今でしょ講座!みかんのオレンジ色のもとβクリプトキサンチン その4の続きから
今回(その5)は下記3つの特徴(改変Ver)のうち裏テーマその3「βクリプトキサンチンは生活習慣病予防などに最適な成分」を解説しています。
あと総まとめもしています。
βクリプトキサンチンの3つの特徴
- βクリプトキサンチンは温州みかんに多く含まれる
裏テーマ「βクリプトキサンチンはサプリで取る必要はない」
- オレンジジュースから手軽に取れる
- 冬場にみかんを食べればβクリプトキサンチンの効果を長期間得ることが出来る=⇩
- 冬にみかんを食べたら血中のβクリプトキサンチンは9月までもつ
- βクリプトキサンチンは生活習慣病予防などに最適な成分
βクリプトキサンチンは生活習慣病予防などに最適な成分
それではβクリプトキサンチンの3つの特徴の最後の解説をします。
まあ解説というよりはβクリプトキサンチンの効果・効能をざっと簡単にまとめているだけです。
①動脈硬化予防
これはβクリプトキサンチンのもつ抗酸化作用によるものです。
ああカロテノイド全般がもつ抗酸化作用なのでβクリプトキサンチン「特有」のという気はしないのですが・・・
入り込んだLDLが活性酸素と結びつくと酸化LDLにかわります。
白血球の一種で、貧食細胞と呼ばれるマクロファージは、この酸化LDLを異物と見なし集まり、自分の中に次々と取り込んでいきます。大量の酸化LDLを取り込んだマクロファージはやがて死に、その残骸がプラーク(こぶ)となり血管の壁に蓄積されます。
イメージイラストはこちらです。
プラークが蓄積されることで血管が狭くなり動脈硬化が引き起こされます。
とにかくカロテノイドには抗酸化作用があります。その一種であるβクリプトキサンチンにも当然ですが抗酸化作用があります。
なので摂取することによりLDLが酸化されるのを防ぐ(=プラークを防ぐ)ので動脈硬化予防になるというわけです。
1日3個のみかんにより動脈硬化の発生リスクを45%を減らすことができるという研究結果が報告されています。
②骨粗しょう症予防
βクリプトキサンチンには骨粗しょう症の発症リスクを軽減する働きがあります。
βクリプトキサンチンには、破骨細胞の数を減少させ骨吸収を緩やかにする働き、
骨芽細胞を活性化させ骨形成を促進する働きがあります。
つまり骨密度を高める働きがあります。
骨形成を担当する細胞、古くなって壊された骨に代わって新しい骨を作る細胞
骨吸収を担当する細胞、古くなった骨を壊す働きをする細胞
閉経後の女性は女性ホルモンの分泌量が減少するため骨粗しょう症にかかりやすいのですが、
閉経後の女性でβクリプトキサンチンの血中濃度が高い人は、骨粗しょう症の発症率が低いという研究結果が報告されています。
研究結果によると濃度が高い人は、低い人と比べて92%発生リスクが低下することを示しています。
今でしょ講座!で紹介されたβクリプトキサンチンの効果・効能はこの2つです。
世間的にもこの2つの認知度が圧倒的だと思います。
個人的に推したいやつがあります。
肌に対する効果・効能です。
③美肌効果
βクリプトキサンチンにはヒアルロン酸合成酵素の活性化を促進する働きがあります。
ヒアルロン酸は細胞と細胞の間に多く存在する成分です。
丸いものは繊維芽細胞、紫の薄い線はコラーゲン、そのつなぎ目にある濃い紫の線はエラスチン、それ以外の部分はヒアルロン酸などのムコ多糖類
肌に真皮においては、ヒアルロン酸が細胞(繊維芽細胞)間に水分を保持しながら存在し肌の内側の水分を保つ役割をしていいます。
そしてヒアルロン酸がコラーゲンとエラスチンの間を埋め尽くし、真皮の水分を守ることで肌のハリ・弾力を維持することができます。
βクリプトキサンチンはヒアルロン酸合成酵素の活性化を促進させることでヒアルロン酸量を増やします。
④美白効果
紫外線やHEVから生じる活性酸素が一重項酸素です。
この活性酸素が肌の真皮層に大量に発生すると皮膚の組織に入りこみとメラノサイトを刺激します。
メラノサイトが刺激されると大量のメラニンが生み出されシミの原因となります。
カロテノイドには一重項酸素を除去する働きがあります。カロテノイドの一種であるβクリプトキサンチンもしかりです。
またβクリプトキサンチンにはチロシナーゼの活性を抑制する働きもあります。
皮膚組織が活性酸素からの攻撃をうけると表皮の基底層にあるケラチノサイト(角化細胞)および真皮層にある繊維芽細胞から情報伝達物質が作られます。
この情報伝達物質が基底層にあるメラノサイト(メラニン細胞)に肌の細胞を守るためメラニンを作るよう命令をだします。情報伝達物質から指示を受けたメラノサイトは、チロシナーゼというメラニン生成酵素を活性化させます。このチロシナーゼがメラノサイト内にあるアミノ酸チロシンに反応することでメラニンが出来上がります。
βクリプトキサンチンの効果・効能については細かいもであげればきりがありませんのでこの辺でやめておきます。
ということで特徴その3「βクリプトキサンチンは生活習慣病予防などに最適な成分」の解説は終了となります。
βクリプトキサンチンの3つの特徴
- βクリプトキサンチンは温州みかんに多く含まれる
裏テーマ「βクリプトキサンチンはサプリで取る必要はない」
- オレンジジュースから手軽に取れる
- 冬場にみかんを食べればβクリプトキサンチンの効果を長期間得ることが出来る=⇩
- 冬にみかんを食べたら血中のβクリプトキサンチンは9月までもつ
- βクリプトキサンチンは生活習慣病予防などに最適な成分
以上で上記βクリプトキサンチンの3つの特徴についてのすべての解説が終了しました。
この解説により
「よし!冬みかんをたくさん食べよう」という気になった方
大勢いらっしゃるとおもいます。
もしそうであるならば・・・
βクリプトキサンチンの3つの特徴を順に解説していき最終的にだから「冬はみかんをたくさん食べなさい」に結びつける
by その1の最後の文章
・・・・・
・・・・・
総まとめ
今でしょ講座!でとりあげられたβクリプトキサンチン(みかん)について熱く語ってみました。
まあ一番熱く語ったのは
βクリプトキサンチンでも
みかんでもなく
オレンジジュース(その3)だったかもしれませんが・・・・
今回語ったなか+α情報としてもっとも有益だったのはたぶんこれです・・・
POMアシタノカラダみかんジュースは1本あたり(125ml)β‐クリプトキサンチン3mgを含みながら、カロリーはみかん約1個分55キロカロリーしかない。
βクリプトキサンチンってあまり思い入れのない成分です。
主要なカロテノイド(βカロテン・αカロテン・リコペン・ルテイン・ゼアキサンチン・βクリプトキサンチン)の中ではブービーに思い入れがないやつです。
※一番思入れのないのはαカロテン
それなのにTVで取り上げられた栄養成分について語るシリーズ2回目にピックアップした理由は
前回のシナモンと同様の理由でβクリプトキサンチンのPV数が一時的に増えたからです。
今でしょ講座!放送後にです。
検索してもまずでてこないこのクソブログをわざわざ見つけてくださった方のために
少しでもお役に立てれればと思いちょっと記事にしてみました。
えーととにかくウダウダ書いてきましたが
言いたいことただ一つです
総評
対象番組
林修の今でしょ講座!冬の定番 実は医学的に理にかなっていた 意外に知らないスゴいパワー3時間SP
放送日 2018年 11月20日
放送局 テレビ朝日系列
番組HP 林修の今でしょ講座!
ピックアップした放送部分
日本のみかんに秘められたSPパワー
- 話題 みかん
- 栄養成分 βクリプトキサンチン
- キーワード 動脈硬化 骨粗しょう症
内容
- みかんは動脈硬化と骨粗しょう症予防になる
- それはみかんに多く含まれるβクリプトキサンチンによるところが大きい
- βクリプトキサンチンは血液中に長期間とどまる
だから冬はみかんをたくさん食べなさい
内容 通信簿 15点/25点
通信簿対象カテゴリー「普段(の生活)」
重要度
★★★★☆
内容が「普段」にどれくらい重要なことか
意外性
★★☆☆☆
内容と「普段」との関係は意外であったかどうか(知っていてもお初情報と仮定して判定)
影響力
★★★★☆
放送されたことにより社会(生活習慣病に悩んでいる人)に影響を及ぼしたか or 及ぼしそうか
新鮮度
★☆☆☆☆
内容は知っていた情報か否か
実践進捗度
★★★★☆
内容を見た後に具体的にアクションを起こそうと感じたか
すでにがっつり起こしている場合は5点、そこそこ起こしている場合は4点
これから起こす場合は3点
起こすかどうか悩んでいる場合は2点、起こさない場合は1点
※この通信簿は管理人基準です