アルギニン 成長ホルモンの分泌促進

アルギニン

たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸の1種
そのうち11種類ある非必須アミノ酸の1種

塩基性アミノ酸の1種
糖原性アミノ酸の1種

 

 

アルギニンとは

アルギニンについて

  • たんぱく質は筋肉、臓器、皮膚、骨、髪、血液などの材料となっています。人間の体を構成するたんぱく質は主に20種類のアミノ酸が数十~数百個以上結合し複雑に組み合わさることで作られます。アルギニンはたんぱく質を構成する20種類のアミノ酸の1種です。

  • たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸は9種類の必須アミノ酸(体内で合成できないもの)と11種類の非必須アミノ酸(体内で合成できるもの)に分けられています。アルギニンは非必須アミノ酸に分類されます。

  • アルギニンは体内でTCA回路の中間体であるαケトグルタミン酸より生合成されます。

    アルギニンの生合成の流れを簡略すると以下となります。

    【αケトグルタミン酸→グルタミン酸→オルニチン→シトルリン→アルギニン】
    ※オルニチン→シトルリン→アルギニンの流れは尿素回路の一部です。

  • アルギニンは体内で生成することができますが、体内での生成速度が十分でない子供は必要とする量を満たすことができません。そのため食事などから補給する必要があります。なので子供にとっては必須アミノ酸となります。

  • 大人でも加齢・ストレスなどにより生成速度が衰え、体内で合成できる量だけでは足りなくなることもあります。そのため「準必須アミノ酸」や「条件付き必須アミノ酸」と呼ばれています。
  • アルギニンの主な働きは成長ホルモンの分泌促進、NO(一酸化窒素)の産生、コラーゲンの合成、ポリアミンの合成です。

 

摂取量について

2000~8000㎎/日

アルギニンは厚生労働省(食事摂取基準)により推奨・目安摂取量が定められていません。

食品会社やサプリメーカーが設定している目安摂取量は 2000~8000㎎/日 となっています。数値のふり幅が大きいのは目的によるからです。

通常時  
2000~4000㎎/日

創傷治癒を目的
5000~7000㎎/日

筋肉増加を目的
8000㎎/日

成人がアルギニンを長期で摂取しても問題ないとされる上限量は15000~20000㎎/日とされています。

 

アルギニンの効果・効能

アルギニンの効果・効能 5つ激選

  1. 成長ホルモンの分泌促進
  2. NO(一酸化窒素)産生
  3. コラーゲンの合成
  4. ポリアミンの合成
  5. NMFの構成成分

 

そのうち3つを詳しく

①成長ホルモンの分泌促進

成長ホルモンは脳の視床下部から分泌されるGHRH(成長ホルモン放出ホルモン)の反応を受け放出されるホルモンです。GHRHの反応をうけると脳下垂体前葉にあるGH分泌細胞より分泌されます。

「成長」と「代謝」をコントロールしているホルモンが成長ホルモンです。

子供の成長期において骨の細胞に作用し身長を伸ばす働きや各組織の細胞に作用し成長を促す働きをします。
成長期を過ぎても各組織の細胞の分裂や修復に欠かせないホルモンとして重要な役割を果たしています。

成長ホルモンの主な作用を簡単にまとめると次になります。

・成長ホルモンの主な作用

  1. 細胞分裂を促進 
    → 新陳代謝促進(骨形成・発毛・美肌など)
  2. 細胞の修復 
    → ケガの回復・肌のターンオーバー正常化 
  3. たんぱく質の合成を促進 
    → 筋肉量の増加
  4. 糖質、脂質の代謝促進 
    → エネルギー産生・脂肪の蓄積を防ぐ・脂肪の分解を促す
  5. 血糖値が低い時に血糖値をあげる 
    → 低血糖を防ぐ

成長ホルモンの作用はその標的組織に直接働きかける場合と、IGF-1と呼ばれる成長因子を介して働きかける場合があります。

 

アルギニンは内分泌系を刺激し、成長ホルモンの分泌を促す働きがあることで知られています。そのため上記した成長ホルモンの作用に間接的に貢献している成分といえます。

※なおアルギニンの内分泌系へ刺激効果として、インスリン・グリコガン・プロラクチンなどのホルモンの分泌を促進する働きもあります。

 

②NO(一酸化窒素)の産生

一酸化窒素は窒素酸化物の一種で窒素(N)と酸素(O)から成る化合物です。英語でnitro oxygenと言い、頭文字をとってNOと呼ばれています。

体内ではアルギニンを原料として生成されます。NOはアルギニンがNOS(一酸化窒素合成酵素)と結びつくことで生成されます。

・NOの産生
NOは主に血管内皮細胞で NOサイクルにより産生されています。

血管の構造

丸全体を血管、一番外側の赤ラインを血管壁、中央の白部分を血液とイメージしてください。
肌色部分が血管外膜、ピンク部分が中膜、緑のラインが内膜です。血管内皮細胞は内膜にあります。

・NOサイクル

NOサイクルとは
【→アルギニン→シトルリン→アルギノコハク酸→アルギニン→】の順に代謝されるサイクルです。

アルギニン→シトルリンの代謝の流れは 「アルギニン」を基質にしてNOSの働きにより「シトルリン」と「NO」を産生する流れになります。つまりアルギニンからシトルリンに変換される際にNOが産生されるということになります。

変換されたシトルリンはASS(アルギニノコハク酸シンターゼ)の働きによりアルギノコハク酸に、さらにASL(アルギニノコハク酸リアーゼ)により再びアルギニンに合成されます。

このようにNOサイクルがスムーズに回転することで体内のNO産生が維持されています。

NOサイクルのイメージ

【→アルギニン→シトルリン→アルギノコハク酸→アルギニン→】
始点と終点のアルギニンがつながって回転しているとイメージしてください。

 

血管内皮細胞からNOが放出されると血管の中膜にある平滑筋に移動し、弛緩させ血管を広げる働きをします。

つまり原料であるアルギニンを摂取することでNOが増え【血液の流れがスムーズになり】美容と健康にさまざまなプラス効果を得ることが出来ます。

 

 

④ポリアミンの合成

ポリアミンはほとんどすべての生物の細胞に存在し、細胞の分化・増殖において重要な役割を担っている物質です。細胞の新陳代謝に深くかかわっているためポリアミンが不足していると老化(細胞の老化)の進行が早まるといわれています。

ポリアミンは分子内にアミノ基を複数持つ炭化水素の総称のことで、体内には20種類以上のポリアミンが存在しています。
代表的なポリアミンはプトレスシン・スペルミジン・スペルミンです。

ポリアミンは細胞内でアルギニンを原料にいくつかの酵素の働きにより作られます。

 

・ポリアミンの生成経路

アルギニン→オルニチン→プトレスシン→スペルミジン→スペルミン


  • アルギニン→オルニチン(アルギナーゼの働きが必要)
  • オルニチン→プトレスシン (オルニチンデカルボキシラーゼの働きが必要)
  • プトレスシン→スペルミジン(スペルミジンシンターゼの働きが必要)
  • スペルミジン→スペルミン (スペルミンシンターゼの働きが必要)

※プトレスシン→スペルミジン、スペルジミン→スペルミンの代謝ではもう一つの基質が必要となります。それが脱炭酸SAM(S-アデノシルメチオニン)です。メチオニン→S-アデノシルメチオニン→脱炭酸SAMという流れで作られます。

※腸内細菌ではアルギニン→アグマチン→プトレスシン→といった代謝経路で、オルニチンではなく「アグマチン(アルギニンの脱炭酸化生成物)」を介して生成されます。

 

ポリアミンは加齢とともに減少します。なぜならポリアミンを合成する酵素の活性が低下するからです。とくにスペルミジンシンターゼとスペルミンシンターゼは高齢になると著しく低下するとされています。

ポリアミンの特徴として分子量が非常に小さい(200程度)というのが挙げられます。なので食物中のポリアミンは摂取すると、分解されることなく腸へ届きそのままの形で吸収され、体内の各組織へ行き届きポリアミンとしての効果を発揮します。
つまり加齢(酵素の不活性)により体内で作られるポリアミンが不足した場合でも、食べ物から補うことができますポリアミンを多く含んでいる食物は納豆をはじめとする発酵食品です。


※納豆には特に多く含まれています。

 

さて年を取ると体内でポリアミンを合成する酵素の活性が低下するからポリアミンが減ると述べました。なのでポリアミンの原料となるアルギニンを取ったところでポリアミンに変換されないということになります。

研究によりアルギニンを摂取することでポリアミンを増やせることが分かっています。ポリアミンは大腸腸管内で腸内細菌からも作られており、アルギニンを投与したところ腸管内でのポリアミン濃度が高まることが判明しました。

複数の腸内細菌の代謝経路により生成されます。

生成メカニズムは少し複雑なのですが
簡略すると【アルギニンからアグマチンを経由してプトレスシンを生合成】する代謝経路となります。

この代謝経路はビフィズス菌などの酸生成菌が生成する「酢酸」や「乳酸」などにより作動されます。

なのでアルギニンにプラスしてビフィズス菌などの善玉菌を投与するとさらに腸内のポリアミン濃度が高まるとのことです。

 

つまるところ加齢とともに減るポリアミンの供給源は「食物からそのまま」と「腸内で合成できるもの」となります。

その鍵を握るのが

食物   
納豆などの発酵食品

腸内合成 
アルギニン+腸内細菌 =アルギニン+腸内環境を整えるもの(善玉菌や食物繊維)

となります。

 

腸内細菌の件について
大腸腸管に棲息している腸内細菌で作られます。通常のアルギニンサプリのそのほとんどは大腸に到着する前に小腸で吸収されます。なのでアルギニンサプリからポリアミンをたくさん増やすことはあまり期待できないと考えたほうがよさそうです。
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アルギニンの働き分析【見た目編】

合計 52.5/60点

カテゴリー別 点数

薄毛 9点

白髪 7点

美肌 9点

美白 8.5点

筋肉 10点

脂肪 9点

 
 

薄毛

9点

「薄毛」改善 に関わるアルギニンの働きは主に3つあります。

  1. 毛母細胞の活性
    髪は毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことで生まれ成長していきます。
    アルギニンは次の働きにより毛母細胞を活性させます。

    ①成長ホルモンの分泌を促進する
    成長ホルモンは細胞分裂を促進するホルモンです。

    ②ポリアミンの量を増やす
    ポリアミンは細胞内に存在し細胞が分裂する際に必須となる物質です。不足すると細胞分裂が衰えます。

  2. 血管拡張
    髪に必要な栄養素や酸素は血液によって運ばれます。なので血流をよくすることは健康な髪を生み出すためにも大事なことです。アルギニンはNO産生を促すことで血管を拡張し血流をスムーズにさせます。

  3. ケラチンの材料
    髪の90%以上はケラチンというたんぱく質でできています。ケラチンたんぱく質を構成するのは18種類のアミノ酸です。アルギニンはケラチンを構成しているアミノ酸のうち3番目に多く含まれています。

    ケラチンのアミノ酸組成

 

白髪 

7点

「白髪」予防 に関わるアルギニンの働きは主に次です。

  1. IGF-1
    成長因子とは特定の細胞の分化・増殖を司るたんぱく質の総称のことです。そのうちのいくつかは毛包内に発現し、髪に大きな影響を与えています。

    その1つがIGF-1です。

    IGF-1はインスリン様成長因子-1といい、構造がインスリンに極めて似ている成長因子です。細胞にある受容体に結合することでその細胞の働きを活性化させます。

    IGF-1はメラノサイトを活性化させ黒髪のもととなるメラニンの産生を促します。実際マウス実験でもIGF-1を増やすとメラニン色素が増えることが確認されています。

    IGF-1を体内で増やす方法は「成長ホルモンを分泌させる」か「CGRPを分泌させる」かです。

    CGRP
    CGRPとはカルシトニン遺伝子関連ペプチドアミノ酸が結合したものです。胃や腸にある知覚神経を刺激すると放出されます。

    アルギニンは前者の成長ホルモンを分泌を促進させることでIGF-1を増やします。

    ※IGF-1を使って説明していますが、単に「アルギニンは成長ホルモンを分泌させメラノサイトを活性させる」と捉えて頂いても結構です。

 

美肌

9点

「美肌」作り に関わるアルギニンの働きは主に3つあります。

  1. NMF(天然保湿因子)の構成成分
    NMFは人間がもともともっている皮膚の保湿成分で角質細胞内においてケラチンとともに存在しています。角質層において体内の水分を逃さない役割(肌の保湿機能)や外的刺激から肌を守る役割(肌のバリア機能)を果たしています。

    NMFの主成分はアミノ酸です。NMFはアミノ酸およびアミノ酸誘導体(PCA)で半分以上占められています。

    NMFの組成

    NMF内のアミノ酸組成

    ※数値は諸説あり

    アルギニンはNMFにおいて非常に重要な存在です。理由は以下です。

    ①NMF内のアミノ酸組成において アルギニン自体が3~5%を占めている。

    ②NMF内のアミノ酸組成において 4番目に多く含まれるシトルリンの原料である。

    ③NMFの組成において 7%を占める尿素を生成する。
    ※尿素は強力な保湿効果をもっておりNMFの水分を保持する働きをします。

    アルギニン(およびアルギニンから生成される物質)はNMFの構成成分として肌の潤いを保つ働きに大きく貢献しています。

  2. コラーゲンの合成を促進
    アルギニンはコラーゲンの合成を促進します。
    これにはさまざまな理由が考えられます。

    ①アルギニンはコラーゲンの構成成分
    →コラーゲン組成の約8%を占めている 5.6番目に多い

    ②アルギニンは成長ホルモンの分泌を促進する
    →たんぱく質の合成を促進する

    ③アルギニンはプロリンの合成に関与する
    →プロリンおよびヒドロキシプロリンはコラーゲンの構造を安定化・コラーゲンの合成を促進させる作用がある

    ※プロリンの合成経路 アルギニン→オルチニン→1-ピロリン-5-カルボン酸→プロリン
    ※ヒドロキシプロリンはプロリンが水酸化されたもの

    単純に考えると「コラーゲンのもととなるたんぱく質」と「コラーゲンの合成を促す成分」をとれば体内でコラーゲンの量を増やせることになります。なのでコラーゲンペプチドとアルギニンを取ることでコラーゲンを増やすことができます。

    アルギニン以外にコラーゲンの合成を促進する成分として有名なのはビタミンCです。そのためコラーゲンペプチドにビタミンCとアルギニンが一緒に配合されている粉末状のコラーゲンサプリがよく販売されています。

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  3. 肌のターンオーバーを促進
    肌の細胞の分裂・再生は成長ホルモンにより促されます。アルギニンは成長ホルモンの分泌を促進します。肌の細胞の生まれ変わりを手助けする成分です。

 

美白

8.5点

「美白」ケア に関わるアルギニンの働きは主に3つあります。

  1. 肌のターンオーバーを正常化
    シミ・くすみのもとメラニンは肌のターンオーバーとともに排出されます。

    ターンオーバーが乱れるとメラニン排出がスムーズにいかなくなりシミ・くすみの増加につながります。
    肌のターンオーバーは表皮細胞の新陳代謝のことです。なので細胞分裂を促進することでその乱れを整えることができます。
    アルギニンは「成長ホルモン」の分泌を促進する・「ポリアミン」の合成を促進する働きするアミノ酸です。この2つは細胞分裂が活発に行われるうえで欠くことのできない物質です。

    つまるところアルギニンを摂取することで表皮細胞の分裂が活発になり乱れたターンオーバーを整えることができます。

  2. 抗糖化作用
    糖化とは体内に余った糖質がたんぱく質とくっつき、たんぱく質を劣化させる現象のことをいいます。糖化によって作られるのがAGEs(終末糖化産物)です。AGEsが体内に蓄積されるといわゆる老化が進みます。たとえばAGEsが肌の内側に蓄積すると肌に透明感がなくなり黄色くくすみます。
    アルギニンは糖質とたんぱく質がくっつく前に糖質とくっつき(=アルギニン自らが糖化され)体外に排出される働きをします。そのため糖化を防ぐ効果が期待できます。
    よくアルギニンは「身代わりアミノ」として美白ケア化粧品に配合されています。

    ※身代わりアミノは味の素(株)の登録商標です。

  3. 抗カルボニル化作用
    カルボニル化も糖化どうように肌の黄くずみの原因となるものです。カルボニル化は糖化と違いたんぱく質と脂肪の分解物の結合によりおこります。
    肌の真皮にカルボニル化したたんぱく質が増えるとより強い黄ぐずみを作ることになります。糖化による黄ぐすみよりもずっと濃い黄色になるとされています。
    アルギニンは上記 抗糖化作用とどうように【たんぱく質の身代わり】となり脂肪の分解物とくっつきカルボニル化を防ぎます。

    脂肪の分解物
    活性酸素が肌に過剰に発生すると肌の脂質が過酸化脂質に変性します。過酸化脂質が酸化分解されるとアルデヒド(カルボニル化合物)と呼ばれる物質が発生してしまいます。このアルデヒドがたんぱく質と結合することをカルボニル化といいます。カルボニル化により生まれる物質はALEs(終末脂質過酸化産物)と呼ばれます。

 

筋肉

10点

「筋肉」増強 に関わるアルギニンの働きは主に6つあります。

  1. 筋肉のたんぱく質
    筋肉はたんぱく質でできています。そのたんぱく質は20種類のアミノ酸で構成されています。筋肉を構成するたんぱく質は合成と分解を常に繰り返しています。筋肉を増やすためには合成を繰り返すだけの「たんぱく質」を意識して摂取する必要があります。
    アルギニンは筋たんぱく質の構成成分です。
    単に構成成分としてだけでなくアルギニン自体に筋肉を増やす効果がある(以下2~6)ので、たんぱく質と別途で補給することを勧めます。
  2. 成長ホルモンの分泌促進
    成長ホルモンは筋たんぱく質の合成を促進します。アルギニンは成長ホルモンの分泌を促進します。
  3. NO(一酸化窒素)産生
    NOには血管を拡張させる作用があります。なので体内にNOが多くある状態(NOが生成されやすい状態)で筋トレをすると、負荷を与えた筋肉への血流が増え、筋肉細胞に水分が集まりパンプアップ状態になりやすいといわれています。パンプアップを起こすことで、間接的に筋肥大の効果があるといわれています。

    パンプアップ

    筋トレで負荷を与え続けることによって、血液中に乳酸などの代謝物質が溜まっていきます。乳酸などが溜まると水分を引きこんで筋肉が膨れ上がります。この状態をパンプアップといいます。
    パンプアップの間接的な筋肥大効果

    パンプアップが間接的に筋肥大につながるとされているのは以下の流れでです。

    負荷を与えた筋肉に乳酸が溜まる→
    成長ホルモンが分泌される→
    IGF-1が分泌される→
    その筋肉に必要な特定のアミノ酸の輸送が促進される→

    =筋肥大

    NOの前駆体はアルギニンです。なのでアルギニンを事前に摂取して筋トレをするとバンプアップ状態に早めに導くことになります。
    実際、筋トレ前にNO系サプリ(NOサイクルの構成成分アルギニン・シトルリンが主成分)を飲むと飲まないとではトレーニング後のパンプ感が全く違うと言われています。

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  4. クレアチンの合成
    クレアチンは「強度の高い運動(無酸素運動)の筋収縮時」のエネルギー源として利用されます。つまり「筋トレ」で使われる主要なエネルギー源はクレアチンということになります。
    クレアチンが筋肉内に満たされていれば、瞬発力がアップし、トレーニング時のパフォーマンス向上につながります。
    トレーニングの質(筋トレ時に最大筋力を発揮できる)があがり間接的な筋肉量の増加につながります。
    アルギニンはクレアチンの原料となるアミノ酸の一つです。
    ※残る2つはグリシン、メチオニン

  5. インスリンの分泌促進
    筋肉を修復するために必要な栄養素は言うまでもなくたんぱく質ですが、それと一緒に糖質も取ることがよく勧められています。糖質をプラスするとたんぱく質だけを摂取するよりも筋肉の合成率が高まるからです。

    これはインスリンが関係してきます。糖質をとるとインスリンが分泌され細胞に糖を取り込む働きをします。筋トレ直後にたんぱく質と糖質を同時にとると、糖質に反応し分泌されたインスリンが筋肉細胞に糖のみならずたんぱく質を取り込むようになります。その結果たんぱく質だけをとるよりも筋肉の合成が高まるといったメカニズムとなっています。
    糖質だけでなく一部のアミノ酸もインスリンの分泌を促進する作用があります。アルギニンはその一つです。
    アルギニンはインスリンの分泌を促進することでも筋たんぱく質の合成を促します。

  6. 筋肉疲労の軽減
    運動時の疲労を引き起こす原因の1つはアンモニアです。アルギニンは尿素サイクルの構成成分でアンモニアを無害な尿素に変換させる働きをします。運動をすると血中のアンモニア濃度が上がるのですが、アルギニンを事前に摂取するとアンモニア濃度の上昇を抑制することが研究によりわかっています。

 

脂肪

9点

「脂肪」減少 に関わるアルギニンの働きは主に次です。

  1. 脂肪分解酵素を活性化(by 成長ホルモン・グルコガンの分泌促進)

    脂肪燃焼のメカニズムは次の3つのステップを経て行われます。

    1. 分解 体内に蓄積された中性脂肪を脂肪酸(遊離脂肪酸)とグリセリンに分解する
    2. 運搬 分解されてできた脂肪酸(遊離脂肪酸)を細胞のミトコンドリアに運搬する
    3. 燃焼 ミトコンドリアで脂肪酸がエネルギー貯蔵物質ATPに変わる

    ATPがエネルギーとして消費される→脂肪燃焼

    1~3のステップを促進するあるいは活性させることが体脂肪を減らすことにつながります。アルギニンは1の「分解」に関わる成分です。

    中性脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解する酵素が「HSL(ホルモン感受性リパーゼ)」です。この酵素を活性させることで脂肪の燃焼が開始されます。
    HSLは脂肪からエネルギーを必要とするときに「脂肪動員ホルモン」が分泌されると活性されます。脂肪動員ホルモンとはアドレナリン、ノルアドレナリン・成長ホルモン、グルカゴンなどのホルモンのことです。

    アルギニンは脂肪動員ホルモンの分泌を促進させる成分です。アルギニンは成長ホルモン、グルコガンの分泌を促進することでHSLを活性させ脂肪の分解を促進させます。

    なおアルギニンは脂肪分解酵素を活性させることで有名な4つのアミノ酸(他3つはプロリン、アラニン、リジン)の一つに位置付けられています。アルギニン自体が脂肪動員ホルモンを介せずとも脂肪分解酵素を活性させる働きをもつからとも考えられます。いずれにせよアルギニンが非常に高い脂肪分解効果をもたらすことは間違いありません。

 

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アルギニンの働き分析【中身編】

合計 53/60点

カテゴリー別 点数

身体 9.5点

エネ 8.5点

病気 8.5点

体質 8点

精力 10点

健脳 8.5点

 

身体

9.5点

「身体」の構成材料 に関わるアルギニンの働きは主に2つあります。

  1. たんぱく質の材料
    人体の6割は水です。残りの4割の半分を占めるのがたんぱく質です。
    人間の構成比
    筋肉、臓器、皮膚、髪などの組織の主成分となっているのがたんぱく質です。これら人間の体を構成するたんぱく質は主に20種類のアミノ酸が複雑に組み合わさることで作られます。アルギニンはたんぱく質を構成する20種類のアミノ酸の1種です。
    体内で合成することができるので非必須アミノ酸に分類されているのですが、子どもの時は合成量だけでは足りません。また大人になっても合成速度が衰え合成量が足りなくなることもあります。そのため「準必須アミノ酸」とも呼ばれています。
  2. たんぱく質の合成促進
    アルギニンは成長ホルモンやインスリンの分泌を促したんぱく質の合成を促進させます。

 

エネ

8.5点

「エネルギー」生成 に関わるアルギニンの働きは主に3つあります。

  1. 糖原性アミノ酸
    飢餓状態の時は体たんぱく質が分解され、分解されて生じたアミノ酸から糖を作りだします。そしてその糖をエネルギー源として利用します。このことを糖新生といいます。
    糖新生に使われるアミノ酸を糖原性アミノ酸といいます。アルギニンは糖原性アミノ酸です。
  2. エネルギー産生のサポート
    アミノ酸は主にたんぱく質の合成に使われますが、供給が過剰となったときにアミノ酸は異化によってエネルギーとして利用されます。アミノ酸がエネルギーとして使用される際には有害なアンモニアが発生してしまいます。アンモニアが血中に蓄積するとエネルギー産生を阻害する物質となります。
    生じたアンモニアは肝臓の尿素回路に組み込まれ無害な尿素に変えられます。この尿素回路の構成員として働くのがアルギニンです。アルギニンは尿素回路の過程で尿素を生成する役割を果たします。

    尿素回路

    アンモニア+二酸化炭素(とATP)→カルバモイルリン酸

    カルバモイルリン酸+オルニチン→シルトリン→アルギコハク酸→アルギニン→ 
     オルニチン+尿素を生成

    アンモニアが二酸化炭素とくっつきカルボモイルリン酸が生成されることで開始されます。
    最終的にアルギニンが酵素アルギナーゼの働きにより分解され尿素とオルニチンになります。このオルニチンは再びカルバモイルリン酸と結合されます。

    アルギニンはアンモニア解毒に関与することで間接的にエネルギー産生を促します。

  3. 筋肉のエネルギー源
    筋肉内にあるクレアチンは瞬発力が必要な運動時のエネルギー源として利用されます。
    クレアチンの生合成にはアルギニン(とグリシンとメチオニン)が関係しています。

    クレアチン生合成経路

    ①腎臓 アルギニン+グリシン → グアニジノ酢酸 + オルニチン
    ②肝臓 グアニジノ酢酸+ S-アデノシルメチオニン  →  クレアチン + S-アデニルホモシステイン

    ①腎臓でアルギニンとグリシンを原料に、酵素【グリシンアミジノトランスフェラーゼ】の作用によりグアニジノ酢酸とオルニチンが生成されます。

    ②肝臓でグアニジノ酢酸+ S-アデノシルメチオニンを原料に、酵素【グアニジノ酢酸メチルトランスフェラーゼ】の作用によりクレアチンが生成されます。


  4. インスリンの分泌促進
    インスリンは血液中の糖を細胞内に取り込み、糖を「エネルギーとして利用する」or「グリコーゲンとして貯蔵する」ことを促進させるホルモンです。つまりインスリンの分泌を増やせば糖代謝(糖質からのエネルギー産生・グルコースの合成)が活性されます。
    アルギニンはインスリンの分泌を促します。

 

病気

8.5点

「病気」予防 に関わるアルギニンの働きは主に5つあります。

  1. 動脈硬化予防
    NO(一酸化窒素)は血管を拡張させしなやかにさせる働きがあります。体内でNOが増えると血流がスムーズになり動脈硬化の予防になります。アルギニンはNOの産生を促します。

    マイナスポイント
    心疾患またはその既往歴がある方はアルギニン(及びシトルリン)のサプリ摂取を避けて下さい。あるいは医師に相談してください。海外の研究により心筋梗塞の既往歴がある患者にアルギニンを投与したところ死亡率が高まったことが確認されています。
  2. 褥瘡治癒
    アルギニンは創傷治癒を促進する成分です。成長ホルモン分泌・コラーゲンの合成・ポリアミンの合成を促進することで治癒に関わります。褥瘡(じょくそう)=床ずれの治療に必要とされる栄養素の一つです。

    成長ホルモン
    細胞の分裂や修復を促すホルモン。

    コラーゲン
    修復の材料。皮膚が損傷するとコラーゲンを作って損傷した場所を修復する。

    ポリアミン
    細胞の分裂や修復に欠かせない物質。

  3. 糖尿病予防
    インスリンの分泌を促進するアルギニンはインスリン抵抗性を改善します。糖尿病の発症予防にも有効となる成分です。
  4. がん予防
    NK細胞(ナチュラルキラー細胞)はリンパ球の一種です。がん細胞やウィルスに感染した異常細胞をいち早く発見し、攻撃する働きをします。アルギニンはNK細胞を活性化させます。
  5. 骨粗鬆症予防
    アルギニン摂取は骨粗鬆症予防にもなります。骨の形成に関わる成長ホルモンの分泌を促す働きがあるからです。

 

体質

8点

「体質」改善 に関わるアルギニンの働きは主に5つあります。

  1. 免疫力
    細菌やウイルスを認識して攻撃する免疫細胞(マクロファージ・NK細胞など)を活性させます。
    アルギニンを摂取すると免疫力がアップし風邪やインフルエンザにかかりにくくなります。

  2. アルギニンは創傷治癒を促進する成分です。アルギニンの摂取は傷の治りを早める効果が期待できます。
  3. 疲労回復
    疲労物質の一つアンモニアは、尿素回路にて無毒な尿素に変換されます。アルギニンは尿素回路の構成成分です。
  4. 冷え性
    ストレス・寒さなどにより末梢血管が収縮し血流が悪くなると「冷え」が生じます 血管拡張作用のあるアルギニンは冷え性改善効果を発揮します。
  5. 不眠症
    成長ホルモンには不眠症を改善させる効果があります。その分泌を促進するアルギニンもまた不眠症に効くとされています。

 

精力

10点

「精力」増強&「性機能」向上 に関わるアルギニンの働きは主に3つあります。

  1. EDの予防
    NO(一酸化窒素)は陰茎の勃起に関係しています。

    陰茎は主にスポンジ状の組織の海綿体できています。勃起は陰茎海綿体に血液が充満し、誇張し大きく硬くなった状態のことです(普段は血液が充満していないから軟らかくなっています)。

    陰茎海綿体に血液が充満し勃起が起こるメカニズムを簡単に説明します。

    ①性的な刺激により脳が興奮するとその信号(興奮)が脊髄を伝わり勃起神経に到達する。

    ②すると陰茎の動脈は拡張し陰茎海綿体へ流入する血液が増える。

    ③同時に陰茎海綿体の平滑筋が弛緩され、海綿体は流れ込んだ血液を吸収し大きく膨らむ

    このメカニズムにおいて陰茎海綿体の平滑筋を弛緩させる働きをするのはサイクリックGMPという物質です。そのサイクリックGMPを生成するのがNOです。
    性的な刺激により信号(興奮)が勃起神経に伝わると神経終末と血管内皮細胞からNOが放出されてサイクリニックGMPが生成される流れとなっています。

    NOの産生に関与するアルギニンは勃起力向上に貢献します。精力剤によく主成分として配合されています。

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  2. 男性不妊の改善効果
    ポリアミンの一種スペルミンは精子の運動性に重要な役割を果たしています。精液の中に多く含まれており精子の形成に必須の成分とされています。ちなみに精液特有の臭いのもとはスペルミンによるものです。

    アルギニンはポリアミンの合成に必要な物質です。実際、研究によりアルギニンを摂取することでポリアミンが増え精子の運動性が高まることが確認されています。アルギニンは男性不妊の改善に効果がある成分として有名です。

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  3. 女性不妊の改善効果
    受精卵は細胞分裂を繰り返しながら子宮に到着します。
    アルギニンは子宮動脈の血流を促進し、子宮内膜を厚くさせ受精卵が着床しやすくする働きをします。また着床した後の細胞分裂を促進する働きもあります。
    アルギニンは妊娠しやすい環境をつくりあげるので女性不妊の予防・改善にも貢献します。

 

健脳

8.5

「脳」の健康 に関わるアルギニンの働きは主に4つあります。

  1. 神経伝達物質
    NO(一酸化窒素)は神経伝達物質としても働く(神経伝達物質と同様の作用を示す)ことが確認されています。神経伝達物質はシナプス間隙のみで働きますが、NOは広範囲に拡散して直接的に接していない周辺の神経細胞にも影響を与えると言われています。このことから記憶や学習に深く関与していると考えられます。
    NO産生を促すアルギニンは健脳効果のあるアミノ酸の一つとされています。
  2. 脳疲労
    肝臓の代謝が落ちるとアンモニアが十分に解毒されなくなります。そのアンモニアが血流により脳に運ばれ脳疲労を感じるようになります。脳疲労が蓄積されると認知機能の低下をもたらします。
    アルギニンにはアンモニアを解毒する働きがあります。脳疲労の予防・解消につながります。
  3. 記憶力
    動物実験によりポリアミンが加齢による記憶力低下を抑制する働きがあることがわかりました。この実験はポリアミンの前駆体であるアルギニンとビフィズス菌の摂取によりポリアミンの濃度を高めることで実証されています。
  4. うつ病
    うつ病発症の原因の一つに脳への血流低下が挙げられます。血流をスムーズにさせる「NO」産生に関わるアルギニンはこの点においてうつ病予防になると考えられます。

 

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アルギニンのサプリメント分析

合計 15.5/20点

カテゴリー別 点数

継続(価格は安いか) 4点

手軽(購入ルートは多いか)4点

選択(品揃えは豊富か)4点

貴重(食品から取りづらいor不足しやすいか)3.5点

 
  • 継続
    例えば500mg配合で40日~125日分(250粒入り)は約2000円で購入可能です。
  • 手軽
    アルギニン単体(アルギニンがメイン成分)サプリは主にネットで購入可能です。ただし国内ではあまり販売されておらず、海外の商品が中心になります。
    アルギニンが含まれている商品(プロテイン・アミノ酸複合サプリ・オルニチンサプリなど)であったら店舗でもネットでも幅広く販売されています。
  • 選択
    某ECサイトで「アルギニン サプリメント」検索すると約1.7万件ヒットします。多くがオルニチンあるいはシトルリンが一緒に配合されています。
  • 貴重
    アルギニンは体内でαケトグルタミン酸(グルタミン酸)から合成できます。ですが合成量だけでは1日の必要量が賄えないため食べ物から取り入れる必要があります。魚類・肉類・大豆類・ナッツ類に多く含まれています。

 

 

愛用品&おすすめ品

 

 
愛用理由
上段は1粒あたりアルギニン500㎎ オルニチン250㎎で含有で250粒入り約2700円です。目安は1日1~6粒となっています。自分は1日2粒~3粒の摂取にしているのでこれだけで3~4カ月持ちます。なんといっても日本と比べ高含有がこのサプリの魅力です。
基本的にアルギニンにプラスしてオルニチンorシトルリンが含まれているのがおススメです。自分は今はシトルリンを単体でとっているので上段アルギニン&オルニチンを選択していますが、下段のアルギニン&シトルリンもおススメです。

 

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アルギニンとの組み合わせ

アルギニンと相性の良い成分 5つ厳選

  1. シトルリン
  2. オルニチン
  3. リジン
  4. コラーゲン
  5. ビタミンC
  6. 亜鉛
  7. マカ

 

そのうち2つをPICK UP

①シトルリン

ともにNOサイクルの構成員です。NOの産生量を増やして血管を若返えらせることを目的とするのであればぜひシトルリンと一緒にとってください。シトルリンを一緒にとることでアルギニン単独でとるより血中のアルギニン濃度が高まります。
余談ですが、血中のアルギニン濃度を高めるのであればアルギニンよりシトルリンをとったほうがいいといわれています。詳しくはシトルリンの栄養成分レビュー改に記載しています。

 

④コラーゲン

コラーゲンサプリ(特に粉末の)を購入する場合、コラーゲンペプチドにプラスしてビタミンCとアルギニン両方が配合されているのを選択するのがいいと思います。コラーゲンペプチドオンリーあるいはコラーゲンペプチドにプラスしてどちらか1つのみ のものより体内のコラーゲン量を増やせると思います。
コラーゲンペプチド+ビタミンCは鉄板でこの組み合わせはよくあるので、それにアルギニンをプラスするとさらにコラーゲン増強につながると思います。

 

 

 

アルギニンのまとめ

アルギニン 評価

総合評価 L 121点 

分析【見た目編】52.5

分析【中身編】53

分析【サプリ】15.5

 

 

 

以上をもとに→アルギニンについて勝手に語る

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