することでシミとなります。
なのでチロシナーゼの活性を阻害することがメラニンを「たくさん」作らせないという点で重要となります。
チロシナーゼ活性阻害成分の代表はなんといってもビタミンCです。強い阻害作用があるので美白点滴や美白目的の化粧品に必ずといっていいほど含まれている成分です。ビタミンCは体内に取り入れることでも、肌につけることでも優れた美白効果を発揮します。
ビタミンCは別名アスコルビン酸です。美白点滴や化粧品ではこちらの名称のほうが馴染み深いかもしれません。
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管理人より一言
水溶性ビタミンなので ちょっぴりの過剰は全然問題ないと思っちゃっています。
知らないうちにサプリを切らしていたら一番あせるやつかもしれません
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第5位 クロロゲン酸
クロロゲン酸【ポリフェノール】
美白ステップ2
美白アプローチ
メラニン生成命令を遮断する
クロロゲン酸の肌(美白)評価6
キーワード 情報伝達物質
評価内容 情報伝達物質の指令を抑制
シミは肌の基底層にあるメラノサイトで作られたメラニン色素が沈着したもののことです。
シミができるメカニズムを簡単に説明します。
紫外線をあびると、紫外線に含まれている活性酸素が肌の細胞を酸化させようとします。
そうすると肌の細胞で情報伝達物質が作られます。
この情報伝達物質は肌の酸化を防ぐためにメラノサイトにメラニンをたくさん生成するように指示します。
その指示をうけたメラノサイトでは血中から受け取ったアミノ酸チロシンを材料にメラニンを作ります。
メラニンがたくさん作られ、その一部が肌のターンオーバーとともに排出されず肌の細胞に沈着することでシミとなってしまいます。
研究によりクロロゲン酸にはメラニンの生成を約30%抑制することが確認されました。これはクロロゲン酸に情報伝達物質による「メラニンを作る」指示を抑制する働きがあるからと考えられています。
クロロゲン酸にはチロシナーゼ活性を阻害する働きもあります。この2つの働きによりメラニンの生成を約30%抑制できると考えられます。
クロロゲン酸という名はあまり聞いたことがないかもしれませんが、コーヒーを飲めば体内に取り入れることのできる成分だと思ってください。クロロゲン酸はコーヒーなどに多く含まれているポリフェノールの一種です。
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★☆☆☆☆
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管理人より一言
これ豆知識だす
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肌(美白)部門ランキング ステップ1 はこちら
肌(美白)部門ランキング ステップ1.5 はこちら
肌(美白)部門ランキング ステップ2 はこちら
ステップ2 1位~5位
肌(美白)部門ランキング ステップ3 はこちら
肌(美白)部門ランキング ステップ4 はこちら
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なのでOPCが含まれているのならばグレープシードでなくてもOKです
グレープシード以外に有名なものはピクノジェノールです