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葉酸を取るとなると「食品」からか、「化学合成されたもの＝サプリ」の2択です。
食品に含まれている葉酸は、プテロイル ポリ グルタミン酸です。これをポリグルタミン酸葉酸と呼びます。
サプリの葉酸は、プテロイル モノ グルタミン酸です。これをモノグルタミン酸葉酸と呼びます。
ちょっとややっこしいのですが、食品中にはプテロイルモノグルタミン酸の誘導体が複数（poly ポリ）存在しているからポリグルタミン酸型と呼ばれています。ちなみに複数の大半は還元型（活性型）の葉酸である「5-メチルテトラヒドロ葉酸」です。
※5-メチルテトラヒドロ葉酸の存在が今回の話のPOINTとなっています。
ポリグルタミン酸葉酸は小腸で加水分解された後、モノグルタミン酸葉酸として吸収されます。
食品性葉酸は、この過程（ポリ→モノ）が必要なことと調理での損失もあるため サプリの葉酸より生体利用率が低いとされます。葉酸の生体利用率は食品からが50％、サプリからが85％です。
ということで、葉酸を体内に取り入れるにあたり「食品だけでなくサプリからも摂取することが大事」です。
※生体利用率にかなり差があるので、サプリからだけでもいいじゃんと思われるかもしれません。
が、食品からも取る必要があります。その理由は「5-メチルテトラヒドロ葉酸」が含まれているからです。
しつこいかもしれませんが、5-メチルテトラヒドロ葉酸の存在が今回の話のPOINTとなっています。
なお、食品性葉酸であるポリグルタミン酸葉酸の英語表記は【folate】です。
化学合成葉酸であるモノグルタミン酸葉酸の英語表記は【folic acid】です。
ちょっとややっこしいのですが、葉酸塩という用語も存在します。葉酸塩とは食品に含まれる天然の葉酸や、サプリメントに使用される合成された葉酸の総称とのことです。葉酸塩も【folate】です。
総称のことなんですが、一般的に 食品に含まれる天然の葉酸＝天然葉酸塩が【folate】とされているようです。
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葉酸の2大働きは
①DNAの合成の補酵素として機能する
②ホモシステインをメチオニンに変換する代謝に関与する
です（だと思います）。
この働きは葉酸代謝経路・メチオニン代謝経路と呼ばれる代謝経路で発揮されます。
葉酸代謝経路にて、吸収された「モノグルタミン酸葉酸」は細胞内で速やかに還元されメチル化されて「テトラヒドロ葉酸」に、さらに「5, 10-メチレンテトラヒドロ葉酸」に、さらに「5-メチルテトラヒドロ葉酸」にへと代謝されていきます。そして再び「テトラヒドロ酸」にへと代謝されます。
葉酸代謝経路を簡潔にまとめると以下です。
モノグルタミン酸葉酸
→テトラヒドロ葉酸→5,10-メチレン₋テトラヒドロ葉酸→5-メチルテトラヒドロ葉酸⇒テトラヒドロ葉酸→
この代謝中にメチオニン代謝経路と相補的に連動する箇所＝接点があります。5-メチルテトラヒドロ葉酸⇒テトラヒドロ酸の代謝間です。接点でメチオニン合成酵素が「5-メチルテトラヒドロ葉酸のメチル基をホモシステインに転移しメチオニンを合成する」という働きをしています。その補酵素にビタミンB12が必要となります。
葉酸の2大働きのうち
①DNAの合成の補酵素として機能するは→【テトラヒドロ葉酸】
②ホモシステインをメチオニンに変換する代謝に関与するは→【5-メチルテトラヒドロ葉酸⇒テトラヒドロ葉酸の代謝過程の⇒部分】
です。
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ところで、5,10-メチレン₋テトラヒドロ葉酸→5-メチルテトラヒドロ葉酸の代謝にてMTHFR（メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素）と呼ばれる酵素の働きが必要となります。日本人の約7割はこの遺伝子になんらかの変異があると報告されています。
これは言い換えると、「日本人の約7割が葉酸の活性型である5-メチルテトラヒドロ葉酸を効率的に利用できない体質である」です。
この約7割に該当する方は、葉酸サプリを取る場合【folic acid】ではなく【folate】と表記されている商品を取ることがよろしいかもしれません。
海外の葉酸サプリには【folic acid】のみならず、【folate】のものもあります。この【folate】は、合成ではなく天然葉酸塩が原料であることを意味しています。
サプリの【folate（天然葉酸塩）】は メチルフォレート【methyl folate】・活性葉酸【active folate】などといった商品名で 原料が【5-メチルテトラヒドロ葉酸＋塩】です（が多いです）。
これ、原料が登録商標であるケースが多いです。有名どころはMetafolin®やQuatrefolic®です。
Metafolin®はL-5-メチルテトラヒドロ葉酸カルシウム塩です。
Quatrefolic®は（6S）-5-メチルテトラヒドロ葉酸グルコサミン塩です。
これらは摂取時あるいは溶解時に【5-メチルテトラヒドロ葉酸】と【カルシウムやグルコサミン】に容易に解離します。そして、5-メチルテトラヒドロ葉酸として機能します。
表現が正しいかどうかわかりませんが、葉酸の活性型である5-メチルテトラヒドロ葉酸を直で取れるタイプの葉酸サプリといったところでしょうか。
ちなみにmethylやactiveがついていない【folate】のみの商品名もあります。この場合、原料がMetafolin®・L-メチルフォレート・Quatrefolic®・6（S）-メチルフォレートのいずれかであることをしっかりと確認してください。
日本人の約7割に問題があるとされているのが、5-メチルテトラヒドロ葉酸への代謝です、この問題を解決してくれるのが、folic acidではなくfolateサプリです。これは商品名methyl folateで、原料がQuatrefolic®のサプリです。
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※レビューの内容について
→個人の見解です。
