ファイトケミカルを大きく6つにわけたうちの一つのカテゴリーにポリフェノールがあります。ちなみにポリフェノール以外の5つはカロテノイド、含硫化合物、糖関連物質、アミノ酸関連物質、香気成分です。
ポリフェノールを紹介するポリフェノール編はこのシリーズの「その2」から始まりました。で、いま「その9」まできました。「その2」~「その9」まで計8記事もポリフェノールに費やしてきたということになります・・・・いやー長かった・・・。
今回でようやくポリフェノール編が完結します。
フェイトケミカルの6つのカテゴリーのうちの一つの紹介が終わるに過ぎないのですが、その重要度は決して均等ではなくこの6つのなかでは圧倒的にポリフェノールの重要度が高いです。
まあカロテノイドもポリフェノールに負けず劣らずの重要度は高いのですが、その他はそうでもないのです。
なので圧倒的重要度が高いポリフェノールが終わったことで、このシリーズはこれから先はサクサク進むと思います。
いえ!そうならないように簡潔にまとめていきたいと思います。
さあ今回、ポリフェノールの非フラボノイド系の有名なやつの残り(クルクミン)を紹介してポリフェノール編の感動のフィナーレを迎えたいと思います。
クルクミン
クルクミンはターメリックに含まれており、クルクミノイドに分類されるポリフェノールです。
クルクミノイドはこのシリーズでお馴染みの総称のことで、これに分類されるのはクルクミン、ジメトキシクルクミン、ビスジメトキシクルクミンの3種類です。
ターメリックって聞いてことありませんか?
日本人が週1回は食べるものに入っている成分なのですが・・・
まあ週1回必ずっていうわけではないのですが・・・
週1の割合で食べている人の確率が高いというか・・・
正解!!
勘だとしてもよく当たりましたね?
ターメリックという言葉でわかったのですか?
それとも週1回っていう言葉でピンときたのですか?
うちでは母ちゃんが毎週必ず作って毎回2日連続でカレーを食っているからさ
ともかく正解です。
ターメリックってカレーにふくまれていてカレーの色をだしている成分です。
カレーって黄色の色をしていますよね?あれってターメリックという香辛料が色付けしているのです(厳密にいうとターメリックの色素成分である「クルクミン」が色付けしています)。
ターメリックのこの黄色の色ってたくあんやマスタードなんかに着色料にも使われています。まあ着色ときくとなんか人口的な感じがしますが、天然の色素なのでまったく無問題です。
でターメリックって日本語では何のことかわかりますか?
答えをいうとウコンです。
パチーん
えーとターメリック (turmeric)とは英語表記で、日本語でいうところのウコンの意味です。
もうちょっと厳密にいうとターメリックは、ショウガ科ウコン属の多年草であるウコンの地下茎を乾燥させ香辛料としたもののことをいいます。
ただターメリック=ウコンかというと うーんという感じです。同じなんですけど、厳密にいうと違うというか・・・
ちなみに手前一番左がターメリックです
そもそもウコンってこれまた種類がたくさんあるのです。50種類以上あるといわれています。
有名どころでいうと秋ウコン、春ウコン、紫ウコンの3種類が有名です。
この3種類のウコンだけでも成分の違いがだいぶあります。
例えばポリフェノールであるクルクミンが一番多く含まれているのが秋ウコンです。
春ウコンはクルクミンは秋ウコンより少ないのですが、カルシウムなどのミネラルやカンファー、ターメロン、シネオールなど100種類以上の精油成分が含まれています。
植物の葉や茎、根等に含まれる特有の香りや風味のもととなる成分のことを言います。 この精油成分には動脈硬化予防の効果や殺菌作用、抗がん作用などがあります。
成分の違いだけでなく売られている食品も使用されているウコンが異なります。
香辛料のターメリックに使われているのが秋ウコンです。なのでスパイスとして売られている「ターメリック」はほぼ秋ウコンと考えてください。
で、健康食品、サプリメントとか売られている「ウコン」は春ウコンが多くなっています。
さっきから紫ウコンがスルーされているんだが・・
紫ウコンはクルクミンがほとんど含まれておらず、精油成分の含有量も春ウコンと比べると少なくなっています。ただ胃腸やデトックスに関連する成分が他の2つより多く含まれているので便秘とかで悩んでいる人にはお通じ改善が期待できます。紫ウコンの場合は、「紫ウコン」として健康食品、サプリメントなどで販売されています。
ちなみに秋ウコンの正式名称はウコン、春ウコンはキョウオウ、紫ウコンはガジュツです。
こう説明しているとやっぱり厳密にいうとターメリック=ウコンって感じがしないのは私だけではないはずです。
ついでにいうと秋ウコンをターメリック、春ウコンをワイルドターメリックって分けて呼んだりすることもあります。
ポリフェノールはどこにいった!!
クルクミンはいったいどこにいった!!!
そういえば、主役はターメリックの話でもウコンの話でもなくクルクミンの話でした。
クルクミンって一番多くふくまれている秋ウコンでも僅か1~5%ぐらいしかふくまれていません(春ウコンは0.3%)。なのでクルクミンを摂取するって結構至難の業です。クルクミンの効果・効能を得るために必要とされる量は1日あたり30㎎といわれています。でこの量ってたとえば春ウコンだったら10g取らないといけないということになります。
カレーの香辛料にターメリックが多く使われていますが、この30mgを摂取するにはカレー5~6皿いかないと取れないものです。これって結構きついですよね?
なのでクルクミンを効果を期待して必要量をしっかりと摂取したいと考えるのならサプリメントがおすすめです。
で、そのクルクミンの効果・効能って何よ その説明を忘れてんじゃんか!!
言うの忘れていました。
クルクミンの効果は、
抗酸化作用、肝機能を高める効果、アルコールの代謝促進効果、肝臓の解毒作用、胆汁の分泌促進効果、コレストロール値を下げる効果、美肌効果などさまざまです。
まあ総じて肝臓に良い効果をもたらす成分といえます。
お酒を飲む人向けにウコン入りの飲料を勧めているCMが良く流れているじゃないですか?
それってクルクミンの肝臓に対する効果つまり
肝機能が活性化させたり、肝臓の解毒作用を促したり、胆汁の分泌促進したりする効果が、二日酔いになりにくくしたり、二日酔いの症状を軽くすることができるとされているためです。
なのでウコン(クルクミン)を含んだ飲料などを飲み会の前に飲むことは「二日酔い対策になる」ということになります。
※当然ですがクルクミンの摂取には限度があります。過剰に摂取すると逆に肝臓の負担になったり胃腸障害があらわれてたりするので要注意です。
えーと
まあもうちょっと詳しく書きたいところですが、どっちみち栄養成分レビューに書きますでこの辺にしときます。
いやーようやくポリフェノール類の有名どころの紹介を終わりがました。長かったですね。
さーて課外授業もここまでにして明日からは自宅に戻ってカロテノイドを学びましょう。
ブーーブーーーー
バリバリバリバリ
ヘッドライト・・・・
テールライト・・・
旅はまだ終わらない・・・・
続く
ポリフェノール編ぐらいの記事数がかかってしまうってことだろ?