ビタミンDの評価 S
ビタミンD
ビタミンDは脂溶性ビタミンです。
ビタミンDはビタミンD2とD3の総称です。D2をエルゴカルシフェロール、D3をコレカルシフェロールといいます。
ビタミンDの供給源は①食物から【D2・D3】と②皮膚での合成【D3】です。
- 食物
D2は主にキノコ類、D3は主に魚類の肝臓や魚肉・卵黄に含まれます。 - 皮膚
皮膚に存在するプロビタミンD3(7-デヒドロコレステロール)が紫外線照射によりD3になります。ビタミンDはビタミンの中で唯一体内でつくることのできるビタミンです。
摂取されたビタミンDは小腸に吸収された後、カイロミクロンに組み込まれます。その後リンパ管を経て血中に入り最終的に肝臓→腎臓で代謝され活性型ビタミンDに変換されます。
◆肝臓で 側鎖の25位が水酸化されて
→25-ヒドロキシビタミンD
◆腎臓で A環の1位が水酸化されて
→1α,25-ジヒドロキシビタミンD
ビタミンDが生理作用を発揮するには肝臓・腎臓で水酸化され活性型ビタミンD(1α,25-ジヒドロキシビタミンD)になる必要があります。
ビタミンDの効果・効能
骨・歯
カルシウムは骨・歯の成分です。カルシウムは体で作ることができないので食事から取り入れる必要があります。骨や歯の形成には主材料であるカルシウムとその吸収を促進する成分が必要となります。なぜならカルシウムは吸収率の悪い成分だからです。
ビタミンDは腸管でのカルシウムの吸収を促します。カルシウムとともに骨や歯の形成には欠くことができない成分です。
骨や血液中のカルシウム濃度の調節は副甲状腺ホルモン、活性型ビタミンD、カルシトニンによって行われています。この3つが腸・骨・腎臓において相互に作用することでカルシウムの恒常性が維持されます。
以下そのメカニズムです。
血中のカルシウム濃度が低下すると副甲状腺ホルモン分泌されて、活性型ビタミンDが生成されます。
- 血中のカルシウム濃度が低下すると副甲状腺より分泌される。
- 骨において、骨からカルシウムを溶出させ(骨吸収を促進させ)血中のカルシウム濃度を上昇させる。
- 腎臓において、カルシウムの再吸収を促進させる。それとともにビタミンDの活性化を誘導する。
- 副甲状腺が分泌されると腎臓で作られる。
- 腸において、カルシウムの吸収を高める。
- 副甲状腺ホルモンと共に 骨において骨吸収を促進させる。
- 副甲状腺ホルモンと共に 腎臓においてカルシウムの再吸収を促進させる。
血中のカルシウム濃度が高まると副甲状腺ホルモン分泌&活性型ビタミンDの合成が減ります。それだけでは濃度が一定に保たれないためカルシトニンが分泌されます。
- 血液中のカルシウム濃度が高まると、甲状腺から分泌される。
- 骨吸収を抑制し、骨形成を促進する。
- 尿中へのカルシウムの排泄を促進する。
カルシウムの摂取が少なくなると骨吸収が促進され、血液中・細胞中のカルシウムの濃度が保たれます。そのためカルシウム不足が続くと骨量が減少し、骨粗鬆症を招きます。
ビタミンDは【血中のカルシウム濃度を調節する働きをすることで】骨の形成に深く関与しています。
◆骨吸収
破骨細胞により古い骨が壊されることです。
◆骨形成
骨芽細胞により新しい骨が作られることです。
◆再吸収
腎臓における排泄【尿の生成】は「ろ過」「再吸収」「分泌」の3つの過程で行われます。尿細管にて原尿から必要な物質を毛細血管に戻すことが「再吸収」です。ここでいうところのカルシウムの再吸収を促進は尿中に排泄されるカルシウムの量を減らすことになります。
筋肉
筋肉を構成するたんぱく質(筋たんぱく質)は合成と分解を常に繰り返しています。
合成量と分解量のバランスがとれていれば筋肉量を保つことができます。
合成>分解の時に筋肉は増え、合成<分解の時に筋肉は減ります。
合成<分解になると筋肉が減るので合成>分解(または合成=分解)の状態にもっていくことが大切です。
筋肉にもビタミンD受容体があります。ビタミンDがそれに結合すると筋たんぱく質合成が促されるようになります。
またビタミンDには筋肉を増やすホルモン「テストステロン」の分泌を促進する働きもあります。
肌
表皮細胞の分化の過程を角化といいます。角化=肌のターンオーバーのことです。
肌のターンオーバーが正常に行われないと肌のバリア機能・水分保持機能が失われてしまいます。
ビタミンDには表皮細胞の分化・増殖を調節する作用があります。
この作用より肌のターンオーバーを促し、肌のバリア機能を正常にさせる効果が期待できます。
免疫力
抗菌ペプチドはあらゆる生物がもつ生体防御物質です。侵入してきた細菌やウイルスに対して素早く対応し宿主を感染から守ります。
ビタミンDには抗菌ペプチドを誘導する作用があるとされています。これにより細菌やウィルスからの感染に対しての抵抗力を増加させます。ビタミンDは風邪やインフルエンザの予防に有効とされています。
ビタミンDは免疫バランスの調整もします。免疫担当細胞(免疫応答に直接関与する。リンパ球など)にもビタミンD受容体があります。なのでビタミンDが欠乏すると免疫バランスが崩れることになります。
花粉症は免疫バランスの乱れによって引き起こされることが多いです。ビタミンDの摂取は花粉症の改善につながります。
ビタミンDのサプリメントによくあるキャッチフレーズ集
- カルシウムの吸収をサポートし健康な体へ
- 丈夫な骨には欠かせない栄養素
- 年を取っても丈夫な足腰をめざす 骨粗しょう症予防に
- 衰え、傷ついた細胞の修復を助けます
- 紫外線を避けている方に不足しがちな栄養成分
ビタミンDの摂取量、不足、過剰
by 日本人の食事摂取基準(2015年版) 厚生労働省
具体的には子供ではくる病、大人では骨軟化症、骨粗しょう症になる可能性があります。
成長期の子どもにみられる病気でカルシウムが骨に定着せずに、軟らかい骨様組織を増加させてしまい体中の骨が変形して曲がってしまう病気です。
カルシウムが不足し、骨が軟らかくなってしまうことで変形して曲がってしまい、関節痛などに慢性的な痛みが生まれます。
骨がもろくなる病気です。そのため少しの衝撃でも骨折しやすくなります。
ビタミンDの豆知識
東京都内で肌の露出度10%をほどにし、夏に直射日光を30分浴びた時、体内で700~800IUのビタミンDが作られると言われています。先ほどの摂取量の欄では、目安が220IUなのでこれだけで満たすといえます。
ビタミンDと相性の良い栄養成分
・カルシウム
・ビタミンA
・ビタミンK
ビタミンDのレーダーチャート解説
- 6
このカテゴリーに効果があることで有名。即効性があったり、継続して摂取することで効果を感じる - 5
このカテゴリーに効果があることで有名。継続して摂取することでなんとなく効果を感じる - 4
このカテゴリーに効果があるといわれている。効果が得られることを期待して飲んでいる - 3.5
このカテゴリーに効果があるといわれているが、個人的に摂取目的としていない - 3
このカテゴリーになんらかの効果があるもの - 2
このカテゴリーとはあまり関係ないと思われる - 1
このカテゴリーとは関係ないと思われる
※4以上が摂取目的となっているカテゴリー
ビタミンDの総合評価 S 16.5
5つのカテゴリーのうち、評価が高い上位3つのカテゴリーを足したものです。「B~SS」でつけています。
SS 18点
S 16点以上
A+ 14点以上
A 12点以上
B+ 10点以上
B 9点以下
髪 評価5
発毛のメカニズムを簡単にいうと以下となります。
②毛乳頭から指令を受けた毛母細胞が分裂、増殖を繰り返すことで頭皮の内側から上へと押し上がっていき、硬くなり毛髪(ケラチン)となる。
ビタミンDには細胞の分化・増殖を調整する作用があります。②の毛母細胞の細胞分裂に関与します。
この作用により活動を停止した毛母細胞を再び活性化させる働きも期待できます。
肌 評価5
メラニンは肌のターンオーバーとともに排出されます。メラニンが過剰に作られてそれが肌のターンオーバーとともに排出されないと肌の細胞に色素沈着しシミとなって肌の表面に現れます。
シミを防ぐには肌のターンオーバーを正常化させることが大切です。
表皮角化細胞の正常な分化・増殖に関与するビタミンDは肌のターンオーバーの乱れを抑制します。
体型(筋肉)評価6
筋肉にあるビタミンD受容体とビタミンDが結合すると筋たんぱく質の合成が促進されます。
ビタミンDには筋肉増強に関わるテストステロンの分泌を促進する働きがあります。
体力 評価3.5
ビタミンDは長寿ホルモンと題されることがあります。
俗にいう「老化」と呼ばれる現象さまざまにビタミンDの低下が関与していることが見受けられるからです。
またビタミンDには若返りホルモン「オステオカルシン」の発現を高める作用もあります。
その他 評価 5.5
◆骨
カルシウムの摂取は骨密度を増加させます。その吸収を助けるビタミンDの摂取も骨密度UPに関わってきます。
◆歯
カルシウムが不足すると歯が弱くなり虫歯になりやすくなります。ビタミンDはカルシムの吸収を高める成分です。カルシウムの摂取が十分であってもビタミンDが不足すると、虫歯になる可能性が高まります。
◆免疫力
ビタミンは免疫力を高める効果もあります。
海外の研究では、ビタミンDの不足と免疫系の機能不全が関連していると報告されています。
またビタミンDの摂取で、季節性インフルエンザの発症率が下がったという報告もされています。
◆糖尿病
ビタミンDは「すい臓のβ細胞に作用してインスリン分泌に関与している」とされています。研究によりビタミンDの血中濃度が糖脳病の発症リスクに関連していることが判明しています。
ビタミンD雑感
ビタミンDサプリを取り始めたのは
2017年の5月中旬くらいでしょうか・・・
2017年5月中旬って覚えているのは、その頃にTVでビタミンDの特集をしてたからです。
「たけしの家庭の医学」という番組内でビタミンDが取り上げられました。
それをみてからビタミンDをサプリでとるようになりました。
内容はうる覚えですが、
たしか「ビタミンDが筋力低下・認知機能低下を防ぐ」をメインテーマとし話を進めていたと思います。
ビタミンDを多くとっている人を調査したところ、高齢でも足腰が強いとか記憶力が良いことが判明!みたいな内容だったと思います。
ただ自分がサプリで取ろうと思ったきっかけはメインテーマのほうではありません。
サブテーマのほうです。
※ここでのメインとサブの違いは単に放送時間の長さです。深い意味はありません。
サブテーマで、
ビタミンDには「傷ついた細胞を修復する」働きや「細胞を保護する」働きがあり修復されにくいとされる脳の神経細胞や筋肉の細胞もビタミンDなら修復可能かも みたいなことをさらっとやっていたんです。
これにピンときたんです。
某家電メーカーCMでいうところの
ピンときちゃった!ってやつ
いや~
正直いうと
このTVを見るまで、
ビタミンDの効果・効能に魅力を感じることはありませんでしたよ。
お恥ずかしい話
ビタミンDって単にカルシウムの吸収率を上げるためだけに存在しているだけだろ~
という考えしかありませんでした。
だいたいのカルシウムサプリにはビタミンDが一緒に配合されているので
(ビタミンDをサプリとして取り入れるとしたら)カルシウムの付属品として付いている分だけで十分だと考えていました。
でも その考えが
180度回転しちゃいました~
とにかくビタミンDが大事であることに気づかされました。
何に大事かって?
細胞にです。
TVをみた後、ビタミンDについていろいろ学んだのですが・・・
そこでわかったことは、とくに印象に残ったことは
ビタミンDって体内で活性型ビタミンDに変わる。
その活性型ビタミンDが細胞の核内にあるビタミンD受容体と結合すると様々な生理作用をもたらす。
そのなかに細胞の分化・増殖を調整する作用がある。
です。
細胞の分化・増殖を調整する作用はとにかく美容から病気予防までオールマイティーに活躍します。
つまるところ ビタミンDって今ある細胞を健康的にしてくれて アンチエイジングの基礎値をもう1UPあげてくれるような栄養成分なんです。
某生命会社CMでいうところの1UPです。
なのでアンチエイジングの基礎値をもう1UPしたい方にはお勧めの成分です。
アンチエイジングの基礎値ってなんぞや?
1UPって・・・なに?
そう思われた方 いらっしゃるかと思います。
自分でも説明不能のため・・
なんとなく DE 察してください・・・
そうそう 自分はビタミンDのサプリを細胞メインでとっていますが、
一般的にビタミンDの生理作用の人気NO.1といえば「カルシウム吸収促進」および「カルシウム代謝の調節」です。
つまるところ骨の強化がメインです。
その辺をお忘れなく。
ということでTVを見て以来ビタミンDにどはまりしてしまいました。
以来 ビタミンDサプリは必ず取るようにしています。
おすすめは
一番上のNOWの商品です。
理由はコスパです。
1000、2000、5000IUの種類があるので、自身の生活環境(紫外線を良く浴びるか否か)や食生活に合わせて選択するとよいと思います。
個人的には1000か2000を買うことが多いです。
ちなみに5000だと日本人の食事摂取基準(2015年版)の耐用上限量 100μg/日(成人)をオーバーしちゃっています。
※100μg=4000IU