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抗酸化物質は大きく水溶性と脂溶性に分かれています。
水溶性は細胞質基質や血漿中で抗酸化作用を発揮します。
脂溶性は細胞膜で抗酸化作用を発揮します。
水溶性抗酸化物質の代表と言えるのがビタミンCで、脂溶性抗酸化物質の代表と言えるのがビタミンEです。
細胞全体=身体を活性酸素から守るために、この2つを食事などから取るのはデフォです。
ところで、よくビタミンEが他の脂溶性抗酸化物質の抗酸化力のすごさを示すための「ダシ」にされていることってよくありませんか?
たとえばこんな感じです。
→アスタキサンチンはビタミンEの1000倍の一重項酸素消去能を示す。
→リコピンの一重項酸素を消去する力はビタミンEの100倍。
これだけ見るとビタミンEって抗酸化物質として 「しょっぺぇ~存在」ですよね?
ただ、騙されてはいけません。これ、ネットニュースの釣りみたいなもんです。
「アイドル○○の見事なノーバン始球式」という見出しで、ノーパンと勘違いして思わずクリックしちゃうやつです。
ビタミンEは一重項酸素、ヒドロキシラジカル、ペルオキシラジカルに対しての消去能を有します。この中でビタミンEがその抗酸化力をいかんなく発揮するのはペルオキシラジカルに対してです。
つまるところ「過酸化脂質の生成および連鎖的酸化」を防ぐのに最も重要な抗酸化物質なのです。
ビタミンEには一重項酸素を消去する力もありますが、その力は 正直大したことないのです。他の抗酸化物質をアゲるべく、この大したことない部分にフォーカスされちゃっているビタミンEは、アイドルのノーバン始球式と一緒の方法で、意味なくがっかりさせちゃっているのです。
というわけで、間違ってもビタミンEの代わりに、アスタキサンチンやリコピンを取ろうなんて思わないでください。ビタミンEも取って、その上で アスタキサンチンやリコピンも取るがデフォです。
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※レビューの内容について
→個人の見解です。