それでは早速ですが「TVで取り上げられた栄養成分」について語る第1弾をスタートしたいと思います。
記念すべき第1弾は「シナモン」です。
今回はソレダメ!(2018年10月24日放送)という番組で取り上げられた「シナモン」について放送内容を簡単にまとめ、プラス情報を加えて解説し、そのうえで感想述べたり、私見を語ります。
放送日 2018年 10月24日
放送局 テレビ東京
番組HP ソレダメ! 〜あなたの常識は非常識!?〜
放送内容
大きくわけて4つのパートで構成されていました。
- 今すぐ試したくなるソレマル新常識8連発!
- 秋のネバネバぬるぬるパワーの新常識
- 秋の炊き込みご飯の新常識
- 抜け毛予防のソレマル新常識 2連発!
このうちシナモンは抜け毛予防のソレマル新常識 2連発!で取り上げられました。
抜け毛予防のソレマル新常識 2連発!をさらっとまとめると
秋は抜け毛の量が春の4倍になるとのことで、秋にかけて増える抜け毛の【簡単で効果的な】予防方法を2つ紹介するといった内容でした。
予防方法の1つがシャンプーをする時間に注意することでもう一つが食生活にあるスパイスを取り入れることでした。
食生活に取り入れると抜け毛予防になるスパイスとして紹介されたのがシナモンです。
今回は「シナモン」がなぜ抜け毛予防につながるのかこの放送内容をベースに+αの情報を付け加えて解説していきたいと思います。
「シナモン」部分の放送内容を簡単にまとめる
放送された「シナモンが抜け毛予防になる」の内容を簡単にまとめると以下のようになります。
- 抜け毛予防のカギを握るのが毛細血管
- 毛細血管を強化するスパイスがシナモン
- シナモンに含まれるシリンガレシノールは【毛細血管を強化する】Tie2を活性化させる働きがある
だから「シナモンが抜け毛予防になる」という流れになっていました。
ちなみにシナモンが抜け毛予防につながるかを検証するためにインド人の方の髪の量を調べていました。というのもインドの国民的スパイスがシナモンだからです。
インドフェスに参加している9割以上のインド人が髪がフサフサであったという検証結果がでたようです。
それでは箇条書きにした3点にプラスα情報を加えて
シナモンが抜け毛予防になる理由を解説していきます。
と、その前に
さきほど書いた「シナモンが抜け毛予防になる」の内容を私なりにアレンジさせていただきます。アレンジバージョンがこれです。
「シナモンが抜け毛予防になる」の内容
- 抜け毛予防のカギを握るのが毛細血管
- 毛細血管は加齢とも減ってしまう
- Tie2を活性化させる働きをするシナモンには毛細血管を増やす効果がある
この3点を1つずつ順に説明していき最終的に
だから「シナモンが抜け毛予防になる」という結論にたどり着くようにしたいと思います。
それでまずは今回は①の「抜け毛予防のカギを握るのが毛細血管」を解説します。
抜け毛予防のカギを握るのが毛細血管
髪の構造ではなく髪がどうようにして生まれ育つかを説明します。
髪が生まれ成長するメカニズム
髪は髪のもととなる栄養素(プラス酸素)をもとに毛母細胞が分裂することで生まれ伸びていきます。
もう少し詳しく言うと次の流れで髪は生まれ伸びていきます。
- 毛乳頭に髪に必要な栄養素(プラス酸素)が届けられます。
- 髪に必要な栄養素(プラス酸素)を受け取った毛乳頭細胞は毛母細胞に発毛シグナルをだします。
- このシグナルを受け取った毛母細胞が活性化され細胞分裂が繰り返し行われ、髪が生まれ成長していきます。
毛乳頭と毛母細胞の位置は下記イラストでご確認ください。
髪の90%以上がケラチンでできています。
なのでさっきの髪が生まれ伸びる流れ①で述べた髪に必要な栄養素というのは主にアミノ酸(ケラチンの構成成分)だと考えてください。
その他にはアミノ酸→ケラチンに代謝する際に働くビタミンやミネラルが必要となります。もちろん酸素も必要です。
生まれてきた髪はヘアサイクルの成長期に入っていきます。
入っていくというかすでに入っています。
成長期とは髪が伸びて成長していく時期です。
通常の成長期は2~6年ぐらいです。
成長期が過ぎた髪は退行期(約2週間)→休止期(約3カ月)に入りやがて抜け落ちていきます。その髪が休止期に入っている間に再び成長期への準備が行われています。
つまりこのような周期になっています。
ヘアサイクルは成長と脱毛を繰り返す髪のサイクルのことで毛周期とも呼ばれることもあります。
薄毛は主にヘアサイクルが乱れることでおきる
ここでの「薄毛になる」とは必要以上に髪が抜けてしまった状態だと考えてください。
つまり抜け毛が増えている状況が続いた結果としてなる頭(頭皮)の状態のことです。
ヘアサイクルの乱れとは
2~6年ある成長期が~1年ぐらいに短くなってしまい
【休止期にあたる髪の毛の割合が増える】ことをいいます。
通常であれば
毛髪全体の
約85~90%が成長期で
約10~15%が休止期です(約1%が退行期)
この%がおかしくなり毛髪全体に占める【休止期にあたる髪の毛の】割合が増えることで
抜け毛が加速し薄毛になります。
その原因として大きく3つあげることができます。
- 栄養素の運搬が滞る
- 栄養素が不足する
- 毛母細胞の分裂が衰える(毛母細胞の不活性)
の3つです。
髪はヘアサイクルの成長期において次の流れで生まれ伸びていきます。
- 毛乳頭に髪に必要な栄養素(プラス酸素)が届けられます。
- 必要な栄養素(プラス酸素)を受け取った毛乳頭細胞は毛母細胞に発毛シグナルをだします。
- このシグナルを受け取った毛母細胞が活性化され細胞分裂が繰り返し行われ、髪が生まれ成長していきます。
簡単にいってしまうとこの流れがスムーズに行かなければ健康で丈夫な髪が作られなくなりヘアサイクルの成長期が短くなってしまうわけです。
髪に必要な栄養素の運搬が滞る
→①毛乳頭に髪に必要な栄養素(プラス酸素)が届けられない
髪に必要な栄養素が不足する
→②必要な栄養素(プラス酸素)を受け取れなかった毛乳頭細胞は毛母細胞に発毛シグナルを伝達できない
その結果
毛母細胞が活性しなくなる
→③毛母細胞の細胞分裂が正常に行われず不健康な髪が生まれ伸びていくことになる
不健康な髪は
ヘアサイクルの成長期が通常より短くなります。
つまり通常より早く抜けていきます。
なので
それでは
ヘアサイクルの成長期が短くなる原因3つ
- 栄養素の運搬が滞る
- 栄養素が不足する
- 毛母細胞の分裂が衰える(毛母細胞の不活性)
を順に解説していきたいと思います。
都合により下から(毛母細胞の分裂が衰える)から説明します。
毛母細胞の分裂が衰える(毛母細胞の不活性)
髪は毛母細胞が細胞分裂をすることで生まれ育っていきます。
なので毛母細胞の働きが弱まると
毛母細胞の細胞分裂が正常に行われなくなり
→へアサイクルの成長期を短くなる
→抜け毛を増える
といった流れをたどることになります。
さっきのこれです。
髪に必要な栄養素の運搬が滞る
→①毛乳頭に髪に必要な栄養素(プラス酸素)が届けられない
髪に必要な栄養素が不足する
→②必要な栄養素(プラス酸素)を受け取れなかった毛乳頭細胞は毛母細胞に発毛シグナルを伝達できない
その結果
毛母細胞が活性しなくなる
→③毛母細胞の細胞分裂が正常に行われず不健康な髪が生まれ伸びていくことになる
このように髪に必要な栄養素が不足することが毛母細胞の分裂を衰えさせることになるのです。
ただし
毛母細胞の働きが衰える(させる)一番の要因となるのが「男性ホルモン」です。
栄養素不足でも毛母細胞が不活性してしまいますが
男性ホルモンの影響により毛母細胞の働きが衰えるは
今回の毛細血管にガッツリ関わっている話ではないので、重要なことをさらっとだけ話したいと思います。
成人男性の悩みの種である「AGA」って主に男性ホルモンの影響で毛母細胞の働きが衰え髪が薄くなる症状のことをいいます。
AGAとはAndrogenetic Alopeciaの略で日本では男性型脱毛症と呼ばれています。男性の薄毛のほとんどがAGAが原因といわれています。
男性ホルモン「テストステロン」が
5αリダクターゼという酵素と結びつくと
より強力な男性ホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)に変換します。
DHTが毛乳頭細胞にある男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)に結びつくと髪の成長を妨げる「TGF-β」という脱毛促進因子を産生します。
TGF-βが毛母細胞の細胞分裂を抑制することで、髪のヘアサイクルを乱して抜け毛を促します。
抜け毛、
特に男性の抜け毛の原因はこのパターン(男性ホルモンの影響→毛母細胞の不活性)が一番多いといわれています。
これに対応するためにはいかにしてDHTを増やさないかが重要なこととなるのですが・・・・・
ちなみにこちらの記事(シリーズ)でDHTについて詳しく書いております。よろしければご覧ください
→提案3 33歳 無職 薄毛(男性ホルモン)前編
栄養素が不足する
ここでの栄養素とは髪の主成分である「ケラチン」を構成しているアミノ酸および「ケラチン」の代謝にかかわるビタミンやミネラルなどのことを指します。
これらが不足することは丈夫で健康な髪を生み出せないことになります。
もとの成分が(十分に)足りていないければ 健康な髪が作られないこと容易に想像できると思います。
髪に必要な栄養素の運搬が滞る
→①毛乳頭に髪に必要な栄養素(プラス酸素)が届けられない
髪に必要な栄養素が不足する
→②必要な栄養素(プラス酸素)を受け取れなかった毛乳頭細胞は毛母細胞に発毛シグナルを伝達できない
その結果
毛母細胞が活性しなくなる
→③毛母細胞の細胞分裂が正常に行われず不健康な髪が生まれ伸びていくことになる
ということで栄養素が不足することはヘアサイクルの成長期を短くさせます。
それでは毛乳頭に髪のもととなる成分が足りていないってどういった状況のことをいうのでしょうか?
まあそのまんまなのですが、ようは体内に成分そのものが足りていない状況です。
ただし
仮に足りていても
それが次の話につながります。
栄養素の運搬が滞る
これは「栄養素が不足する」とセットで考えたほうがよいかもしれません。
髪に必要な栄養素が体内に十分にあっても それが毛乳頭まで運ばれることがなかったら意味がありません。
なので
栄養素の運搬がスムーズにいかなかったり、遮断されたりすることもへアサイクルの成長期を短くさせることの原因の1つ
になります。
関係しているというかズバリそのものです。
髪に必要な栄養素などを運ぶのはいうまでもなく「血液」です。
で、
毛乳頭とつながっている血管は毛細血管です。
ということで髪に必要な栄養素の運搬の役割をしているのが毛細血管なのです。
それではこの毛細血管になんらかの不具合があったら
あるいは毛細血管自体がなくなってしまったらどうなりますか?
毛乳頭に必要な栄養素や酸素が供給されない
→毛母細胞が正常に細胞分裂しない
→健康で丈夫な髪が生まれない
→ヘアサイクルの成長期が短くなる
=抜け毛が増える
といった流れをたどることになります。
だから
「抜け毛予防のカギを握るのが毛細血管」のPOINT
この運搬が上手くいかないことは栄養素が不足しているのと同じこと。
まとめ
今回は下記のうち①抜け毛予防のカギを握るのが毛細血管を解説しました。
「シナモンが抜け毛予防になる」の内容
- 抜け毛予防のカギを握るのが毛細血管
- 毛細血管は加齢とも減ってしまう
- Tie2を活性化させる働きをするシナモンには毛細血管を増やす効果がある
ここでのまとめとしては
ということになります。
えーと「TVで取り上げられた栄養成分」について語るシリーズの第1弾として「シナモン」を取り上げています。
で今回はシナモンがほとんどでてきませんでした。
実のところシナモンがガッツリ登場してくるのは内容の3番目(Tie2を活性化~)の話です。
ただ
①~②の話があってこそ【抜け毛予防においてのシナモンの重要性】というのがご理解いただけるとおもいます。
かったるいかもしれませんがよろしければもう少しお付き合いください。
次回は
ソレダメ! シナモンが抜け毛予防になる その2 毛細血管の減少 に続く