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テアニンにはリラックス効果があります。
こちらのレビュー →Lake Avenue Nutrition L-テアニン 100mg でテアニンのリラックス効果は次の4つよりもたらされると説明しました。
◆脳波α波を増加
脳波α波は、心身がリラックス状態になったときに放出されます。ヒトを対象とした検討により、テアニンにα波を増加させることが確認されています。テアニンを摂取すると約40分でα波の放出促進が観察されるとのことです。
◆副交感神経を活性
心身をリラックスさせるには副交感神経が優位である状態にもっていくことが大事です。テアニンを摂取後、40分後くらいまで副交感神経の活性度が増すことが判明しています。
◆GABAを増やす
GABAは自律神経のバランスを整える働きをする抑制性の神経伝達物質です。GABAにはストレスを緩和して脳の興奮を鎮める効果があります。テアニンはGABAの増加させます。
◆カフェインの興奮作用を抑える
カフェインには中枢神経興奮作用があります。テアニンはカフェインの興奮作用を適度に抑える作用があります。
一つ抜けがありました。
それは、◆脳内において、興奮性神経伝達物質グルタミン酸の濃度を減少させることによりもたらされる抗ストレス作用です。
これについて説明します。
脳内のグルタミン酸濃度を減少させるは脳の神経細胞を保護することにもなるので認知症予防にもつながります。「にも」というか、むしろこっちの話がメインです。
↓の説明は「脳の神経細胞を保護する」でしています。
グルタミン酸は中枢神経系における興奮性神経伝達物質です。記憶と学習に重要な役割を果たします。
出典元
脳内アミノ酸による運動記憶と学習の仕組みを解明
科学技術振興機構(JST)
シナプス前部から放出されたグルタミン酸が、シナプス後部のグルタミン酸受容体に結合すると次のニューロンへと情報が伝わります。
グルタミンは脳の重要な情報伝達物質でありますが、過剰に放出される=グルタミン酸受容体が過剰に活性化されると神経細胞を過剰に興奮させ、神経細胞を死に追いやります。
グルタミン酸受容体は大きくイオンチャンネル型と代謝活性型の2種類あります。ここでの話はイオンチャネル型のサブタイプであるNMDA受容体のことです。
アルツハイマー型認知症ではグルタミン酸神経系の機能異常が関与しているとされています。その原因の一つが、NMDA受容体の過剰な活性化です。
テアニンは血液脳関門を通過することのできる(=脳内に入り込むことが可能な)物質です。
脳内に入り込んだテアニンはグルタミン受容体と結合して、グルタミン酸と受容体の結合を防ぎ、受容体の過剰な活性化を防ぎます。
それより、神経細胞保護作用や抗ストレス作用をもたらします。
テアニンは飲水として摂取された後小腸から吸収され、一部は脳血液関門のL-システムを介して脳内に取り込まれる。脳内に取り込まれたテアニンはグルタミントランスポーターに強力に作用し、細胞外のグルタミンの神経細胞内への取込みを阻害する。
引用元
社会心理的ストレスによる老化の促進とテアニンの抗ストレス作用
PDFページ 5/7
日本基礎老化学会
また、緑茶特有の アミノ酸である「テアニン」は、グルタミン酸による過剰な脳神経細胞死を抑制するとともに、一過性の脳虚血(脳梗塞)による神経細胞死を抑えることが動物実験で確認されています
引用元
緑茶抹による認知症予防。「テアニン」を多く含んだ緑茶抹2gの継続摂取で効果を確認。
PRTIMES
脳に到達したテアニンは、脳の神経細胞にグルタミン酸が取り込まれそうになっているところに迫り、ストップをかけます。グルタミン酸には神経を興奮させる働きがあるのですが、テアニンはそれをガードして神経を落ち着かせてくれるという仕組みです。
引用元
「水」「お茶」「コーヒー」…重要会議のお供はどれがいい?_緊張をほぐす物質”テアニン”の効用
Yahoo!ニュース
ということで、テアニンはリラックス効果はもとより認知症予防にもなります。
テアニンサプリ(の原料)といえば、太陽化学の登録商標Suntheanineです(だと思います)。
テアニンに力を入れている方は、Suntheanineの商品を選択するのが無難だと思います。
他にも登録商標があり、その1つがAlphawaveです。ENIの登録商標です。
Alphawaveは独自の発酵プロセスによって製造され、高度に精製されている(←98%以上のL-テアニンに標準化している)とのことです。
参照
AlphaWave® L-Theanine
Ethical Naturals, Inc.
この商品の原料は、Alphawaveです。
価格はテアニンサプリで安いほうです。
品質、価格の両取りをしたい方にピッタリの商品です。
参照一覧
社会心理的ストレスによる老化の促進とテアニンの抗ストレス作用
日本基礎老化学会
メマンチン
J-STAGE
「脳内から放出される過剰なグルタミン酸は脳の発達障害を引き起こす」
-脳の発達障害の病態解明に手がかり-
東京医科歯科大学
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※レビューの内容について
→個人の見解です。