Source Naturals アクティブA 25000IU

★★★★☆

このサプリ「アクティブA」について言及する前に、ビタミンAの前提知識まとめました。

ビタミンＡとは

ビタミンAは一般的には3種類（レチノール・レチナール・レチノイン酸）のことを指します。
狭義にはレチノールのみを指します。

細胞内でレチノールが酸化されるとレチナールに、レチナールがさらに酸化されるとレチノイン酸になります。

出典元
ビタミンA
一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所

 

ビタミンAの生理作用について

ビタミンAの生理活性の大半を担うのはレチノイン酸です。
ビタミンAには視覚の機能維持、上皮細胞の機能維持、成長促進、抗ガン作用、免疫能、細胞の分化・増殖などさまざまな生理作用があります。
視覚の機能維持以外は 基本 レチノイン酸の働きです。

レチノイン酸が、標的とする細胞内で核内受容体を介した遺伝子発現を調節することにより、その生理機能を発揮します。視覚の機能維持はレチナールの働きです。

ビタミンAの効果といえば、目に対してが真っ先に思い浮かぶかと思います。
ビタミンAって、肌にも髪にも とても重要です。

上皮細胞の機能維持、成長促進、細胞の分化・増殖 ←この辺の作用は肌・髪に多いに関係してきます。

 

食品中のビタミンAの形態

食品中から摂取されるビタミンAの形態は大きく2つに分けられます。
動物性食品に含まれる「レチニルエステル」と植物性食品に含まれる「プロビタミンA」です。

体内に取り入れられたビタミンAのほとんどは「レチニルエステル」として肝臓に貯蔵されます。
レチニルエステルは、必要に応じてエステル体からレチノールに変換されます。
そして血流により標的組織に運ばれます。その細胞内にてレチナール、レチノイン酸に酸化され（活性型となり）「ビタミンAの生理作用」を発揮します。

プロビタミンAの代表であるβ-カロテンが体内でビタミンAとして利用される率はおよそ1/12となります。
β-カロテンのビタミンA（レチノール）の転換効率が50％＆ β-カロテンの吸収率が1/6のため【1/2（転換効率）×1/6（吸収率）＝1/12】です。

なお、1/12は、食品中のβ-カロテンです。サプリのβ-カロテンだと、ビタミンAの生体利用率は1/2程度です。

なお、サプリメントとして摂取する油溶化β─ カロテンは、ビタミン A としての生体利用率が1/2 程度なので、従来どおり２ µg のβ─カロテンで１ µg のレチノールに相当し、食品由来のβ─カロテンとは扱いが異なる。

引用元
５. １. １．ビタミン A
厚生労働省

 

ビタミンAのサプリ

ビタミンAサプリの原料は大きく3パターンあります。

①既成ビタミンA　②プロビタミンA　③その混合です。

①の既成ビタミンAとはレチノルエステルのことです。原料は主にレチニルパラミテート、魚肝油由来です。
②のプロビタミンAとは体内でビタミンAに変換されるもの（ビタミンAの前駆体）のことです。原料は主にβカロテンです。

ビタミンAは過剰症の心配があるビタミンとして有名です。
これはビタミンAでも、基本 既成ビタミンAのことです。
プロビタミンAのほうはビタミンAが不足している時に必要とする量だけビタミンAに変換され、ビタミンAが十分に存在する時にはビタミンAに変換されないという性質があるので、基本 心配する必要はありません。

 

ビタミンAの食事摂取基準

こちらをご覧ください。

「日本人の食事摂取基準（2020年版）」策定検討会報告書　
ビタミン（脂溶性ビタミン）
PDFページ　35/38
厚生労働省

ビタミンAの推奨量・耐容上限量は、
男性は800~900・2700
女性は650~700・2700

単位はともにμg＝mcgです。

なお、耐容上限量2700mcgにプロビタミンAは含まれません。2700は既成ビタミンAのみの数値です。

以上を踏まえて、「アクティブA」について言及します。

 

このサプリ「アクティブA」にはビタミンAが1粒あたり25000IU＝7500mcg含まれています。
7500mcg←これは、日本人のビタミンA食事摂取基準の耐容上限量2700mcgを優に超えています。

ですが、安心してください。
ビタミンＡの原料はプロビタミンAと既成ビタミンAの混合です。
この商品はプロビタミンA→β-カロチンが4500mcg、既成ビタミンA→パルミテートが3000mcgの混合となっています。

とはいえ、それでも既成ビタミンAは耐容上限量2700mcgを超えています。

ビタミンAは過剰症の心配があるビタミンとして有名です。既成ビタミンA 3000mcgをサプリで毎日とる←これ果たしてどうなんでしょうか？

答えは問題なしです（だと思います）。

ビタミンAは　1IU ＝ 0.3mcgです。
海外のビタミンAサプリのベーシックな商品の含有量は10000IＵです。

 

（日本人のビタミンA食事摂取基準の耐容上限量2700mcgを超えていますが、）3000mcg＝10000IU程度であれば無問題だと思います。

ちなみに、海外では 普通に既成ビタミン オンリーで7500mcg＝25000IUのビタミンAサプリが売っています。

これ購入する前に、よく考えたほうがよろしいかと思います。
「連日25000IU（7500mcg）とると慢性症状が出現する可能性がある」といった報告があります。

一方、慢性の中毒症状では、全身の関節や骨の痛み、皮膚乾燥、脱毛、食欲不振、体重減少、肝脾腫、脳圧亢進による頭痛及びうっ血乳頭などを示します。連日 25,000I.U.(I.U.は国際単位で、25,000I.U.は 7,500μgREに相当)を服用すると慢性症状が出現すると言われています 

引用元
ビタミンＡの過剰摂取による影響
PDFページ 3/12
食品安全委員会

既成ビタミン オンリーの25000IUのビタミンAサプリを取る場合は、2日おきぐらいで取るようにしたほうがよろしいかと思います。
※下の商品の目安摂取量は【1回1粒、週3回】となっています。

 

ところで、このサプリ「アクティブA」を発毛目的で利用するのアリかもしれません。

以前 薄毛予防効果で紹介した記事 薄毛が気になりだしたらビタミンA不足を疑え！では、著者（Dr松倉）のクリックでは患者さん個々の状態を確認しながら、薄毛治療目的で「ビタミンAを1日あたり30000～60000IU摂取する」をすすめているようです。

　細胞の代謝を正常化し、髪の発育をベースから支えるために、ビタミンAを1日当たり30000～60000IU、亜鉛は1日45～135mgを、1日数回に分けて飲んでもらっています。さらに女性には、1日当たり30～60mg（ヘム鉄として）を加えています。これらが、発毛を促す機能を高めるため、基本となります。

引用元　
薄毛が気になりだしたらビタミンA不足を疑え！
日経Gooday　

流石に、既成ビタミンA オンリーで30000～60000IUではないと思います。主にプロビタミンAでだと思います。
ぶっちゃけ、30000～は流石に多いと思います。個人的には20000～30000で十分（これでもかなり多い）だと思います。
となると、プロビタミンAと既成ビタミンAの混合で25000IＵを取れるアクティブAは発毛目的のビタミンＡサプリとしてぴったりだと思います。

最後に爆弾投下して終わります。さんざん語っておきながらアレですが、プロビタミンAと既成ビタミンAの混合だとしても25000IUはちと多すぎる気がします。
☆4の理由がこれです。
.