ビタミンE 過酸化脂質の生成を抑制

ビタミンE

別名 トコフェロール

13種類のビタミンの1種
4種類の脂溶性ビタミンの1種

 

 

ビタミンEとは

ビタミンEについて

  • ビタミンEはトコフェロール(α・β・γ・δ)とトコトリエノール(α・β・γ・δ)の8種類の総称のことを言います。
  • 血液中および組織中に存在するビタミンEのほとんどはαトコフェロールで、生理活性が一番高いのもαトコフェロールです。
  • 体内に取り入れられたビタミンEは以下の流れをたどります。
    胆汁酸によってミセル化された後に小腸で吸収される→
    吸収された後にカイロミクロンに取り込まれる→
    カイロミクロンはカイロミクロンレムナントとなって肝臓に取り込まれる(一緒にビタミンEも肝臓に入る)→
    肝臓でトコフェロール結合タンパク質と結合する→
    その後、VLDLに取り込まれLDLを経由して末梢組織に運ばれます。

  • 体の中では、脂肪、筋肉、心臓、肝臓、骨髄、血液など幅広く分布します。
  • 細胞膜に多く存在し、その抗酸化作用により脂質を酸化から守る働きをします。

 

体内合成について

体内合成 不可

  • ビタミンEは脂溶性ビタミンです。脂溶性ビタミンは水に溶けにくく尿中に排泄されないため、必要以上に摂取すると体内に蓄積されてしまいます。過剰症に気をつける必要があります。
  • ただし脂溶性ビタミンの中でもビタミンEは過剰症を気にする必要はさほどありません。ビタミンEは体内に蓄積しにくく、また過剰症による毒性がないとされているからです。

 

摂取量について

目安量 6.5㎎/日(成人男性) 6㎎/日(成人女性)
by 食事摂取基準(2015年版)

耐用上限量 650~800㎎/日(成人)
※上限量は性別、年代により異なる。

欠乏症
:溶血性貧血 :未熟児で浮腫 :不妊症 

不足ぎみ
:全般的な老化現象を感じる :精力が衰える :生理不順
:肩こり・冷え性など血行不良で生じる症状がでやすくなる
過剰症
:出血傾向の上昇(低出生体重児に補充投与した場合): 骨粗鬆症

取り過ぎ
:脂溶性ビタミンのなかでは過剰の心配はあまりない。ただしサプリメントや薬などで多量にとることは注意。とりすぎると出血傾向の上昇につながる。

ビタミンEの効果・効能

ビタミンEの効果・効能 5つ激選

  1. 抗酸化作用
  2. 細胞膜の安定化(by 抗酸化作用・他)
  3. 過酸化脂質の生成抑制(by 抗酸化作用)
  4. 血行促進(by 抗酸化作用+毛細血管拡張作用)
  5. ホルモンの分泌を調整する(by 細胞膜の安定化・他)

 

そのうち2つを詳しく

③過酸化脂質の生成抑制(by 抗酸化作用)

細胞の周りを覆っている細胞膜はリン脂質を主成分とした脂質を中心に構成されています。
その基本構造はリン脂質が二層に並ぶリン脂質二重層となっています。

リン脂質二重層

細胞膜にクローズアップしたイラスト。真ん中の隙間をわけて〇とその下2本の線が付いたのがリン脂質です。このように2つの層で構成されています。

リン脂質は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸で構成されています。
不飽和脂肪酸は非常に酸化されやすい脂質で、活性酸素の攻撃を受けると過酸化脂質に変わってしまいます。細胞膜が過酸化脂質に変性するとその細胞が機能しなくなる恐れがあります。
また細胞の中に新たに活性酸素を生み出し、周りの細胞を酸化させ、さらに過酸化脂質を増やすようになります。

活性酸素の攻撃から細胞膜を守るのがビタミンEです。ビタミンEは自らの電子を与えることで活性酸素(フリーラジカル)と不飽和脂肪酸の反応を抑えて、過酸化脂質の生成および連鎖を防ぎます。

フリーラジカル
一般の分子は、原子核の周りを回る電子は2つで一対となることで安定な物質となっています。フリーラジカルとは原子核の周りにある電子の数が1つ(対電子を失った)の分子のことをいいます。フリーラジカルは他の物質から電子を奪う性質があり、この性質によって「酸化」が生じます。

ビタミンEはフリーラジカルに電子を与えることで無毒化します。
※電子を与えたビタミンEは電子が1分子のビタミンEラジカルとなり、それによりフリーラジカルによる過酸化脂質の生成および連鎖的酸化を防ぎます。

 

⑤ホルモンの分泌を調整する(by 細胞膜の安定化・他)

ビタミンEは細胞膜の脂質部分に入り込み酸化を防ぐ(=過酸化脂質の生成を抑える)ことで細胞膜の構造を安定させる働きがあります。

ホルモンは内分泌腺(視床下部、下垂体、甲状腺、膵臓、副腎、精巣、卵巣など)で作られます。

ビタミンEは副腎や卵巣などにも高濃度で蓄えられ、副腎・卵巣の細胞膜を酸化から防ぎその構造を安定化させます。
また直接ホルモンの代謝にも関与しています。
なのでビタミンEを摂取するとホルモン分泌のバランスが整えられることになります。

女性の場合は 女性ホルモンの分泌を正常にし 月経前症候群・生理痛・生理不順などを改善する効果が見込まれます。
※ビタミンEは女性ホルモンの一種プロゲステロン(黄体ホルモン)の材料でもあります。それも含め効果が見込まれます。

男性の場合は 男性ホルモンの生成に関わり 生殖機能を維持する効果が見込まれます。

 

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ビタミンEの働き分析【見た目編】

合計 44.5/60点

カテゴリー別 点数

薄毛 7.5点

白髪 6.5点

美肌 9.5点

美白 9点

筋肉 6点

脂肪 6点

 
 

薄毛

7.5点

「薄毛」改善 に関わるビタミンEの働きは主に次です。

  1. 女性ホルモンの分泌を調整
    ビタミンEには女性ホルモンの分泌やバランスを調整する働きがあります。女性ホルモン【エストロゲン】は髪の成長を司るホルモンです。ホルモンバランスが乱れてエストロゲンの分泌量が減ると髪の量も減ってしまいます。
  2. 血行促進
    ビタミンEの抗酸化作用&毛細血管拡張作用により血液の流れが良くなります。髪を生み出す細胞に必要な栄養素・酸素を運ぶのは血液の役割です。血行を促進することも薄毛予防には大事なことです。
  3. 抗酸化作用 
    髪は毛乳頭に運ばれた栄養素をもとに毛母細胞が細胞分裂をすることで生まれてきます。
    活性酸素は毛母細胞を酸化させその働きを弱めます。活性酸素を除去することは薄毛予防にもプラスになることです。ビタミンEには強い抗酸化作用があります。

 

白髪 

6.5点

「白髪」予防 に関わるビタミンEの働きは主に次です。

  1. 抗酸化作用 
    黒髪のもととなるメラニンは頭皮の毛包内にある色素細胞(メラノサイト)でチロシンとチロシナーゼ酵素が結びつくことで生まれます。


    ※上記イラストの毛母細胞に隣に色素細胞が存在しています。

    この色素細胞の「働きが衰える」または「数が減る」ことは白髪につながります。色素細胞は色素幹細胞(色素細胞から少し離れたバルジ領域に存在している)から作られています。

    紫外線から生じる活性酸素は色素細胞のもととなる色素幹細胞を攻撃しその機能を低下させます。
    機能が低下すると「色素幹細胞の機能が低下→色素細胞を生み出せない→メラニンを生成できない→白髪が発生する」といった流れを作ってしまいます。強い抗酸化作用をもつビタミンEは色素幹細胞の機能低下を防ぎ、それにより色素細胞の減少を防ぎます。

  2. 血行促進
    ビタミンEの抗酸化作用&毛細血管拡張作用により血液の流れが良くなります。メラニンを生成する細胞に必要な栄養素・酸素を運ぶのは血液の役割です。血行を促進することも白髪予防には大事になります。

 

美肌

9.5点

「美肌」作り に関わるビタミンEの働きは主に次です。

  1. 過酸化脂質の生成を抑制 
    繊維芽細胞は美肌成分(コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸)を産生する細胞です。
    その細胞膜が紫外線などから発生する活性酸素により過酸化脂質になると、美肌成分をつくりだす力が衰えてしまいます。
    それだけなくまわりにあるたんぱく質(コラーゲン・エラスチン)を破壊したり変性させたりします。

    真皮層

    ※ひし形内の〇が繊維芽細胞・ひし形の線部分がコラーゲン・線部分のつなぎめがエラスチン・ひし形内にあるのがヒアルロン酸などの基質

    その結果、肌のハリ・弾力は失われシワ・たるみが生じやすくなります。
    ビタミンEは細胞膜に入り込み、そこで抗酸化作用を発揮し過酸化脂質の抑制に働きます。

  2. 女性ホルモンの分泌を調整
    ビタミンEには女性ホルモンの分泌やバランスを調整する働きがあります。女性ホルモンの乱れはさまざまな肌トラブルを引き起こします。
  3. 血流改善
    肌の細胞に必要な栄養素・酸素を運ぶ、不要な老廃物・二酸化炭素を回収するのは血液の役割です。その流れを良くすることは美肌を作るうえでも大切となります。ビタミンEには血行促進作用があります。

 

美白

9点

「美白」ケア に関わるビタミンEの働きは主に次です。

  1. 過酸化脂質の生成を抑制 
    「過脂化」とは体内に過酸化脂質が蓄積した状態のことをいいます。過酸化脂質が肌のメラノサイト内に蓄積されると通常のメラニンとは異なる過脂化メラニン生み出し「より濃く、より長く居座るシミ」を生み出すことになります。
    過脂化を防ぐには、なにより体内の脂質が過酸化脂質に変化するのを防ぐことです。その成分の代表はビタミンEです。
  2. 肌のターンオーバーの正常化
    メラニンは肌のターンオーバーとともに排出されます。メラニンが過剰に作られて、それがターンオーバーとともに排出されないと肌の細胞に色素沈着しシミとなって肌の表面に現れます。

    シミを防ぐにはメラニンを過剰に作らせないことはもちろん、ターンオーバーが正常に行われることも重要です。
    ビタミンEの血行促進作用により肌の細胞の新陳代謝は活発になります。それによりターンオーバーを正常化させます。

 

筋肉

6点

「筋肉」増強 に関わるビタミンEの働きは主に次です。

  1. 筋委縮予防
    筋委縮とは筋肉がやせることを言います。ビタミンEの持つ抗酸化作用は筋肉の酸化損傷を抑制するため筋肉の萎縮を予防する効果が期待できます。
    実際、動物ではビタミンEの欠乏により筋肉の萎縮が起こることが報告されています。

 

脂肪

6点

「脂肪」減少 に関わるビタミンEの働きは主に次です。

  1. 脂肪の酸化を防ぐ
    脂肪が酸化されるとエネルギーに変換されにくくなるといわれています。脂肪からエネルギーに変換されにくくなるイコール脂肪が減りにくくなるです。ビタミンEは脂肪の酸化を防ぎます。
  2. 血中の中性脂肪を減らす
    食事から取り入れた脂質は小腸から吸収され、血液により全身に運ばれその一部が中性脂肪の状態でエネルギーとして利用されます。このとき使い切れなかった中性脂肪は血液中で過剰となり肝臓や皮下に体脂肪として蓄えられていきます。ビタミンEには血液中の中性脂肪を減らす働きがあります。
  3. 新陳代謝
    ビタミンEのもつ血行促進作用は新陳代謝をあげる効果があります。新陳代謝があがると老廃物の排出が促進されます。ダイエットにプラスになることです。

 

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ビタミンEの働き分析【中身編】

合計 43.5/60点

カテゴリー別 点数

身体 4.5点

エネ 5.5点

病気 9点

体質 8点

精力 9点

健脳 7.5点

 

身体

4.5点

「身体」の構成材料 に関わるビタミンEの働きは主に次です。

  1. 細胞膜の安定化
    脂溶性であるビタミンEは脂質を主成分とする細胞膜に溶け込んで構造的に安定化させる働きがあります。例えば赤血球の血小板の細胞膜を安定化させます。

 

エネ

5.5点

「エネルギー」生成 に関わるビタミンEの働きは主に次です。

  1. 脂肪の酸化を防ぐ
    脂肪が酸化されるとエネルギーに変換されにくくなるといわれています。ビタミンEは脂肪の酸化を防ぎます。
  2. ミトコンドリアを活性酸素から守る
    細胞内のミトコンドリアはエネルギーを生み出す工場と呼ばれます。
    ミトコンドリアの電子伝達系でエネルギー貯蔵物質ATPがたくさん作られます。
    同時にミトコンドリアは活性酸素の主な発生源でもあります。
    ビタミンEはミトコンドリアから発生する活性酸素を消去するのに有効な成分の一つです。

 

病気

9点

「病気」予防 に関わるビタミンEの働きは主に次です。

  1. 動脈硬化予防
    コレストロールは脂質の一種です。
    血液中のLDLコレストロールが酸化されると酸化LDLに変わり血管壁に沈着します。そうなると血管の内側は細くなって動脈硬化を引き起こします。

    ビタミンEは細胞膜以外にも血液中のリポたんぱく質の中にも存在しています。そこでコレストロールや中性脂肪など脂質の酸化を防ぐ働きをしています。動脈硬化予防に大きく貢献する成分です。

  2. ガン予防
    細胞膜が過酸化脂質に変わると細胞膜の機能が衰えます。すると細胞内のミトコンドリアやDNAはダメージを受けやすくなります。DNAが損傷すると細胞死(アポトーシス)や突然変異を誘発することになります。これはガンをはじめとするさまざまな病気の原因となります。強い抗酸化力で細胞膜を守るビタミンEを摂取することはガンなどの病気予防にも役立ちます。

 

体質

8点

「体質」改善 に関わるビタミンEの働きは主に次です。

  1. 冷え性・肩こり・頭痛の緩和
    ビタミンEの血行促進作用により血液が末梢まで流れるようになります。血行不良によっておこる様々な症状の緩和つながります。
  2. 貧血(溶血性貧血)防止
    溶血性貧血とは赤血球が壊されることにより引き起こされる貧血です。原因はさまざまありますが、その1つに赤血球膜が破壊されることが挙げられます。
    赤血球膜は他の細胞膜どうように脂質で構成されています。なので活性酸素により酸化されることで破壊されます。脂質の酸化を防ぐビタミンEには溶血性貧血の防止に役立ちます。

 

精力

9点

「精力」増進&「性機能」向上 に関わるビタミンEの働きは主に次です。

  1. 生殖機能維持
    ビタミンEは副腎や卵巣などにも高濃度で蓄えられ、副腎・卵巣の細胞膜を酸化から防ぎその構造を安定化させます。また直接ホルモンの代謝にも関与しています。そのため生殖機能の衰えを防ぐ働きがあるとされています。
    女性だったら妊娠ししやすい体質にする、男性であれば精巣機能をサポートし精子の数を増やす効果が期待できます。ビタミンEは実際に不妊治療にも利用されています。
  2. 女性の悩み解決
    ビタミンEは女性ホルモンのバランスを整えるため、月経前症候群・生理痛・生理不順などを改善する効果もあります。

 

健脳

7.5点

「脳」の健康 に関わるビタミンEの働きは主に次です。

  1. 脳の健康維持
    脳は脂肪が多い組織です。水分を除くと60~65%は脂質(うちリン脂質が50%)でできています。ビタミンEは脳の脂質部分を活性酸素から守ります。脳の健康維持にも役立つ成分です。

 

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ビタミンEのサプリメント分析

合計 19/20点

カテゴリー別 点数

継続(価格は安いか) 5点

手軽(購入ルートは多いか)5点

選択(品揃えは豊富か)5点

貴重(食品から取りづらいor不足しやすいか)4点

 
  • 継続
    1カ月分は約400円で購入可能です。
  • 手軽
    店舗・ネットで購入可能です。
  • 選択
    某ECサイトで「ビタミンE サプリメント」検索すると7万件以上ヒットします。
  • 貴重
    ナッツ類・植物油から取れる。食品の選択肢はあまり多くはないです。

 

愛用品

 
 
愛用理由
①安い②購入しやすい(ネットはもちろんいろんな所で売っている)という理由でこの商品を選択しています。
 

 

おすすめ品

 
 
おすすめ理由
合成型より体内活性が強い天然d-αトコフェロールが原料です。
 

ビタミンEとの組み合わせ

ビタミンEと相性の良い成分 7つ厳選

  1. ビタミンC
  2. ビタミンA
  3. DHA
  4. EPA
  5. セサミン
  6. アスタキサンチン
  7. セレン

 

そのうち3つをPICK UP

①ビタミンC

フリーラジカルは他の物質から電子を奪う性質があります。この性質によって「酸化」が生じます。
ビタミンEはフリーラジカルに電子を与えて無毒化します。そうするとビタミンEは電子が1分子のビタミンEラジカルとなります(ビタミンEはビタミンEラジカルとなることでフリーラジカルによる連鎖的酸化を防ぎます)。

ビタミンCは自身の電子をビタミンEラジカルに与えビタミンEを再活性させます。電子が渡されたビタミンEラジカルは抗酸化作用をもったビタミンEとなり再び活性酸素の無毒化に働きます。

 

 

②ビタミンA

ビタミンC、E以外に抗酸化ビタミンとして有名なものとしてビタミンAがあげられます。ビタミンAはビタミンEどうように細胞膜に存在し抗酸化作用を発揮しています。
ビタミンAにはビタミンE・Cの働きを持続させる効果があります。ビタミンEにはビタミンAの酸化を防ぐ働きがあります。ビタミンCにはビタミンEの抗酸化作用を蘇らせる作用があります。
ビタミンA・C・Eの3つは

  • 強力な抗酸化作用がある
  • 相乗効果が見込まれる

ため3つ合わせてビタミンエース(ACE)と呼ばれることもあります。

 

 

⑦セレン

セレンは抗酸化酵素グルタチオンペルオキシダーゼの構成成分です。細胞膜の過酸化脂質の生成を抑制するのにビタミンEと一緒になって働きます。

 

 

ビタミンEのまとめ

ビタミンE 評価

総合評価 S 107点 

分析【見た目編】44.5

分析【中身編】43.5

分析【サプリ】19

 

 

以上をもとに→ビタミンEについて勝手に語る

 

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