ゼアキサンチンの評価 A+
ゼアキサンチン
ゼアキサンチンはカロテノイド(キサントフィル)の1種
ゼアキサンチンはカロテノイドの1種です。
パプリカ、とうもろこし、生のほうれん草などに豊富に含まれる黄橙色の色素成分です。
カロテノイドは大きくカロテン類とキサントフィル類に分けることができます。
カロテノイドは750種類以上あり、そのうち約50種類がカロテン類、約700種類がキサントフィル類です。
出典元
「赤いパプリカ」から抽出した独自のキサントフィル パプリカキサントフィル
グリコ健康科学研究所
江崎グリコ(株)
ゼアキサンチンはキサントフィル類に分類されます。
カロテン類とキサントフィルの違い
カロテン類とキサントフィル類の違いを簡単にまとめます。
構造
カロテノイドは化学式C40H56の基本構造を持つ化合物の誘導体で、カロテン類とキサントフィル類は分子構造が異なります。
カロテノイドのうち炭素と水素のみでできているものはカロテン類、それに加えて酸素を含むものはキサントフィル類です。
性質
カロテン類とキサントフィル類の性質の違いに「細胞膜への親和性」が挙げられます。
- カロテン類は疎水性が高いといった性質をもちます。
→炭素と水素のみでできているから - キサントフィル類は両親媒性の性質をもちます。
→酸素をもつことで一部が親水性になるから
水との親和性が高く、水に溶けやすい性質のことを親水性といいます。
水との親和性が低く、水に溶けにくい性質のことを疎水性といいます。
分子内に親水基と疎水基を併せもっている分子を両親媒性分子といます。
.
この性質より、キサントフィル類のほうが、カロテン類より細胞膜との親和性が高いことがわかっています。
細胞膜において、より高い活性酸素消去能を発揮するのがキサントフィル類です。
血液中
普段の食生活において、ヒトはカロテノイドを食品から取りいれています。
その中でβ-カロテン、α-カロテン、リコピン、ルテイン、ゼアキサンチン、β-クリプトキサンチンの6つを「ヒトの血中に存在する主要なカロテノイド」として括っています。
(先の性質の違いの話より)前者3つが血液中の血漿に、後者3つが赤血球の細胞膜に局在していると考えてください。
ヒトの血液中では血漿(リポタンパク)にはカロテン類が,赤血球(膜)にはキサントフィル類が局在するということがその特徴をよく反映している
出典元
パプリカカロテノイドの血中動態と抗酸化機構の解析
J-STAGE
ゼアキサンチンとルテイン
ルテインの代謝物?
ゼアキサンチンはルテインの代謝物です。ルテインが、体内の代謝によって作り変えられたものがゼアキサンチンです。ルテインの一部が必要量のゼアキサンチンに変化します。
ただ、ルテインから生成されるのは、メソゼアキサンチンと呼ばれるものです。
メソゼアキサンチンとゼアキサンチンは立体異性体の関係です。
ルテインとゼアキサンチンは霊長類の網膜の黄斑色素を構成する2種類の食事性カロテノイドである。別のカロテノイドにメソゼアキサンチンがあるが、このカロテノイドは網膜に存在するルテインから生成される。
キサントフィル研究-眼科領域におけるルテイン・ゼアキサンチンを中心に
P16 PDFページ18/108
文献データベース
カロテノイド.info
メソゼアキサンチンは、ルテイン・ゼアキサンチンどうように黄斑色素を構成しています。
構造異性体の関係
ルテインとゼアキサンチンの構造式は似ています。
こちらをご覧ください。
出典元
黄色
野菜花き研究部門
農研機構
上がルテインで、下がゼアキサンチンです。そのそっくり度がお分かりいただけると思います。
それもそのはず、ルテインとゼアキサンチンは、構造異性体【異性体のうち、分子式が同じで、構造式が異なる】の関係だからです。
ルテインの構造は、エンドグループがε環とβ環で成っています。
ゼアキサンチンの構造は、エンドグループが左右ともβ環から成っています。
以降、説明にルテインも結構な頻度で登場します。
個人的には、この2つは「2つで1つ」、「一心同体」の成分だと思っています。
主語がゼアキサンチンだったり、ルテインだったり、ルテインとゼアキサンチンだったりしますが、あまり気にしないでください。
両方とも緑黄色野菜に含まれる
ルテイン・ゼアキサンチンともに緑黄色野菜に含まれています。
なんらかの緑黄色野菜をとれば、おそらく(微量ながらも)この2つの成分を取り入れていることになります。
ただ、多く含まれる食品となると毛色が異なります。
ルテインは、ケール、ホウレンソウ、パセリなど緑色の葉物野菜に多く含まれます。
対して、ゼアキサンチンはパプリカ、クコの実、トウモロコシなどに多く含まれています。
黄斑色素
ルテインとゼアキサンチンは網膜の黄斑に特異的に存在しています。
摂取したカロテノイドのうち、ルテインとゼアキサンチンは眼の黄斑に選択的に取りこまれるからです。
取り込みのメカニズムとして、ヒトの網膜と黄斑にはキサントフィル結合タンパク質「GSTP1」および「StARD3」 が高発現しているです。
この2つのキサントフィル結合タンパク質が網膜に運ばれてきたカロテノイドの中から選択的にルテイン(StARD3)とゼアキサンチン(GSTP1)を取り込み、そこに蓄積します。
生化学的及び分子生物学的分取方法を併用して、黄斑のカロテノイドの取込みと安定化を担う2種類の重要なキサントフィル結合タンパク質を同定した。GSTP1(食事性ゼアキサンチン及び非食事性メソゼアキサンチン)及びStARD3(食事性ルテイン)である。
キサントフィル研究-眼科領域におけるルテイン・ゼアキサンチンを中心に
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文献データベース
カロテノイド.info
網膜の黄斑部には、カロテノイドのうちルテインとゼアキサンチン(およびメソゼアキサンチン)しか存在しません。
そのため、この2つは黄斑色素と呼ばれます。
黄斑部中心窩に多く存在
黄斑でも中心窩に多く存在するのがゼアキサンチンで、周辺部に多く存在するのがルテインです。
黄斑部において存在している場所が異なることから、各々の働き・役割が異なるとよく言われます。
が、深く考えずに、この2つ(+メソゼアキサンチン)は補完関係により、黄斑部全体を守っていると考えたほうが無難だと思います。
どのようにかというと【ブルーライトを吸収&抗酸化力】によりです。
黄金比は5:1
ルテインとゼアキサンチンの黄金比率は5:1です。
比率の出所については諸説ありますが、ルテイン10mg + ゼアキサンチン2mgの摂取で「加齢黄斑変性の進行リスクが低下する」「黄斑色素光学濃度(MPOD)が増加する」などが有力です。
したがって健康な MPOD レベルを保ち,コントラスト感度改善や光ストレスからの緩和という機能を期待する場合には,1日ルテイン10mg およびゼアキサンチン2mg の摂取をすることが合理的と考える.
引用元
機能性表示食品におけるルテインとゼアキサンチンの科学的根拠
J-STAGE
サプリから取る場合、この比率はさほど気にする必要はありません。
「ゼアキサンチンをサプリから」となった場合、ルテインサプリからが「主」となると思いますが、ルテインサプリには、この比率でゼアキサンチンが含まれているケースが多いからです。
※じゃないケースもあるので、ご確認ください。
ゼアキサンチンが「主」のサプリも販売されています。
その場合は、ゼアキサンチンの比率が上がっています。
ルテイン:ゼアキサンチン=3:1、3:2、商品によっては1:1になっています。
ルテインのみのサプリもございます。
ゼアキサンチンのみのサプリもございます。
※「のみ」は成分表示上で、「もう一方も」実際は含まれている可能性もございます。
ゼアキサンチンの効果・効能
一重項酸素消去能
狭義の活性酸素は【スーパーオキシド・過酸化水素・一重項酸素・ヒドロキシラジカル】の4種類です。
ここで、一重項酸素にクローズアップします。
一重項酸素
通常の酸素分子は基底状態で三重項酸素と呼ばれています。
一重項酸素は「基底状態の三重項酸素分子がエネルギーを受け取ることで、一重項状態に励起された酸素分子」のことです。
一重項酸素の電子そのものは、一応すべてペアになっています。なので不対電子を持っていません=フリーラジカルではありません。ですが、片側に空の軌道がありそこに電子を強く求めます。
物質を構成するのは原子です。原子は原子核と電子からできており、原子核の周りを電子がぐるぐると回っています。
原子核の周りを回る電子は2つで一対となることで安定な物質となっています。フリーラジカルとは原子核の周りにある電子の数が1つの分子(不対電子)のことをいいます。
2電子が一対になっているときは安定
なっていないときは不安定
※原子2つ以上が結びつくことで分子となります。イラストがフリーラジカルというわけではありません。
フリーラジカルは、不対電子をもっている=不安定であるために、安定するため他の物質から電子を奪う性質があります。この性質によって「酸化」が生じます。
一重項酸素は【比較的 寿命は短いのですが、反応性が非常に高く】接触した不飽和脂肪酸の二重結合に直接作用して過酸化脂質を生成します。
主にカロテノイドが消去する
カロテノイドには一重項酸素を消去する力があります。
カロテノイドは、一重項酸素のエネルギーを吸収して安定な基底状態(三重項状態)に戻します。
.
カロノイドの構造は「中央にある9個の共役二重結合からなるポリエン鎖とその両端に付くエンドグループ(末端基)」により構成されています。
カロテノイドの一重項酸素消去活性は、共役二重結合の数に影響されます。
つまるところ、9個より多ければ、多いほど(基本)一重項酸素消去活性が強いということになります。
ゼアキサンチンは11個
ルテイン・ゼアキサンチン両者とも長いポリエン鎖に9個の共役二重結合をもつので、一重項酸素を消去する力はあります。
出典元
黄色
野菜花き研究部門
農研機構
(出典元における)両者の構造は、中央にある9個と左のエンドグループに1個の共役二重結合があり、計10個は共通です。
ゼアキサンチンには、右のエンドグループにもう1個共役二重結合があります。
※二重結合と単結合が交互に並んだ結合のことを共役二重結合といいます。
ゼアキサンチンは11個あるので、ルテインより優れた消去活性を示します。
ブルーライトから目を保護する
ルテインとゼアキサンチンには、ブルーライトから目を保護する働きがあります。
なぜあるのかを説明します。
理由①
ルテインとゼアキサンチンは網膜の黄斑に特異的に存在している
網膜の黄斑部にはカロテノイドのうち、ルテインとゼアキサンチンしか存在しません。
というのも、摂取したカロテノイドのうち、ルテインとゼアキサンチンのみが眼の黄斑に選択的に取りこまれるからです。
約40種類ヒトの体内に存在するカロテノイドのうち、ルテインとゼアキサンチンのみが選択的に黄斑部に取り込まれる。
引用元
加齢黄斑変性の予防医学
J-STAGE
取り込みのメカニズムとして、ヒトの網膜と黄斑にはキサントフィル結合タンパク質「GSTP1」および「StARD3」 が高発現しているからです。
この2つのキサントフィル結合タンパク質が、網膜に運ばれてきたカロテノイドの中から、選択的にルテイン(StARD3)とゼアキサンチン(GSTP1)を取り込み、そこに蓄積します。
生化学的及び分子生物学的分取方法を併用して、黄斑のカロテノイドの取込みと安定化を担う2種類の重要なキサントフィル結合タンパク質を同定した。GSTP1(食事性ゼアキサンチン及び非食事性メソゼアキサンチン)及びStARD3(食事性ルテイン)である。
引用元
キサントフィル研究-眼科領域におけるルテイン・ゼアキサンチンを中心に
P12 PDFページ14/108
文献データベース
カロテノイド.info
ちなみに、水晶体もカロテノイドのうち、ルテインとゼアキサンチンしか存在しません。
理由②
ルテインとゼアキサンチンは青い光を吸収する
カロテノイドの共役系は可視領域(380~780nm)において光を吸収します。
共役系が長いほど、より波長の長い光を吸収します。共役二重結合が5つ以上になると青い光を、さらに長くなると緑色の光を吸収するようになります。
ルテインは10個の共役二重結合をもちます。
ゼアキサンチンは11個の共役二重結合をもちます。
ルテインとゼアキサンチンで波長400~500nmの光を吸収します。
青色領域を吸収について、捕色の関係でみるとより分かりやすいと思います。
波長領域が物質に吸収された場合、その補色が物質の色として映ります。
ルテインやゼアキサンチンの色は黄色~橙色です。
黄色と青紫色・橙色と青色は、捕色の関係です。
反対色とも呼ばれる補色 は,色相環上で相互に向かい合う位置にある色であるため,ルテインとゼアキサンチンの補色は反対色である青い光,つまり“ブルーライト”ということ になるが,ゼアキサンチンの方が若干赤味を呈している分吸収する光の波長が異なる.
引用元
機能性表示食品におけるルテインとゼアキサンチンの科学的根拠
J-STAGE
ということ(理由①と②)で、ルテインとゼアキサンは網膜内で、有害なブルーライトを吸収する役割を果たし、黄斑を保護する作用があります。
加齢黄斑変性の予防
加齢に伴って網膜の黄斑部に支障が生じ、【物がゆがむ、暗くみえる、ぼんやりみえる】など視力が低下する病気が「加齢黄斑変性」です。
加齢黄斑変性には、滲出型と萎縮型の2種類があります。
脈絡膜からの本来は存在しない新生血管できます。それが原因で、網膜下に出血や滲出(血液の中の水がにじみ出る)を生じ、黄斑にダメージを与えて急激な視力低下を引き起こします。
◆萎縮型
黄斑部の組織が加齢とともに徐々に萎縮変性していく現象です。脈絡膜からの新生血管は発生しません。
視力低下の進行は緩徐です。
加齢黄斑変性の発症要因は加齢、喫煙、遺伝、紫外線、肥満などが挙げられます。
.
ルテインとゼアキサンチンは黄斑部に存在し、ブルーライト吸収作用&抗酸化作用を発揮します。2つは加齢黄斑変性の予防および症状改善効果が大いに期待できる成分です。
どちらが より予防および症状改善効果があるのかといえば、黄斑部の中心窩に多く存在するゼアキサンチンのほうと考えられます。
※分けて取る必要はまったくありません。この2つは「一心同体の成分」感覚でいいと思います。
ゼアキサンチンのサプリメントによくあるキャッチフレーズ集
- 目の調子を整える
- 視覚機能の維持のため
- 毎日のデジタルケアに
- くっきりな視界をサポートする
- 体内で生成されない成分
ゼアキサンチンの摂取量、不足、過剰
1日あたり、ルテイン10mg + ゼアキサンチン2mgの摂取で「加齢黄斑変性の進行リスクが低下する」「黄斑色素光学濃度(MPOD)が増加する」と言われています。
なので、2mg/日をイチ目安量としていいと思います。
が、体内では生成できません。なので食事から摂取しないと加齢とともに減っていく一方になります。
このことが眼疾患の発症リスクを高める原因の一つとなっています。
とはいえ、サプリで取る場合は、必ず目安摂取量を守るようにしてください。
ゼアキサンチンの豆知識
網膜にてルテインの一部が代謝されて、メソゼアキサンチンが生成されます。
メソゼアキサンチンとゼアキサンチンは立体異性体の関係です。
ルテインとゼアキサンチンは霊長類の網膜の黄斑色素を構成する2種類の食事性カロテノイドである。別のカロテノイドにメソゼアキサンチンがあるが、このカロテノイドは網膜に存在するルテインから生成される。
キサントフィル研究-眼科領域におけるルテイン・ゼアキサンチンを中心に
P16 PDFページ18/108
文献データベース
カロテノイド.info
メソゼアキサンチンは、ルテイン・ゼアキサンチンどうように黄斑色素を構成しています。
メソゼアキサンチンは、(ルテインが代謝されることで生成されるので、)ルテインを取ってさえいればスルーをしても良い という存在ではないようです。
食事由来のメソゼアキサンチンの補給も、目の健康に重要だとされています。
メソゼアキサンチンに黄斑色素密度を上昇させる働きがあると考えられているからです。
眼に存在する(R,S)−ゼアキサンチンは、ルテインに由来する代謝産物と考えられるが、(R,S)−ゼアキサンチンの食事補給は、現在、黄斑色素密度を向上させるために必要であると認識されている
引用元
黄斑色素を含むキサントフィル組成物およびその調製方法
JP2013503844A
Google Patents
上記の公表特許公報(JP2013503844A)を読むと、メソゼアキサンチンはエビ、魚、カメなどのシーフードに含まれているとのことです。
眼用複合サプリの中には、メソゼアキサンチンも含まれているものが販売されています。眼の健康維持に力を入れている方は、そちらを選択するとよろしいかと思います。
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ジャロウフォーミュラズのMaculaPF Blue Light Protection にはメソゼアキチンが10mg配合されています。
黄色の色素といえば、ルテインです。
なので、トウモロコシのあの黄色はルテインによるものと思いきや・・
ゼアキサンチンによるものです。
ちなみに,トウモロコシが黄色をしているが,ゼアキサンチンの色である。
引用元
野菜の色に宿るチカラを探る―加工・調理の重要性
J-STAGE
その異名は伊達ではなく、実際に美白効果【紅斑や黒化を抑える&黒化した肌の回復を早める】が、資生堂の研究により確認されています。
資生堂は、和漢生薬として有名な「枸杞(クコ)の実」のエキスを経口摂取すると、紫外線を浴びて①肌が赤くなる紅斑や黒くなる黒化を抑制する、②黒化した肌の回復を早める、という新たな作用メカニズムの美白効果 があることを世界で初めて発見しました。
引用元
NEWS RELEASE
(株)資生堂
クコの実にはさまざまな栄養素が含まれおり、有効成分は実に40種類以上あります。
そのうち特徴的な成分の1つにゼアキサンチンが挙げられます。
まわりくどい言い方をせずにいうと、「クコの実にはゼアキサンチンが多く含まれています 」です。
先の美白効果は、主にクコの実のもつ抗酸化作用によりもたらされるものと考えられています。
ゼアキサンチンは強力な抗酸化作用をもちます。
ゆえに、クコの実のもつ抗酸化作用に大きく貢献する=クコの実の美白効果に大きく貢献している成分と考えられます。
※クコの実に含まれる40種類以上ある有効成分の中に抗酸化作用をもつ成分が複数あります。
クコの実の抗酸化作用は、それらをトータルしたものです。
スピルリナとは微細藻類の1種です。
スーパーフードとして知られているので、ご存知の方が多いと思います。
スピルリナにはゼアキサンチンが豊富に含まれています。
なので、ゼアキサンチンの補給を検討した時、(ルテイン&ゼアキサンチンや眼用複合体サプリでなくとも)スピルリナサプリでもアリです。
以上の理由により、ヒト血中濃度を高めるには、大きく分けて鶏飼料にゼアキサンチン源を配合して鶏卵中のゼアキサンチン濃度を高めてヒトに摂取させるか、ゼアキサンチンを含むスピルリナなどからなるサプリメントを使用してヒト血中濃度を高める方法が存在する。
引用元
飼料用ゼアキサンチンの開発
ENEOS(株)
ゼアキサンチンと相性の良い栄養成分
ゼアキサンチンのレーダーチャート解説
- 6
このカテゴリーに効果があることで有名。即効性があったり、継続して摂取することで効果を感じる - 5
このカテゴリーに効果があることで有名。継続して摂取することでなんとなく効果を感じる - 4
このカテゴリーに効果があるといわれている。効果が得られることを期待して飲んでいる - 3.5
このカテゴリーに効果があるといわれているが、個人的に摂取目的としていない - 3
このカテゴリーになんらかの効果があるもの - 2
このカテゴリーとはあまり関係ないと思われる - 1
このカテゴリーとは関係ないと思われる
※4以上が摂取目的となっているカテゴリー
ゼアキサンチン 総合評価 A+ 15.5
5つのカテゴリーのうち、評価が高い上位3つのカテゴリーを足したものです。「B~SS」でつけています。
SS 18点
S 16点以上
A+ 14点以上
A 12点以上
B+ 10点以上
B 9点以下
髪(薄毛)評価3.5
眼精疲労は抜け毛の原因になるとよく言われています。もちろん直接ではなく間接的にです。
肩こりは血行不良により起こります。眼精疲労になると肩こりがひどくなります。さらに血行が悪くなり、他の組織にも影響を及ぼします。
ストレスと眼精疲労は「⇄」のような関係です。精神的なストレスがあると眼精疲労に、眼精疲労になるとストレスが大きくなるといった感じです。ストレスがたまると血行不良を引き起こします。
血行不良になると、頭皮に、髪に必要な栄養素が届かなくなります。
必須アミノ酸のメチオニンは髪にとって非常に重要な存在です。メチオニン自体は髪のケラチンに1%しか含まれていません。が、この1%が満たされているかどうかで髪の毛の発育が左右されるといっていいほど重要な存在とされています。
理由は【たんぱく質合成開始のアミノ酸としての役割を果たしている】などです。
メチオニンはいわば「アミノ酸の行列のリーダー」といえます。このリーダーの後に、さまざまなアミノ酸がくっついて、その配列によって髪になったり、爪になったりするのです。つまり「リーダー」がいないと、せっかく他のアミノ酸が足りている状態でも、効率よく髪などの組織になりづらい、というわけです。
引用元
髪と「食事」の密な関係
健康の雑学
元気通信 養命酒製造(株)
とにもかくにも、メチオニンの不足が薄毛・抜け毛の原因になるは有名な話です。
メチオニンには網膜を修復する働きがあります。目にダメージが蓄積すると、メチオニンの体内の働きの比重は「目のほう」にいってしまいます。「髪のほう」にいくメチオニンが少なくなると、抜け毛につながります。
ゼアキサンチンの摂取は眼精疲労の軽減につながります。眼精疲労由来の抜け毛予防になります。
肌(美白)評価5.5
ゼアキサンチンの摂取が美白に効く理由は2点あります。
◆一重項酸素消去能
紫外線を肌に浴びた時に発生する活性酸素種は主に一重項酸素です。一重項酸素は肌にあるメラノサイトを刺激しメラニンの大量生成を促します。
紫外線(一重項酸素)により「メラニン」ができる作用機序は以下になります。
- 肌の細胞が情報伝達物質を産生します。
- その情報伝達物質がメラノサイトを刺激します。
- メラノサイト内のチロシナーゼを活性化します
- メラノサイト内でチロシナーゼがチロシンと結合します。
- メラニンが生成されます。
メラニンが大量にでき、肌のターンオーバーとともに排出されなければ、シミとなって肌の表面に現れます。
紫外線が原因でできるシミの対策には、一重項酸素に対して消去能をもつ成分をとることが有効と考えられます。ゼアキサンチンはその成分の1つです。
◆目の紫外線対策
目に入る紫外線は肌にメラニンをつくるといったウソのような本当の話があります。
そのメカニズムは次です。
- 目に炎症がおこる。
- 目の炎症による刺激が脳に伝わる。
- 脳は、防御反応として体内にメラニン色素を作るように命令を出す。
- 皮膚が黒くなる。
目の紫外線対策といえば、なによりUVカットサングラスの着用です。隙間から紫外線が入らないように、なるべく大きいフレームのものをかけてください。
それに加えて、目の紫外線予防になる栄養成分ゼアキサンチンを取ることで、防御力がアップします。
体型(筋肉)評価2.5
運動誘発性の筋損傷は激しい運動後に生じます。主たる原因は激しい運動を行うことで発生する酸化ストレスです。
酸化ストレスを防ぐためには、抗酸化物質を摂取することが重要です。ゼアキサンチンはその1つです。
体力(普段)評価5
以下の理由より、ルテイン・ゼアキサンチンは日常生活を健康で快適に過ごすのに大きく貢献する成分といえます。
◆目の不調
目の不調は、日常生活にさまざまな悪影響を与えます。
ルテイン・ゼアキサンチンには眼精疲労を軽減する働きやコントラスト感度を改善する働きがあります。目の健康維持になくてはならない成分です。
対象物を別の対象物や背景と区別できる能力をいいます。
コントラスト感度の低下は、目のかすみ・ぼやけにつながります。コントラスト感度が低下する要因は、黄斑部に光のダメージが蓄積することです。
◆紫外線のダメージ
紫外線の体への影響をざっとまとめたのが、次です。
ルテイン・ゼアキサンチンは紫外線のダメージから目や皮膚を守ります。摂取することは、これらの予防になると考えられます。
その他(抗酸化)評価5
一重項酸素とは活性酸素の1種で「基底状態の三重項酸素分子がエネルギーを受け取ることで、一重項状態に励起された酸素分子」のことです。
一重項酸素は【比較的 寿命は短いのですが、反応性が非常に高く】接触した不飽和脂肪酸の二重結合に直接作用して過酸化脂質を生成します。
カロテノイドには一重項酸素を消去する力があります。
カロテノイドは一重項酸素のエネルギーを吸収して安定な基底状態(三重項状態)に戻します。
カロテノイドに分類されるゼアキサンチンは、一重項酸素を除去する力があります。
この力はルテインよりは上で、アスタキサンチンやリコピンより下です。
ゼアキサンチン 参照一覧
ルテイン図鑑 世界の素材発見 (株)わかさ生活
FloraGLO ケミン・ジャパン(株)
キサントフィル研究-眼科領域におけるルテイン・ゼアキサンチンを中心に
文献データベース カロテノイド.info
ルテインとその機能性 J-STAGE
機能性表示食品におけるルテインとゼアキサンチンの科学的根拠 J-STAGE
ルテインサプリメントの複数回摂取におけるルテイン,ゼアキサンチン及び3′-デヒドロキサンチンの血中動態
J-STAGE
ルテイン含有抗酸化サプリメントの白内障進行抑制の可能性 —白内障患者における内服前後の房水中過酸化反応および水晶体前囊の抗酸化関連蛋白質の発現変化 J-STAGE
AREDS (Age-Related Eye Diseases Study)調査試験 J-STAGE
AREDS II (Age-Related Eye Diseases Study II)調査試験 J-STAGE
加齢黄斑変性の予防医学 J-STAGE
加齢黄斑変性 J-STAGE
光が眼に与える影響 J-STAGE
加齢黄斑変性の予防を目的とした食品データベースの作成
KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)
光合成色素 光合成教室 光合成の森
色素 理学部 生物分子科学科 東邦大学
食品の色と機能 (一財)食品分析開発センターSUNATEC
タマゴの魅力 タマゴ化学研究会
紫外線環境保健マニュアル2020 環境省
ブルーライトとは ブルーライト研究会
ブルーライト対策、していますか? 武田薬報web 武田コンシューマーヘルスケア(株)
加齢黄斑変性 ずっと見える情報局 バイエル薬品(株)・参天製薬(株)
加齢黄斑変性の早期発見と予防 はじめよう!ヘルシーライフ オムロン ヘルスケア(株)
プロからみると、目の健康法はウソだらけだ 東洋経済オンライン(株)東洋経済新報社
光老化 「光老化」啓発プロジェクト委員会 特定非営利活動法人 皮膚の健康研究機構
時間栄養学 J-STAGE
住宅照明中のブルーライトが体内時計と睡眠覚醒に与える影響 J-STAGE
網膜に映し出される全身疾患 J-STAGE
1. アレルギー反応を抑制する新しい受容体, Allergin-1(XIV. アレルギー基礎研究の最近の進歩,専門医のためのアレルギー学講座) J-STAGE
『野菜と果物の色に宿るチカラ』 野菜や果物に含まれるカロテノイドと疾病の予防,改善 J-STAGE
野菜の色に宿るチカラを探る―加工・調理の重要性 J-STAGE
カロテノイドとヒト J-STAGE
カロテノイドとヒトの発がんリスクについての最近の研究 J-STAGE
カロテノイドの多様な生理作用 一般財団法人生産開発科学研究所
飼料用ゼアキサンチンの開発 ENEOS(株)
周辺部網膜の疾患の治療のためのゼアキサンチンの使用 JP2008530044A Google Patents
公表特許公報(A)_ゼアキサンチンの過剰蓄積を示すトウガラシ属品種およびそこから得られる産物
国立研究開発法人科学技術振興機構