ミレットエキスの評価 B+
ミレットエキス
ミレットエキスはイネ科のキビ属の特定の品種から抽出した成分です。
ミレットとは英語で雑穀という意味です。雑穀とは主食となるコメ、ムギ、トウモロコシ以外のことをいいます。キビ以外にもあわ、ひえなどがあてはまります。
雑穀は栄養価が高い食料として、昔から世界中で利用されてきました。雑穀の中でもキビ(ミレット)には髪に良い成分が多く含まれており、ヨーロッパでは中世時代からミレットを育毛の効果が期待できるものとして頭皮に塗ったり、食べてきました。
なのでミレットはヨーロッパでは「飲む育毛剤」と言われています。
ミレットが髪に良いとされる理由は、髪の主成分であるケラチンというたんぱく質を構成しているアミノ酸が多く含まれているからです。それだけでなくケラチンの結合に必要なケイ素や、たんぱく質の合成に関わるミネラルやビタミンも含まれているため総合的に髪の良い成分とされています。
ミレットエキスの摂取目的
ミレットエキスの摂取目的はズバリ髪「薄毛」です。
ミレットエキスの効果・効能
髪
ミレットエキスに髪に良い成分が豊富に含まれています。その主となるのがシスチン、メチオニン、ケイ素の3つです。これら成分がなぜ髪の良いのかを順を追って説明します。
シスチン(システイン)
髪の90%以上はケラチンというたんぱく質でできています。このたんぱく質は18種類のアミノ酸により構成されています。ケラチンのアミノ酸の構成比は次です。
ケラチンのアミノ酸構成比は諸説あるので数値はアバウトです。この円グラフに記載されているアミノ酸のなかにはサイトや書籍によって%が大きく異なるものあります。ただしシスチン(システイン)が一番の比率を占めていることは共通しており、その数値は15~17%の間です。
18種類もあるアミノ酸の中でこれだけ多く含まれているシスチンは間違いなく髪にとって重要な成分といえます。ミレットエキスにはこのシスチンが豊富に含まれています。
メチオニン
メチオニンは必須アミノ酸に分類されます。体内で作ることができないので、食事などで外から取り入れる必要があります。
もう一度ケラチンのアミノ酸構成比をご覧ください。
ご覧いただくとお分かりの通り、メチオニンはこの円グラフでは「その他」にあてはまります。実際の%でいうと1%です。なので髪にとってさほど重要ではないかと思われるかもしれませんが、決してそうではありません。
まずメチオニンはシスチンの材料となるものです。メチオニンは体内でシスチンに変換されます。
その変換過程はメチオニン→S-アデノシルメチオニン→ホモシステイン→システイン→シスチンとなっています。なので先ほどあげたシスチンの15~17%という割合に間接的に貢献しているといえます。
またメチオニンはケラチンにはわずか1%しか含まれていませんが、このわずか1%を満たすことができず不足してしまうと健康な髪の毛がつくられないといわれています。というのもメチオニンはたんぱく質の合成の際に一番最初に必要なアミノ酸なので、不足しているとすべてのたんぱく質の合成が上手くいかないといわれているからです。
髪でいうところのケラチンが上手く作られないということになります。
ミレットエキスには必須アミノ酸であるこのメチオニンも含まれています。
ケイ素(シリカ)
髪のもととなっているのがケラチンですが、髪を生み出し成長させるのは毛母細胞です。毛母細胞でケラチンの材料となる18種類のアミノ酸をバランスよく結びつけ、毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことで髪の毛が生み出されていきます。
ここでケラチンを構成しているアミノ酸の結びつきが弱かったりすると、髪がパサついたり、白髪になりやすかったり、抜けたりしてしまいます。
ミネラルのケイ素には結束組織の結合を強める働きがあります。ケラチンを構成しているアミノ酸の結合を強め、「髪」という組織を丈夫します。髪にコシやハリを生み出すことにつながります。また毛根自体も強くなり抜け毛予防にもなります。ミレットエキスにはケイ素も含まています。
その他
その他にも亜鉛などのミネラル、ビタミンB2、B6といったビタミンB群、ロスマリン酸といったポリフェノールも含まれています。ちなみこれらは髪にどのようにプラスに働くかというというと
亜鉛、B6はたんぱく質(ケラチン)の合成、
B2は細胞(毛母細胞)分裂の活性化、
ロスマリン酸は血行促進です。
ミレットエキスのサプリメントによくあるキャッチフレーズ集
- 髪のコシやツヤを保ちたい方に
- 髪のボリュームが気になり出したら
- 髪の栄養に欠かせない必須アミノ酸が豊富
- 植物の力で髪にパワーを
- ヨーロッパ伝統の飲む育毛剤
ミレットエキスの摂取量、不足、過剰
なので各々サプリメント会社が設定している目安摂取量をミレットエキスの目安量と考えて摂取してください。
ただしミレットエキスに含まれている個々の成分(必須アミノ酸、ビタミン、ミネラルなど)いずれかが不足していると健康や美容に大きな影響を与えることになります。
ただしミレットエキスに含まれている成分を個別に摂取して、それが過剰になることで副作用がでる可能性があります。
例えば必須アミノ酸のシスチン。シスチンを過剰摂取するとすい臓の機能を下げ、「インスリン」の働きを抑えてしまいます。インスリンは血中のブドウ糖を細胞に取り込む役割をしています。インスリンが正常に働かないことで、血中に糖が高まり血糖値が下がらなくなるので糖尿病のリスクを高めることになります。
なのでミレットエキスを摂取する場合、ミレットエキスに含まれている成分が過剰摂取になっていないかよく考えてから摂取してください。
またミレットはイネ科のキビの一種です。イネ科のアレルギーがある方は避けるか医師に相談してから摂取してください。
ミレットエキスの豆知識
このような変な表現をしているのは断言できないためです。キビだけでもいくつもの種類があり、そのなかから「黄金キビ」のみを原料としているかわからないからです。
何かしらのサプリメントの原料表記に黄金キビと記載されている場合はミレットエキスのことと考えていいと思います。
ミレットエキスのイメージ
ミレット
飲む育毛剤
ミレットエキスと相性の良い成分
・プエラリアミリフィカ
・セレン
・ビタミンE
・コラーゲン
・フィーバーフュー
ミレットエキスのレーダーチャート解説
- 6
このカテゴリーに効果があることで有名。即効性があったり、継続して摂取することで効果を感じる - 5
このカテゴリーに効果があることで有名。継続して摂取することでなんとなく効果を感じる - 4
このカテゴリーに効果があるといわれている。効果が得られることを期待して飲んでいる - 3.5
このカテゴリーに効果があるといわれているが、個人的に摂取目的としていない - 3
このカテゴリーになんらかの効果があるもの - 2
このカテゴリーとはあまり関係ないと思われる - 1
このカテゴリーとは関係ないと思われる
※4以上が摂取目的となっているカテゴリー
ミレットエキス 総合評価 B+ 11.5
5つのカテゴリーのうち、評価が高い上位3つのカテゴリーを足したものです。「B~SS」でつけています。
SS 18点
S 16点以上
A+ 14点以上
A 12点以上
B+ 10点以上
B 9点以下
髪(薄毛)評価6
ヨーロッパでは「飲む育毛剤」と呼ばれているミレットエキスは間違いなく髪に良いです。
髪の9割以上はケラチンというたんぱく質でできています。このケラチンを構成しているアミノ酸の中で一番多く含まれているのがシスチンです。シスチンは丈夫で健康な髪を生み出すために欠かすことのできない成分です。
そのシスチンの材料でたんぱく質の合成の際に一番最初に必要なアミノ酸はメチオニンです。メチオニンがケラチンに占める割合はわずか1%ですが、この1%がケラチンを形成するうえでとても重要といわれているほどです。
メチオニンは必須アミノ酸で、体内で合成することのできないものです。
ミレットエキスにはシスチン、メチオニンが含まれています。
またケラチンは18種類のアミノ酸が結合してつくられるものですが、この結合を強めるのはケイ素です。ケイ素を摂取することで髪の組織を丈夫にしハリやコシを生み出します。
ミレットエキスにはケイ素も含まれています。
この他にもたんぱく質の合成にかかわる亜鉛、ビタミンB6などの成分も含まれているため総合的に考えて薄毛予防に効く成分です。飲む育毛剤という異名は決して大げさではありません。
肌 評価3
ミレットエキスに含まれているシスチンはメラニンを過剰に増やす原因となる酵素の活性を抑制します。また肌の代謝を促すため、肌のターンオーバーを正常にし肌トラブルを防ぐ働きもします。
ミレットエキスに含まれるケイ素はコラーゲン繊維の結合を強めたり、コラーゲンの生成を促したりします。ハリや弾力を生み出すことにつながります。
ミレットエキスにはこのように肌にプラスになる成分が含まれていますが、肌のためにあえて取る必要はないと思います。
体型 評価2.5
ミレットエキスに含まれるビタミンB2は脂質の代謝にかかわっています。体脂肪を分解してエネルギーを作りだすことをサポートするのでダイエットにも貢献します。ただしビタミンB2の働きを期待するのであれば、B2を摂取すればいい話であり、あえてミレットエキスから摂取する必要はありません。
体力 評価2.5
ミレットエキスにはエネルギー代謝に関わるビタミンB1、B2、B6が含まれています。なのでこの部門に関係なくはないですが、エネルギー作りや疲労回復(普段の体力)のためにミレットエキスは摂取する必要はありません。
その他(細胞)評価2.5
ミレットエキスには亜鉛が含まれています。亜鉛はたんぱく質の合成に深く関わり、新しい細胞を作り出すためには不可欠な存在です。ですがこれも他の部門と同じ考えで、細胞の生まれ変わりを目的とするなら亜鉛をとればいい話です。
ミレットエキス雑感
ミレットエキス
またの名を「飲む育毛剤」
「飲む育毛剤」いいネーミングですね~ 薄毛予防に力に入れている私にとって、実に良い響きでまさによだれものの成分といえそうです。
バリバリの主力! 毎日欠かさずとっているもの!
と思いきや
・・・・今はあまり取っていません。
昔、2000年代前半でしょうか、DHCから発売された当初はよく取っていました。欠かすことのできないサプリメントの一つでした。
そして時はたちほぼ 取らなくなりました。年に1回買うか買わないかです。
薄毛予防はもう十分だと考えるようになったのでは決してなく、年をとってますます力を入れるようになったにもかかわらずです。
この「飲む育毛剤」の異名をもっているほど髪にいいミレットエキスをなぜ取らなくなったのか・・・
薄毛予防に異常なほどの執念を燃やしている40MSK(ムショク)がなぜ取らないのか・・・・
今まで、この雑感欄では主に栄養成分を取っている理由とか取り始めたきっかけとかを語ってきましたが、
今回は取らなくなった理由を語りたいと思います。
ミレットエキスを取らなくなった理由
いや~ミレットエキスは実に良いです。
ミレットエキスは髪に良い成分がてんこ盛りです。
必須アミノ酸のシスチン、メチオニン、ミネラルのケイ素、必須ミネラルの亜鉛、さらにいえばビタミンB2、B6といったビタミン類からローズマリーといったポリフェノールまで
まさに
髪の毛の宝箱や~
状態です。
髪の毛の宝箱っていうのもへんですね。
薄毛予防の栄養成分の宝箱や~
という感じでしょうか(こっちはこっちで長すぎで語呂が悪い・・・)。
昔、ミレットエキスに関して知識がないころは、ミレットエキス=髪にいいものと考え有無を言わず摂取してきたのですが、
ミレットエキスってなんぞやと思って改めてよく調べた時に
「あっ! これ、別に取らなくっていいや」
と思ってしまったのです。
というのも
ミレットエキスって雑穀のキビから抽出されるエキスで、
キビには髪に良い栄養成分がたくさん含まれていますよ的な感じで、
だからミレットエキスは髪に良いですよということらしいのですが、
その髪に良い栄養成分って個別にバリバリとっているものたちなのです。
シスチン(システインとして)、メチオニン、ケイ素(シリカとして)、亜鉛もビタミンB群もすべてです。間違いなく1日の必要摂取量は満たしています。中には優に超えちゃっているのもあります。
ロスマリン酸に関してはバリバリとっているわけではありませんが、ローズマリーエキスでとったことはあります。
必ずとっているというものでもなく、年に1回とるかとるないかで、今度とるときは栄養成分レビューを書くためだけの目的で取るぐらいの存在です。
ようはミレットエキスのうりである「髪に必要な栄養素が豊富に含まれている」というのが私にとってはもうすでに十分すぎるほど満たされている栄養成分ばっかなのです。
また、
ミレットエキスにはミレット特有の成分が含まれているかといえばそうでもないですし
このいろんな栄養素が含まれているミレットエキスが「ミレットエキス」としてなにか特殊な力を発揮するかといえばそうでもなさそうなのです。
特有の成分?
特殊な力?
なにいってんだこいつと思われたかもしれません。ただこれって私のアンチエイジング法(栄養成分をたくさん取る)において非常に重要なファクターなので、同じエキス系の栄養成分を例に説明したいと思います。
・ケイヒエキス
ケイヒエキスと調子こいて書きましたが、これってシナモンから抽出されたエキスです。
ケイヒエキスには「Tie2を活性化させて毛細血管を増やす」という作用があります。
この作用のおおもとであるのはシナモンの有効成分である桂皮アルデヒドです。
シナモンってほかにもマンガン、カルシウム、クロム、鉄、マンガンといったミネラルが豊富に含まれていますが、「Tie2を活性化させて毛細血管を増やす」という作用において一番重要な成分は主成分である桂皮アルデヒドです。
これってシナモン特有の成分です
で、桂皮アルデヒドを筆頭にミネラルなどの栄養成分がドッキングしたシナモンから抽出されたケイヒエキスは「Tie2を活性化させて毛細血管を増やす」というほかの栄養成分ではなかなかみられない特殊な作用をもっているといえます。
同じエキス系でも ケイヒエキスには
- 特有の成分 → 桂皮アルデヒド
- 特殊な作用 → Tie2を活性化させ毛細血管を増やす
があるといえます。
・プラセンタエキス
プラセンタってあの美容で有名なやつです。
プラセンタって豚、馬、羊といった哺乳類の胎盤から栄養素を抽出した胎盤のエキスで、プラセンタエキスに含まれる成分は10数種のアミノ酸、ビタミン、ミネラル、酵素、ムコ多糖類、ペプチド、核酸と大変豊富です。
このプラセンタエキスに含まれている栄養成分ってたぶん個別のサプリでとっています。
いや待てよ・・・酵素とペプチドが具体名がないので断言はできないぞ・・・プラセンタに含まれている酵素って噂によると100種類以上あるので・・・
まあともかくこれら成分(酵素、ペプチド除く)を求めるだけだったらなにもプラセンタから摂取する必要はありません。
ただです。
プラセンタにはこれら成分以外にある重要なものが含まれています。
プラセンタエキスには成長因子が含まれているのです。
これがプラセンタ特有なんです!
別に成長因子は体内にあるものでプラセンタ特有の成分ではありません。
ただ成長因子を含んでいるというのがプラセンタ特有なのです。
・・・・・
・・・・・
えーとなにが言いたいのかというとさっきいったシナモン=桂皮アルデヒドという関係ではないのですが、成長因子はプラセンタにしか含まれないものということです。
※成長因子を含んでいる栄養成分ってプラセンタのみではありません。あえて強調するため「しか」という言葉を使いました。例えばコロストラムという成分にも成長因子は含まれているといわれています。ただ成長因子が含まれている栄養成分って数えるほどしかないありませんし、一番有名なのはプラセンタです。
「プラセンタにしか含まれない成長因子がプラセンタには含まれている」という感じに置き換えてもいいかもしれません。
とにかくプラセンタは体内の成長因子を増やすことができる特殊な作用をもった成分なのです。
・ミレットエキス
さてここでミレットエキスの話にもどります。
ミレットエキスにはミレットエキス特有の成分はないし、ミレットエキスとしてなにか特別な作用をすることがなさそうなのです。
単に「髪に良い栄養素がたくさん含まれています」みたいな感じで終わっているのです。
なので、その栄養成分をすでに十分すぎるほどとっている私にとってはあまり必要ないと考えサプリメントで継続して取るのをやめました。
ちなみにアイキャッチ画像に載っているのは、たまたまこのブログを始めたころに飲み終わったやつと、半年前にたまたま買ったやつです。
半年前に買ったやつは別に今すぐ飲んでもいいのですが、なんかきっかけがなくて放置したままです。まあミレットエキスに含まれている個別成分を買い忘れた時のための代替品というべきものでしょうか・・・賞味期限が切れる前にはとりますけど・・・
今後も頻繁に取ることはありません。
ミレットとしてなんらか特殊作用が発見されたら気持ちは変わると思いますが・・・・
というわけで、ミレットエキスは・・・
否!
なんなんでしょうか、今回のあまりにも独りよがりな雑感は・・・
ミレットエキスに何か恨みでもあるのでしょうか?
まったくないです。
むしろ若かれしころの薄毛予防に多大な貢献をしてくれたありがたい成分です。
そもそもです。
ミレットエキスをここまで軽視している理由は、異常なほど栄養成分をとっている私が、ミレットエキスに含まれているシスチン(システイン)、メチオニン、ケイ素(シリカ)、亜鉛、ビタミンB群など ほぼすべて単品サプリでとっているからでです。
もしこれらの成分を普段まったく気にせずに乱れた食生活を送っていて、かつ髪の毛が最近ヤバくなったと感じている人にとっては、「超」がつくほどおすすめの成分なのです。
だって深く考えずにミレットエキスを取るだけで、髪に良い成分を総なめできるわけですから。
とくに必須アミノ酸であり髪の材料としてとっても大事なシスチン、メチオニンが不足している人にとっては、まさしく「ビンゴ!」的な成分です。
例え、現時点で薄毛に悩んでいなくとも髪にとって必要な栄養成分がわんさか含まれているミレットエキスを取ることは絶対に髪にプラスになりますし薄毛予防になります。
「今、悩んでいなくとも、薄毛っていつ何時悩むようになるかわかりません」
ほんと突然来ると思ってください。ちなみに自分は高2の夏に来ました・・・・
抜け毛が増えてきた、昔と比べてボリュームが減った、きちんとした食生活を送っていない・・・
思いが当たるふしがある人は、ミレットエキス摂取の「検討の余地あり」だと思います。