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ブロッコリーをはじめとするアブラナ科野菜の特徴的な成分といえばスルフォラファン。
スルフォラファンはアブラナ科野菜にそのまま含まれているわけではありません。
含まれているのは、グルコシノートの1種「グルコラファニン(SGS)」です。
SGSが酵素ミロシナーゼと反応することによって、生じるのがスルフォラファンです 。
出典元
ブロッコリースプラウト(ブロッコリースプラウトパウダー)
ビーエイチエヌ
変換のメカニズムは次です。
植物の細胞内にSGSとして存在します。
調理や咀嚼により植物細胞が壊れることで、酵素ミロシナーゼ(同じ植物の別の細胞に含まれている)と反応して、スルフォラファンに変換されます。
アブラナ科の野菜は、多様なグルコシノレート(辛子油配糖体)を含有しています。
グルコシノレートは、その植物細胞内の異なる区画または別々の細胞に存在するミロシナーゼと呼ばれる分解酵素と接触することで、変化します。
※ミロシナーゼは細胞が破壊される(←すりおろしたり噛んだりする)ことにより放出されます。
アブラナ科野菜のもう1つの特徴的な成分といえばインドール-3-カルビノール(I3C)。
I3Cもまたグルコシノレートとして含まれてます。
I3Cはグルコシノレートの1種「グルコブラシシン」が酵素ミロシナーゼによって加水分解されて生成されます。
なお、I3Cが胃の中の酸性の条件下で変化したのが、ジインドリルメタン(DIM)です。
今までの話をわかり易くまとめたイラストがこちらです。
出典元
667)抗がん作用を強めるアブラナ科野菜の食べ方
「漢方がん治療」を考える
スルフォラファンには、解毒作用、細胞保護作用、抗酸化作用、抗炎症作用、抗菌作用、抗がん作用 などの働きがあります。
I3CおよびDIMには、抗酸化作用、抗炎症作用、抗がん作用、免疫力強化、健康なホルモンバランスを維持する などの働きがあります。
広島大学の研究により、DIMに老化細胞除去する働きがある 可能性が示唆されています。
図1 (a)低い濃度のDIMを酵母に添加すると、オートファジーが誘導される。オートファジーの活発化は、長寿につながることが期待されているため、DIMによってオートファジーを誘導することで、老化を抑制するサプリメントして応用できる可能性がある。
引用元
【研究成果】ブロッコリーなどの野菜由来成分が酵母の核膜に損傷を与えることを発見~新しい抗がん剤開発に役立つことが期待~
広島大学
つまるところ、アブラナ科野菜を体内に取り入れれば、スルフォラファンとI3CおよびDIMをなんなくGetできる(ある程度の量を得ることができる)というわけです。
ということで、アブラナ科野菜は、意識して取るべき食物といえます。
それでは、本題に入ります。
このDIM Supremeは商品ネーミング通り DIMが取れるサプリです。
だけじゃないんです。これには、もれなくスルフォラファンもついてきます。
DIMの後に「Supreme」を恥ずかしげもなく付けちゃっている理由は、おそらくここにあります。
このサプリの成分表示がこちらです。
ジインドリルメタン(DIM) | 100mg |
ブロッコリー(カリフラワー)(種子エキス) (スルフォラファン10mg[10%]保証) |
100mg |
バイオフラボノイド | 40mg |
DIMサプリの中では、DIMの含有量は普通です。
100mg/粒というのは、まあ普通です。200mg/粒の商品も売っているので、多くはありません。
一方、スルフォラファン10mgってめちゃくちゃ多いです。
本当であれば、です。
・・・・・
・・・・・
本当であれば?
これについてちょっと語ります。
まずは、以前 Source Naturals ブロッコリースプラウトエキス のレビューで書いた【SGS→スルフォラファンへの変換式について】をご覧ください。
SGS→スルフォラファンへの変換式の公式はありませんが、変換式の1つの基準となるものを見つけました。Jarrow FormulasのBroccoMax(ブロッコマックス)の商品説明にありました。
BroccoMax(ブロッコマックス)を使用した実験では、SGS30mg入りのDRカプセル1粒から、約8mgのスルホラファンが試験管内に生成されました。
引用元
Jarrow Formulas, ブロッコマックス(BroccoMax), 活性化ミロシナーゼ, 60カプセル
iHerb.com
※2021 12/21 現在 iHerbのサイト内において、👆の商品パッケージの裏面と商品の概要(成分表示)が異なっています。ご注意ください。
⇓では以前書いた文章をそのまま載せています。
【SGS 30mgを取れば、約8mgのスルフォラファンが生成される】←これを変換式の1つの基準として考えてよろしいかと思います。
8÷30=0.26666・・つまるところSGSのうち約27%がスルフォラファンに変換される です。
ということで、商品を比較する際は、単位【SGS or スルフォラファンに変換される量】をしっかりと合わせるようにしてください。
成分表示にある「SGS 30mg含有」と「スルフォラファン 8mg含有」はだいたい一緒だと思っていいと思います。
例えば「SGS 10mg含有」と「スルフォラファン 8mg含有」で、前者が多いものと勘違いしないように注意してください。
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これ、本当にスルフォラファン10mg保証なのでしょうか?
だとしたら、数あるスルフォラファンサプリでも断トツの含有量になります。
例えば、同じブランドSolarayで【アクティブ ブロッコリー種子エキス】たる商品があります。
これ、SGSの量が多い部類です。多い部類というか、iHerbでおそらくトップで、SGSの量は35mg/粒です。
私が勝手に考えた公式(約27%)にあてはめると、スルフォラファン 約9.45mgを取れることになります。
スルフォラファン10mgだと、これを上回ります。
これって、どうなんでしょう?
スルフォラファン10mgであれば、SGSが37mgぐらい含まれていることになります。
ブロッコリー種子エキス100mgに、SGSが37mgってどんだけの量だよ ってなりますし・・・
そもそも論で、【DIM Supreme】と【アクティブ ブロッコリー種子エキス】これ同じブランドSolarayの商品です。内容はこの通りです。
- DIM Supremeは60粒入りで、2238円(粒単価37円)
- アクティブ ブロッコリー種子エキスは30粒入りで、1857円(粒単価61円)
※iHerbでレビュー作成時
おそらく スルフォラファンでなくSGSが10mg保証でないのかな~と思います。
ただ 成分表示をみるとそう(スルフォラファン10mg[10%]保証)書いてあるんですけどね・・・
そろそろ、まとめます。
スルフォラファン10mg保証が本当だとしたら、これ最高の商品だと思います。
仮にスルフォラファンでなく、SGSが10mgだとしても
DIMとスルフォラファン両方がそこそこ取れる、かつコスパがそこそこいい
ので良い商品だと思います。
自分は、スルフォラファンでなくSGSの間違い(SGSが10mg)だと予想しています。
※あくまでも予想
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※レビューの内容について
→個人の見解です。