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ヒトの体は主にタンパク質でできています。
筋肉・臓器・髪・皮膚・骨・関節といった体の主要なパーツはすべてタンパク質でできています。
タンパク質の1種コラーゲンはご存知 皮膚の組織を構成し、弾力性やハリを与える働きをします。
プロリンはそのコラーゲンを構成するアミノ酸の1つです。
構成するアミノ酸の1つに過ぎないにも関わらず、プロリンサプリは「コラーゲンを超える」といったキャッチコピーを付けられていることがあります。
L-プロリン 500mg 120カプセルコラーゲンを超える!?超美容アミノ酸サプリL-プロリン 500mg 120カプセルnow foods(ナウフーズ社)
これはいったいなぜでしょうか?
答えは簡単です。「プロリンの存在が、コラーゲン合成の鍵を握っている」からです。
こちらのコラーゲンの組成をご覧ください。
コラーゲンのアミノ酸組成
コラーゲンは17~18種類のアミノ酸で構成されていますが、プロリンおよびヒドロキシプロリンの2つだけでコラーゲンのアミノ酸組成のおよそ1/5を占めます。
17~18としているのはリジンとヒドロキシリジンを分けるか分けない(リジンで一括りにするかしないか)かです。書籍やサイトにより異なります。
ここでは都合よく、約1/3を占めるグリシンの存在を無視しています。
あっ、スイマセン。ヒドロキシプロリンを説明するのを忘れていました。
ヒドロキシプロリンはプロリンがコラーゲンに組み込まれた後に、プロリンヒドロキシラーゼの作用により水酸化され生成されるアミノ酸です。コラーゲンに含まれる特徴的なアミノ酸です。←これは、コラーゲンにしか含まれないものと捉えてください。
先ほど「プロリンの存在が、コラーゲン合成の鍵を握っている」と述べました。
これ厳密いうと「ヒドロキシプロリンの存在が、コラーゲン合成の鍵を握っている」です。
理由を説明します。
コラーゲンサプリ(コラーゲンペプチド)を取ると、繊維芽細胞が刺激される=コラーゲンの合成が促進される=コラーゲンが増えるとされています。
これは、摂取したコラーゲンペプチドの一部がアミノ酸にまで分解されずに、ペプチドのまま吸収され、そのペプチドが繊維芽細胞を刺激する働きをするからです。
出典元
「コラーゲンペプチド」とは?
コラーゲン研究所
森永製菓
摂取したコラーゲンペプチドが真皮の組織に届けられ、真皮の線維芽細胞に命令を送り、細胞の活性化スイッチを入れることで「肌の再生」を促進していることがわかってきました。
引用元
「コラーゲンペプチド」とは?
コラーゲン研究所
森永製菓
【繊維芽細胞を刺激する】ぺプチドは、プロリン(Pro)-ヒドロキシプロリン(Hyp)やヒドロキシプロリン(Hyp)-グリシン(Gly)の組み合わせです。
どちらもヒドロキシプロリン(Hyp)が含まれています。
Pro-HypやHyp-Glyなどのオリゴペプチドは,皮膚,骨,軟骨などの細胞を刺激して機能を活性化/抑制したり増殖を促進したりする。その結果,コラーゲンの合成や生体の様々な反応を引き起こす
引用元
天然素材コラーゲンの機能性
PDFDページ 7/9
一般財団法人 日本皮革研究所
ということで、「ヒドロキシプロリンの存在がコラーゲン合成の鍵を握る」です。
分解されて腸管吸収されたアミノ酸ペプチドが再びコラーゲンとなって体内で生成されるメカニズムはまだ完全に解明されていませんが、コラーゲンのみに含まれる「ヒドロキシプロリン」というアミノ酸が利用されて、合成が促進されるという説が有力です。
引用元
コラーゲンで体内合成を強化するには?
ドクターウエルネス
ちなみに、ヒドロキシプロリンはコラーゲンの含有量の指標になります。
コラーゲンにしか含まれないヒドロキシプロリンの含有量を測定することでおおよそのコラーゲンの含有量を知ることができます。
この数値と,実際に測定した動物性食材中のヒドロキシプロリン量から,食材中のコラーゲンの量を推定できる
引用元
天然素材コラーゲンの機能性
PDFDページ 7/9
一般財団法人 日本皮革研究所
長々と失礼しました。
まとめに入ります。
コラーゲンに含まれるヒドロキシプロリンがコラーゲン合成を促進します。
そのヒドロキシプロリンはプロリンがコラーゲンに組み込まれた後に、プロリンヒドロキシラーゼの作用により水酸化され生成されます。
ゆえに体内でプロリンを増やせば→ヒドロキシプロリンも増えて→コラーゲンが増える
この流れに乗ります。
というわけで、プロリンサプリの「コラーゲンを超える」という表現は決して言い過ぎではないと思います。
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なお、プロリンを水酸化してヒドロキシプロリンに変換させる反応を触媒する酵素「プロリルヒドロキシラーゼ」の補酵素としてビタミンCが必要です。
よくビタミンCがコラーゲンの合成に必須と言われていますが、理由がコレです。
このサプリを取る場合は、ビタミンCも一緒に取ることを忘れないでください。
よく取っているサプリの1つです。
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※レビューの内容について
→個人の見解です。