さて新たに始まった「提案してみる」シリーズ。記念すべき1回目は30歳女性のシミの改善に関しての提案でした。記事を分割して掲載したにも関わらず、案の定グダグダな結果に終わってしまいました。「提案してみる」の理想の形は読み終わった後、だれもが納得し、スッキリとする解決策をだすことです。前回はそれがまったくできませんでした。今回は、前回の失態を挽回できるようにがんばります。さて今日はいったいどなたがどんな悩みを相談しにくるのでしょうか・・・実に楽しみです。
ピーンポーン
ピーンポーン
それより相談教室開いたそうじゃないか!俺の相談ものってくれよ!
- 今回のお悩み
- 性別
- 年齢
- 職業
- 趣味
- だいたいの食生活(アバウトで結構です)
- 運動の頻度
- アルコール
- たばこ
- 睡眠時間
- サプリメントにかけられる1カ月の予算
- 今回のお悩み
白髪が増えた
- 性別 男
- 年齢 55
- 職業 無職
- 趣味 ツーリング
- だいたいの食生活(アバウトで結構です)朝 パン 昼 麺類(ラーメン) 晩 肉中心
- 運動の頻度 しない
- アルコール 1日2缶
- たばこ 吸う
- 睡眠時間 5~6時間
- サプリメントにかけられる1カ月の予算 3,000円
ドゴーン
強烈なケリをいただきましたー。
冗談に決まっているじゃないですか。この相談教室のウリは体の内側から改善することです。白髪染めで一時的に白髪を隠すなんて方法とはわけが違います!
白髪の改善策を発表する前に、髪の基礎知識を学んでいきましょう。
まず軽く髪の構造や髪はどのような仕組みで生えてくるのかを学びましょう。
髪の基本情報
まず髪の構造を説明します。
地肌から上にでている部分(私たちの頭にある部分)の髪の毛を毛幹とよんでいます。ようは見えている部分のことです。
地肌に埋まっている部分を毛根といいます。ようは見えていない部分です。地肌から上の部分は毛幹、地肌から下の部分は毛根ということです。
毛根の中の黒く膨らんだ部分を毛球といいます。その毛球部分には「毛乳頭」と「毛母細胞」があります。
毛球の中にある白い丸は毛乳頭、
毛乳頭の周りにある白い点テンは毛母細胞、ちなみに赤い三つ又の線は毛細血管です。
では次に髪が生える仕組みを学びます。
髪
そもそもは髪は主に18種類のアミノ酸が組み合わさってできているものです。18種類のアミノ酸が組み合わさってできるたんぱく質がケラチンです。
つまり髪はケラチンというというたんぱく質でできているのです。
はぼ髪=ケラチンです。まあほぼとつけているのは髪の成分はケラチンが100%ではなく90%~99%ぐらいだからです(90%以上、99%のどっちの説もあります)。
でこの18種類のアミノ酸を髪の細胞に集めケラチンというたんぱく質に合成し髪をつくりだすのですが、その場所が毛根です。毛根の毛球付近にある毛乳頭と毛母細胞です。
繰り返しになりますが、白い丸は毛乳頭、毛乳頭の周りにある白い点テンは毛母細胞です。
髪の材料となる18種類のアミノ酸が毛乳頭に集められるわけですが、どのようにこの髪の栄養成分である18種類のアミノ酸が集められるのかというと毛細血管からです。
図でいうと赤い三つ又の線は毛細血管です。この血管のなかを通じて栄養素が毛乳頭に運ばれてくるわけです。ちなみに毛細血管が運ぶのは栄養素の他に酸素も運びます。
栄養素や酸素を受け取った毛乳頭は、それらを毛母細胞に渡し、髪を生み出したり成長するよう指示します。
毛乳頭から指示をうけた
毛母細胞は細胞分裂をすることにより、髪の毛を生み出したり、伸ばしていきます。
簡単にまとめるとこういったことです。
- 食事などからたんぱく質をとる
- たんぱく質はアミノ酸に分解される
- 髪の材料となる18種類のアミノ酸が毛細血管を通って毛乳頭へ運ばれる
- 毛乳頭は栄養素(18種類のアミノ酸etc)と酸素を受けとり、毛母細胞に渡すことで、髪を生み出すよう指示する
- 毛母細胞でアミノ酸の組み立て作業をして髪というたんぱく質(ケラチン)がつくられ、それが角質化されることで髪の毛となる
- 毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことで髪が成長していく
早く白髪を直す方法を教えろや
で実はこの過程であることが抜けているのです。今までこんな感じの文章を他の記事でも使っていったのですが、決定機的な何かが省かれてしまっているのです。
髪を生み出す過程を説明しているのですが、髪の毛を黒くするという過程を省いていたのです。
メラニン再び
実は髪が黒いのは、メラニンという黒色の色素があるおかげです。髪が生まれ育っていく過程でこのメラニンが毛母細胞に取り込まれることで髪が黒くなるのです。
メラニンとは肌や髪の色を作っている色素です。メラニンは細胞が紫外線(の活性酸素)からの影響を受けるのを防ぐ役割をします。
細胞の核には遺伝情報をもっているDNAが存在しているのですが、これが活性酸素の攻撃をうけると傷ついた遺伝子(間違った遺伝情報)を作ってしまうことがあります。この細胞が細胞分裂し新しい細胞が生まれたときに間違った遺伝情報を伝えてしまい、その細胞がそのまま成長していくと異常な細胞が育っていきます。つまりガンとかの病気になってしまうということです。
メラニンは自らが酸化することで活性酸素からの攻撃を守っているのです。メラニンが酸化するとだんだんと黒色になります。日焼けをして肌が黒くなるのはこういった仕組みからです。
メラニンはメラノサイトという色素細胞で作られているものなのですが、このメラノサイトって毛母細胞のすぐ隣にも存在しているのです。
白い丸は毛乳頭、毛乳頭の周りにある白い点テンは毛母細胞といいましたが、この近くにメラノサイトもあるということです。
で毛母細胞が細胞分裂をしているときにメラノサイトで作られたメラニンが、髪の内部にとりこまれていきます。つまり髪はメラニンという色素が毛母細胞にとりこまれることで、黒くなるということです。
とここで重要なことがわかりますよね!
メラニンの量が少ないとかメラニンが正常に作られていないと髪が黒くならないということです。
つまりこれが白髪になる原因となるのです。